夏と秋の花を求めて
  
栂池自然園八方尾根など
 
                 (白馬八方温泉3連泊で、あちこち歩く)             

  概要


 ● 2013年9月2日(月)〜5日(木)
 
● 長野県北安曇郡白馬村・小谷村 
         栂池自然園 最高地点2020m   八方尾根 約2200m
 ● 丹羽、娘と   クラブツーリズムのバスツアーに参加  行動中は2名

 ● 栂池自然園周辺地図はこちら      八方尾根周辺地図はこちら

    

1日目 2日目 3日目 4日目


  1日目 9/2(月)

● 多治見駅7:28発ー千種駅7:56着〜8:45頃発⇒名古屋IC⇒安曇野IC⇒白馬村⇒白馬八方温泉・「ホテル花の郷
  (はなのさと)
」14:00頃着

● 自宅から傘を差して出発  白馬村でも雨  あきらめてインフォーメーションで前売り券を購入したのみ

                                                ※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス


  2日目 9/3(火)

白馬八方温泉・「ホテル花の郷(はなのさと)」8:30頃発栂池高原駅⇔栂池ゴンドラリフト「イヴ」栂の森駅・・・栂大門駅⇔ロープウェイで自然園駅・・・栂池自然園入口(ビジターセンター)・・・ワタスゲ湿原・・・楠川(くすかわ)・・・浮島湿原・・・展望台(自然園内最高地点)・・・展望湿原・・・銀命水・・・楠川(くすかわ)・・・・・・ミズバショウ湿原・・・栂池自然園入口(ビジターセンター)・・・自然園駅⇔ロープウェイで栂大門駅・・・栂の森遊歩道・・・栂池高原駅⇒「ホテル花の郷(はなのさと)」


                               『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です

  朝
 
5:20 窓の外を見ると朝焼けの山が見えた!

ラッキー

天気予報は午前中は曇り、午後は雨

栂池自然園へ行くことにする





正面には、八方尾根へ行くゴンドラ「アダム」
(と、後で分かった)



窓の左手に見えるのは、順番からすると、唐松岳・その後ろに五竜岳かな?




  栂池自然園へ

  
ゴンドラリフト「イヴ」で (栂池高原駅⇔栂の森駅へ)
マイクロバスで栂池高原駅まで送ってもらった(帰りは14:30とのこと)
天候がよく長居したければ、定期バスで帰ることも可

朝のあの青空はどこへ行ったの?   「イヴ」から見えるのは、白い世界ばかり・・・




  栂の森駅・・・ロープウェイ自然園駅へ
セリ科

栂の森駅からロープウェイ駅までの間は
花いっぱい

シシウドかな?

ロープウェイの発車時刻が気になり
撮影もそこそこに早足で歩く




セリ科

セリ科の同定は苦手・・・




調べ中

青い実がいっぱい




タテヤマアザミ(立山薊)かな?:キク科

アザミの仲間も同定が難しい

下向きに咲く花で背が高かった

葉には切れ込みなし↓





ゴマナ(胡麻菜):キク科

やや盛りを過ぎていた


ハンゴンソウ(反魂草):キク科

葉の切れ込みに特徴がある

これも、やや盛りを過ぎていた




トリカブト(鳥兜)の仲間:キンポウゲ科

きれいな紫色! ちょうど見頃!

トリカブトの仲間も同定が難しい




  ロープウェイ自然園駅・・・自然園入口
ヤナギラン(柳蘭):アカバナ科

下から咲きあがっていくので、花は上の方だけ  下の方は長い種になっていた


花の様子




イチゴの仲間:バラ科

イチゴの仲間も同定しにくい




セリ科

小型の頭花



トリカブト(鳥兜)の仲間:キンポウゲ科-1

トリカブトの仲間   今が見頃!!
たくさん咲いていた

栂池で購入した1部100円の花図鑑には
『ヤチトリカブト』の名前があったが
判別が難しいのでお手上げ〜


花の中にすっぽりもぐりこんでいる虫

花びらのように見える「カブト」の部分は、ガク




トリカブトの仲間の同定が難しいことについて、下記のような見分け方がある・・・と

『@分布域、
 A花序が有限的(花が上から下へ咲く)か無限的(下から上へ咲く)か、
 B茎葉の分裂の仕方が3全裂か3深裂か、
 C花柄に毛があるか否か、毛があるとすればどのような毛なのか
   ・・・に注目すれば、種類の区別はそんなに難しくはない』らしいが、無理だなあ〜〜

自然園に咲くのが、ヤチトリカブトばかりとは限らないだろうし・・・




トリカブト(鳥兜)の仲間:キンポウゲ科-2

花の外に黒っぽいものが出ているので、これらも虫か?と思っていたが
パソコンで拡大して見たら、雄しべとその花粉だった!(虫の足にそっくり)

もぐりこんできた虫の体にたっぷりと花粉を付けられる構造になっている!




