〜ロングコースの縦走2日間〜
           燕岳〜大天井岳〜常念岳
        中房温泉〜燕山荘〜燕岳往復〜大天荘(テント泊)〜大天井岳往復
                   〜常念小屋〜常念岳往復〜一の沢




燕山荘テント場より「ヤリ」を展望する


コマクサはちょうど見頃


燕岳をバックに

●場 所 長野県大町市
●標高 燕岳 2762.9m  
大天井岳 2921.9m
常念岳 2857m 
●山行日 2011年7月17日(日)〜18日(月)
●多治見から
 登山口まで
多治見=多治見IC=豊科IC=穂高町しゃくなげ荘バス停近くの登山者用無料(P)=しゃくなげ荘前バス停=バスで中房温泉へ(登山口)
 
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ≠ロープウェイ・リフト
●参加者 大川陽、西尾、丹羽
●コースタイム 1日目 7/17
多治見
駒ケ岳SA(朝食)
豊科IC
登山者用無料(P)

中房温泉(登山口)
第1ベンチ
第2ベンチ
富士見ベンチ
合戦小屋
合戦沢の頭
燕山荘前テント場
燕岳
燕山荘前テント場
蛙岩
大下りの頭
喜作レリーフ
大天荘分岐
大天荘テント場

4:00発
5:00〜5:20
6:00
6:15〜6:45
7:10〜7:25
8:10〜8:15
8:40〜8:50
10:25〜10:35
11:05〜11:30
11:50
12:55〜13:05
13:30〜13:35
14:00〜14:20
14:55
15:20〜15:30
17:15
17:25〜17:30
18:10着
    2日目 7/18は、こちら

   周辺地図はこちら    ルート図はこちら


 1日目

  
中房温泉〜合戦小屋〜燕山荘〜燕岳往復〜大天荘テント場

多治見から約2時間で穂高町しゃくなげ荘横の
登山者用無料駐車場に到着

8:10発のバスに余裕を持って乗れるように・・・
と、リーダーが考えての出発時刻だったが
渋滞もなく、すいすいと走って早い到着となった
駐車場はほぼ満車

これから約1時間半、バス停で待つつもりでいたところ
すぐ後から到着した神戸ナンバーの車2台が
ここから貸切バスで中房温泉へ行くと聞き
同乗をお願いしたところ、快くOKが出た

そのおかげで、中房温泉を約1時間50分早く出発できた

本当にラッキーだった  感謝!




チダケサシ?:ユキノシタ科






第1ベンチまでは、
早起きして出発した体に
いつも持ちなれていない
テントフライ・コッフェル・ガスコンロなどが入っているザックが
ずしりと重く、
その上、朝からじりじりと照らされ
汗がぽとぽとしたたり落ちる

後ろから来る人をどんどん「お先にどうぞ」と譲り
ゆっくりペースで歩く




第1ベンチに到着   登山口から45分かかった

次の第2ベンチは、ケーブルをくぐった先のはず





樹林の中は花も少なく、黙々と歩く

もうこの時刻に下山する人がいる

何度となく挨拶を交わして登る




第2ベンチを過ぎた

重いザックなので、50分は持たない

30分ほど歩いたら5分休憩を取るようにした




イチヨウラン:ラン科

下山してくる人に「可愛い花が咲いているよ」・・・と
教えられて木の間を覗いたら咲いていた


花のアップ



イチヨウラン:ラン科

おや、ここにも・・・  木陰がすきなんだね


花のアップ




富士見ベンチ

30分ほど歩くと
次のベンチに到着するようになっているらしいが
とても今回は計算どおりには行かない




合戦小屋に着いた

ここではちょっと長めの休憩を取る

合戦小屋名物のスイカは
ケーブルのおかげでここまで持ち上げている

さあ、出発・・・先は長い




ツマトリソウ:サクラソウ科

あちこちに群生

団体の後にくっつくと、追い越せないので
どんどんつながって長〜い列になってしまい
歩くリズムが崩れる




合戦沢の頭に到着

ここから「ヤリ」が見えるはずだが、ガスで真っ白

ここで休憩したい所だが、リズムを取り戻すべく
団体を追い越す
ミネカエデ?:カエデ科






ハクサンシャクナゲ?:ツツジ科

背丈1mほどの木

キバナシャクナゲとの区別は難しい・・・
ハクサンシャクナゲ キバナシャクナゲ
高山〜亜高山帯に生える

白色〜薄紅色の花

葉の長さは6〜15cm

葉のふちは
裏側に巻き込む

背丈1〜3m

花の内側に薄緑色の斑点


高山帯に生える

薄黄色の花

茎の下部は地を這う

葉の長さは3〜6cm


背丈20〜60cm

花の内側に緑色の斑点




背丈と葉が巻き込んでいることから
ハクサンシャクナゲらしい




コケモモ:ツツジ科

この花色は、ずいぶんとピンクがかっている




タカネナナカマド:バラ科

背丈1mほど   咲き始め

葉のふちのぎざぎざ(鋸歯)が全体にあることから
タカネナナカマド




たらたら道で歩きやすいが
登る人・下る人で大賑わい




チングルマ:バラ科

盛りを少し過ぎたところ




アオノツガザクラ:ツツジ科

咲き始めたばかり




狭い岩場では、
下る人にしばらく待っていてもらってから通過
ガスが一瞬晴れた!   燕山荘が見えた!

まだまだ遠くて高い・・・




ベニバナイチゴ:バラ科

濃い紫が美しい
しかし、実は立派だがおいしくない




シナノキンバイ:キンポウゲ科

花の直径が大きいのでよく目立つ




シナノキンバイ:キンポウゲ科

群生の様子
雪渓が見えた・・・テント場も見えた

「日本三大急登」の1つである合戦尾根を登った!


