オオイワカガミの花・花・花・・・・赤坂山




赤坂山山頂



オオイワカガミ

●場 所 滋賀県高島市
●標高 823.8m 
●山行日 2014年5月8日(木)
●コース マキノスキー場・・・寒風峠・・・粟柄越・・赤坂山・・・明王の禿・・・沢を渡った辺りで引き返し・・・明王の禿・・赤坂山・・・ブナの木平・・・マキノスキー場
●多治見から
  登山口まで
多治見IC=木之本IC=R303=R161=マキノスキー場(P=登山口)
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽、守山、中山
●コースタイム 多治見
木之本IC
マキノスキー場(P)
寒風峠
粟柄越
赤坂山
明王の禿
引き返し
赤坂山
ブナの木平
マキノスキー場(P)
6:00発
7:10
7:45〜8:00
11:15
12:05
12:20〜12:35
12:50
13:10
13:45
15:00〜15:10
16:00着
周辺地図はこちら
  


5月5日(祝日:月)の予定だったが、雨のため今日(8日:木)に延期した

土・日・祭日、オートキャンプの人たちで埋まるこの芝生が、平日の今日は、だ〜れもいない

静かな山旅になりそうで、嬉しい!

しかし、平日の高速道路平日3割引きが4月から廃止されたため、割高感を感じた

休日の5割引きは、6月まで  7月からは3割引きになる・・・のも、遠出の山旅には苦しい




 
クサボケ:バラ科

例年、同じところに咲いていた




西山林道への分岐

スキー場でワラビを採りながらゆっくり登ったので
あの急斜面も疲れ知らず




テンナンショウの仲間:サトイモ科-1

鎌ケ岳の登山口で見た、茶色のテンナンショウがここにもあった

中の付属体(棒状のもの)は、赤紫色でまっすぐ




   
テンナンショウの仲間:サトイモ科-2

これは、その後に出会ったテンナンショウの仲間

茶色のテンナンショウは、1つきりで、他はみんなこんな色と形




コバノガマズミ:スイカズラ科

葉が小さい・葉柄が短い・小型・・・なので「コバノガマズミ」




オオイワカガミ:イワウメ科-1

スキー場から樹林の中に入った辺りは、すでに花が終わっていた

登るにつれ、だんだん見事な花盛りになってきた

白っぽい花・濃い色の花・その中間の色などたくさん出てきた

右   花の中央にあるぐるりと取り囲んだような5個の白いものは、雄しべ

そのまた中央にあるのが雌しべ




   
   
 オオイワカガミ:イワウメ科-2

歩いても歩いても、オオイワカガミの華やかな花が続く

どれもみな美しく豪華  ばちばちシャッターを押した




 
 琵琶湖と水田が見下ろせる展望地に着いた




   
ウリハダカエデ:カエデ科-1

ここまで、ウリハダカエデの幼木がたくさんあったが

この展望地で、大きな木についている去年の翼果(左)と、花(右)を見つけた

『雌雄異株、まれに同株』なので、左は、雌木  右は、雄しべが目立つので雄木らしい

隣同士に並んでいた




サルトリイバラ:サルトリイバラ科

『雌雄異株』

雌しべが見えるので雌花




   
 
マルバマンサクかな?:マンサク科

葉がまだ開ききっていない木に、チョコレート色の花のようなものを見つけた

葉は、くっきりと葉脈が見える

マンサクのあの黄色いリボン状の花びらがなくなると、こんな形になるのか?・・・と、思えるような花だった

では、これは萼??

中央に角のように伸びているのは・・・・??  雌しべ??




 
 
   
   
 ハウチワカエデ:カエデ科

大きな掌状の葉っぱから、暗赤紫色の花が出ていた

近づいてみると、毛むくじゃらの中から、翼果が出ていた

『雌雄同株  ひとつの花序に雄花と両性花をつける』と     つまりこれが両性花というわけ

雄しべの目立つ雄花は、この花序からは分からなかったが、高い木の上の花(1の画像)では、雄しべが目立った




   
   
キランソウの仲間:シソ科

葉脈が紫色・上唇がきっかり2つに分かれている・花冠の外側や葉にたくさんの毛がある

まだ小さな株で、這うように横へ広がってはいなかった

⇒タチキランソウだろうか?