トリカブ(鳥兜)の仲間:キンポウゲ科-3

こちらは、1匹ずつもぐりこんでいる虫たち




オオウバユリ(大姥百合):ユリ科

1m50cmよりも高かった




オニシオガマ(鬼塩釜・鬼塩竃):ゴマノハグサ科

シオガマの仲間では一番太くてごつい




ヤマハハコ(山母子):キク科






タテヤマアザミ(立山薊)かな?:キク科

葉は、鋸歯があるだけで切れ込みはない


吸蜜しているジャノメチョウの仲間



チョウジギク(丁子菊):キク科




コウゾリナ(顔剃菜):キク科

ミヤマコウゾリナではないような・・・




タデ科

赤いのは、受粉して種になっている様子




リンドウ科

開き始め

こんな小さいのに、オヤマリンドウ?
背丈10cmくらいでほっそりしていた




  栂池自然園 園内へ (左・大回りコースで)
ここから左回りで進む




ツルニンジン(蔓人参):キキョウ科

まだ蕾が多い

花の様子↓


『根が太く「朝鮮ニンジン」に似ている』ことからの命名




ワタスゲ湿原

今は、種のできたコバイケイソウとイワショウブが多い

9月になり、空模様もはっきりしないので園内は静か〜
サラシナショウマ(更級升麻):キンポウゲ科-1

咲き残り




サラシナショウマ(更級升麻):キンポウゲ科-2

細い「白糸」がいっぱい


サラシナショウマ(更級升麻):キンポウゲ科-3

だんだん種ができてきた




ウラジロナナカマド(裏白七竈):バラ科

赤い実がたくさん生っている

タカネナナカマドは、
葉の鋸歯が基部からはっきりとして、花(実)が俯き加減』
『小葉の先端が尖っている』『葉の表面には光沢があり、光り輝く感じ』

ウラジロナナカマドは
葉の鋸歯上半分に目立つ』『小葉が楕円形』『タカネナナカマドに比べると葉は薄い』

さて、ここのナナカマドはどちらだろう?


