2008年7月  カナディアン・ロッキー
ハイキングのあれこれ
          (レイクルーズキャンプ場・ジャスパーキャンプ場)


ハイキングの様子など ハイキングで出会った花 色別に分けた花 キャンプ場 ハイキングのあれこれ


計画を決めるにあたって
行き先

メンバー

ツアー会社
2年前、4年前にも6月〜7月にかけて、カナディアンロッキーのハイキングをしている。

2年前、バンツアーで同行した友人が「パートナーに是非このカナダの景色を見せたい!」
と、強く言っていたことを思い出し、昨年の11月に「また、カナダへ行かない?」と声を掛けたところ、
もうすでに、幼馴染の友人夫婦とカナダに行くことを計画し、4人で行こうかと考えている・・・という返事だった。

それなら私も一緒に同行できないだろうか・・・と相談してみた。

そこで、対応が迅速で丁寧な、先回と同じ現地のツアー会社(ヤムナスカ)にいろいろ尋ねたところ、
公募ツアーの場合は日程が決まっているし、英語ガイドになる可能性が強い・・・とのことだった。

日本語ガイドを確約したい場合は、公募ツアーで日本人の参加者が過半数を占めるか、
または完全にオリジナルツアーにするかの2つに1つだった。
ヤムナスカからは、「6人以上集まれそうならプライベートツアーを」・・・と勧められた。

今年の1月にリニューアルされたヤムナスカのサイトを見ながら、『・難易度・花に出会えそうか否か
・日数・料金・特徴』・・・などをまとめた「2008年夏・カナダハイキング候補プラン」というハイキング一覧表を
作って、友人に送り、「どれがいいと思う?」「どれにしようか?」と相談した。

この段階で、ヤムナスカから親切にも、「特に興味のあるツアーがあれば、優先して更新作業に
入るので、いくつでもいいので教えていただきたい」・・・といううれしいメールが届いた。

そこで、
エスプラナーデトレッキング
グレートディバイド・トレッキングシリーズ2
グレートディバイド・トレッキングシリーズ3
カナディアンロッキー最高峰 マウントロブソン
を挙げてみた。

しかし、限られた日程でないと実施できないプランや、60リットルのザックを持って行動する体力の要る
プランもあったので、メンバー全体を考えて「エスプラナーデトレッキング」と2年前のような
キャンプ場滞在型のバンツアー」の2つを候補にした。

この頃、飛行機のチケットの手配をするためにも、日程をはっきりさせなければならなかったので
現段階での参加者5名のいろいろな事情やハイ・シーズン前の比較的お値打ちな値段で行けそうな
「7月16日出発、24日帰国」という行程に決めた。(1月)

エスプラナーデトレッキング」は、ヘリで入下山するので、料金が高くなることと、お酒の持込が
不便なこと、日程がやや難であるから、結局「キャンプ場滞在型のバンツアー」に、プラス1泊にして
「まだ行ったことのないコースで、花がきれいで展望もよく、静かに歩けるところ」・・・という希望を
入れてもらうプライベートプランとすることに決定した。(1月30日)

カナダはハイキング・トレールがいくつもあるので今度はどんなハイキングができるか楽しみだった。

すぐに見積もりが送られてきたので、友人と相談してこの
キャンプ場滞在よくばりハイキングオリジナルツアーー 9日間」に決定した。(2月1日)

この間、朝の7時頃カナダ・キャンモアのヤムナスカへ送ったメールに、8時頃返信が来て
その速さに驚くこともたびたびあった。

メンバーの年齢はほぼ同じくらいだが、生活圏も経験も体力も興味も異なるので、どんな
ハイキングにするのか友人とあれこれメールで相談したが、それもまた楽しい時間だった。

一面識も無い人とハイキングするのは心配もあったが、山好きという面さえ持っていれば
心配することはないだろし、『友達の友達は自分の友達』という言葉もあるから・・・と考える
ことにした。(結果はそのとおりになり、毎日が楽しい日々だった)

6人以上になるようあちこち声を掛けたが、結局、2組の夫婦ペアと(1組の夫婦とは以前に同じ
山岳会会員だった)と、現山岳会の仲間ペア・・・の6人のメンバーとなった。


旅行費用
旅行費用 飛行機のチケットは、いつも利用している JST に格安航空券を頼んでもらった。
心配していた燃油サーチャージを含んだ費用は予想よりも安く、早期割引の恩恵にあずかった。

