秋の木の実・花の実がいっぱい    日本コバ
                                 
          


                 『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です



日本コバ山頂



ヤマシャクヤクの実

●場 所 滋賀県東近江市政所町
●標高 日本コバ 934.2m 衣掛山 870m
●山行日 2013年9月29日(日)
●多治見から
  登山口まで
多治見IC=八日市IC=R421=政所町(P)
*帰りは、新しい石榑トンネル=関ヶ原ICを利用
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 守山、丹羽、K.M、水野マ
●コース&
    コースタイム
多治見IC
八日市IC
登山口(P)
岩屋
分岐
日本コバ山頂
分岐
衣掛山
政所下山口
登山口(P)
6:00発

7:40〜8:10
10:35〜11:00
11:05
11:40〜12:10
12:35
12:50
14:25〜14:30
14:55
    周辺地図はこちら   ルート図はこちら
                   


多治見から2時間弱で登山口近くの駐車スペースに到着

2000年の11月に登ったきりで久しぶりの山行

登山口で山頂の方向を磁石で調べてから出発




13年前にはなかったこんな標識がいくつも立っていた

山頂までを18区間に分け
1区間を200mにしてあるようで分かりやすい



藤川谷の右岸を歩く




最初の渡渉

水が少なく、岩の頭をトントンと渡って対岸へ

この後、何度も沢を渡った

雨の後だと難渋しそう




キブシ(木五倍子):キブシ科

おやっ、ブドウのような房になった実

数日後、瑞浪市の屏風山へ行く林道にも同じような実がぶら下がっていた

花に詳しい友人は「キブシ」↓ではないかと

2012/4/21 撮影
花のぶら下がり方からすると、キブシらしい

帰り道、青っぽく熟していてぶらさがっている実もあったが、
キブシは『熟すと黄色を帯びる』そうなので、また、別の実らしい




小沢を渡る






沢は、倒木・流木が重なっている



カリガネソウ((雁草)別名ホカケソウ(帆掛草) :クマツヅラ科

雄しべと雌しべがくるっと上を向いて長く伸びている特徴のある花


『花の形が雁の飛ぶ姿に似ている』ことからの命名らしいが、どこが雁の翼だろう?


これは、↑中国の雲南省で見かけたそっくりさん




18区画の標識だけでなく、
消防署がレスキューポイントとしている地点にも
標識が立っていた




右は急斜面 左は藤川谷へ落ちる崖




快晴続きの後でよかった〜



アブラチャン(油ちゃん)かな?クスノキ科

シロモジかと思ったが、葉の形からすると

アブラチャンのように思える
(葉先が3つに分かれたシロモジの実もたくさんあった
実はシロモジとそっくり)

雌雄異株

この実から油をとって灯油にしたことからの命名らしい
でも、「ちゃん」って何?


葉の様子

『若い実を割ると柑橘系のさわやかな香りがする』と




アケボノソウ(曙草):リンドウ科-1

花びらの先には黒紫色の斑点↓・・・これを『夜明けの空に見立て』てアケボノソウと命名したとか


また、真ん中辺りにある緑色のちょっと大き目の2つの点↑・・・これは、蜜腺溝だって

昆虫がこの蜜を舐めに来ると、近くに雄しべがあってうまい具合に花粉がつくという仕組み





アケボノソウ(曙草):リンドウ科-2

同じリンドウ科のセンブリ↓にも、このような蜜腺溝がある

(こちらは中心部にある緑色の部分)


2011/10/29 撮影




カラマツソウの仲間かな?:キンポウゲ科

葉は、カラマツソウに似ているが
花が似ていない・・・??



