沢登りと縦走の2本立て |
赤木沢・水晶岳・赤牛岳 |
(1日目 折立〜薬師沢小屋 ・ 2日目 赤木沢遡行〜黒部五郎小舎)
1・2日目 | 3・4日目 | 5日目 |
前日 7月31日 高山線で富山へ 1日目 8月1日 太郎平小屋前から見る 黒部五郎岳方面 2日目 8月2日 赤木沢 3日目 8月3日 三俣蓮華岳からの下り 4日目 8月4日 水晶岳から赤牛岳への縦走路 5日目 8月5日 ダム湖の斜面に咲くコキンレイカ |
●場 所 | 富山県 | |||||||||||
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●標高 | 水晶岳 2977.7m 三俣蓮華岳 2841.2m 赤牛岳 2864.2m |
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●山行日 | 2003年7月31日〜8月5日 | ||||||||||||
●コース |
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●多治見から 登山口まで |
多治見駅ー美濃太田駅ー高山駅ー富山駅ー有峰口⇒折立 ※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ≠飛行機 |
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●参加者 | 丹羽、林(3日目新穂高温泉へ下山後帰宅) | ||||||||||||
●コース タイム |
前日 7月31日 富山へ
折立〜薬師沢小屋
薬師沢小屋〜赤木沢遡行〜黒部五郎小舎
黒部五郎小舎〜三俣蓮華岳〜水晶小屋
水晶小屋〜水晶岳〜赤牛岳〜奥黒部ヒュッテ
奥黒部ヒュッテ〜平の渡し〜黒部ダム
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地図はこちら |
北海道のガイド、佐久間さんの見事なガイド振りにガイド山行もいいもんだなあ・・・ と思い、前からやってみたかった沢登りを「山渓」の登山教室欄で探して 梅田ガイドの山行に申し込む。 8月1日、早朝着の電車がないので前日に富山に泊することにする。 インターネットで調べた富山駅前のビジネスホテル「サンロード」。 茅野よりずっといいのにお値段は4500円とお得。
富山駅改札口で新宿からのメンバーと合流して富山地鉄6:35発に乗車。 有峰口で下車。バスに乗る前にザックの重量検査。 私のザックは14kgで450円余計にかかった。 折立に9:00頃着。 梅田ガイドからの注意事項は「1時間歩く・写真はとらない・休憩時ならOK。」 9:25発。 樹林の中では花は少ない。アカモノの実・アリドオシの花・実・キソチドリ?・ ツルリンドウくらい。 私の前には、花が好きという男性が歩いている。彼が変わったものを見つけた。 白くてぷっと膨れている。タヌキノショクダイ?だと言っていたが、図鑑を見ると このあたりには生えていないし形が違う。 ギンリョウソウの果実?かとおもったが図鑑では「横向きにつく・・」とある。 しかしあれは上を向いていたなあ???? |
1回目の休憩 |
小ピークで休憩。10:15〜10:25。まだ1時間たっていない。 彼の1時間というのは50分のことかと喜んでいたがそうではなく 適当な1時間のことらしいと後で分かった。 三角点を過ぎ、階段状の登りに入ると花が多くなった。 ツマトリソウ・キンコウカ・イワイチョウ・タテヤマリンドウ・ コメツツジ・ニッコウキスゲ・ミヤマママコナ・アカモノの花 などが目に付く。 |
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キンコウカ |
10:25発なら11:25には休憩するべきなのに、 ちっとも声がかからない。 「梅田さーん、1時間たちましたよ〜」と催促するが、 まだ休む気分じゃない・・・とかで立ち止まらない。 私の体内時計が時間だ時間だと声をあげる。 |
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タテヤマリンドウ この近辺には多い |
やっと、声がかかったのが11:35。テーブルと椅子のある場所で。 いつ出発かの掛け声がないので、大体10分頃になると 梅田さんの様子をうかがいザックを背負ったら私も背負う ことにする。 11:45発。 太郎平に近づくと湿原と草原が現れて懐かしい景色となる。 |
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ランの仲間 |
チングルマは既に花が終わり、ところどころに ニッコウキスゲの黄色がぽつんぽつんと目立つ。 太郎平小屋に13:00着。 ここで休憩を30分取るという。 20人や10人以上の団体が薬師沢小屋へ降りていった。 今日は混みそう。 |
