カナディアンロッキーハイキングの
             あれこれ


ハイキングの様子はこちら

計画を決めるにあたって
行き先 2年前の同じ時期、カナディアンロッキーのハイキングをしている。
その時の、氷河と花とガイドの説明に心惹かれ、もう一度あの素晴らしい景色に会いたい!と
カナディアンロッキーへ行くことに決めた。

ツアー会社 現地にあり、日本語が通じるツアー会社をネットでいろいろ調べた。

その中で、ホテル宿泊ではない「キャンプ場にテント泊してハイキング 8日間」・・・というプランに
心が動いた。

その日程が、丁度初夏の花が咲き始める頃だったことと、キャンプ場泊という新しい経験がおもしろそう
だったことと、ホテル泊に比べてお値打ちなことが気に入ったので直接ツアー会社に問い合わせた。

また、せっかくはるばる出かけるのだから、お値打ちなB&Bに泊まって、ガイドつきの
プライベートハイキングも2日間プラスできないかと、希望を伝えた。

その際、行ったことのあるコース以外で、「花がきれいで展望もよく、静かに歩けるところ」を希望した。

こちらの希望をすべて受け入れる旨の返事があったことと、対応が大変よかったので
メールで申し込みをした。

こちらからの問い合わせのメールには、迅速にしかも丁寧に返事があり、心配なく当日が迎えられた。

バンクーバーでの乗り継ぎの仕方など、分かりやすいURLを紹介されたので、お迎え要員を頼まなかった。

誰と行くか?
同行者 カナダは広いので、スイスやタスマニアのように自分で公共機関を使って移動することは無理。
どうしても車での移動が必須条件となる。
おまけに怖いグリズリーもいるので、単独の行動は控えたかった。

それでツアーに乗ることにしたのだが、「日本人が4人集まれば、日本語が話せるかあるいは
日本人のガイドがつく」・・・とあったので、友人や、所属する山岳会に紹介したところ、計4人となった。

しかし、私は添乗員ではないので、団体ツアーのような「お任せ」ではなく、いつもの山行と同じように
自立的、自主的に参加できることを条件に挙げた。

旅行費用
旅行費用 現地のツアー会社に、20万5263円(半端な数字はカナダドルを日本円に換算しているから)
(1・6・7・8日目の夕食7・8日目の昼食は含まず)

海外旅行保険4920円

往復航空券12万8000円(中部国際空港〜成田〜バンクーバーカルガリー)

カルガリー空港で2万円、バンフで1万円をカナダドルに換金した。
これで、食事・飲み物・お土産代などにあてた。

2年前は1カナダドル=83円くだったが、今年は103円と高くなっていて
予算がオーバーした。

出発前
格安航空券 今回、自分で格安航空券を買って・・・と5ヶ月も前に格安チケットを扱っている
会社に依頼したのだが、なかなかこちらの希望に合うチケットがなくいらいらさせられた。

結局、同行者の紹介でほかの会社に問い合わせてもらったところ、すぐにすんなりと
希望通りのチケットが取れた。

長い間、いらいら・はらはらさせられたのはなんだったのか!と思えた。

一番便利な中部国際空港からカナダへの直行便が廃止されてしまったので、本当に不便になった。

サンフランシスコ経由のユナイテッド航空も考えたが(乗り継ぎ2回)、帰国便が早朝しかなく、
その便に間に合わせるには、バンフからでは無理だった。

それで、エアカナダを使ったが、中部国際空港〜成田〜バンクーバー〜カルガリーと乗り継ぎが
3回になってしまい、それぞれ乗り継ぎ時間がかかるので、大変だった。

送金 ツアーの申込金はクレジットカードでよかったが、残金は日本からカナダドルでキャンモアの銀行へ
送金を・・・ということだったので、あちこちの金融機関を回った。

結局、東濃信用金庫(JAと郵便局は駄目だった)から送金した。
そのとき、ネットで調べておいたカナダドルは1カナダドル=101.15円だったが、
信用金庫の窓口では103.34円となった。
送金手数料も1件につき4000円だったので、4人分まとめて払うことにした。

2年前は、1カナダドル=83円程だったのに、これはちょっと手痛かった。

そのほかの支払は、お任せ主義ではなく、個別に支払ってもらった。

下調べ キャンプ場での生活がどんなか、予定のトレールがどんな所かネットで調べても
詳しいことはさっぱり分からなかった。

何度もメールで聞いたが、その都度大変親切にアドバイスしてもらった。

自分で計画した個人旅行はこれで3回目。
やはり自分で計画して、自分の行きたい時に自分の行きたい所へ行く・・・スタイルは
何かと大変だが、何よりも充実感がもてるので素晴らしい。

現地で
ガイドつき 英語を使って意思を伝える場はほとんどなく緊張感は緩みっぱなし。

その代わり、カナダの地形、歴史、山の名前、そのいわれ、花の名前など
すべてに説明がつき、これを英語で聞いていたら毎日が消化不良になっただろう・・・と
日本語ガイドつきのありがたさが身に沁みた。

