地図とコンパスを使って三ツ口尾根へ |
鎌ケ岳 |
武平峠からの県境稜線から 鎌ケ岳を望む 一瞬頂上が見えた!! 急いでシャッターを押す |
●場 所 | 三重県菰野町 | |
●標高 | 1161m | ||
●山行日 | 2003年12月13日 | ||
●コース | 湯ノ山温泉〜三ツ口尾根〜県境稜線〜武平峠〜湯ノ山温泉 | ||
●多治見から 登山口まで |
多治見駅ー名古屋駅ー近鉄四日市駅ー近鉄湯ノ山温泉駅=三交湯ノ山温泉バス停 ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス |
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●参加者 | 丹羽 、中山、林昭 | ||
●コースタイム |
多治見駅 湯ノ山温泉バス停 三ツ口尾根分岐 県境稜線分岐 頂上直下 武平峠 湯ノ山温泉バス停 |
6:41発 9:00〜9:10 10:15 12:15 12:20〜12:40 13:05 15:05着 |
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地図はこちら |
1週前の雨乞岳で、よく地図を確かめなかったことが道迷いの原因・・・と反省。 今回は、きちんと確かめながら登ろうと決心。 鎌ケ岳は、春良し、夏良し、秋良し、冬良しのお気に入りの山。 あちこちのルートから登っているが、今回は初めてのルート「三ツ口尾根」。 事前に登山地図・ガイドブック・2万5千分の1の地図を見比べ、十分に下調べをして臨んだ。 問題は三ツ口尾根への分岐。 うまく尾根に乗れるかどうか気になった。
近鉄湯ノ山線の車内から藤原岳を見ると真っ白!!。 鎌ケ岳は?と見ると、それほどではない。 バスに乗り換えると雨が降ってきた。 終点で雨具の上下をつけて、9:10発。 「旧一の谷茶屋」付近から見る御在所も鎌も中腹から上は真っ白。 昨夜から今朝にかけて降った雨は、山の上で雪だったらしい。 |
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ここが三ツ口尾根の分岐 ビニールテープで 踏み入らないようにしてある |
三ツ口谷分岐までは、何度も通った道。 工事中だった堰堤も完成して、新しい歩道のような 階段状の道になって分岐へと続いている。 東多古知谷と武平峠本谷を渡って 右の尾根に取り付けそうなところを探す。 ここらも昔とだいぶ様子が変わってしまっている。 ビニールテープで踏み込まないようにしてある小さな谷。 ここを過ぎればもう三ツ口谷へと下りてしまう。 ここしかない・・・と思い、 コンパスを県境尾根に出る辺りに合わせておく。 |
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ビニールテープをくぐってはいる。 すぐ左手の斜面を登り、尾根に立つことができた。 この尾根、最初はやせ尾根でなかなかきつい。 右に左に、木の幹や枝を掴んでぐいぐい登る。 あちこちに踏み跡?があるが、鹿かカモシカの踏み跡らしい。
ところどころ枝が折ってあったり、木の皮がめくれていたりする。 「人間の目印では?」と私。 中山さんは、「それにしては位置が低いから鹿では?」と意見が分かれた。 踏み跡があちこち錯綜していて、右の尾根のほうへ誘われそうになるが、 思いとどまり尾根を忠実にたどることにする。 鹿?の足跡がたくさん入り乱れ、ここでも苔がひっくり返されている。 急な尾根を登った所で休憩、10:55〜11:05。雨が雪に変わってきた。
まだ登りは続く。 雪の付いた木に掴まるので、フリースの手袋が冷たくなってきた。 ぎゅっと手を握り、絞りながら登る。 ざらざらした花崗岩?の岩が尾根上に出てきた。 左からか?右からか?と偵察するが、 左は丸いとんがり型の岩でつかみ所がなく 引き返して右側から攻める。 |
大岩を乗り越えた所で視界が開け 雪の山に思わずカメラを出す 鎌ケ岳方面 |
小さなつつじ?の枝をぐっと握って体を持ち上げる。 松の枝が覆いかぶさっている所をくぐり抜け、岩の上へ。 手が冷たくて我慢できないのでオーバー手袋をはめる。 林さんは厚手の手袋に換え、 中山さんは乾いた手袋に替えてからオーバー手袋をはめる。 ぬれた手袋の上でも風を通さないオーバー手袋のおかげで 冷たさはそれほど感じなくなった。 |
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同じく大岩を乗り越えた所で 御在所岳方面を望む |
今度はさっきより大きな岩。松ノ木がかぶさり、通りにくい。 松の枝を掴みながら岩の上をそろりそろりと移動。 オーバー手袋のおかげで手先の感覚が鈍く、岩登りには不適。 大岩を乗り越えたところに小さなスペース。 周りは素晴らしい雪景色!! 強風で雲が飛んでいく。 後ろの2人を待つ間我慢できずにザックを下ろしカメラを取り出す。 |
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県境尾根を目指す |
手袋2枚を脱がないとカメラに触れない。 べったりと手に張り付いている手袋を脱ぎシャッターを押す。 あれ?ケースがない? 急いでいたのでカメラのケースの止め具が外れたのに気づかず、 強風に飛ばされて飛んで行ったらしい。あ〜あ。 |