中部国際空港からカナダへの直行便が廃止されてしまったので、大変不便になったが、
成田空港〜中部国際空港間の料金はサービスとなりお値打ちになった。

シアトル経由のユナイテッド航空も考えたが、帰国便が早朝であること、乗り継ぎ時間が大変短いこと
などから、結局日本〜バンクーバー間はJAL、カナダ国内はエア・カナダを利用することになった。

4年前は1カナダドル=83円、2年前は103円だったが、今年はどんどん円高になっていって
どうなることかと心配して、毎日カナダドルを調べていた。
一時期100円近くまで下がったところで、早めに旅行費用の残金を支払ってしまうことにした。

結局、現地のツアー会社に、183350カナダドル(プラス税金&カード支払いの手数料4%を含めた
日本円で20万0055円)をカードで支払った。

海外旅行保険3140円、往復航空券18万1540円(2年前は12万8000円(中部国際空港〜成田
〜バンクーバーカルガリーだった・・・)を支払った。

成田空港で2万円をカナダドルにチェンジしたが、大きなお土産は前もってネット通販で購入しておいたので
かなり残った。また次回カナダへ来ることを考え、日本へ持ち帰った。


現地で
ガイドつき
ハイキング
今回のガイドは2名。先頭と最後尾に1名ずつ。

カナダの地形、歴史、山の名前、そのいわれ、花の名前など、すべてに説明がつき、
日本語ガイドつきのありがたさが身に沁みた。

しかし、私は花の観察と撮影が主な目的なので、いつも最後尾から歩いていくため
その恩恵に浴することは少なかった。

メンバーの間隔が大きく離れないよう、ゆっくり目のスピードで歩いたり、立ち止まって確認したり
・・・など、常に気配りをしてもらった。

広いカナダではどうしても車が必要になるが、ガイド兼、運転手兼、テント生活のリーダー兼、シェフと
すべてをこなしてしまうのは本当に感服に値する。


ハイキング
花と景色に
満足
10日間で2箇所のキャンプ場に滞在して、今日はこっちのトレール、明日はあっちの
トレールと歩くことができて楽しめた。

それぞれのトレールは、それぞれ花も景色も違っていて楽しかった。

車で登山口まで行き、そこに駐車してハイキングをする毎日だった。

ランチタイムは、いつも展望のいいところだった。

ランチは、朝食を作るときに一緒にランチも作って、それを持っていった。

できるなら、もっともっと歩きたかった。我々の年齢を考えて「このくらいが妥当だろう」と
判断されたのかもしれないが・・・

先回、山には残雪も多く、花は初夏の花が咲き始め、初々しさがあって大変可憐だったが、
今回は夏の花となっていた。

雪の白さ、花の可愛さから考えると、6月終わり頃から7月始めにかけてが最適のように思える。
しかし、雪のためにトレールがまだ開いていないこともあるので、その点は考慮する必要がある。


天候・気候・日照時間
雨はさっと レイク・ルイーズ付近は、午後になると雷が来る・・・というパターンで、車に着いたら
雨が振り出した・・・ということもあった。

朝、雨具をつけて出発する日もあったが、長く雨具を着ていることも無く天候が回復して有り難かった。

夜中、テントを打つ雨音もしたが、ずぶ濡れになることはなかった。

キャンモアの朝は、小寒いほど。
レイク・ルイーズキャンプ場の朝は、寒くてフリースを着込むほどだった。8℃程。
夕方も冷えるのでファイヤーは必要だったが、ジャスパー付近は夕方でも暖かくて、
ファイヤーが熱く感じられた。(標高1800mと1100mの違いらしい)

日中はじりじりと照りつけ、体感温度は30℃を超えているかと思ったが、24℃くらいだった。
木陰に入ると涼しく、生き返った思いだった。
また、樹林の中も涼しかった。反面、林道歩きは暑かった〜〜


いつまでも
明るい
太陽の位置がいつまでも高く、そろそろ夕方かな?と日本で思えるほどの暗さが22時。

今回は早めの下山だったので、のんびりゆっくりする時間が長かった。

夜明けは、5時頃から明るくなる。


食べること・飲むこと
行動食 ハイキング1日目だけは、スーパーでサンドイッチと果物を買って持っていった。

2日目からは手作りのサンドイッチや「のりべん」を持っていった。

お酒 お酒の購入は、キャンモアの街中のリカー店、レイク・ルイーズ・ビレッジのリカー店、ジャスパーの街中の
リカー店と、毎日ハイキングの帰りなどに立ち寄って購入でき、お酒好きの人には、ぴったりのツアーであった。

