体力と気力充実の南アルプス大縦走 |
広河原〜光岳〜畑薙ダム |
(広河原〜間ノ岳〜塩見岳〜荒川岳〜赤石岳〜聖岳〜茶臼岳〜光岳〜畑薙ダム) |
1・2日目 | 3・4日目 | 5・6日目 | 7・8日目 | 9・10日目 |
9日目・10日目(光岳〜横窪沢小屋〜畑薙ダム〜自宅)
4:10起床、5:00食事。5:20、雨具を着て光岳へ発。 15分で頂上へ行けるので、ちょいちょいだろうと思ったとおり、あっというまに光岳到着、5:32。 頂上らしからぬ頂上。 樹林の中で低山の雰囲気。なぜこれが百名山??かと不思議。 即、引き返す。5:47小屋着。 ザックを背負って5:50発。 昨日の泥道をまた歩かなければならない。 三吉平まで1時間10分、そこから登りで1時間10分と踏んでいた。 隣りの夫婦パーティーが先行。 若者パーティーと山岳マラソンの短パン・運動靴のおじさんに追い越されたが、彼らが休憩している間に追い越すはめ。 1回の休憩を取ったが(7:10〜7:15)、7:37には易老渡の分岐に着。 テント1張りは、途中ですれ違った夫婦パーティーの物。 こんな悪天候でも登る価値の有る頂上ならいいのに・・・ね。 昨日と同じ道で感慨がない。 ミヤマバイケイソウの食害(白い虫に食べられて無残 だった)地帯も以外と速く通過。 コバノイチヤクソウ(真っ白とピンクの少し混じったものと2種あり)・シナノオトギリ・ハナヒリノキ・ハクサンシヤクナゲくらいで、花が少ない。 ハクサンシヤクナゲ 林床にはシダがいっぱい。北八ヶ岳風の苔むしむしの道。 8:00〜8:05、休憩。ザックが汚れない所を選んで。 9:05〜9:10、休憩。きつい登りの途中で。 ここを登れば希望峰・・・と思ったとおり、あっというまに9:20、頂上通過。 今日は茶臼の頂上を通らず、仁田地から右に入ってトラバースの道を取る。 花の多い道。タカネバラの群生地も有る。 茶臼小屋への近道かと思ったが、案に相違して・・・一度稜線へ出てから分岐まで戻らなければならない。 分岐からは、階段がつくってあるがかえって歩きにくい。 すぐ小屋が見える。 一応確認をと思って中へ入って声をかける。茶臼小屋、10:15着。 「女性2人パーティーは泊まっていますか?」。「いない」とのこと。 「下山はこちらから」と声をかけられて行ってみるとホースから流れている豊富な水。 臭い手袋を洗って絞りまたはめて出発。 マルバダケプキの斜面を下っていくと突然沢の出現。 この小屋も花畑の中にあるんだと立ち止まって振り仰いでいると、小屋か らおじさんが下を指差している。 ありがとう〜、迷っているんじゃなくて鑑賞しているのよ〜 小鳥もいい声で歌っている。あれはきっとミソサザイ。トレモロが有るから。 10:45〜10:50、休憩。 後はノンストップで小屋まで行こうと決める。 途中、おじさ んに出会う。 彼は膝を痛めたと言って、私より35分ほど遅れて小屋に着いた。 12:00、横窪沢小屋に着。 シュラフ(井川山岳会の名前がついている)と銀マットを借りる。 茶臼へ行く人はここを通ると聞いて、外にいればすれ違いにもならないだろうと一安心。 暖かいラーメンを注文。こんなラーメン食べるのは久しぶり。 晴れ間が見えてくるようなので、雨具のズボンを洗い(バケツを貸してもらった)、 タオルもザックもハンカチも泥靴も洗って干す(柵の上・細引きも使って・洗濯バサ ミも使っていいよと言われたのでお言葉に甘えて) そうこうしているうちに3人組もおじさんも到着。 さっきは、寒くて熱爛をと思い、 お酒を買って、残ったおにぎりを雑炊にして食べた。 が、今はもう眩しいほどのお日様。 隣りの3人組はビールを飲んでいる。どうやら冷たい沢水で冷やしているらしい。 私もビールを貰う。安い、400円也。 3人組からトマトを、おじさんからみかんを貰う。ありがとう〜 花の好きな女性達らしく花談議が聞こえるのでついつい口を出す。 ヨツバヒヨドリ・クガイソウ・シモツケソウ・キツリフネ・コオニユリなどを。 