ついていない・・・    仙 丈 岳 
        (戸台〜白岩〜北沢峠〜仙水小屋〜小仙丈岳〜仙水小屋〜戸台)



小仙丈岳
ガスと風でここから引き返す
●場 所 山梨県
●標高 2855m
●山行日 1999年12月24日〜12月27日
●コース 仙水小屋〜北沢峠〜小仙丈岳〜仙水小屋
●多治見から
  登山口まで
多治見IC=伊那IC=仙流荘=河原(P)
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 林 丹羽 中山 
●コースタイム 前日 12月24日(金)
多治見発
仙流荘
18:15
20:45
1日目 12月25日(土)
仙流荘
登山口
北沢峠
仙水小屋

6:40
7:20
12:40〜12:55
14:10
2日目 12月26日(日)
仙水小屋
2合目
小仙丈岳
2合目下
仙水小屋
7:00
8:50〜9:10
11:50
13:35〜13:45
15:10
3日目 12月27日(月)
仙水小屋
北沢峠
河原(P)
 
6:30
8:35
13:20
地図はこちら


前夜

ラッシュ時の18:15に出発。街中は込んでいたが高速に乗ってしまえばすきすきで
3時間弱で仙流荘に着。
お風呂に入って就寝。  

1日目 12月25日

登山口はどこ?

天気は上々の予報。「河原の駐車場」を探す。
いつものゲートのある赤い橋から二股に分かれている。
左は通行止め。すぐ下に停まっている3台の車の傍に一度は停めたがやはりおかしい。
後から来た車2台が通り過ぎたのでもう少し進もうと決める。

少し進んだ所に広い河原と車1台。
登山者へのお知らせと張り紙と補導センターもあって
ここが登山口と分かる。7:20発。
入り口に柵があり車は入れないようになっている。

まず右岸を歩く⇒左岸へ

雪はほんの少々のみ。本流の水は石のところで凍っている。
流れ込んでいる沢の水は滝状に凍り付いている。

いくつかの堰堤・ダムを見ながらずうーっと右岸を歩いてから今度は左岸へ
河原独特の歩き難いゴロゴロの石の上を、所々に立っている赤テープつきの竹を目印に進む。
荷物が重いので50分とは言わず、40分で休むことにする。

河原歩きは2時間過ぎても終わらない。
今まで涸れていた川に右側から豊富な水量を持つ川が流れ込んできて、
(薮沢)橋を渡り、2本目の支流(双子沢)沿いにやっと荒れ果てた山荘に到着。丹渓山荘。

河原とお別れ

その下を通って北沢峠に向かう。
「熊!!」と一瞬思ったのは、背丈よりもずいぶん高くまで荷物を背負った黒いザックの若者だった。
あまりにも大きいので見間違えてしまった。彼もこれから登ると。

「八丁坂」の標識。胸突き八丁のことらしい。
今までのたらたらから一気に峠まで競りあがっていくのかと覚悟を決める。

川のしぶきが凍って素敵なオブジェとなっている傍を登る。
苔がびっしり着いて北八ツ風。
橋から沢を見上げると青白いミニチュアの滝が連続している。
胸突き・・・というほどの登りではない。

胸突き八丁の次はたらたら

しばらく行くと斜め右上方にガードレールが見える。
アルプス林道らしい。坂道はここまで。
後は川(薮沢)に沿って大平山荘までたらたらと樹林の中の登りである。


林道を数回横切る頃やっとスパッツの出番となる。
あっけなく大平山荘に出る。一つ山を越えて北沢峠、12:40着。

テント場から仙水小屋へ

熊の若者も休憩している。テント場には一張りのテントのみ。
雪はなくトイレもないテント場は困るだろう・・。
橋を渡り堰堤を6つ越え、橋を渡り岩場を乗り越えコ小屋下の
橋を渡れば仙水小屋。14:10着。

「こんにちわー」と声をかける。オーナーの矢葺さんは別棟の2階が住居らしい。
お茶を出してもらったがまずはビールを頼む
。暖かいストーブ(石油)にくっついて飲むんだからおいしい。
お代わりも貰う。今日は5人のみだと。

「KNC」とは・・・

矢葺さんの山小屋営業方針を夕食まで拝聴する。
トイレは水で浄化して沢へ流す
固形物はタンクに積んでヘリで運び下ろす
水は地下水をくみ上げる
太陽電池で電力をまかない、太陽光を集めて煮物をする

「KNC」=「北沢・ノータリン・クラブ」をつくったというが、
「北沢・ネイチャー・クラブ」かも?
40人ほどの独身男性ばかりで知恵を出し合って仙水小屋を盛り立てていこう
という趣旨らしい