アルコールが大好きで、また強く、「飲むのは1日の生活の締めくくり。楽しくて大事な時間」・・・と、飲めば
飲むほど陽気になるタイプの人が4人も集まったので、あまり飲めない人も、見ているだけで楽しい時間となった。

レストラン 最後の夜は、「たまにはレストランで食べよう」とバンフのお店(アルバータ牛のステーキが食べれるお店)に
予約を入れてもらってから出かけた。

店内がとっても暗く、メニューの文字が見えないほどで苦労した。


キャンプ場でのテント生活
食事 毎日異なる献立で、和風の献立がメインだった。

ランチの「のりべん」は、パンよりも口当たりがよくおいしかった。

欲を言うなら、カナダ人が普通に食べているような食事も食べたかった・・・


設備など
あれこれ
キャンプ場でのテント生活は、大方覚えていたのでスムーズにできた。

レイクルイーズ、ジャスパーの2つとも規模が大きく、また設備も整っているAランクのキャンプ場だった。

シャワー室も完備していて、24時間お湯が出るとか。

トイレは清潔で数も多く、あちこちにあるので混雑することはなかった。

洗面所でお湯が出るので、食器洗いのお湯もそこで汲んできた。

トイレでは洗濯や食器洗いは禁止。

飲用のための水道は別になっていた。(レイク・ルイーズ・キャンプ場)

レイクルイーズのキャンプ場は、グリズリーなどの被害から守るように、電流の通った柵が
周囲に張り巡らしてあり安心して生活できた。

ジャスパーキャンプ場にはそのような柵がないので、エルクが自由に歩き回っていた。
そのため、匂いのするもの(食料は勿論、石鹸、化粧品など)をテント内に
置いておかないように注意しなければならなかった。
(この注意は、どこのキャンプ場にも通じることだったので、電柵のあるレイク・ルイーズでも
同じようにしていた)

今回、車という密室があったので、夜はそこへ避難させておいて、日中留守にする場合は
車に乗せて持ち歩いた。

テントは、2人ならちょうどいいゆとりのある広さ。

外側は、フライシートのようで、内側は全体がメッシュになっていて、とても風通しがいい夏用に思えた。
ただ、レイク・ルイーズ・キャンプ場は標高が高いせいか夜は寒いほどで、風が通り抜けるような構造が心配で
(実際、テントの裾はかなりの隙間があった)頭の上から側面、足元までぐるっと衣類などの袋を置いて防止した。

ダウンのスリーシーズンのシュラフの中では、昼間の行動用の衣類の上にフリースも着込んで寝て
ちょうどいい暖かさであった。

ジャスパー・キャンプ場では、フリースは着込まなかった。

衣類の着替えは、2セット+@を持っていったが、汗でびっしょり・・・という感覚が無いので
3日間着通してから着替えた。

毎日ハイキングが6日間続くが、中ほどで洗濯ができるともっと快適に暮らせたかと思う。
下着は、シャワー利用時にささっと洗ってしまえたが、大物はそうもできないので。
結局、服やズボンは帰国まで洗わなかった。

日中、ハイキングに出かけているときに干しておけるといいが、一度雷雨が来てタープの上に
どっさり雨水をためていったことがあるので、外へは干さないでテントの中に吊るしておいた。

キャンプ場自体が広く、隣同士の間隔も大変ゆとりがあるので落ち着いた生活ができた。

テーブルと竈が必ず設置してあって、薪は薪置き場から自由に自分で持ってくる。
レイクルイーズは無料、ジャスパーは始めに薪代を支払ったと聞いた。

小枝があちこちに落ちていて簡単に拾えるので、新聞紙と細めの薪があれば、1回で火がついた。


日焼け
日焼け止め 日差しが大変強く乾燥しているので、日焼け止めもあまり効果がないように思えた。
1週間もたつと、顔の下半分(帽子で隠れない部分)が、ざらざらとなってきたことを記憶しているので
今回、特別に保湿力の強いクリームを持っていった。効果は大!だった。

洗剤、ブリーチなどの液体に毎日触れているので手が荒れてきた。また、備え付けの手洗い用石鹸も
なんだか肌に合わないせいか、ざらざらしてきて気になったが、ユースキンのハンドクリームを塗ったので
何とかよくなった。