しかし、私は花の観察と撮影が主な目的なので、いつも最後尾から歩いていくため
あまりその恩恵に浴することはなかった。

広いカナダではどうしても車が必要になるが、ガイド兼、運転手兼、テント生活のリーダー兼と
すべて1人でこなしてしまうのは本当に感服に値する。

ホテルとB&B
ホテル 朝食のみ含まれている。

部屋の仕様が同じではないので(ベランダのあるなし・レンジや冷蔵庫のあるなし)
不公平感があった。(3つの部屋がそれぞれみんな違っていた)

B&B 清潔なシーツとトイレがあればいい・・・主義なのでこれで十分。
トイレとシャワー室が同じ室内にある部屋と、部屋の外にはあるものの
その部屋の住人のみが使えるトイレとシャワー室・・・というように
少々仕様が異なっていたが、たいした不便さではないのでOK。

3部屋のブースの扉があり、そこは常時鍵を掛けておくので、つまり部屋の鍵を
合わせれば2重の鍵・・・というわけ。

どちらの部屋にも台所の流し、冷蔵庫、レンジ、湯沸かし器、包丁、
皿、カップ、スプーンなどが備えられていた。

1つの部屋は、ダブルベッド。もう1つの部屋は、3つのベッドがあった。
ダブルベッドでは、リラックスして眠れないので、やはり別々がいいなあ。

今回、女性が3人だったので、3つのベッドの部屋があってよかった。

朝食はトーストパンとマフィン、ベーコンエッグ(2日目はなし、その代わりに
アップルシナモンのパンケーキ)、フルーツ、ジュース・コーヒー・紅茶などの飲み物
・・・の簡単な内容。でも、これで十分。日程が長引くと飽きるかも。

ハイキング
花と景色に
満足
10日間で2箇所のキャンプ場に滞在して、今日はこっちのトレール、明日はあっちの
トレールと歩くことができて楽しめた。

それぞれのトレールは、それぞれ花も景色も違っていて楽しかった。

そのほか、キャンモア(ホテル)とバンフ(B&B)でも2泊ずつした。

車で登山口まで行き、そこに駐車してハイキングをする毎日だった。

ランチタイムには、いつもお茶を沸かしてもらって飲むことができた。
しかも展望のいいところで、30分ものんびりとくつろげた。

ランチは、朝食を作るときに一緒にランチも作って、それを持っていった。

国立公園入園許可証があり、これをもたないと入園できない仕組み。

この許可証を持っていれば、万一の事故・怪我のときも、ヘリコプターから
治療まで対処してもらえると聞いた。

天候・気候・日照時間
晴天続き 我々がカナダへ来るまでは、涼しく(寒いくらいだって)雨もよく降っていたらしいが
到着から出発まで、ぱらっと降っただけで毎日真っ青な青空の下をハイキングできた。

町の朝は、さわやか。キャンプ場の朝は、寒くてフリースを着込むほどだった。0℃程。

日中はじりじりと照りつけ、体感温度は30℃を超えているかと思ったが、25℃止まりだった。

おかげでテント泊のマイナス条件はすべてゼロ。

あまりに晴天が続くので、花もいっせいに咲きだし、グレイシャーリリーも見ごろとなった。
後、数日遅ければほとんど萎れてしまっていただろうと思われる。


いつまでも
明るい
太陽の位置がいつまでも高く、そろそろ夕方かな?と日本で思えるほどの暗さが22時。

下山が18時になっても、太陽は明るく輝いていて、日本の14時ほど。

時計を見て初めて、「ああもうこんな時間。もう寝なくては・・・」と思うほど。

夜中2時頃は星が見えていたから、「暗くなることはあるんだ!」と感心したほど。

夜明けは、4時頃から明るくなる。

食べること
行動食 ハイキング1日目だけは、スーパーでサンドイッチと果物を買って持っていった。

2日目からは手作りのサンドイッチを持っていった。

行動食はまとめて1袋ガイド氏から貰ったが、ランチだけでおなかいっぱいになり
ほとんど食べることはなかった。

ブラックチェリーがおいしい・・・と聞いていたが、本当においしかった。

B&Bでの
夕食
レストランもいいが、どの店にするか?料理は何を頼むか?予約しないと駄目か・・・などと考えたり
1日目にあまり長く待たされたので疲れてしまったこともあって、スーパーですぐ食べられる食材を買って
皆でわいわい言って食べることにしたが、楽しかった。

しかし、すぐ食べられる食材は限られているので、これ以上だと飽きてくるかも。

バンフのスーパーより、キャンモアのスーパーの方が種類が多かった。

やはりご飯などの日本食が懐かしくなりそうなときは、日本から持っていったほうがいいかも。

キャンプ場でのテント生活
食事 毎日異なる献立で、カナダ人が普通に食べているらしい食事を、作り方を聞きながら
手伝って作った。これがまた楽しい。

キャンプ場での食事つくりと片付け方がよく分かった。

カナダでのキャンプという、新しくまた珍しい体験ができて本当によかった。

設備 レイクルイーズ、ジャスパーの2つとも規模が大きく、また設備も整っているAランクのキャンプ場だった。

シャワー室も完備していて、24時間お湯が出るそうだ。

トイレは清潔で数も多く、あちこちにあるので混雑することはなかった。

トイレもお湯が出るので、食器洗いのお湯もそこで汲んできた。

トイレでは洗濯や食器洗いは禁止。

飲用のための水道は別になっていた。

レイクルイーズのキャンプ場は、グリズリーなどの被害から守るように、電流の通った柵が
周囲に張り巡らしてあった。安心して生活できた。

ジャスパーキャンプ場にはそのような柵がないので、エルクが自由に歩き回っていた。
そのため、匂いのするもの(食料は勿論、石鹸、化粧品など)をテント内に
置いておかないように注意しなければならなかった。