フェゴ島に行ったアルバムも見せてもらった

仙水小屋の食事

夕食には噂どおり刺身が出たが冷凍で凍っている。
私は苦手。2人に貰ってもらった。
種類の多いおかず。10種類くらいはあるだろうか。

汁物は「はたはた」が1匹丸ごと入っている。ご飯は松茸ご飯。
少し、べたべたしたのが難。

「7時にはお開き」とは言うもののそれまでに眠くなって3人で布団を敷き始める。
男性はお酒を飲みながらゆっくり食べている。
マットレスと毛布。ストーブは夜中中つけっぱなしで8℃はあるとか。
毛布2枚ではちょっと小寒かった。

2日目 12月26日

アイゼンをつけて出発

明るくなってからの出発なので朝食は5時半に決定。
朝まで冷凍の刺身は止めてほしい。レタスも凍っていた。

7:00発。小屋下の階段と岩場が怖くてアイゼンをつける。これで安心。
眼前の仙丈を見ながら無風・快晴の登山日和・・・だと嬉しくなる。

テント場のテントとはゼロになっていた。

樹林の中を登る

北沢峠に7:50。無心で歩いていると後ろとの間が離れる。
トイレの横からの登るこのルートは初めて。
稜線の直登という感じの登りが続くがたいしたことではない。

2合目、8:50。
後ろに甲斐駒、左にアサヨ峰、そのうち鳳凰三山のオベリスクも見えてきた。

10:00、休憩の頃から甲斐駒の方からガスが出始めて、
見る見る間に仙丈を隠し、辺りの展望がきかなくなった。

大滝の頭からのきつい登りが終わると森林限界だとわかっているので、
その少し手前で目出帽をかぶり後ろを待つ。

ここから稜線・・・ガスと強風

稜線に出る。思ったとおり風が強い。踏み跡はあるので後をついていく。
風に吹かれながら小仙丈に着く。11:50。

しかし、ここから約1時間痩せ尾根を歩かなければならないし、
ガスで見えないし、風は強いし・・・・で行く気が失せる。
2人もここまでで良い・・・ということになる。証拠写真をとってすぐ下山。

  
     小仙丈岳

小仙丈で引き返す

どんどん下る。樹林帯に入るとほっとする。
大滝の頭で北沢のいくつもの堰堤が見えるので、
矢葺さんとの打ち合わせの通り無線を飛ばす
きれいに入って「ガスと風のため小仙丈で引き返します」と連絡する。
風のうなりが急に強くなり、稜線上でなくてよかった
と思いながら木の根に気をつけて下る。

2合目からトラバースに入る。これがまた長く長く感じられた。
林道へ14:00着。テント場には4つのテントが増えた。
風のため踏み跡が消されてしまっているので新しい第1歩を踏んでいく。

仙水小屋で2泊目

15:10、小屋に着。お茶は後回しにしてビール。新しいお客が1人増えた。
顔がぴりぴりする。凍傷と日焼けが交じり合ったのかも。

夕食はまたもや色々な組み合わせで出るが、これをもう1日ならノーサンキュー。
暗くなってからもう1人到着。小屋番の交代だそうな。

星明りで明るい

今日は毛布を下に1枚、上に3枚でぽかぽか。
夜中に起きてみると星が素晴らしくきれい。月と星明りでライトが要らないほど。

3日目 12月27日

出発前の散歩に出かける

朝早く行く人がいるので今日の朝食は5:30。
せっかく来たんだからと散歩を勧められる。明るくなるのを待って6:30出発。
かろうじてライトが要らない暗さ。

仙丈を染める朝日

樹林の中は暗いが慣れてくると歩ける。
岩ゴロゴロの所へ来るとカメラマンが待っている
仙丈に朝日があたるのを待っているらしい。
だんだんとピンクに染まり美しい仙丈を振り返りながら前進。
  
     仙水峠手前  朝日に輝く仙丈

約5時間かかって戸台へ

峠の手前で、帰りの時間を考え引き返す。小屋に7:30着。
コーヒーを入れてもらう。甘くて暖かいコーヒーがおいしい。7:40発。

4回目の道。長衛小屋の前で昨日登ったルートを地図で確認。

峠までの緩やかな登りも結構つらい。
北沢峠、8:35。アイゼンは外す。峠を過ぎるととたんに雪の量が少なくなる

10人、5人のパーティーが登ってくる。

薮沢や双子沢は皆戸台川に合流するのだがいつかしら水は伏流となり
涸れ沢になってしまった上を歩いているわけ。

駐車場に13:20。
今日は補導センターに2人、昨日から常駐だそうな。
仙流荘は断水で入浴できず。高遠の温泉へ入ってから帰宅。

もっと早起きして早めに出発して、休憩時間を短くして速攻で登ったら
天候のいいうちに頂上まで行けたかもなあ・・・と反省する。

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