雨の中の山行  東北の山旅
        
 
     八幡平・岩手山・姫神山・秋田駒
                           4日間で4山  3日間は雨


2日目 岩手山 

雨の中、リフトで稜線近くまで

やっぱり雨。風はひどくはないが前身ズブ濡れを覚悟して出かける。
でも、帰ってくれば温泉が待っていると思うと、足取りは軽い。

網張温泉のすぐ横にリフトがある。
3本乗り継いで、稜線近くまで距離を稼ぐ・・・という計画。

2人ずつのペアリフトで、順番に林さんと乗り込む。

2本目が一番長く、じっとしていると小寒い。
ゆっくり進むので周りの景色もよく見えて、雨の中でも黄葉に見とれる。

終着駅の「いぬくら」に着くと、女性1人、ここから引き返すことになった。

雨の日も、静かでなかなかいいね・・・・

このルートは、たらたら道が多く
姥倉山分岐への登りと、不動平への登りとがややきついくらい。
頂上直下の登りは5本ほど等高線がくっついているが、あとは等高線の間が開いている。

その上、稜線の道ではないので風も来ない・・・から、台風が来ていても決行なのだろう。

昨日、笹が湿原を圧迫していて「嫌な笹だ!」と思っていたが
今日は笹のおかげで風当たりが弱まって、有り難い存在になった。

他の登山者にも会わず、雨で濡れてきれいになった木々の葉が印象的。

水溜りを避けようとしない

リーダーの石部さんから、歩き方の注意を受ける。

水溜りを避けようとして、両側の斜面に足を着けて転倒、骨折にもなりうるので
水溜りに足を入れて安定した所を歩くように・・・と。

木道を、カバーをつけていないストックの先で突かない・・・とも。

小降りになったのを見計らって写真休憩

黒倉山(立ち入り禁止になっている)分岐には、火山計測の機器が設置してあった。

稜線は一段と風が強く、樹林に入ると嘘のように静まる・・・を繰り返しながら進む。

鬼が城への分岐から下っていくと雨も小降りになり
辺りは黄葉の真っ盛り!!

晴れていたら写真が撮れるのに・・・と思いながら歩いていると
リーダーから「写真休憩にしましょう」と嬉しい言葉が出た。

濡れた手をタオルで拭いて、こんなこともあろうかとザックの頭に入れてきているカメラを取り出して
短い休憩の間にあちこち撮りまくる。

岩手山の『奥座敷』といったところ

沢水が流れ周りの山が風を防いで静かなたたずまい

ちょうど小降りになったのを見計らって写真休憩!!


左の写真は鬼ケ城の山並み   真ん中と右側のとんがった山は黒倉山

林さんは、とても雨で撮れないだろうと、カメラを置いてきた・・・という


秋色に染まって歩く

出発してしばらくは、秋色の真っ只中を歩いていく。
八ツ目湿原というらしい。シーズンにはヒナザクラが咲くそうである。

いいところですね〜」と先頭の鈴木リーダーに声を掛ける程素敵な所・・・・・。

御苗代湖の分岐を過ぎると、樹林の中へ。不動平への登りが続く。
周りの白っぽい幹は、ダケカンバ。そして針葉樹はマオモリトドマツが多い。

時々、真っ赤な実をつけたマイヅルソウがあるだけ。

遅れがちな女性を2番手に指名して、全員まとまって歩く。

ガスの中に不動平避難小屋が見えた。

中で休憩してから頂上に向けて出発。

強風の真っ只中のお鉢の縁へ

ザクザクの砂礫地を踏みしめて登る。
ずずずっと足が滑り落ちないように踏ん張って登った所がお鉢の縁。

急に風が強くなった。
さえぎるもののない稜線。
リーダーは、どんどん前進するが
突風に煽られると、両足を踏ん張って耐風姿勢をとらなければならないほど。

後ろから石部さんが来て、「前進したい人は行くもよし。戻る人はそれでもよし」と言うので
林さんに「どうする?」と聞くと、「止める」の返事。
そうだよね。こんな強風の中、これから20分くらい、狭い稜線歩きをするなんてとんでもないよね。

頂上目前で引き返す

引き返す。
と、後続の人たちは、既に下山し始めている。

前の方にいた痩せ型の女性の所へ、素早く後続にいたご主人が来て
飛ばされないように体を支えた・・・と言う話を後で聞いた。

結局全員、引き返すことになった。
細身の人は飛ばされやすい。命と引換えに登頂なんてしなくてよい。

あんな強風の下では仕方ない

下山は早い。稜線から外れるとすっと風がなくなった
避難小屋で休憩した後、出発。

8合目の避難小屋は、休憩するのに靴を脱がなければならないとか。
そんな所は通過。

『馬返し』という名前があるほどだからよほどの急坂だろうと、地図を見ながら想像していたが
本当に等高線に直角にどんどん下っていく。



馬返し登山口への下山の途中
休憩地点で

この辺りはきれいに黄葉している


ずぶ濡れでバスへ

だんだん下っていくと、周りがまた秋色になってきた。
「きれいだね〜」を連発して下る。

登りのルートと違って、こちら側は砂礫地のため
滑らないので有り難い。
岩もごつごつして滑らない。水溜りもなし。
急坂でも下りに最適

途中1回休憩しただけで、登山口へ。

泥だらけになった靴は
鈴木リーダー持参の靴ブラシを借りて水場で洗う。

こちらの山はこれが必需品か。

雨具のズボンは、半分下ろしてバスの座席が濡れないように座る。
バスの中は暖房が効いていて暖かい。

早池峰山から姫神山へ変更

網張温泉についてすぐ温泉へ。

明日は、早池峰山の予定だったが天候が悪いので変更して姫神山へ。
早池峰山は滑りやすいからだ・・・と言う説明。

出発もゆっくりになった。
が、朝食バイキングは今からでは無理なので、またまたお弁当朝食。


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