花?と実の様子




ホオノキ(朴の木):モクレン科

長さ10cm程の実(袋果)が落ちていた
中から赤い種がちらりと見えていた






マタタビ:マタタビ科

細長い実がたくさんぶら下がっていた


マタタビの葉は白いと思い込んでいたので、
緑色の葉っぱばかりのこの実が、マタタビとは気づかなかった

『芽だしの頃は緑であり、その後に白い斑紋ができ、やがて再び緑色になる』と

また、『果実の先端がくちばし状に細くなる』↓のは、ミヤママタタビと区別する特徴とか


10月頃橙黄色に熟すそうである

『疲れた時に甘い果実を食すると「再び旅ができる」との意味から、「マタタビ」と名付けられたとか




ここでちょうど山頂までの半分  9:50

ゆっくり花や実を見て歩いているので
出発してから1時間40分




何度目かの渡渉




調べ中

黒紫色の実がたくさん生っていた





コマユミ(小真弓):ニシキギ科

小さい赤い実が生っていた





A

B
ママコナ(飯子菜)orミヤマママコナ(深山飯子菜):ゴマノハグサ科-1

ママコナとミヤマママコナの見分け方として
@苞(花の付け根の小さな葉)の縁に刺状の鋸歯があるかないか
ある・・・ママコナ   ない・・・ミヤマママコナ
   

A下唇内部の2個の斑紋は、か黄色か
・・・ママコナ  黄色・・・ミヤマママコナ

   

しかし、画像
A
は、刺状の鋸歯があって、斑紋は色(岩屋付近に咲いていた)

画像Bは、刺状の鋸歯がなくて、斑紋は白色
(政所への分岐〜山頂間に咲いていた)

あれれ?条件に合わない・・・!!

ミヤマママコナとママコナの中間の花もあるのだろうか??





C
ママコナ(飯子菜)orミヤマママコナ(深山飯子菜):ゴマノハグサ科-2

画像Cは、刺状の鋸歯がなくて、斑紋は白色
(政所への尾根道に咲いていた)




レスキューポイント「藤川谷ー3」は岩屋の下


大きな岩を乗越していく





大岩の右側にきれいに紅葉した木




急な岩場もすぐ終わって休憩適地となる




ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-1

岩場の上の休憩適地に、真っ赤な何かが見えた
近づいていくと・・・初めて見る赤と黒の実

葉っぱは、ヤマシャクヤクそっくり

でもヤマシャクヤクの実は、2〜3本の角のように↓なっていた記憶がある

   

あの角と、この赤と黒の実がどうしても結びつかない

いろいろ話し合って、黒い実を全部取り去って、はじけた皮をくっつけるとしたら・・・
こんな形になりうる!と話がまとまった




ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-2

家へ帰って、図鑑を調べたり、ネット検索をすると・・・ぴったり!
ヤマシャクヤクの実がはじけて出てきた種だった

それにしても、清楚な白い花の成れの果てが、この強烈な赤と黒の実になるとは知らなかった!




調べ中




深い洞穴の入口に「岩屋」の標識



ヤクシソウ(薬師草):キク科

ヤクシソウの後ろの白い岩が、岩屋のある大岩





ヒロハツリバナ(広葉大吊花):ニシキギ科

果実には短い翼(ちょっと横に張り出して角ばっている所)があり、
『実が4つに割れて開くのはヒロハツリバナ』らしい

『普通のツリバナやオオツリバナは5つに分かれる』・・・と




ズミ(酢実)かな?:バラ科




ガマズミかな?:スイカズラ科




ヒロハアオダモかな?:モクセイ科




カヤ(榧):イヌガヤ科orイチイ科

『葉は、らせん状につく  裏面にはやや狭い気孔帯が2本ある
先端は鋭くとがり、さわると痛い』と


緑色のイチジクの実のようなものは『仮種皮で種を包みこんでいる

『開花した翌年の9月に熟すと、緑色のまま落下する  仮種皮は容易に割れる』と


緑色の葉の裏に白い2本の筋が見える(=気孔帯)  これが狭いので、カヤと思われる




ハナヒリノキ(嚏の木):ツツジ科

『有毒植物  かつて葉を粉にして殺虫剤として使われたが、
この粉がくしゃみを誘うことからハナヒリノキの名がある』と

左 若い実
右 熟し始めた実




政所(まんどころ)への分岐

2枚の画像とも同じ場所に立っていた




分岐から谷へ下り、沢沿いに歩く

頂上付近にかなりの水量のある沢があるとは、驚き




登り返したところが山頂 934.2m

1ケ所開けているだけで、展望はよくない
(そこから、山頂の平らな霊仙山が見えた)