    
葉の鋸歯が上の方にしかないこと、葉の表面に光沢がなしこと、小葉の先端が尖っていないので
ウラジロナナカマドと思われる




イワショウブ(岩菖蒲):ユリ科-1

白色は、咲いている花

花の後に実ができ始めると赤くなり、見違えるように華やかになる




イワショウブ(岩菖蒲):ユリ科-2

だんだん赤くなっていく様子




イワショウブ(岩菖蒲):ユリ科-3

全部実になってしまうと、イワショウブとは別の赤い花のように見える




ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-1

ウメバチソウも見ごろ

『ウメバチソウには、おしべ5本の他に、仮おしべ(緑色のきれいなもの)がある
仮おしべには、玉のように丸くなった先端部分があり、扇のように広がっている

5本のおしべが一日に1本ずつ開いて、翌日はそっくり返る

おしべが何本開いているかで開花日数がわかる

おしべが5本全部開いたらその後にめしべが開く

自家受粉を避けるウメバチソウの知恵』だとか




ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-2

雄しべは、まだ5本中央に集まったまま




雄しべが4本(かな?)立ち上がっている
ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-3

雄しべは全部開いて、ヤクが1個のみ残っているだけ




オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭):ユリ科

今が見ごろ  赤い実がいっぱいなっていた

@「オオバ」と名が付けられているように、葉も大きいし背丈も高い

A葉の基が茎を抱いていたら↓、オオバタケシマラン

B花柄が途中でねじれていれば、オオバタケシマラン
   
C実が長丸↑




タケシマラン(竹縞蘭):ユリ科

こちらも今が見ごろ

@オオバタケシマランより小型で実も少ない

A葉は茎を抱かないし、B花柄はねじれていないのが特徴
C実が丸っこい
    




アキノキリンソウ(秋の麒麟草):キク科

咲き残り




オオヒョウタンボク(大瓢箪木):スイカズラ科

林内に入ると、植生が変わってきた

可愛い瓢箪ができていた




クロツリバナ(黒吊花):ニシキギ科

とがった「かど」が3つある実がぶら下がっていた

この後、割れて中から赤い種子が出てくる

「クロ」という名前は、実や種の色ではなく、
花が黒っぽい色からきているようだ




ミネカエデ(峯楓):カエデ科

葉の形は、大き目の手のひら型で
葉軸が赤いのが特徴




サンカヨウ(山荷葉):メギ科

ブルーベリーのような色

『葉がハス(ハスの葉の漢名が荷葉(かよう)と呼ぶ)の葉に
見立てられ』ての命名だって




ゴマナの花を吸蜜する虫


セリ科

これも同定は難しい・・・


ベニバナイチゴ(紅花苺):バラ科

葉の下に隠れるようにしてついている

一度食べたことがあるがおいしくなかったので
以後は、パス

「紅花」と名前がつくが、実際は紫色の花




バイケイソウ(梅尅吹j:ユリ科-1

コバイケイソウより、ぐんと背が高く、花が緑色

バイ(梅)と名がつくように、梅の花の形

『花がウメ、葉がケイランに似ていることから』の命名だって

「ケイラン」って、どんな花だろうと思って調べたところ
『台湾と中国の広東省を主な原産地とするシンビジウムの仲間』だとか




バイケイソウ(梅尅吹j:ユリ科-2

これも、2mちかい背の高さ

大きな実ができていた




コバイケイソウ(小梅尅吹j:ユリ科-1

バイケイソウに比べると背が低い





コバイケイソウ(小梅尅吹j:ユリ科-2

こちらも大きな実ができていた
茎にくっついていた実が、だんだん離れていくようだ




キヌガサソウ(衣笠草):ユリ科

花は、7月  今は、実の時期




ミズバショウ(水芭蕉):サトイモ科-1

葉が大きくなり、小さな実ができていた




ミズバショウ(水芭蕉):サトイモ科-2

実が熟してくると、ぽんと触っただけで、ぽろりと崩れてしまう程もろくなる

この状態の実があったので、ストックで軽く触ったところばらばらと崩れてしまった

未熟な実は、触ってもビクともしない




ガスが濃くなったり、薄くなったり




ニッコウキスゲ(日光黄菅):ユリ科

正しくは、ゼンテイカ(禅庭花)という名前らしい

一般にニッコウキスゲのほうがよく知られている

大きな実があちこちにできていた




オヤマリンドウ(御山竜胆):リンドウ科-1

ちょうど見ごろ




オヤマリンドウ(御山竜胆):リンドウ科-2

全開しないリンドウで、これが精一杯




オヤマリンドウ(御山竜胆):リンドウ科-3

若い蕾のときは、白色なのかな?




オンタデ(御蓼)かな?
ウラジロタデ(裏白蓼)かな?:タデ科

葉の裏を見ることを忘れてしまった・・・

オンタデは『葉の裏が緑色で、葉脈がはっきり見える』

ウラジロタデは『葉の裏が白い』




オニシモツケ(鬼下野):バラ科

咲き残り




ダイニチアザミ(大日薊):キク科

「ダイニチ」と名前がつくので、富山県の大日岳かと思ったら、小蓮華山のことらしい

新潟県側では、小蓮華山のことを「大日岳」と言ったんだって

花は思いっきり下向きに咲き、
『総苞片がくるっと反曲し、粘らない』ことが特徴だとか

頭花の上にピンと立った葉?が面白い




オオバユキザサ(大葉雪笹)かな?
ミドリユキザサ(緑雪笹)かな?:ユリ科

花や葉の裏に毛があれば「オオバ」
毛がなければ「ミドリ」だって




ミヤマカラマツ(深山唐松):キンポウゲ科

種ができていた
モミジカラマツ(紅葉唐松):キンポウゲ科

花の時期は終わり、実になっていた

     




ゴゼンタチバナ(御前橘):ミズキ科-1

花は殆んど終わっていたが、花から実になるまでの画像を並べてみた

実ができ始めた

白い花びらのようなものは「総苞片」
中央にあるのが




「総苞片」はみな落ちた
ゴゼンタチバナ(御前橘):ミズキ科-2

だんだん実が膨らんできて、赤くなる

葉が6枚にならないと花を咲かせないようである




マイヅルソウ(舞鶴草):ユリ科

花に似合わない大きな実がなる
薄茶色から、茶色になり、最後は真っ赤になる




ツルリンドウ(蔓竜胆):リンドウ科

花が開き始めた




カクミノスノキ(角実酢木):ツツジ科

スノキの実は黒っぽいので、スノキではない

カクミノスノキの実は、多治見では6月中ごろに赤くなっていたのだが・・・


スノキ(酢木):ツツジ科

これがスノキかな?