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太郎平から |
13:30発。 小屋の反対側に来るとここはまだ花盛り。 チングルマもミヤマキンポウゲもきれいに咲いている。 ここからの下りを結構なスピードでどんどん下っていく。 たらたらの道には木道が敷かれ、今日のような乾いた日には 滑ることもなく楽々歩ける。 |
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ツマトリソウ(とても多い)・イワナシの実(林さんに勧めると美味しくない・・・と。 まだ熟していないらしい)・キヌガサソウ・オオレイジンソウ・コケモモ・ アカモノの実・ゴゼンタチバナ・イワショウブなどが目に付く。 1時間過ぎてもまだ休憩の声がかからない。 暑い日ざしの中、水場でタオルを素早くぬらして後をついていく。 やっと、1時間10分過ぎた14:40、湿原の中のテーブルがあるところで 休憩の声。 14:50発。 薬師沢小屋に、15:30着。混雑していて手続きに手間取る。 手続きが終わったところで河原に下りて登山靴を片付け、明日のために 渓流シューズの用意をする。 部屋に入ると女性は蚕棚の2階。座ってやっと頭が天井に着かない程度の高さ。 窓側から2人ずつ1枚の布団に入る。頭を並べると肩がぶつかるので 私は反対側にする。幸いシーツ持参なので足は出ないので林さんも許してくれる。 食べたら寝るしかない。就寝。 私の丁度おなかのあたりに窓があるので開けたままにして寝るが、 トイレの臭いが時たま強くなってくるので締めたり、暑くなって開けたりと忙しい。 それでもまだ暑くて寝苦しい。人いきれであろう。 部屋の扉が開くとすーっと風が通り涼しくなるが開けたままにはできない。 廊下側が邪魔になるので。 もちろんザックは廊下に出してある。
外は霧雨ふう。 渓流シューズとスパッツをつけて5:55、出発。ザックが重くて大きい。 軽くて小さい人もいるが何でだろう?と思ってしまう。 小屋の前の黒部川に下りて、石伝いに上流へ。 梅田さんより、「ストックがない人は適当な木があるといい」といわれて、 探し回っている人が多い。 |
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川の左岸(上流に向かって右の岸)を辿って行く。 浅い所はジャブジャブと。深いところは岸の石の上を。 赤木沢出合 行き詰まると、黒部川を渡渉して反対側の岸へ行き、上流に進む。 梅田さんを先頭に、浅い所を狙って渡るのだが、思うような場所がなくて 少し引き返すことも何度か。 |
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ここをクリックすると大きく見えます きれいな赤木沢の滝 ジャブジャブと登っていける |
渡って歩いて、渡って歩いてを5〜6回繰り返す。 深いところでおなかのあたり。 しっかり川底に足をつけていれば、流されることはないと聞いて、 不安定な姿勢にならないように注意する。 1度、おっとっと・・・とバランスを崩し尻餅をついたが、 それほどの濡れではなかった。 |
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水は澄んでいて、石もはっきり見えるので歩きやすい。 ストックは1本でいいといわれ、松山からきた女性に貸すことにする。 赤木沢の出合を8:00に通過。もう2時間もたったのかと思うほど。 水の中に入ってもスパッツで冷たくはない 時間の観念がなく必死でついて行くだけなので、はっきりした記憶がない。 前進できないところは山側を登っていくのだが、何時どのあたりで・・・????かはっきりしない。 |
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8:25、休憩。 先頭がさっさと滝のところへ進んでいくので何事か?と思ったら、 梅田さんが写真を撮るとのこと。 へ〜え、「私がちゃんと写真を撮るので撮らなくてもいい」というのはこのことか・・・・と分かった。 ここから10:35の大滝上で休憩するまでの約2時間は、 沢歩き、滝登り、高巻きの繰り返し。 大滝の滝壺の傍で |