水場の水道の傍に ナス科の花が咲いている。(後で調べると、ヤマホロシらしい。初見!) 小屋は番号もなく、どこでもいいですよの声で1階の明るい所を選ぶ。 その後男性 1人と女性1人、計7人のみ。 後から来た女性は、来たそうそう手続きもせず、ぱたっと倒れている。 登りだけでこんなでは大丈夫かしら?と気になる。 夕食無し、朝食も無しで、お湯だけ沸かして終わりなんて。 夕食は、イワナ(天然物)の天ぷら・野菜の天ぷら・ギョウジャニンニクの葉っぱと煮物など。 みそ汁は無し。 3人組の若い女性からいつものように「どこから縦走してきたの?どの小屋で泊まったの?」という質問に答えるために、計画書を見せたり、天気図を見せたりする。 今度行くときのために住所・名前を教えてという話は、やんわり断る。 だってガイド ブックと地図を見て体力を鍛えておけば誰でも行けるんだからね。 夜中ザア一っと、雨。 せっかく乾かしたのに・・・
3:50、起床。 夜中にトイレへ立ったときは雨。 足元が不安定なので、スリッパは止め登山靴の中の新聞を取り出して出かける。 傘を差して出かけたがひどい降りではな い。 朝も雨。 パッキングをして、朝食を待つ。4:30、朝食。 昨日と同じ6人のみ。ごはん・みそ汁(お代わりなし)・大根おろし・小松菜・じゃこ・大根とにんじんの浅漬け・海 苔・卵焼きなど。野菜が多くて嬉しい。 5:00発。先発。 4時間の下りのはず。 すぐ、横窪峠。ゆるいアップダウンとトラ バース、急な梯子を下るとウソッコ沢出合の吊り橋(これ以後4つくらいの小さな吊り橋を渡る) 薄暗い斜面に白いギンバイソウ(二俣に分かれた特徴の有る葉っぱ)、ハエドクソウ・ミズヒキ・イチヤクソクなどを見ながらヤレヤレ峠に7:00着。 2時間で来たわけ。 7:25、問題の畑薙の大吊り橋。ダムは流木でいっぱい。 1人で渡るので揺れることもなく、時々すれ違い用に2枚の板が敷いてある。 ここで1/3、ここで1/2、あと1/3と心に言い聞かせ渡り終える。 畑薙の大吊橋 林道は40分で登山センター。 後20分で畑薙ダムへ。8:35着。 途中、何台も のバスやトラックに追い越されたり、すれ違ったりする。 林道脇には、タマアジサイ・ヤマアジサイ・シナノナデシコ・センニンソウ・エビガライチゴ(味は締まりのない甘さ)などがいっぱい。そしてヤマユリ(い〜い香りがするので???と思ったらヤマユリの群生地だった!!) タマアジサイ シナノナデシコ エビガライチゴ ヤマユリ バス停に小さな売店。まずは留守宅にTEL。次に山友達2人にかける。 2人のうち、1人でもいればお迎えはないので9:50のバスに乗って行こうと思ったが、2人とも留守。 予定の12:20のバスまでには来てくれるかも??と思い待つことにする。 ビール・おでん・そばをおなかに入れる。 お土産はテレホンカードしかない。花の本でも売ればいいのに・・・ 諦めかけて切符を買ったら、見覚えの有る車と人影。 払い戻しをして再会を喜び合う。 同乗して来た友人は、カープの連続で気分が悪くなったということでしばらく休むことにする。 「どんな花が咲いていたの?」と尋ねるので、手帳を見ながらおおまかな様子を10日間話すことにする。 天候が怪しくなったので車に乗り込む。 途中の白樺荘(無料)に着くとザア一一ときた。 慌てて走り込む。 温泉に入り(タオルをザックの中に忘れてしまったのでオー ロンの半袖シャツで体を洗い、シャンプーも借りてさっぱりする。) おいしい食事は出来そうにないとのことで、出発。 探しながら走るがなかなか思い通りの物がない。 とうとう静岡市内、IC入口付近まで来てしまった。 「天狗」というチェーン店でやっと昼食兼夕食にありつく。 延々、250キロの道のりを戻って22:00頃、家まで送ってもらう。 息子も駅まで迎えに来てくれたようで、家の中は煌々と電気が点いたまま。 多治見は暑〜い!が着いた始めの感想。 |