クロマメノキ(黒豆の木)別名アサマブドウ(浅間葡萄):ツツジ科-1

大きな実があちこちになっていた  今年は豊作かな?

ミヤマモンキチョウの食草




クロマメノキ(黒豆の木)別名アサマブドウ(浅間葡萄):ツツジ科-2

『ミヤマモンキチョウは食草のクロマメノキの葉の表面中央部に1個(まれに2個)を産み付け、
一つの株で数箇所産んだ後、また次の株へと飛び去り、同様に1個ずつ産みつける行動の繰り返す

卵は薄黄色で長さ1.4mm

孵化した幼虫は3齢まで育ち、植樹の葉の上に静止したまま落葉して雪の下で越冬する

翌春雪解けと共に生長を開始し、4齢で蛹化する

幼虫は食餌以外は葉の中央に沿って体を伸ばして休んでいる場合が多く見つけにくいが、
葉脈を残して葉を食べるので網状になった葉の食痕から見つける事ができる』と

右のような網の袋は、そのための調査かも・・・・??




トリカブト(鳥兜)の仲間:キンポウゲ科-1




トリカブト(鳥兜)の仲間:キンポウゲ科-2

種ができ始めていた




浮島湿原かな?

ガスが濃くて遠くが見えず




ヒオウギアヤメ(檜扇菖蒲):アヤメ科

咲き残り

『葉がヒオウギ(檜扇、ヒノキ(檜)で作った扇のこと)に、
花がアヤメ(菖蒲)に似ることから』の命名だって




ムシカリ(虫狩)別名オオカメノキ(大亀の木)
:スイカズラ科

真っ赤な実
ミヤマホツツジ(深山穂躑躅):ツツジ科

雌しべの先がくるっとなっている↓のが特徴


ホツツジとミヤマホツツジは
それほど離れた所でもなく
高度からいえば、ホツツジの方が上部にあった

ホツツジより背丈は低かった




ホツツジ(穂躑躅):ツツジ科

雌しべの先はくるりとならないのが特徴

ピンク色だが、色は関係ないようである

ミヤマホツツジより背丈は高かった


シロバナノエンレイソウ(白花延齢草)別名オオバナノエンレイソウ:ユリ科

とても大きな葉↑

花は終わり、大きな実がなっていた↓





オヤマボクチ(御山火口):キク科

背は低かったが、太くてがっしりしていた




アジサイ科

薄いピンク色
白馬大雪渓などが正面に見えるはずの展望湿原も、ガスで真っ白




アカモノ(赤物):ツツジ科

展望台〜展望湿原の下り道にたくさんなっていた





イワカガミ(岩鏡)かな?コイワカガミかも?
:イワウメ科

花の後は赤黒いガクが残る





ミヤマハンノキ(深山榛の木):カバノキ科


イブキトラノオ(伊吹虎の尾):タデ科

花の盛りが過ぎ、黒ずんできた




イワイチョウ(岩銀杏):ミツガシワ科

残り花




ニワトコ(庭常):スイカズラ科

小さな赤い粒がびっしり



ミソガワソウ(味噌川草):シソ科

残り花




シモツケソウ(下野草):バラ科

残り花




クルマユリ(車百合):ユリ科

大きな実

雨が降り出したので急いで雨具を着こんで
ビジターセンターへ向かう

20分くらい濡れて到着
(その間は撮影できなかった・・・)




   下山(栂の森遊歩道をひと回り)
栂池ロープウェイから

雨は強くは振らず、下界がうっすら見下ろせた




テンニンソウ(天人草):シソ科

この遊歩道で初めて出会った




カニコウモリ(蟹蝙蝠):キク科

これも、この遊歩道で初めて出会った




エゾアジサイ(蝦夷紫陽花)かな?:アジサイ科-1

咲き残り




エゾアジサイ(蝦夷紫陽花)かな?:アジサイ科-2

咲き残り   装飾花が赤っぽいものもあった

装飾花の縁がギザギザなものもあった




ヤマブキショウマ(山吹升麻)かな?:バラ科




オオバユキザサ(大葉雪笹)かな?
ミドリユキザサ(緑雪笹)かな?:ユリ科

花や葉の裏に毛があれば「オオバ」
毛がなければ「ミドリ」だって




ウコギ科

トチバニンジンかと思ったが、
トチバニンジンは赤い実

これは黒っぽい実  何だろう?




イチゴの仲間:バラ科

ベニバナイチゴより小さくおいしそう
ハンゴンソウ(反魂草):キク科

栂の森駅前にたくさん咲いていた




 
 次へ続く

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