錦秋の南アルプス林道から甲斐駒へ
  (北沢峠〜仙水小屋(泊)〜駒津峰〜甲斐駒ケ岳〜駒津峰〜二子山〜北沢峠)




駒津峰から
後ろは仙丈ケ岳


甲斐駒ケ岳

●場 所 山梨県
●標高 駒津峰2752m  甲斐駒ケ岳2967m
●山行日 1992年10月17日〜10月18日
●コース 北沢峠〜仙水小屋〜仙水峠〜駒津峰〜甲斐駒ケ岳〜駒津峰〜二子山〜北沢峠
●多治見から
  登山口まで
JR多治見駅=戸台口⇒北沢峠(登山口)
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他
●参加者 伊東、佐藤、犬飼、丹羽
●コースタイム 1日目 10月17日(土)
JR多治見駅
戸台口バス停
北沢峠
仙水小屋(泊)
11:20発
14:10発

15:05
15:43着
2日目 10月18日(日)
仙水小屋
仙水峠
朝食
駒津峰
甲斐駒ケ岳
駒津峰
二子山
北沢峠
5:15発
5:45
6:55〜7:50
8:05〜8:10
9:30〜10:10
11:10
・・・
12:35〜12:50
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  1日目 10月17日(土)

仙水小屋で自炊泊

11時の約束に遅れそうになって慌ててバス停へ向かうと、すぐそばに佐藤車。
ありがたい!

JR多治見駅11:11着の列車で、伊東さん、犬飼さんが下車。
佐藤車で、11:20多治見駅発。

中央高速はまあまあの混みかげん。2時間ちょっとで、戸台口のバス停に着く。
14:10発。今年2回目のバス。一番前の特等席に座れる。ラッキー。

林道沿いの谷も、向かい の山も、紅葉真っ盛り
陽に映え、鮮やかな色とりどり!
黄色が多めの中に、ちらほらと赤色が混じり、緑 も競って豪華そのもの

「きれい!」「いいねえ!」「仕事をサボってきた甲斐があった!」等々、何度も言い合う。

何といっても、一番前の席だったことがいい。
紅葉の洪水がぐんぐん、ぐんぐん押し迫って来る。
それも谷側の席だったことがまたいい。
前を見、上を見、谷を覗き見れる のでまたいい。
(バスを降りてからもきれいだったが、人工の堰堤が邪魔でシャッタ ーチャンスがなく35分で仙水小屋へ着いてしまったし、帰りのバスは、特等席に座れなかったのでイマイチだったし、朝はまだ暗いうちから歩き始めたし、上のほうは葉がないしで、会心作ができなかったことが残念。)

北沢峠に、15:05着。

広河原に向かって少し歩いてから、左側の細い道へ入る。 すぐにキャンプ場

河原に色とりどりのテントが張ってある。
ここなら水も豊富で 最適の場。
(しかし、仙水小屋のトイレは水洗だったから大丈夫か?と今になって思う。)

そして、北沢長衛小屋へ。
この小屋は、150人の大所帯。

川の上流に向かって右側の登山道を緩やかに登り、堰堤を何度も越え、左側に渡り、 右に渡ればもう仙水小屋に着。(40分のところ33分で着。) 15:43。

水力発電用の施設があり、冷歳庫も、生ビールもあるのには驚いた。

そのうえ、夕食は、ステーキに刺身だというニュースも囁かれた。

宿泊手続きは、名前も書かず、代金を支払っただけでOKにも驚く。

    
      仙水小屋で夕食の準備

小屋の前のテラスに陣取りすぐ夕食の用意
水は竹筒から流れるまま。
「小仙丈」を眺め、明日登る山の稜線を見上げ、紅葉に包まれての食事は最高。

犬飼さんが用意したしゃぶしゃぶと、40分ぐらいならと思って持ち上げたビールの大缶で乾杯!

陽が入ると、とたんに寒くなってきたので、しゃぶしゃぶがなくなり、小屋番さんに呼ばれたのをしおに小屋の中へ入ることにする。

工事現場で使うような2階建てのプレハブで、布団割りはもう終わっていて、3枚の布団に4人という具合。

同室は、埼玉の8人グループと若者の3人グループ。

マットレスの上に毛布1枚を敷き、上からもう1枚の毛布を掛けるという寸法。
(夜中暑くてセ一夕ーを脱ぎ、靴下を脱ぐほどの暑さだったが、他の二人にとっては寒かったらしい。
山小屋シーツの有無の違いか?)

