燕スピード山行 燕岳 (中房温泉〜燕岳〜中房温泉) |
燕岳 春山はこんなに雪がない |
●場 所 | 長野県 | |||
●標高 | 2613m | ||||
●山行日 | 2002年4月27日〜4月28日 | ||||
●コース | 中房温泉〜合戦小屋〜燕岳〜中房温泉 | ||||
●多治見から 登山口まで |
多治見駅ー松本駅ー穂高駅=中房温泉 ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス |
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●参加者 | 丹羽 | ||||
●コースタイム | 1日目 4月27日
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5月の連休、どこへ行こうかと迷う。 唐松は2回敗退。3回目はどうかと思うが、あのゴンドラが混みそう。 八ヶ岳の雪は少なく、黒百合ヒュッテで90cm。赤岳鉱泉は40cm・・・とインターネットで分かる。 では爺が岳や鹿島槍はどうかというと、爺まではいいが鹿島槍の方面は あのトラバースが危ないという。 では、白馬乗鞍や白馬はどうかなどあれこれ調べる。 観光客が容易にいけるところは混むと思い、 燕ならどうかとバスの時刻を調べると早い早い、 12時過ぎに多治見を出ると3時半にはもう中房温泉に着いているという早業。 これこれ、これで時差山行ができる。 |
「しなのは、自由席いっぱい」と駅員さん。 やむなく指定席それも喫煙車しか空いていないと。 しかし、乗車してタバコの煙が嫌でハンカチで鼻をふさいでいると、 禁煙車が空いていますからそちらへと案内してくれたので移動。ラッキー。 快適に車窓から外を眺めて景色を楽しめる。
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木曽福島辺りから花ざかり。 サクラ・ヤマブキ・モモ・レンギョウ・シバザクラ:モクレン・ナシ・ リンゴ・ドウダン・スオウ・フジ・スズラン・ハナミズキ・ライラック・ アセビ・ツツジと穂高駅まで花いっぱい。 山は芽吹いたばかりでやさしい淡い色使い。 中央アルプスは白い雪のすじが見える。 |
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大糸線乗換えは、6番ホーム。 穂高の駅前には小型のバス。 座席を確保してからトイレと(とてもきれいになっていた)アートギャラリーを見学。 常念の版画がすてき。時間が迫ってまた帰りによるつもりで乗車。 (結局待ち時間だけでは品選びはできず心残りのまま帰る) |
山へ登るにつれて、木々の葉っぱが少なくなりやがて枯れ木同然となった。 桜も中腹でやっと二分咲き。 新しいトンネルができて通行が楽になっていた。 |
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中房温泉バス終点で降りると迎えの車。たった1、2分なのに乗車。 予定通り15:30着。9℃。寒くてフリースを着る。 どうやら新館は温泉客、本館が登山客と分けてあるらしい。 「相部屋で」といわれたが結局女性の単独は私のみで、広々と使えた。 |
夕食は6時半。それまで温泉に入ってと支度をする。 混浴と別浴があって、混浴でも女性時間がある所を探すと ちょうど「岩風呂」が該当。半露天風呂。 先客は一人。「シャワーが使えませんよ」といわれたが 静かでいいやと風呂桶で汲んで洗う。 熱めの湯。炭シャンプー、炭石鹸を試してみる。 外気が入ってきて開放的な風呂。 |
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自販機でビールを買ってコタツに入って飲む。時間を持て余す。 食事のアナウンスを聞いて食堂へ。山の格好をした人ばかり。 「まあまあ」の食事をしたらもう一度温泉に入ろうと大浴場へ行く。 混浴だが中は薄暗いのでいいやと判断して。 気配では一人。暗さを利用して身を沈める。 広いといっても「大」はつかないなあ。以前の古い大浴場の方が大きいねえ。 結局途中から一人になりのんびり入る。 後は寝るだけ。ウオームシーツに入ってから布団を被る。 最初冷たく感じた布団も暖かくなって快適。 |
朝、4時に起床。 「不老泉」に入ってから朝食の準備。お湯は食堂に用意されている。 山菜御飯にお湯を入れ、お茶をテルモス2本に入れて、部屋で朝食。 |
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そうこうしているうちに明るくなってきた。帳場には先客か既に1つ鍵が置いてある。 先を越された。荷物を預かってくれるようにメモを書いて鍵と一緒に置いて5:15発。 登山口で、寒くて着ていたフリースを脱いだ。 早朝だからとカウベル(熊避け)もつけたがすぐ思い直して片付ける。曇り。 すぐ雪が出てくる。 |
