体力と気力充実の南アルプス大縦走
広河原〜光岳〜畑薙ダム
  (広河原〜間ノ岳〜塩見岳〜荒川岳〜赤石岳〜聖岳〜茶臼岳〜光岳〜畑薙ダム)

1・2日目 3・4日目 5・6日目 7・8日目 9・10日目


1日目(自宅〜広河原山荘)
2日目
広河原山荘〜北岳山荘)

1日目
多治見〜広河原

2日目
北岳山荘へ
雨の中北岳山荘へ
カメラを取り出す気も薄れる


3日目
間ノ岳〜熊ノ平小屋へ

熊ノ平小屋

4日目
塩見岳〜三伏峠へ

塩見岳西峰より東峰を振り返る

5日目
荒川中岳〜荒川小屋へ

崩壊の激しい荒川前岳(奥の山)
やっと登りついたピークより


6日目
赤石岳〜百間洞山ノ家
雨・ガス・強風の中黙々と歩く

7日目
聖岳〜聖平小屋へ

兎岳から聖岳へ続く道

8日目
茶臼岳〜光小屋へ
雨の中、湿っぽい道を光小屋へ

9日目
光岳〜横窪沢小屋へ
雨、とうとう稜線を離れる

10日目
畑薙ダムへ
 延々250kmを家まで送ってもらう

●場 所 山梨県・静岡県
●標高 北岳 3192m   間ノ岳 3198m
塩見岳 3047m  荒川岳 3083m
赤石岳 3120m  聖岳  3013m
茶臼岳 2604m  光岳  2591m
●山行日 1999年7月20日〜7月29日
●コース (広河原〜北岳山荘〜間ノ岳〜塩見岳〜荒川岳〜赤石岳〜聖岳〜茶臼岳〜光岳〜畑薙ダム)
●多治見から
  登山口まで
多治見駅ー甲府⇒広河原
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽
●コースタイム 1日目 7月20日(火)
広河原山荘で泊
多治見
甲府
広河原
10:22
13:59〜14:05
16:00頃着
2日目 7月21日(水)
八本歯のコル〜北岳山荘へ
広河原山荘
北岳山荘
4:40発
11:15着
3日目 7月22日(木)
間ノ岳〜熊ノ平小屋へ
北岳山荘
間ノ岳
熊ノ平小屋
5:00発
6:30着
11:55着
4日目 7月23日(金)
塩見岳〜三伏峠へ
熊ノ平小屋
塩見岳
三伏峠小屋
5:08発
9:25着
14:20着
5日目 7月24日(土)
荒川中岳〜荒川小屋へ
三伏峠小屋
荒川中岳
荒川小屋
4:55発
13:10着
14:25着
6日目 7月25日(日)
赤石岳〜百間洞山ノ家へ
荒川小屋
赤石岳
百間洞山ノ家
5:55発
8:20着
10:35着
7日目 7月26日(月)
聖岳〜聖平小屋へ
百間洞山ノ家
聖岳
聖平小屋
5:00発
10:00着
13:15着
8日目 7月27日(火)
茶臼岳〜光小屋へ
聖平小屋
茶臼岳
光小屋
4:45発
8:20着

13:10着
9日目 7月28日(水)
光岳〜横窪沢小屋へ
光小屋
光岳
横窪沢小屋
5:20発
5:32着
12:00着
10日目 7月29日(木)
畑薙ダムへ下山 お迎えの車で帰宅
横窪沢小屋
畑薙ダム
自宅
5:00発
8:35着

22:00頃着
            周辺地図はこちら


1日目 7月20日(火)

多治見〜広河原山荘(泊)

広河原ロッジに電話をかけたら、「満員」との返事。
やむなく(少々こっちの方が値段が高い)広河原山荘に予約を入れておく。

9:25発の「普通」で行くつもりだったが、「しなの」に替える。
退屈な時間はもったいないし、座りごこちもいいから。
10:22発に乗れば、甲府に13:59着。バスは5分後に発車といった便利な連絡。

甲府から約2時間で広河原に着。16:00過ぎ。

慣れた吊り橋を渡って山荘へ。
傘を差して歩くほどの雨。あ〜あ。

山荘では既にピールを飲んだりしてくつろいでいる中高年がいっぱい。
2階のテン ト側のコーナー。

夕食にはワインが1杯ついていて嬉しくなる。

北岳へは何回も来ていると言う話を聞き込んで、和歌山の女性が明日のルートについ て尋ねてくる。

二俣からの天候が悪いと八本歯のコルの登りは大変だし。北岳へ行く稜線も風に吹かれる…と答える。

夜いつまでも世間話をしている大きな声の男性に苦言。すぐ静かになる。

2日目 7月21日(水)

広河原山荘〜北岳山荘(泊)

4:00、食事。4:40、発。
偵察に起きたときは雨が降っていなかったのに、出発しようと外へ出ると小雨。

まだ薄暗い樹林帯に足を踏み入れる。
北岳へは何度来ただろう。 何度きても胸がときめく。どんな花に会えるかと。

木橋の手前で休憩、5:25〜5:30。
青空が少しのぞき始めた。

センジュガンピ・オニシモツケ・ヤマホタルブクロ・ミヤマハナシノブ・
タカネグンナイフウロ・クサボタン・バイカウツギ(これはいっぱいあった)・
タニウツギ・クガイソウ・イブキトラノオ・イボタノキ・タマガワホトトギス・
キツリフネソウ・カイタカラコ
ウなど