ニッコウキスゲ:ユリ科

テント場の下の急斜面に群生していた




稜線に出た!   「ヤリ」がまん前に見える




燕山荘まで上がる元気はない

ここにザックを置いて、身軽になって山頂へ




時々ガスは上ってくるが、青空も残っている

登山道の両側は、コマクサ保護のための
ロープが張ってある




コマクサ:ケマンソウ科

枯れ始めた花もあるが
まだまだ十分に見ごたえがある
コマクサ:ケマンソウ科

群生の様子
白っぽいザレの上に、点々とピンクの花




「ヤリ」も、まだよく見える




屹立した岩の後ろには
残雪が残る山並み(裏銀座らしい)




コバイケイソウ:ユリ科

ここのコバイケイソウは
ピンと立たないで、くねっている




振り返ると、遠くに燕山荘が見える ザレた道は、うっかりするとずるっと来る




山頂はガスの中・・・




コマクサ:ケマンソウ科

かなりの大株




コマクサ:ケマンソウ科

色はやや薄めの大株




『メガネ岩』




クモマスミレ:スミレ科

高山の岩場や礫地に咲く


花のアップ




燕岳山頂
三角点の土台に腰をかけてパチリ

山頂に着くと、
周りはガスで真っ白・・・何も見えず・・・


燕岳の山頂標識代わりの岩

先はまだまだ長いので、早々に下山開始




少し下ってくると、またガスが薄くなった

奥のピークが燕岳山頂




燕岳がまたガスに包まれる・・・

見えている間に記念写真




「ヤリ」もガスに隠れそう・・・




ミヤマクワガタ:ゴマノハグサ科

雄しべも雌しべも長く突き出ている


花のアップ




燕山荘前はたくさんの人でいっぱい

しかし、これから縦走する人はパタッといなくなり
静かな山行となった
(後で聞くと、1枚の布団に3人寝たとか)


この標識の後ろの山々は、ガスで見えなくなった




両側は、コマクサの群生地



ハクサンシャクナゲ?:ツツジ科

ハイマツの中に咲いていた

葉のふちが裏側に巻き込んでいることから
ハクサンシャクナゲらしい

花びらの内側の斑点がよく目立つ




燕岳を振り返る

中央の一番高い所が燕岳山頂
岩礫地を歩く

この稜線にも、あちこちにコマクサが群生している


ゴゼンタチバナ:ミズキ科

花びら(正しくは総苞片)が、細長い株を見つけた

中央の黒っぽいのは、雄しべ




花崗岩の間を歩く

周りは面白い形の岩




ミヤマダイコンソウ:バラ科





『蛙岩(ゲエロ岩)』

上の標識は、字がかすれて読み取りにくい




どこから見ると、蛙に見えるのだろうか?
これからの行く手を見ながら休憩




時々うっすら見えてくる
「ヤリ」を見ながらの稜線歩き




ハクサンチドリ:ラン科




「大下りの頭」

ここから急坂を下る・・・が、
これくらいの下りは、この後何度もあった




クロマメノキ(別名 アサマブドウ):ツツジ科

背丈20cm程で、登山道を歩く足元に
びっしり花がついていた

これだけの花が実を付けると見事な光景になる




ウラジロヨウラク(別名 ツリガネツツジ:ツツジ科

ヨウラクツツジかと思ったが、
『九州に分布』しているようなので勘違い

裏が白色かどうか見なかった・・・




大下りの後には、また登りが待っている

稜線の左側は、時々お花畑になっている




ニッコウキスゲ(別名 ゼンテイカ):ユリ科





今度はあの山を登る





登りの後のたらたら道は、嬉しい
雲の間から陽の光が差す幻想的な風景





この縦走路は、
コレ!といった分かりやすい目印になるような箇所が少なく
メリハリに欠けるので疲れる




イワツメクサ:ナデシコ科




長い階段が見えてきた  下りに使う鎖場もある

ここが『切り通し岩』らしい
(それと分かる標識はなし)




『喜作レリーフ』

この登山道を開いた「小林喜作」氏


1875年(明治8)〜1923年(大正12)

『猟のため北アルプス一帯を歩き回り、山道に精通。
当時、中房温泉を起点とした槍ヶ岳への縦走路は、
4日も5日もかかっていたが、
自分が猟でよく知っている1日で楽に行ける道、
いわゆる「喜作新道」を開拓した。』功労者

『   』は、引用

『喜作レリーフ』を過ぎれば、もうすぐ分岐のはず




長い梯子登り




シコタンソウ:ユキノシタ科

花びらの赤い点々が可愛い


花のアップ




ミヤマダイコンソウ:バラ科

葉っぱがつやつやして、咲き始めたばかり




やっと大天荘分岐に着いた

疲れた体には、この最後の登りはこたえた・・・




ガスの切れ間から、歩いてきた縦走路を見下ろす

まだまだ登りが続く


やっとガスの中から見えてきた大天荘!

もうこれで歩かなくてもいい・・・




1人、先行して、泊まりの手続きをしてもらっていた

たくさんのテントの間に設営

(テントが多すぎて、
小屋に用意してある「札」がなくなった・・・と

到着が遅くなることを見越して
リーダーは、小屋で食事がとれるように連絡ずみ

おかげですぐに夕食にありつけた
(他の宿泊者はすでに終わっていて
私たちだけの為にセッティングしてくださっていた)

ハンバーグか鯖か・・・注文も聞きに来てもらった

楽しみにしていたビールは
疲れすぎて、3人とも飲み残してしまった・・・




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