通行止めの坂本谷から |
藤原岳へ |
誰も踏んでいないまっさらの雪面 |
●場 所 | 三重県員弁郡藤原町 |
●標高 | 1140m | |
●山行日 | 2003年3月9日 | |
●コース | 坂本谷〜中電尾根〜天狗岩〜藤原岳 〜大貝戸〜登山口 |
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●多治見から 登山口まで |
多治見=名神春日井IC=関ヶ原IC=坂本谷登山口 ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス |
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●参加者 | 丹羽・KT・KJ・林 | |
●コースタイム | 多治見発 6:00 坂本谷登山口 8:00〜8:10 藤原岳 13:30〜13:45 登山口 15:30 |
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地図はこちら |
この前の日曜日、フクジュソウが満開だったと聞く。 それでは見に行かなくちゃと計画を立てる。 関ヶ原ICを降りると(7:20)雪が降ってきた。 坂本の集落をいつものように進んでいくと崖っぷちに遭遇。 以前にはない大きな堰堤ができていた。 少し引き返して林道へ。坂本登山口8:00着。 登山届を出すところには「通行禁止」と書いた紙があった。 8:10、偵察してみなければわからないと思い、出発。 2つ目の堰堤には梯子がかけてあるので登ってみる。 以前は右上の旧登山道のほうへ登っていったが、 今日は左に下りるように導かれている。 それに従って行くとなんと、谷の様相が一変してしまっているではないか。 大きく抉れた谷も、大きな滝もなあーんにもなくなってしまって、 石ごろごろ・岩ごろごろの道が続いているだけとなっている。 以前の土石流の跡よりももっと様変わりして、 ところどころにやっと昔の面影(岩屋の跡だな〜とか)が残るだけとなっている。 右側のトラバース道には上がることなくずっと谷道を登っていく。 左手の白い谷の分岐や、右側の細い谷や雪の日に乗り越えた大岩や 「お猿のガレ場」がかろうじてわかるほどである。 一番抉れて両側から覆い被さるようなところが一番肝を冷やしたが、 無事に滝状岸壁上に着いた。 そろそろフクジュソウの咲いている地点だが、まだ谷の中では安全とはいえず もう少し先まで行くことにする。 やっと谷から抜け出し、石灰岩の岩場に達したので休憩する。9:20。 |
さあ、出発しようと歩き出すとなんと雪の下に黄色いフクジュソウが見えるではないか。 先頭が「見ていない」というので呼び返して写真撮影に入る。 と、あっちにもこっちにも発見。 1週間前には咲いていたのだろうがその後の雪で埋まってしまったのである。 |
咲いてから雪が降ったので 寒そうなフクジュソウ |
「ゆっくり見ながら行くからね〜」といって雪中花を見ながらの トラバースに入る。 こんなフクジュソウも初めてで楽しい。 曲がり角をまっすぐ行きかけた先頭を引きとめ、 「右側の尾根へあがりましょう」と声をかける。 右には、鉄塔巡視路の尾根道があるはず。どんどん上がっていくとやっぱり、 巡視路にでた。分岐よりはずいぶん手前だったが。 分岐で休憩してから、白瀬峠へは行かずに藤原岳への近道を取る。 雪が解けて、凍ってテカテカになっている。 しばらくは我慢して進んだが、これから急登も待っているので 「ここでアイゼンに替えるから休憩していてくださーい」 といって後ろの3人はアイゼンに替える。12:10 |
この判断は正しかった。これでさっさと歩けるようになったし、 第1鉄塔への急な斜面も歩きやすくなったし、中電の小屋からの急登も、 第2鉄塔への急登も難無くこなすことができた。
第2鉄塔下からは、樹氷がきれいに付いて「ガラスの国」の中にいるようで、こんなにきれいな樹氷も初めて・・・といっていいほどだった。 |
ガラスの国を歩く |
稜線の鉄塔に出ると踏みあとはゼロ。(もちろん今までもゼロだったが )真っ白で柔らかな曲線を描いていて、ここからが私のお気に入りのところ。 今日はその上、大きな木に樹氷がついて青い空と白い樹氷で 言うことなし。 青い空と白い雪と海老のシッポ |
「さあ、どこを歩いてもいいですよ〜」といって真っ白な雪面を ざくざくと歩く楽しさはなんといっても積雪期の醍醐味。 しばらく満喫していると下から登山者。彼がつけた1本のトレースの後 何人もの登山者とすれ違った。 ところどころにある赤テープを確認しながら藤原岳を目指す。 稜線から見える鈴鹿の山 |
2人は、「天狗岩へまだ行ったことがない」というので、 「あの尾根を目指して行きましょう」と勧める。 平らな湿原で先頭が左へ左へ行ってしまうので、「ちょっと待って〜」 といって引き止める。 |
私の記憶では右へ行かなければならないはず。 引き返して踏み跡を見つけたが、雪のないときの地形を覚えているから おかしいな?と気づくが、そうでなかったらどんどん山を下っていって しまったかもしれない。 今度こそ、天狗へ行く稜線に出た。踏み跡がたくさんある。 天狗岩から藤原岳を見るとバッチリよく分かる。 あそこを目指していったん下って登ってまた下って登ればいいわけ。 「登山道を歩かずに行けるのはこの季節しかできないから行きましょう」 と勧めると乗ってくれた。いつもの3人ならスピードとパワーがないけれど、 今日は男性がいる。 さて、尾根どおしで歩き始める。 同じようなことを考える人がいるのか、足跡がついている。 しかし、途中からそれもなくなって前方には雪だけ。 いいねえ、どこでも歩けるっていうこの楽しさ。近頃病み付きになっている 一端谷に下りてから、藤原岳を目指す。 回り道で楽なほうを選んでも、急登で近道を選んでも、結局そう違いはなかった。 頂上に、13:30着。 2月に来たときより雪は少なくなっていた。 今日はいい天気で周りがよく見える。 |
避難小屋周辺は雪も少なく、土が見えている。フクジュソウもあちこちに顔を出している。 8合目からは大貝戸道を下る。 途中、パーティーが分かれてしまって肝を冷やしたが、無事に下山。 |