すばらしい紅葉 |
涸沢〜奥穂 |
(上高地〜涸沢〜奥穂〜涸沢〜上高地) |
涸沢テント場から見上げる奥穂 涸沢岳 ナナカマドが燃える |
●場 所 | 長野県 | |||
●標高 | 奥穂 3190m 涸沢岳 3110m | ||||
●山行日 | 1993年10月9日〜10月11日 | ||||
●コース | 上高地〜横尾〜涸沢テント場(泊)〜奥穂〜 涸沢岳〜涸沢〜横尾〜上高地 |
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●多治見から 登山口まで |
多治見=沢渡(仮眠)=上高地 ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス |
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●参加者 | 丹羽 林 中山 中村 | ||||
●コースタイム | 前日 10月8日
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2日目 10月10日
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地図はこちら |
夜中沢渡に着。毛布をかぶって仮眠をとるが、 座ったままの姿勢なので朝起きると節々が痛い。 仮眠中もどんどん車が入ってきてまぶしいやら騒がしいやらで ぐっすりと眠るというわけにはいかない。
5:30のバスに乗ろうと早めにバス停に向かうと すでに延々とした列ができている。 1台のバスにはもう乗り込み始めている。 後ろに並んだものの、次のバスがいったいいつ来るかるかも分からない。 お客の列もなかなか短くならない。
ふと後ろを振り返ると人待ち顔のタクシーが2台いる。 昨日、タクシー会社に予約の電話をしたときにははっきりしない返事だったので 諦めていたのだが、念のため「空いていますか?」と聞くと二つ返事。 手数料を払って切符の払い戻しをして早速乗り込む。 タクシーの中から見た山の半分から上は雲の中。 しかし、運転手さんの「こういう日は天気がよくなりますよ」のひとことで嬉しさが増す。 散々バスの悪口を聞かされる。バスより早く着いてバス代より安いなんて・・・。
日の出前だが、対岸の黄葉や白い水しぶきが綺麗で 「今年はあまり・・・」といわれていた言葉もなんのその、 これからの道程に胸が膨らむ。 予定通り6:00には上高地に着。 洗面・朝食などを済ませ出発の用意をする。 まだこんな早い時間なのに観光客もいっぱいいて、 その間を縫って歩く。 河童橋の広場で どこもここも人・人・人 |
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河童橋のあたりも明神も、徳沢も横尾も人、人、人の群れ。 (結局、この人の群れは涸沢から奥穂まで続いた) 小梨平の落葉松が綺麗に色づき、 そこだけぱっと明るく陽が当たったよう。 小梨平 |
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緑色のシダも、赤い実と緑の葉っぱのコントラストも、 梓川の対岸の黄葉も、白い川原の石もみなみなそれぞれに美しく、 人の多さを除けば言うことなし。 徳沢園 人でいっぱい ぱーっとガスが晴れて、前穂・明神が見えてきた |
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徳沢に着くと、木々の間から前穂・明神の頭が 白く薄化粧したように見え始め、思わずシャッターを何度も押す。 |
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ここからは私にとって初めての道。 橋を渡り、薄暗い樹林の中を通り、 木の間から前穂の稜線を見ながら歩く。 10分ほどで下山に使う新村橋。 前穂がどーんと空をついてそびえている。 稜線を見ながら、青空を見ながら歩けるうれしさは山の醍醐味。 横尾に着。じりじりと暑い日差しに照らされる。 落葉松の黄葉 |
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登山道にもすぐ人の列。 大きなザックにテント・食料などが入っている4人なので 足取りが遅くなる。 「お先にどうぞ」といって先を譲ると、 延々と人の列が後ろから続いていて今度は入るのに一苦労。 たらたらとした川沿いの道を「蟻」になったつもりで黙々と歩く。 梓川 |
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横尾から見えた屏風岩がだんだんと近づいてくる。じっと見上げるが人の姿はなし。 左の渓谷美を眺めおろし、遠くの山の紅葉を眺め、横尾谷の吊橋を渡る。 大団体が休憩中でぎょっとするほど。 ああよかった。テントを持ってきて・・・・ |
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ここから地図のしわしわが狭くなるところ。 「蟻」の歩みがまたまた遅くなり、 我々にはちょうどいいくらいなのだが、 後ろから「先頭の人ー、後ろの人のことも考えて歩いてくださーい」 と檄が飛ぶほど。 稜線が見えた・・・といって喜んだが |
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黄色のダケカンバ・真っ赤なナナカマド、 眩しい陽の光を受けて鮮やかに照り映えている。 手が届くほどすぐ近くの左右も見上げる頭の上も、 対岸の斜面も、遠くの山肌も今がちょうど見頃。 |
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今年は天候が不順で紅葉もイマイチ・・・との前評判もあったが なんのなんのやはり「紅葉の横綱」だけのことはある。 中山さんの足が攣って休憩しているときも、 後から後から涸沢を目指して登る人たちで引きも切らない。 ほとんどが中高年で軽量のザック。 涸沢ヒュッテが見えてきた・・・ |
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さあ、また「蟻」の行列に戻ろうかと思っても切れ目がなく待っても待っても隙間がない。 しばらくやり過ごしてやっと行列の一員となる。 |
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やや小高いところに涸沢ヒュッテと風にはためく旗が見えてきた。 石畳の立派な階段を登って小屋の入り口へ。 林さんに手続きとビールを頼んで一足先にテント場の確保に出かける。 テント場といっても土はなく石がごろごろの場所。 平な石が敷き詰めてはあるが、一つ二つは先が尖っている。 できるだけ背中にこないところを選んで我が家とする。 ここが我が家 |
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テントを張る前にビールで乾杯。ぐるり紅葉に囲まれた場所で飲めるなんてし・あ・わ・せ〜。 夜中やはり背中が痛くて眠れず。 |