またまた、北八ヶ岳へ |
ロープウェイ麓駅〜ロープウェイ山頂駅〜縞枯山荘(泊)〜縞枯山 〜茶臼山〜麦草ヒュッテ〜高見石小屋〜黒百合ヒュッテ(泊)〜 両天狗岳〜黒百合ヒュッテ〜渋の湯 |
天狗岳を 望む 東天狗岳で 黒百合ヒュッテ |
●場 所 | 長野県茅野市 | |||||||||||
●標高 | 縞枯山2403m 茶臼山1415m 高見石2300m 西天狗岳2645.8m 東天狗岳2640m |
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●山行日 | 1993年1月3日〜1月5日 | ||||||||||||
●コース | ロープウェー麓駅・・・山頂駅・・・北横岳手前でUターン…縞枯山荘(泊)… 縞枯山・・・茶臼山・・・麦草峠…高見石…黒百合ヒュッテ(泊)…東天狗岳・・・西天狗岳・・・黒百合ヒュッテ・・・渋の湯 | ||||||||||||
●多治見から 登山口まで |
JR多治見駅ーJR塩尻駅ーJR茅野駅⇒ロープウェー麓駅(登山口) ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他 |
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●参加者 | 丹羽、伊東、佐藤、中山 | ||||||||||||
●コースタイム | 1日目 1月3日(日)
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特急「しなの」で茅野へ、そこからビラタスロープウェー駅へ。 ロープウェーは事故以来運休。 スキー客ばかり。11:05発。 雪を溶かして水を作るほどの綺麗な雪がなさそうなので、水を持ち上げる。 バスの中から見える景色は雪のない景色ばかりだったので心配していたが、登山口を登ったすぐからアイゼンを必要とするほどの凍り具合と雪の量になってきたので、アイゼン装着。 前回と比べ、天候も良く新雪もないので、しっかり付いているトレースを辿って楽 々と歩ける。 スキー場の喧騒を左に見て、鉄塔の下で休憩。 風通しがよく じっとしていると寒いので早々に出発。 しかし、尾根を外れると嘘のように暖かくなる。 クロスカントリーの道を右に分け登山道を歩く。 ロープウエー駅の建物を見ながら「あそこまで登れば坪庭に着くんだ」と思うが、近くに見えた割にはなかなか着かない。 駅への分岐のすぐ下で休憩。 駅前にザックを置いて、北横岳へアタック。12:40発。 トレースはしっかりついているし、背中は軽いしでぐんぐん登る。 佐藤さんは、年末年始のお酒と久し振りの山行で、「足が前へ出ない」とか。 北横岳ヒュッテ着。13:35〜40。 前回アイゼンなしで苦労した登りも難無く踏破。 強風のため引き返す 所が頂上を目前にして、体まで飛ばされそうな強風に会い、頂上アタックを断念する。 北横岳山頂手前から 一度は無理してでもと思ったが、ピッケルでやっと体を支えられるくらいの強風では危険なので諦める。13:55 下山。 坪庭は、遮る物も無いのでまた風にあおられる。 駅前のザックの所に、14:35着。 縞枯山荘、14:50着。 今日はお客が少ない。ロープウェー運休のせい? まずは、ビールで乾杯。4:00の気象情報を聞いてから夕食にかかる。 明日の天気はよさそう。 夜の自炊は、我々とあと1人だけ。スキヤキ、お酒。 小屋のおじさんからのお酒と話を聞いてから就寝。がら空きといった感。
5:00起きのはずだったが、静かだったので6:00まで寝過ごす。 雑煮を食べ、7:30発。 縞枯山荘を出発 ホワイトアウトの薄いので、辺りはぼうっと白くなっている。 しかし、風もなく視界もきいているし、新雪はないしで絶好とはいい難いけれどまあまあの天候。 樹々にはびっしり雪 雨地峠も、縞枯への登りも難無く通過して縞枯山頂に着。8:00〜8:05。 縞枯からの下りでピッケルを拾う。 我々の前を歩いていたアイゼンなしの単独行の 男性だと思われる。(とうとう最後まで会えず) 中木場 茶臼山への登りも難無く通過。頂上着。8:37。 寒いので長居はできない 展望台に寄ってみたが曇っていて何も見えず。8:50発。 ガスっていて遠くまでは見通せない 麦草着、9:35〜9:50。 丸山への登りのルート探しでてこずる。 真っ直ぐ登っていくという記憶に従ったが、トレースがない。 少し探したが、だれも歩いていない雪の上に足をのせるとずぼっ、ずぼっと足が落ち込み歩きずらいことこの上なし。 諦めて白駒池経由で行こうと少し歩くと右に分岐があった。これが正解っだったわけ。10:15。 丸山の登りの手前で休憩。10:40〜10:45. ここからの登りはいつになく苦しかったが、丸山頂上までの時間はたったの20分だった。頂上着11:05〜11:15。 ところが、アイゼンもピッケルもない登山者に出会うのには驚いた。 アイゼンを取り、ピッケルも置いて、高見石小屋の裏手にある展望台にも上って展望を楽しむ。 