19:00の消灯。

それまで、佐藤さん持参のウイスキーをお湯割りにしてダベリ ング。(佐藤さんは、ビール大缶+普通缶一+ウイスキーのせいか翌日足が重くて喉が乾いて仕方が無かったらしい。それでも、コースタイムは遅れるどころか早くなっているところのほうが多いので、中高年も捨てたものじゃないと言い合う。)

雪は全然なく、暑いくらいの気温なので(北岳だけはあると、電話での情報)、駒ケ岳に登ることにして就寝。

 
  2日目 10月18日(日)

下山は二子山経由で

朝、8人グループの起きる気配で目を覚まし、我々も身支度を整え、まだ外は暗いが出発。5:15。

空は雲が多いけれど月も星も見える。
ランプをつけ、下を照らし、周りを照らし(道標の見落としがないよう)て登る。

右にも左にも道がありそうなところを勘で進む。
石にペンキの矢印があったり、紐 が木にぶら下がっていたりするとほっとする。

樹林帯を通り、石ごろごろを通り(暗くて踏み跡がわからなくてケルンだけを頼りに登る。)、そろそろ30分になる頃、仙水峠に着。5:45。

ぱあ〜っと視界が開け、日の出もまじかで空は茜色。

左上方の目の前にどーんと、岩ごつごつの猛々しい山が覆いかぶさってくる。

魔利支天とその向こうの甲斐駒である。
ここからはかなりの急登。朝早くの急登は息切れがしてつらい。

若者の団体を先に通し、ゆっくりゆっくり登る。
そのうちに陽も上がったらしく木洩れ日がちらちらと 見える。
30分たった頃、佐藤さんより「休憩」の声が掛かる。
喉が乾いてしょうがないとのこと。多分、昨日のアルコールのせい。6:20〜65:25。

また30分ほどたった頃、「おなかが空いてしょうがない」の声で、朝食とする。
野菜入りカラーメンを食べ、コーヒーを飲み、水を軽くする。

後ろを振り返ると、白い雪の見える北岳・間の岳、それに富士山も。

鳳凰三山、そして少し離れて仙丈も。

這い松が出始めて暫くして駒津峰頂上着。8:05〜8:10。

  
             駒津峰から  後ろは仙丈ケ岳
  
甲斐駒がますます大きくなって迫って来る。

  
    駒ヶ岳への直登コース

ここから、一度下って、登って、下って、右へ巻いて頂上へと、ルートがはっきりわかる。

直登をしている人も赤い点のように見える。

ガイドブックには、雪のある時以外は巻き道をと勧めているので直登をさける。

六方石の分岐から右へ、花崗岩の白ザレの道をトラバースして、魔利支天との分岐からはジグザグに稜線まで登って行く。

佐藤さんがえらそうなので水飲み休憩やジュース休憩を取る。

黒戸尾根からの道と合流してすぐ、甲斐駒頂上着。9:30。
朝食1時間を除けば、3時間のところを2:45で来ている。
  
頂上には祠もあり、ちょっとした広場もある。
快晴。空は真っ青360度ぐるりが全部見える。
富士山、鳳凰三山、北岳、 問の岳、仙丈、御岳、中央アルプス、北アルプス、八ヶ岳

  
            駒ヶ岳山頂

  
         駒ヶ岳山頂から八ヶ岳を望む  1週間前に登っている

  
         駒ヶ岳山頂から北岳を望む

ゆっくりのんびりしてから下山。10:10発。

駒津峰までは安全を考えて元の道を下ることにする。
峠から偉大に見えた魔利支天も、「駒」の頂上から見れば低い山にしか見えず、通過しても何の心残りもない。

駒津峰11:10着。
  
こんなに早いのなら、もしかして前のバスに乗れるかも?と、伊東さんに時刻を調べてもらう。
13:30にある。
ここからの下山は、2:00とも1:30とも、どちらもガイドブックには書いてある。

13:30とすれば今から出発してぎりぎりの時間。
よし、出発。11:20。

双子山の軽い登りも難無く通過して、後は下るだけ。
なんと、バス停に12:35着。

12:50発。(お客が多いので定時より早く何台もバスを出しているらしい)

戸台口では、思わぬハプニング。「車にランプが点いていた」との紙が置いてある。
近くの人や、バスの運転手さんなどに手伝って貰って無事帰ることができた。

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