白駒池でテント泊 北八ヶ岳縦走 |
左 リーダーの女性 |
●場 所 | 長野県南佐久郡・茅野市 | |||||||||
●標高 | ニュウ 2351.9m 茶臼山 2383m 縞枯山 2386m 雨池山 2325m 三ツ岳 2360m 北横岳 2472m |
||||||||||
●山行日 | 1987年10月10日〜10月10日 | ||||||||||
●多治見から 登山口まで |
JR多治見駅ーJR塩尻駅ーJR茅野駅=タクシーで白駒池入口(登山口) ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他 |
||||||||||
●参加者 | 早川、林、丹羽 | ||||||||||
●コースタイム |
|
JR多治見駅で「しなの」に乗車。満員で、連結付近で我慢。 塩尻で乗り換え茅野へ。 茅野からタクシーで白駒池入口まで。 バス停から約15分歩いてント場へ。 青苔荘でキャンプ手続き。 池の見える所に決定。 池の周りは、赤や黄色に色づいた木々で囲まれている。
陽に映えると鮮やかさが増して思わず、「ワァー、きれい!」 テントは15分で張り終え、「ニュウ」登山に必要なものだけ持って、11:55発。 池に沿って左側へ歩く。遊歩道という名前だけあって整備は良くされている。 幼児連れ、軽装の人達ともすれ違う。 今日は天候がいいので滑りにくいが、苔がびっしり生えるくらい湿っぽいので 木の上は滑りやすいし、溶岩台地なので木々の間に落とし穴がポッコリポッコリ 開いているし・・・で危険。 標識に導かれて「ニュウ」への道を取ろうと曲がるところで、サブリーダーが顔面に負傷。 金属の標識の先端部でガリッと。 下を見て歩くことが多いのでこんなことがよく起こる。 次の休憩時に薬を付けた。
北八ヶ岳の特徴は、苔がよく育っていて、登山道に水溜りが多く岩が頭を出していて歩き難い。 ゴゼンタチバナとイヅルソウの実ぐらいが目を惹くものの代表。 白樺林道と稲子湯の分岐で地図を確かめ、見晴らしのいい尾根へ。 すぐ、ニュウの山頂に着(三等三角点)、12:27。
眼下に白駒池。 その周りに赤い紅葉。 周りの山々は黄色のもこもこで、緑と対比してなかなかきれい。 「諏訪湖の上空だけ水蒸気の雲ができる」とタクシーの運転手さんが言っていたが その通りの光景。 この山の周りは秋晴れなのに、諏訪湖の周りは曇っている。 8月に登った山を地図と照らしあわせているのを傍らで聞き、よく歩いたものだと感心する。 たっぷりと山を見て下山開始。13:50。 しんどかった登りも、下りはあっという間。池をぐるりと回ってテント場到着、15:20着。 ビールで乾杯。 16:00の気象通報を聞き、天気図を取る。
明日は西からだんだん悪くなるものの、天候の急変はなさそうでまあまあの天気という結論。 そして夕食作り。 パックの赤飯を温め、マーボー野菜を作るだけ。 後片付けも、ペーパーで拭き上げるだけ。 テントの中ですべて終わり。 朝からの半袖1枚も、さすがに夕暮れとともに急激に冷え込み、ガタガタと震えるほど。 ウールの長袖を着て、ガスを点けるとすぐに暖かくなった。 歯磨きもトイレもすませて、18:30、就寝。
皆、日頃寝不足気味なので、すぐ眠ってしまった。 ダウンのシュラフとゴアのシュラフカバーだけで十分暖かかった。 ただ、お尻が痛いのが難。足の冷たさは、ザックの上に足を置くことで解決。 今度からお尻の下に空気枕を敷くことにしようかと思った。 夜中何度も目が覚めては、時計を見ていた。
4:00近くなると、テントの外が騒がしくなったので目が覚めた。 まず、シュラフカバーとシュラフを片付け炊事ができる場所を空ける。 すぐガスコンロを出して朝食づくり。 昨日水に浸しておいたシイタケと餅と菜っ葉で雑煮にする。 起きてすぐ顔も洗わずに、食事。 食器も昨日の様に、箸でこそげ落として拭き上げて終わり。
荷物をザックに放り込みテントから出す。 テントを畳もうと触ると露でびっしょり。 フライシートは三角・三角とたたみ、テントはまず表裏ひっくり返してごみを出し 長方形に折っていくという仕組み。 3回目のテント泊でやっと何とか分かりかけてきた。
まだ、暗い。 月は煌々と輝き、あっちこっちのテントの中からカンテラの明かり。 きっちりとパッキングしてから、トイレ・歯磨きなどを済ませて5:37出発。 東の空が明るくなり、いよいよ日の出。 見る暇もなく樹林帯の中へ。 車道にいったん出て麦草峠への道を探す。 落ちている標識に薄く「麦草峠へ」の文字。 樹林帯を抜けると霜柱。寒かったはず。 麦草ヒュッテ近くで、朝着いたらしい登山客や観光客。 「この寒いのに半袖!」とか、「男並みの荷物!」とか、「女3人だけで!」などの 感嘆符の付いた言葉を受ける。
麦草峠からは登りになる。川の縁や池に薄氷が張っている。 北八ツの特徴がそろった登山道を進み、中小場に着、7:07〜7:15。 茶臼山への急登が見える。 いったん少し下ってから登るが、屈むと重い荷物が頭を押してくる。 岩につかまり、這いあがるようにして1歩1歩足を出す。 7:43、茶臼山山頂着。展望ゼロ、ザックを置いて展望台へ。 戻ると、実年・中年グループ。 「重いでしょう」「すごいねえ」とうらやましがられる。 これらは皆、一番大きくて一番重いサックを背負っているリーダーへの賛辞。 せっかく登ったのに、またぐっと下がってしまう。そしてまた登り。
枯れた木の白、生きている緑の木のコントラストが面白い。 2386mの小ピークに8:23〜8:48。 縞枯山の山頂は、小ピークからしばらくたらたらといった何でもないところにあった。9:00。 小ピークに戻り、またまたぎょっとなるような下りの先に雨池峠。 ここからまたきつい登りで雨池山山頂へ、9:38〜9:45。
またまた下って、今日一番きつい岩の登りがある三ツ岳を目指す。 まさかあれを登るわけじゃないよね・・・と恐れていた通りになってしまった。 地図で見るしわしわの狭い所をよいしょよいしょと登っていく。 この急な岩場をこんな重い荷物を持って登れたことで、体力に自信が付いた。 それも標準コースタイムより少しずつ早く歩けている。 もう二度と登りたくないし下りたくない三ツ岳に到着。10:52〜11:08。 岩の上をひょいひょいと伝って歩きたいのだが、荷物に振られ、 ついバランスが崩れてしまって怖い。 三ツ岳という名前の通り、三つの岩峰からなっているし、溶岩台地のため、 あちこちに穴が開いているしでスリルがある。
今度は最後の北横岳。 手前のロープウェーの分岐に、2人はザックを置いて、リーダーだけザックを背負って登る。 空身でも足の速さは変わりなくマイペースで付いて行く。 北横岳山頂、12:13着。12:25発。 北横岳ヒュッテの前を通り、ザックを持ってロープウェー駅へ。13:40乗車。 下の麓駅でビールとおでんで乾杯。 バスを待っていると、相乗りのタクシーのお勧めがあったので、便乗。 15:22、茅野駅着。 |