この頃には天気もよくなっていた。11:25〜11:50。 高見石展望台 白駒池は白く凍り、(「10cmは凍っていましたよ」の声)、遠く白い山々も見える。 今度は中山への登り。 急ではないが確実に登って行く。 見上げても見上げても登り が続いていて嫌になる。45分の登り。 登り切った所で休憩。12:35〜12:45。 白くてこんもりした山が見える。あの山は何だろう。ここから見える山は天狗のはずだけど… もう少し行ったところに、だだっぴろい展望台があるので寄ってみる。 やっと分かった!東天狗と西天狗だった。 こんもりしたのが西天狗で、頂上がぽ こんぽこんと二つあるのが東天狗だった。 まん前にどで〜んと二つの山が迫って来る迫力はたいしたものである。 素晴らしい眺め そして、遠くに北アルプスの白い山並み。素晴らしい!景観! 何度も来ているがここでこんなに眺望のよかったのは初めてである。 中山の頂上は何の変哲もない所。 中山山頂 白いこんもりした西天狗に、点のように見える登山者を見ながら、明日は登れるだろうかと気に掛かる。 中山峠で13:30。 明日の天候は分からないので、できれば天気の良いうちにどんどんアタックしたかったが、ここでこの時刻だとちょっと無理のようだし、ここで吹いている風があの何もない頂上で昨日のように吹きまくっていたのなら危険だし・・・ 峠で出会った男の人に聞くと「凄い風だった」と言うことだし今日はこれまでとし、黒百合ヒュッテに向かう。 ヒュッテ着。13:35。 ビールとケーキでカンパ〜イ。 明日の天気も高気圧ばかりで良さそう。 17:30の夕食までに持ってきたウイスキーも全部飲んでしまう。 炬燵も占領して山の話などする。 夕食は和風で、前回のカレーよりレベルアップしている。 6:30から、南米音楽のライブが始まる。珍しい楽器見たさにかぶりつきにいると、ひょんなことで鳥の爪を集めた楽器を持たせてもらうことになった。 南米音楽のライブ こうなったからにはとことん楽しんでしまおうと思い、リズムに乗りケーナに合わせて打ちまくる。 そして、隣にいた背の高い男性2人(やはり楽器を持っていた)は、なんと、去年の縞枯山荘と燕山荘で出会った大阪のパーティーだった! 30分くらい楽しんで(小屋で働いている人も明日下山する人がいるとかで、そのお別れ会も兼ねていたようで踊っていた) 暑くなったところで終わった。 ワインを1本貰い、消灯前に2階へ上がる。 炬燵から四方五方に布団が敷いてある。が、シュラフカバーということもあり暑く て暑くて布団をはねのけて寝る。 月はおぼろで星はなし。明日の天気はどうなるだろう?
5:30、起床。 風もなく、星もバッチリ出ている。絶好のアタック日和。 昨日、雪を溶かして作っておいた水を沸かし、コーヒーにしておく。 6:00、朝食。6:45、出発。 縞枯のおじさんの言っていた「鼻が凍る」ような感じがするので、目出帽をかぶる。 踏み跡がしっかり付いている稜線上の道を叔る。 中山峠の辺りから空は茜色になり、少し登った7:00少し前に日の出。 傾斜が結構きついヤセ尾根で、ピッケル1差しにつき、右・左と足を出し、1歩1歩高度を稼ぐ。 急登を登り切った岩陰で息を整える。 ここからは少々岩がごつごつしているが金峰山を登ってきた身には軽い軽いと言ったところ。 左へ登る道を見逃し、西天狗に通じる巻道へと進んでしまったと気がついたのは、 いつまでたっても登りにならないし、白い西天狗がどんどん近付いた頃。 左に行けば東天狗、右へ行けば西天狗の分岐で、「どちらへ登りますか?」と聞くと、「西天狗」の返事。 樹林も岩も何もない白い山肌を登っていくと、南アルプス、赤岳、阿弥陀、天狗か ら続く硫黄への稜線が、ぐ〜んと近付いて来て迫力満点! 高く見上げるような白い山もわずか5〜6分で西天狗頂上着。7:40〜7:50。 西天狗岳山頂 ここからの展望も素晴らしく、遠くは北アルプス、近くで蓼科、北横岳、昨日歩いた稜線がはっきり見える。 次は東天狗に向かう。わずか10分ほどで頂上に着。8:00〜8:10・ ストックにアイゼンといった格好の登山者に出会い、驚く。 こちら側の登りは風があり、頂上から少し下がった岩影で風を避けてコーヒーでカンパ〜イ。 黒百合ヒュッテ前で ごつごつの稜線を下り、「天狗の庭」経由でヒュッテへ降りる。 このルートは雪が少なく岩が多いので、踏み跡に気をつけていないと外れてしまう。 猛烈な腹痛を我慢し、やっとのことでヒュッテ着。 ヒュッテ前の斜面には行く筋もの踏み跡があったので最短距離を取ったところ、縁のロープ前に出てしまい、小屋の若者から「黒百合が咲くので入らないでください」と注意をうける。 もっともなこと。9:00着。 荷物を整え、9:25発。 小屋で働いていた人も2人下山。 たらたらの下りで、10:50、着。 11:10のバスを見送り温泉に入る。 タクシーを頼んで茅野に出で、そばやさんに入って昼食を食べ、13:44発の電車に乗る。 塩尻では、中津川行きの普通を見送り、14:30の「しなの」に乗車。 |