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大岩はここで終わり。緩やかな登りとなり、 雪と風がなければ快適な尾根歩きだろう・・・と思える所。 時々コンパスを見ながら、県境尾根に向かう。 笹の丈もまだ低く、葉の落ちた明るい木々の歩きやすい尾根歩き。 鹿?の踏み跡は相変わらず縦横に走っているが、 誘われないよう、歩きにくくても尾根どおしで進む。 アカヤシオか?シロヤシオか?木肌の似ている木々があちこちにあった。春が楽しみ・・・。
尾根が広くなり、笹の丈も高くなってきた。雪も多くなってきた。 コンパスで方向はわかるが、歩きやすい所を探して進むので、 後ろを付いてくる2人にすれば「迷走している・・・」と思っていたかもしれない。 左に鎌が見えてきた。もう少しで県境尾根。
胸の辺りまでの笹ならずんずん進めるが、 頭を越す高さになるとなかなか前進できない。 雪の重みで垂れている笹が、歩きやすい踏み跡を隠してしまっているので、 あとはまっすぐ上へ上へと登るだけ。 笹は踏み越すか、両手で掻き分けて通るか、頭から突入していくか・・・のどちらか。 踏み越すにしろ、掻き分けるにしろ、突入にしろ、 足は笹の上に乗っているのでつるつる。 両手で笹に掴まり、よいしょ・よいしょ・・と掛け声をかけて登るしか手がない。 |
三ツ口尾根からやっと県境稜線に出た 風の来ない岩陰で休憩 |
ずいぶん長かったような、短かったような・・・ ふいと出た所で右を見ると立派な登山道。 一瞬「あ〜あ、こんな楽な道に気づかないなんて・・・」 と悔やんでいたら、 林さんが「武平峠からの道だよ」と言う。 そういえば、足跡(靴跡)もある。 県境稜線に出たんだ〜と納得。 12:15。すぐ上からの登山者3人とすれ違う。 こんな急な所では休憩もできないのでもうちょっと上へ登ると、 大きな岩の陰で風が来なくて 温かいところがあったので、休憩とする。12:20。 |
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同じく県境稜線の風の来ない岩陰で |
ちょうどここから鎌ケ岳にかけては、風の通り道なのか きれいな雪のトンネルができている。 まだふわふわして積もったばかり。 「うわー、きれ〜い」 カメラを出す。鎌ケ岳方面は、ビュービューと吹き荒れている。 頂上はガスの中。一瞬見えた!! シャッターチャンスを逃がさないように・・・と急いで撮る。 |
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同じく県境稜線の風の来ない岩陰で 鎌ケ岳の頂上はガスの中 |
御在所岳も頂上はガスの中。 風の音がすごい。でも、ここは陽だまり。
「私はここで待っているから・・・」と林さんは頂上をパスしたい意向。 「ええー。この風は、出てしまえば聞いているほどひどくはないよ。」 と言うが、 今日の課題は果たせたし鎌の頂上はもう何回も踏んでいるし、 ま、いいか・・・。 中山さんも、「こんなにきれいな雪景色が見えたからもう十分」と。 |
同じく県境稜線の風の来ない岩陰で 御在所岳を望む |
こんな雪の日は下りは安全な道でないと・・・ と道々考えていたので 「よし、ここで引き返そう。確かに武平峠からの道は 退屈するくらいの安全道。」と決心。 それなら・・・とコーヒータイムにする。 十分休んでたくさん写真も撮って、12:40発。 |
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県境稜線からも 武平峠から下る途中も ずっと見えていた岩の連なり あの岩を乗り越えてきた |
下るにつれ、雪が少なくなり、木々についていた雪の量も減り、 雪景色とはあっけなくお別れ。 県境尾根から岩尾根が見える。 あれがさっき登ってきた三ツ口尾根のあの岩場? と振り返りながら歩く。 武平峠、13:05。 たらたら道を三ツ口尾根と岩尾根を見ながら下る。 なんて楽々、物足りないような気持ちで登山道を歩く。 「地図で確かめたい」と林さん。 「うん、そうしよう」と、三ツ口尾根と岩尾根を見ながら 照らし合わせる。 |
単独行の男性が下ってきて、「パーティーと離れたがここを行くとどこへ出るのか?」と。 同行者はどうやら長石尾根を下りた口ぶり。 だったらここで合えますよ・・・と地図で示す。 車はどこへ駐車したのですか?と聞くが、どうもはっきりしない。 今日はスカイラインも通行止めだからどこだろう? その男性が去ってものの5分も立たないうちに3人の登山者。 「単独の男性を見なかったか?」の問いに、「ほんの3分前に」と答える。 彼らはいったんは長石尾根へ下ったものの、 後ろから来ないので登り返して武平峠へ下りてきたらしい。 いったいどういう計画だったのだろう?? (途中で4人は合流していた。とにかくよかった) |
下山途中、もう一度三ツ口尾根への分岐を 確かめに行った 完成した堰堤を望む |
「もう一度三ツ口尾根の登山口を確かめたいな」と言うと、 「うん、いいね」の返事。 分岐からまた三ツ口谷方面へ下る。 沢を1つ渡った所で休憩しがてら地図を確認する。13:55。 林さんは「ここで待っているわ」と言うので、 中山さんと三ツ口尾根への登山口を探しに出かける。 いくら探しても、いくら地図を見ても、 我々が朝通った所しか適当なところはない・・・ と分かって戻る。14:15発。 |
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直通のバスに乗れるように早足でバス停へ。15:05着。 15:15発。名古屋行き直通バス乗車。 今日も「しまや」へ行けれなかった。 |