日本に帰って湿気の多い生活に戻ったら自然に(何も塗らなくても)顔も手も元に戻った。


動物など
出会った
動物
エルク・・・ジャスパーキャンプ場では、1日だけ間近な所まで近づいて草を食べていた。
其の他の日に姿がなかったのは不思議。

ビッグホーンシープ・・・道や車に付着している塩をなめにきていた。車のすぐそばまで。               

黒クマ・・・車の中から目撃。

マグパイ(鳥)・・・街灯の上、公園などでよく見かけた。

マーモット・・・岩がガラガラしているところで、何匹も。

地リス・・・地面にあけた穴が住処。穴から顔を出したり立ち上がるようにして人間を観察。

シマリス・・・目の前をちょこまか。何度も目撃した。


持って行って(着用していて)よかったもの
蚊取り線香
虫除け
ムヒ
ヤムナスカからの最後の連絡は、「虫除け対策を」ということだったので、そうそうそういえば、先回は
蚊取り線香を持ってきてもらったことを思い出し、6日分の渦巻状になった昔ながらの蚊取り線香を持っていき
毎日夕方からつけていた。

「効果あるよ」という声もあったが実感はできなかった。

こちらの蚊は悪意がなさそうにひょろひょろ近づいてくるので、油断しているといつの間にか
刺されているので要注意。

ハイキング中でも、服の上から刺してくる。早めにムヒなどの薬をつけておけば、痛みも痒さも
かなり楽になる。

年数の
たたない靴
ヤムナスカのサイトに「購入して4〜5年たっている登山靴は靴底がはがれる恐れがあるので要注意」というような
文面があった。

それで、1人は新しく購入し、1人は靴底を張り替えたうえでの参加だった。

ちょうど5年ほどたった靴を履いていた2人は、ぴったりその注意に当てはまり、1人は日本を出発する時に、
もう1人は、ハイキング4日目に靴底がはがれてきた。

応急処置として、ビニールテープをぐるぐる巻きつけて何とか歩いたが、幸い、登山靴を購入できるお店が
近くにあったので、ガイド氏に立ち会ってもらいながら購入でき、大きなトラブルも無くハイキングを続行でき、
本当にラッキーだった。

外国対応の
充電器は
必要なし
今回のキャンプ場では、トイレやシャワー室にコンセントがあったが、充電器と充電池を
そこへ置いたままにしておくのは抵抗があった。(先回は、1台紛失したので)

短時間で充電できる機種でないと、不安。時々見に行くことが必要。

ベルトなしのズボン 出国のボディーチェックの時、無反応ですいすいと通過。
全方向ストレッチ性のあるズボンは、長時間座っているとき大変楽。

アイマスク 周りが明るくても眠れる。(特に飛行機の中で)

小型ザック 大型ザックの中へ小型ザックを入れてパッキング。手荷物はショルダーバッグで。
必要なものはさっと取り出せる。

スリッパ 登山靴は、ザックの軽量化のためと嵩張り防止で履いて行くので
機内用のスリッパは手荷物の必需品。
今回、シャワー時にも使えるようなスリッパを持っていったが、便利だった。

爪切り 1週間以上の旅には必要。いつも短くしておく習慣なので、伸びてくるとうっとうしい。

ポケットのたくさんあるベスト 内ポケットにファスナーがあると貴重品保管に大変便利。
合計5個のポケットには、航空券・パスポート・ハイキング地図・現金・xDピクチャーカードなど
たいていのものは入る。

ウエストポーチより簡便で、さっと取り出せる。

水に溶ける
飲み物
暑いことを覚悟していたので、ポカリスエットのようなスポーツ飲料の粉末を
薄めに水に溶かして飲んでいた。

その他
洗濯ばさみ、ロープ。(キャンプ場で洗濯物を干すのに便利だった)
テントの中に吊るす短めのロープ(雨の時、夜間、日中など)

花の名前を調べるにあたって
参考にした
図鑑
 【カナディアンロッキーの高山植物】  日本語版の「決定版   
 
【WILDFLOWERS OF THE CANADIAN ROCKIES】
 【PLANTS OF THE ROCKY MOUNTAINS】
 【日本の高山植物】   【日本の野草】     【山渓ハンディ図鑑 高山に咲く花】  
 【「山渓ハンディ図鑑 山に咲く花】    ・・・いずれも「山と渓谷社」
 
調べ方

今夏発刊された「カナディアンロッキーの高山植物」・日本語版の「決定版」は、
先回購入したものより写真が鮮明で色別になっているので調べやすかった。25カナダドル
(店頭では販売されていなかった)

先回のHPを利用したので、名前が分かりやすかった。

新しい「
決定版」は、日本語名(和名)のページができていたので、調べやすかった。



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