    
    センジュガンピ

ガレ場からは、クルマユリ・サンカヨウの実・オニシモツケなど。

迂回した右岸から川を渡って左岸に移るときの川には、水が少ない。

雨が強くなってきた。
二俣の手前の樹林帯で、雨具の上下を着ることにする。

ミヤマハナシノブ・ミソガワソウ・カザグルマ・カラマツソウ・ミヤマガラシなど。

7:05、二俣着。休憩、7:15まで。

対岸にトイレが新設されモーターの音が聞こえてくる。
雪渓は小さくなっていて、アイゼンの出番はなし
白馬の雪渓の頭があって持ってきたのにお荷物となってしまった。

左の道を取る。
ここの斜面はきれいなお花畑になっている。
今までになかった花も急に現れた・‥といった感じ。

ミヤマハナシノブ・タカネナデシコ・ヨツバシオガマ・イワオウギ・ミヤマガラシ・
ミヤママンネングサ・ミヤマオダマキ・キバナシヤクナゲ
など。

    
    ミヤマシオガマ              イブキボウフウかな?

    
    シコタンソウ                

少し川を早めに渡ってしまい(ちゃんと赤ペンキで矢印があったのだが)ずるずると滑りやすい小山の上で立ち往生をしてしまった。

そのまま前進しても登山道に合流は出来るが、歩きにくい。
結局後ろに戻って、やり直す。
雪渓がどれだけ溶けたかによって渡る位置が違ってくるらしい。

8:10、7合目。休憩8:15まで。:

9:00、尾根に出る。階段を登った所で。
倒木に座って、行動食とコーヒーで昼食。9:10まで。

ミヤマキンポウゲ・シナノキンバイ・オクモミジハグマなど。

  
     ミヤマオダマキ

前回よりよりしっかりした新しい梯子になっている。

9:35、八本歯のコル通過
タカネビランジがないかと探しながら歩く。あった、あった、まだつぼみが固い。

稜線は風もそれほど強くなくてほっと一安心。
大きな岩の上をひょいひょいとたどる所も、雨で滑るかと思ったがそれほどでもない。

10:05、北岳山頂とトラバース道の分岐。休憩、10:10まで。

雨の中・ガスの中・強風の中、頂上に行っても仕方がないと判断。

トラバース道も梯子や橋がしっかりと架け直され、不安感がないほど。

シロバナタカネビランジ(ツボミ)・ミヤマオダマキ・ハクサンイチゲ・
キバナシャクナゲ・コイワカガミ・ツマトリソウ・ゴゼンタチバナ・
シコタンハコべ・クロユリ・ハゴロモソウ・ハハコヨモギ・ミヤマキンバイ・
ミヤマクワガタ(ツボミ)・ミヤマキンポウゲ・オヤマノエンドウ・ミヤマシオガマ・
ムカゴトラノオ・タカネヤハズハハコ・アオノツガザクラ・ツガザクラ・
タカネクロヤギソウ・コケモモ・イワオウギ・ミヤマムラサキ

などの花を見ながら北岳山荘のテント場まで。

    
    ハハコヨモギ                  イワオウギ

     
     アオノツガザクラ             ミヤマムラサキ

雨も止んできた。
カメラを取り出して撮っていく。
時々、強い風の通り道もあったがトラバース道は稜線よりも穏やかなんだ。

11:15、北岳山荘着
あんなに花を見て、あんなにゆっくり歩いても6時間半で到着。

雨具の乾燥室は前回と違って待遇が悪くなり、雨が吹き込むただの水切り部屋。
(早々 に取り込んできてストーブの前で乾かした)

自炊室は前と同じ部屋。しかし、半分水切りコーナーになっていて狭くなっていた。
到着が早いので明るい方の部屋通される。

窓側から2番目。
窓側の所は、屋根の傾きで使いにくいせいか、そこは使用しないらしい。

布団をかぶって寝ている人が昨日の和歌山の女性。
こんなに早く着いて退屈しているより、ゆっくり花を見ながら来ればよかったのに・・・

4:30の夕食までビールを飲んで待つ。

和歌山の女性はコーヒーが好きだと分かったのでガスを沸かして作ってあげる。
御礼にビールを貰ってしまい、苦くて最後の方は捨てるはめ(2缶は、ちょっと重い)

時間をつぶすために、ストーブの前に陣取って雨具や手袋を根気よく乾かすことにする。

トイレは水不足から時々使用禁止となる。
そうなると外のトイレに行くはめ。

夕食は、ハンバーグ・キャベツ・ひじき・つけもの・こうやどうふ・じゃが煮。おみそ汁をお替わりする。

食事は、1回目〜3回目まであるらしい。

ドコモは繋らなくて、衛星電話で留守宅にかける。

明日の行動用のお茶を沸かしておく。


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