30分たったからと休憩、5:50〜5:55。ちょうど水場の上。(第1ベンチ) 第2ベンチは雪の下、6:20通過。ここで0℃。 荷揚げ用のケーブルがある。 第3ベンチは急登の上と分かっているので、そろそろ傾斜がきつくなった6:40、休憩と兼ねてピッケルの取替え。 アイゼンはまだでいいと判断。 |
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第3ベンチ、7:00通過。ここからもっときつくなりそうだと判断してアイゼンを履く。 上から下りてくる人はみんなアイゼンを装着している。 富士見台ベンチ、7:40通過。ここからはもう小屋に近いはず。 燕岳〜槍への稜線 合戦小屋、8:05〜8:10。ここからは急登で合戦の頭へ出る。 まだ、雪が締まっていて踏み跡をたどっていけれる状態。 合戦小屋の前 合戦小屋からの登り |
素晴らしい展望! 来た甲斐があった。 餓鬼岳へ続く稜線。槍の頭も小さく見え始めた。 登るにつれ燕山荘も小さく見え始める。大天井・常念も見える。 槍もだんだん大きくなって小槍も見え始めた。 |
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上からどんどん下りてくる人たち。 以前吹雪の中をラッセルしたことを思い出しながらなんと楽々登れてしまうことかと あまりの違いに感慨深い。 燕山荘が見えてきた 燕山荘直下の階段状登りは雪がなくてアイゼンは不要。 テント場と燕岳 ぐるりと周りこんで小屋の前のベンチに9:10着。 雪のない稜線 燕山荘前で 休憩も入れての4時間弱。なかなかいい調子
小屋の前から頂上までは地面が現れてアイゼンは要らないようである。 燕山荘前から望む 頂上から帰ってくる人の足元を見てもノーアイゼン。 念のため聞いてみると雪も溶けてきて大丈夫との返事。 アイゼンとザックをシュリンゲで縛ってからフリースを着て空身で出発。 途中、多数のカメラマンが燕固有の花崗岩をバックに撮影をしている。 燕岳を望む 頂上まで30分とあったが楽々行けてしまって20分で頂上着。9:50。 |
今まで3回とも、「明日でいいわ」といっては翌日の天候の急変で登頂していない因縁の山である。 先客は夫婦パーティーと男性。槍へ進む尾根が北鎌か?右の尾根はほとんど水平・・などと考えながら展望を楽しむ。 槍へ続く稜線 写真を撮ってもらってから10:00丁度に下山。 長いようでも10分で十分満足。 静かな燕岳山頂 山頂からの展望 |
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20分で小屋に着。10:20〜10:30。続々と登ってくる登山者。 アイゼンを着け、ピッケルを片付け、ストック1本で下りることにする。 下からの登山者に道を譲りながら、シャーベット状の雪尾根を楽々と下る。 右の方に槍の頭が見える 遠くまではっきり見える 合戦の頭からの下りは急なのに、ステップが溶けてしまってずるずる状態。 うっかりするとつるっとくるので気が抜けない。 合戦小屋も大勢の人がいたのでそのまま通過。 |
第3ベンチの上で休憩、 まだやっと50分たっただけなのにもうこんなところまで下ってしまった。 11:20〜11:25。 第3ベンチ、11:45通過。 第2ベンチ12:05通過。だんだん地面が見えてくるのでアイゼンを外す。 |
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第1ベンチ、12:25.こんなに早いとバスまで時間がありすぎだなあと思うが、 今から悔やんでも遅い。今 から思えばもうちょっと(1時間くらい)大天井の方面へ行くとか 楽しんでくればよかったかもなあ・・・。 12:50、登山口着。川原に下りてスパッツや靴・ストックを洗ってさっぱりさせる。 13:00、温泉に入浴。今の時間は新館はダメだって。 不老泉へ行くとバスで一緒だった年配の女性1人のみ。ラッキー。 いくらゆっくり入っても2時間は入っておれない。 外へ出てビールを飲んでいるとエプロンをつけた女性が声をかけてきた。 話していると八王子に住んでいたが定年後山が好きで穂高に移住。 アルバイトで週3日、この中房温泉へ来ていると。 |
あ、いいなあ。私の夢と一緒。でも、ここは麓すぎ。 もっと山の上で働きたいなあ・・・と希望を言う。 まだ時間があるがバス停で待とうと座っていると タクシーの運転手さんに声をかけられ便乗。 たった一人でバス料金と同じ金額で穂高まで。 1台早い「しなの」で帰宅。 |