今回、車という密室があったので、そこへ避難させておいた。

広い キャンプ場自体が広く、隣同士の間隔も大変ゆとりがあるので落ち着いた生活ができた。

テーブルと竈が必ず設置してあって、薪は薪置き場から自由に自分で持ってくる。
レイクルイーズは無料、ジャスパーは始めに薪代を支払ったと聞いた。

日焼け
日焼け止め 日差しが大変強く乾燥しているので、日焼け止めもあまり効果がないように思えた。

1週間もたつと、顔の下半分(帽子で隠れない部分)が、ざらざらとなってきた。
日本の湿気の多い生活に戻ったら自然に元に戻った。

動物など
出会った
動物
エルク・・・ジャスパーキャンプ場の1日目は、間近な所まで近づいて草を食べていた。
翌日も翌々日も、姿がなかったのは不思議。

ビッグホーンシープ・・・道や車に付着している塩をなめにきていた。車のすぐそばまで。
               4日目のウィルコックスメドウでは、遠くではあるがあちこちに姿が見られた。

ヤギ・・・車に付着している塩をなめにきていた。車の中から目撃。

黒クマ・・・車の中から目撃。

マグパイ(鳥)・・・街灯の上、公園などでよく見かけた。

ナッツクラッカー(鳥)・・・5日目のエンジェル氷河を見ているときに近くへ飛んできた。

カナダガン・・・道路にいた。

マーモット・・・5日目のエンジェル氷河を見に行くときに、何匹も。

ピカ・・・5日目のエンジェル氷河を見に行くとき、何度も目の前を横切っていった。

地リス・・・立ち上がるようにして穴から人間を観察。

赤リス・・・ジャスパーキャンプ場のテントのそばの木を行ったり来たり。
      ハイキングの途中にも数回目撃。

シマリス・・・5日目・7日目などに目の前をちょこまか。

持って行って(着用していて)よかったもの
外国対応の
充電器
寝ている間にデジカメの充電をした。コンセントは日本製品もOK。

充電ができるかどうか日本で試して慣れておかないと現地で困る。

今回キャンプ場では、トイレやシャワー室にコンセントがあったが、充電器と充電池を
そこへ置いたままにしておくのは抵抗があった。

私は大容量の充電池を持っていった予備も持参していたので、キャンプ場では
充電しなくても間に合ったが、そうでない場合は、短時間で充電できる機種でないと、不安。

1台、紛失という被害にあった。

ベルトなしのズボン 出国のボディーチェックの時、無反応ですいすいと通過。
全方向ストレッチ性のあるズボンは、長時間座っているとき大変楽。
シルクの下着 すぐ乾いて便利。肌触りもいい。
洗剤 洗面所、キャンプ場ではシャワーのときに洗って、タオルで水気を取って乾かす。
アイマスク 周りが明るくても眠れる。
小型ザック 大型ザックの中へ小型ザックを入れてパッキング。手荷物はショルダーバッグで。
スリッパ 登山靴は、ザックの軽量化のためと嵩張り防止で履いて行くので
機内用のスリッパは手荷物の必需品。
今回、シャワー時にも使えるようなスリッパを持っていったが、便利だった。
爪切り 1週間以上の旅には必要。いつも短くしておく習慣なので、伸びてくるとうっとうしい。
ポケットのたくさんあるベスト 内ポケットにファスナーがあると貴重品保管に大変便利。
合計5個のポケットには、航空券・パスポート・ハイキング地図・シニアグラス
現金・デジカメ用乾電池・xDピクチャーカード・フレキシーパスなど、たいていのものは入る。
ウエストポーチより簡便で、さっと取り出せる。

水に溶ける
飲み物
インスタントの味噌汁・お茶・コーヒー・紅茶など。
その他
洗濯ばさみ、ロープ。(キャンプ場で洗濯物を干すのに便利だった)
花の名前を調べるにあたって
参考にした
図鑑
 「カナディアンロッキーの高山植物」  日本語版の新刊     
 
「WILDFLOWERS OF THE CANADIAN ROCKIES」
 「PLANTS OF THE ROCKY MOUNTAINS」

 「日本の高山植物」   「日本の野草」     「山渓ハンディ図鑑 高山に咲く花」  
 「山渓ハンディ図鑑 山に咲く花」    いずれも「山と渓谷社」
 
調べ方

今夏発刊された「カナディアンロッキーの高山植物」は、色別になっていて
調べやすかった。
しかし、213種と数が少なかったので、2年前に購入しておいた2冊の英語版でも調べた。


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