雨が降っても… 坂本谷(藤原岳)


   ●場 所 三重県藤原町
   ●標高 藤原岳(1144m)  中電への分岐まで
   ●山行日 1993年2月21日
   ●コース 西藤原駅・・・坂本谷登山口・・・滝状岸壁・・・中電への分岐・・・往復
   ●多治見から登山口まで JR多治見駅ーJR名古屋駅ー近鉄富田駅・・・坂本谷登山口
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
   ●参加者 林、中山、丹羽
        周辺地図はこちら  


前日、明日の天候が良くないことは分かっていたが、
リーダーから「中止」の電話はなし。

近鉄名古屋駅、いつもの時刻。

4人目のメンバーは、今朝からの不調で山支度のまま見送り。

西藤原駅に着くと、ぽつりぽつりの雨。

雨具一式身に着けて出発。

梅が満開。 リーダーは、プラブーツを手に持って歩く。

登山口から10分ほど行ったところで急に雪が多くなってきたので、
プラブーツ休憩。

雨もフードを被るくらい降ってきた。

ところが、足元がしっかりしたら今度は雪がなくなってしまった
『いったい雪はどこへいってしまったのお~』と言い合う。

雨は本格的に降ってくるし、リーダーは着替えがないので帰りたいような素振り。

でもでも、『せっかく雪を訪ねて来たんだから
せめて雪を楽しめるところまでば行こうよ』・・・と誘う。

期待通り、だんだん雪も多くなり、50~60cmくらいになってきた。

滝状岸壁を過ぎた辺りで、『ここいらにセツブンソウが咲くんだよ』 と案内をすると、
なんと!セツブンソプの代わりにフグジュソウのつぼみを発見してしまった!

陽が当たらないので、つぼみは固く閉じたまま。
でも、あっちにも こっちにもあり、もうすぐ黄色の絨毯になるのが楽しみ。

中電への分岐が、今日の目的地。

時間は12時を少し過ぎただけで、白瀬峠まで十分に行けるが、
この 雨の中を行かなければならない何の理由もないので、
ココアを飲んで、 早々に下山にかかる。

下りはいつものごとく、あっというまに下ってしまう。

雨足はだんだん強くなり、ずぶ濡れ

途中、暑いから衣服調節の休憩を取っただけで登山口に着。

翠嵐荘で、着替え、ビール、鱒休憩
(また冷たい雨具を着なけれ ばならなかったが)

お風呂に入れなかったことだけが心残り・・・


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これ↓は、会報誌に載せた「藤原岳賛歌」の一文です。
  
藤原 一 坂本谷

私が、『みとう山の会』の名前を知ったのは、朝日新聞の告知板でした。
そのころ、東海自然歩道を子供と一緒に歩き回っていましたが、
近辺の自然歩道はほとんど知り尽くしてしまい、物足りなく思っていました。

「公開山行」という聞き慣れな い名前にもかかわらず、
山登りでもしてみようかと思い電話を掛けたのか始まりです。

小林さんが電話に出られて『一緒に行きましょう』と誘ってくださいました。

それも、3月、まだ雪のある釈迦ケ岳です。

雨具のズボンとスパッツを借りて、先頭 の足跡をたどりたどりついて行きました。

そこで見た樹氷の美しさに感動し、会員の人達の優しさに感心し
こんな世界もあったんだ!』と目が開かれた思いでした。

そして、2回目は4月の藤原岳
雪崩でねじ切られた木を見、雪の中に咲いているフクジュソウに感激しました。

それ以来、一体、何回藤原に行ったことでしょう。

ニリンソウでいっぱいの5月の登山道、
本当に節分の頃咲くかどうか探しに登ったセツプンソウ
ヒルに驚かされた6月、
雪が深くて尾根までが精いっぱいだった1月、
大きなザックに冬山完全装備で登っだ大晦日
そして、ヤマブキソウ、カタクリ、オドリコソウ、フクジュソウでいっぱいの
山の斜面の春。

何度も何度も行っているうちに、何月にはどこで何の花が咲くのか・・・
が、頭の中で地図ができてしまい、
『もうすぐ行くとあの花に会える』と思いながら登った日々。

『また行くの?』と半分呆れ、半分からかいの声も気にしないで
何度も何度も行きました。

1年のうち、1度は顔を見ておかないと落ち着かないのです。

もっともっとたくさんの人に、藤原の花を紹介したい、
私の感激を他の人にも味わ ってもらいたい・・・と、
これからも藤原通いを(とくに坂本谷)続けます。

 
 


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