田の原〜御嶽山〜濁河温泉 |
雨とガスの中の山行 |
●場 所 | 長野県木曽郡 | |||||||||
●標高 | 3067m |
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●山行日 | 1990年9月15日(土・祝日)〜9月16日(日) | ||||||||||
●多治見から 登山口まで |
JR多治見駅ーJR千種駅ーJR木曽福島駅⇒バスで田の原へ(登山口) ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他 |
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●参加者 | 伊東、戸嶋、谷口、丹羽 | ||||||||||
●コースタイム |
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特急「しなの」が多治見に停まらないので、千種駅まで行って合流することになった。 木曽福島駅は、雨シトシト降り。 田の原へ着くとすごい暴風雨と雷。 待合室で雨具の上下を着込んだがとても出発できる状態ではない。 上から降りてきた人は、ずぶぬれで口々に「降りるのに精いっぱい」だと。 様子を窺っているうちに11:00になった。 早い昼食ということにして各々頼んでテーブルに向かう。 窓の外は滝のように流れ落ちる雨水。 横殴りに流れる雨。ピカッ・ゴロゴロ、停電。
バスの待合室でテントを張るか、バスに乗って帰るか、ここのお休み所で泊まるか、 行ける所まで行って避難小屋に泊まるか・・・などと話し合う。 そのうち、風の勢いも弱くなり雷鳴もしなくなった。 行ける所まで行くことになって出発。12:55発。 雷雨の鎮まるのを待って出発 適切な判断だった。だんだん雨も小降りとなり風も弱くなった。 田の原ですでに6合目。 3時間の登りならなんとかなりそう。
木があるところは風が遮られていいが、森林限界を超えるとまともに風に吹かれて 危険だということだが、その時また判断することにして、石段の道を登る。 一番若い男性メンバーは、早い早い。 重いテントを持っているのだが、歩きだせば申し訳ないという気持ちが失せるほど、 楽々と間を放す。 7合目はもうハイマツの世界。 しかし、風は吹かれるほどではなく、時々、雲の間から田の原が見下ろせる。 その後ろにはなだらかな山。 私の1.5リットルのポリタンクを「持ちましょう」との提言。 「荷物が軽くなったからといって歩くのが早くなるわけでもないけれど、 気持ちの持ち方で、歩きやすくなるでしょう。」との仰せ。 13:20、8合目。汚い避難小屋。こんな所イヤ! 前進。 14:15、9合目。
頂上神社(剣ヶ峰)コンクリート製の階段、鳥居。御嶽神社に14:45着。 大滝頂上から左へ行くと、ゴオーとすごい音。 風の音ではなく、硫黄の噴出する音。 雲とガスの区別がつかない。 板張りの通路を通って剣ヶ峰へ向かう。 一瞬薄日が差したが、相変わらずのガス(雲)の中。 ザックを下ろして休むと寒くなり、長くはじっとしておられない。 木曽福島の駅で買ったビールが苦くてほんの少々飲んだだけ。 帰りの濁河からのバスは、3時間前から予約とのことで、朝日館へ立ち寄るが、 おじさんは必要ないような話。
テント場所を探す。 剣ヶ峰を少し降りて分岐をに二の池方面へ行くと、一張りできる平地があり、 そこが今日の寝場所。 もっと下へ行こうかという話もあったが、もうすぐ16時。決定。 石ゴロゴロをどけて設営。 中でEPIガスをつけ、服を2枚3枚と着込んでやっと人心地。
すぐ夕食の用意。 今晩のメニューは、ビーフステーキ・豚肉のニンニクの芽炒め・きゅうり・ワイン・ 農協ご飯・桜漬・しそこぶ・ビールと豪華版! 天気予報はあまりいいことを言わない。 男性がコックリコックリし始めたので、早々にシュラフを出して潜り込む。 リーダーは、水筒の水が半分以上こぼれてシュラフが濡れたとか。 「私のシュラフカバーを貸しましょううか」と言うと、 「丹羽さんのシュラフの羽毛は少ししか入っていない」からと、 若いメンバーがシュラフカバーを提供。 18:30、消灯。 すぐに軽いいびきが聞こえてきた。なんて速いの!
シュラフの中はぽかぽか。 しかし、寝ても寝てもまだ暗く、ついに寝すぎて首や腰などが痛みだす。 上を向いていればいいが、横を向くとずり下がって窮屈。 足も伸ばしてばかりでは尾てい骨が痛くなり、足を立てたり伸ばしたりして 日頃の睡眠不足を補う以上の、何と!10時間余も寝た。
夜中、時々パラパラと雨の音や、ハタハタとテントがはためく風の音を聞いていた。 5:00前に起床。 昨日、二の池が見えていたが今朝も見える。
朝食は、パン・ベーコン・ハムエッグ・シーチキン・スープ・コーヒー・リンゴ・三つ豆と、 またまた豪華。 キャンプサイトにて テントを畳んだ後で、二の池をバックにパチリ パッキング・テント収容後、水が余っているので歯磨き。 午後からまた悪くなりそうなので早めに出発。6:40。 今日は遠くの山も見える。 テント場から、今回初めて見えた遠景
二の池へ降りて(一の池は水がないそうでどこか分からず)、賽の河原を通り、 摩利支天の頂上直下に7:20。 前方に見える摩利支天を目指す 雨は降ったり止んだり 摩利支天へ登る途中 赤の紅葉と緑のハイマツ 前方の薄青い山が乗鞍 飛騨側頂上へ降りる 摩利支天頂上直下のピークから 賽の河原にて 歩いてきた道を振り返る 心霊写真になるぞと脅かされる 三の池・飛騨側頂上を通り過ぎ、後はどんどん下るのみ。 三の池 頂上直下のピークから降りる途中、左側に臨む 三の池小屋を過ぎてから、雲海と遠くの山並みと下界を望む 山道は、白山でも赤岳でも槍ヶ岳でも皆同じ感じ。 いつか来た道と同じだなあと感慨深い。 途中で、若いメンバーが「先に降りて電話をかけてきます。」と言い置いて あっという間に姿を消した。 登山口、9:40.。だんだんと雨脚が強くなってきた。
町営露天風呂は、11時から。 バス停近くの「プリンスロッジ」へ入り、まずはお風呂へ直行。熱い湯。 外は露天風呂でちょうどいい湯加減。 ビールで乾杯。漬物・あまご・そば、皆美味しい! 12:00、バスは定時に発車。 13:20、飛騨小坂駅着。 13:58、特急乗車。満員。 15:10、美濃太田で皆と分かれて帰宅。 出会った花や実 タケシマラン・ゴゼンタチバナ・シラタマノキ・・ナナカマド・アカモノなどのの実・ イワギキョウ・エゾシオガマの花くらい |