30分の休憩後、政所へ下山開始




ツルアリドオシ(蔓蟻通):アカネ科

花の跡の2つの穴が可愛い




分岐に到着
下山は左手へ進む






タンナサワフタギ(耽羅沢蓋木)かな?:ハイノキ科

『葉の先端は急に尾状にやや長くとがり、
縁にはとがった荒い鋸歯がある』

実は藍黒色

よく似たサワフタギは、実が藍色
(ルリミノウシコロシという別名があるほど)

『耽羅とは済州島の古名』だって




レスキューポイントと
今度は14分割してある標識が一緒に立っていた
(政所川西から藤川谷出会いまでを
200mずつ14分割)

こちらの標識には、標高が書いてあった




衣掛山 870m(ガイドブックには890mとあった)

展望なし 縦走路のすぐ横の小ピーク
(13年前とは登山道が変わったよう)


大山谷林道への分岐 2枚の画像は同じ場所
大山谷林道からここまでを200mずつ3分割してある)





オオウラジロノキ(大裏白の木)別名ヤマリンゴ:バラ科 リンゴ属

小さな丸い実が登山道のあちこちに落ちていた

梨のような味・・・とは、食べた人の感想(でも、渋かったそう)

『リンゴのような酸味があり食べられる』とあるが、未熟だったせいかも

『果実はナシ状果で、直径2〜3cmの球形  頂部に萼片が残って直立する
10月頃に黄緑色から淡紅色に熟す
表面に褐色の皮目が多く、果肉は緑色を帯びた白色で、石細胞がある』と

家へ帰って大きさと『頂部に萼片が残って直立する』かどうかを調べた
 
    

直径2.5cm程↓




確かにはっきり『頂部に萼片↓が残って』いて
机の上で立つことができた


切ってみた中の様子

食べてみたが、酢っぱさより舌に残るえぐみというか
渋さというか一口で十分




尾根道といっても、尾根の中心ではなく
尾根の少し下に登山道がある

とても狭い上にザレて傾いているし、
右側は急斜面で谷底までまっさかさま

注意の上に注意を払って歩く




1/14に到着
行きは、沢沿いに「登った」という感じもなく歩いたが、
下山は、いつまで下るの〜と思うほど
下っても下っても下山口に着かなかった



チャノキ(茶の木):ツバキ科

お茶畑が下山口だった




下山口のすぐ横に
「滋賀県指定自然記念物」の立て看板

『政所の茶樹』という名称で、
『幹周 30.0cm  高さ 1.9m
枝張り 東西7.0m 南北 7.3m』とある

在来種といわれる種で、
樹齢は推定300年程度の古木であろうと思われ、
県内でもっとも古いものに属すると考えられます』だって




『政所の茶樹』というだけあって、背は1.9mと高くないが
横四方八方に7mも枝を伸ばしているところが「記念物」と指定されたゆえんらしい

左 この葉っぱ全部は1本の木から
右 茶樹の中心   そう太くもない幹が横四方八方に伸びていた




『政所の茶樹』の花

上のチャノキの花より小さく、
葉っぱも小さめだった
(下向きに咲いていて撮りにくいので
くるっと反転させてもらった)

茶樹の前で休んでおられた2人の方が
所有者の白木さんだろうか

下山口が荒れていたのを、
「今朝コンクリートで整備した」と話されていた

お礼を言って、その場を離れて駐車スペースへ




カキノキ(柿の木):カキノキ科

渋柿だって

早くも色づいていた

キンモクセイも満開だった




すすきがき・れ・い〜


オトコエシ(男郎花):オミナエシ科

白色の小さな花

オミナエシは黄色の花




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