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記憶がはっきりしないので思いつくまま書いてみると・・・・ @1回はハーネスのカラビナにザイルを通して登った。 岩を乗り越すのに脚が届かなくてザイルに体重をかけてえいやっと登った。 A梅田さんが通ったルートは私に難しすぎて他を探していると「ここから」と注意された。 B高巻きの時、ムシトリスミレやミヤマダイモンジソウ・タテヤマウツボグサが たくさん咲いているな〜と思った。 C細い踏み跡をたどって高巻いていくと、急な岩場に出て緊張しながら降りた。 D岩場をよじ登る時、体が持ち上がらなくて、後ろから押し上げてもらった。 E岩場で足場が高くて困っている時、男性に足場をしっかり押さえてもらって登った。 F私の後ろにいた松山の女性が落っこちそうになり、それをカバーした男性も 落っこちそうになったので林さんが彼らを後ろから支えた。 G滝の流れ落ちる所をすいすいと登れた。 H梅田さんが通ったルートを通らなかったと言って、誰ともなくに怒った。 I間が離れてしまい、前の人がどこを歩いたか分からなくなって自分の判断で ルートをとったかもしれないのに、勝手なことをしてると思われた。 ・・・・などなどの断片的なことしか覚えていない。 |
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そして大滝。このままは進めないので、右側の斜面を 登っていくのだが、すぐにでも落石が起こりそうでひやひやしながら 登ってトラバースすると大滝の上。 20分くらい休憩して10:55頃発。 まだまだ沢は続く。が、だんだん細くなってとうとう雪渓が見えてきた。 |
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すぐ雪渓。 渓流シューズのままで登っていき、草原に出て、しばらく歩くと稜線の登山道に合流。 ぴったり中俣乗越に11:45着。 ここでシューズを履き替え、着替えをして、パッキングをしなおして 黒部五郎岳を目指す。 12:15発。 |
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昨日の太郎への登りも、今日の黒部への登りも炎天下だったら大変なところだが、 雲がかかって少しは楽に歩けてありがたい。 あと少しで頂上と思われるところで休憩、13:15。辺りはガスで見通しがきかない。 もう、トウヤクリンドウが・・・。 |
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黒部五郎岳の肩 今までガスっていたのに さあーっと見え始めた |
黒部五郎岳の肩に着くと、今まで見えなかった遠くの山並みも ガスの間から見えるようになった!! 頂上はパスして、雪渓へ下る。 |
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カール側の斜面 |
今年は雪が多く残っていてカール側の斜面は 白色のほうが多い。 下りにスピードを緩めることなくどんどん下りてしまうが、 私はいつもの歩調を崩さない。 自分の安全スピードは分かっているから。 |
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カールの底 |
尾根からは、お花畑の中を下っていく。 ヨツバシオガマ・シナノキンバイ・ミヤマリンドウ・ハクサンイチゲ ・チングルマ・コイワカガミなど高山植物の定番が ずらーっと並んでいる。 キバナコマノツメ・エゾシオガマ・ミヤマキンバイ・ミツバオウレン ・ネバリノギラン・ミヤマカラマツ・オオバミゾホウズキ ・ヒメイワショウブの花も。 14:05、カールに着。 |
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今年はハクサンイチゲの開花が 遅れているので 十分楽しませてもらった |
ここからも、花がたくさん咲いている沢筋を降りるのだが、 水が多く、今までの記憶とは違う道を下っているのかと 錯覚するほど。 チングルマ・ミネズオウもまだまだきれいに咲いている。 こんなにきれいに咲いているのに、立ち止まることもなくどんどん 下ってしまうのはまったくもったいない!! 一気に黒部五郎小舎へ。 15:30着。 |
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もうすぐ黒部五郎小舎 三角屋根の旧館で泊 |
手と顔を洗い、林さんが買っておいてくれた普通サイズのビールで 人心地がつく。 部屋は旧館の2階。布団3枚に4人というゆとり。 食事まで何もすることなく寝そべって休む。 食事は2回戦目の5時半から。 |
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ここの食事はいつものごとく天ぷら。 アザミの葉っぱが珍しい。全部は食べきれずに返却。 林さんは明日の下りを心配している。 3時頃までに着けば高山線で直行で帰れるが、それより遅くなると松本回りになってしまう・・・と。 私は明日からマイペースで歩けるので嬉しい。 隣と体がくっつくこともなくゆとりを持って就寝。 |