   
   
オオイワカガミ:イワウメ科-3

まだまだ、オオイワカガミは続く

色合いが微妙に異なっていて、可愛い

上から眺めても、萼の緑色が映えて美しい




 
 オオイワカガミ:イワウメ科-4

この大群生を、どうカメラに収めたらいいか悩む




   
オオイワカガミ:イワウメ科-5

白っぽい花も、微妙にグラデーションがある




 
 オオイワカガミ:イワウメ科-6

登るにつれ、蕾が多くなった




   
  
 シハイスミレかな?:スミレ科




 
 タチツボスミレ:スミレ科




   
   
 トキワイカリソウ:メギ科-1

日本海側の多雪地帯に咲くイカリソウなので、「トキワイカリソウ」とした

皆、背が低かった




 
 
 
ブナ:ブナ科

新緑が美しい!




 
 ブナとオオイワカガミ

ブナの根元にはオオイワカガミ




 
 ブナ:ブナ科

ブナの芽だし




   
   
カタクリ:ユリ科

群生せず、あっちに一株・こっちに一株・・・といった具合

全体に小型・草に埋もれて咲いているものも多かった




   
   
ミヤマカタバミ:カタバミ科

まだ咲き始めで、花の株も少なかった




   
   
オオカメノキ:スイカズラ科

咲き始めたばかり

周りの大きい白い花は、装飾花

本物の花(雄しべと雌しべがある)は、中央の粒々のところ

花びらは5枚に分かれ、雄しべが5個・雌しべ1個




 
寒風峠に着




 
 寒風峠から見下ろした琵琶湖と麓の集落




 
 寒風峠から三国山を遠望(左にあるピーク)

三国山の稜線の手前に、赤坂山(中央:やや右の小ピーク)と明王の禿(右隅の禿げている所)

まだまだはるか向こう

この寒風峠からの稜線歩きは、強風に吹かれながらの歩きとなり、
帽子は飛ばされそう・・・体もふらつき・・・カメラを出す気にもならないほど、寒かった!




   
スミレの仲間:スミレ科

強風に吹かれるので、花も育ちにくいのか数が少なかった

そんな中で白いスミレを見つけた




 
 シハイスミレ:スミレ科

こちらは、樹林の中でぬくぬくと咲いていた




 
 寒風峠方面を振り返る

あの吹きっさらしの稜線を歩いてきた




   
オオカメノキ:スイカズラ科

樹林の中は風が弱まる・・・そんな場所に咲いていた




   
 ウリハダカエデ:カエデ科

これも、風の影響の少ないところに咲いていた

これは・・・雌しべが見えるので雌花  雌しべの先端がくるっと丸まっている




   
 粟柄越え

ここで下山路に繋がる




 赤坂山到着

落ちている標識を持ってもらってパチリ

さすがに平日だけあって、
小学生の遠足(?)1クラスと数名のみ

マキノスキー場と反対側の日本海側に少し降りると
風の影響が少なく、ひと息つけた




 
赤坂山から三国山を望む

まだ、トクワカソウの一輪も見ていない

ここから下らないと群生地がないことは分かっているので、もうしばらく進むことにした




  
 オオバキスミレ:スミレ科

植生が変わったので、この花も出番

しかし、トクワカソウの花が1つもない・・・

すれ違う人に「トクワカソウ咲いていましたか?」と聞いても「さあ・・・・」の返事

目に留まらないほど少ないか、まったくないかのどちらか




   
トキワイカリソウ:メギ科-2

やはり、背が低くひっそりと咲いていた

明王の禿まで来ても、あるのはトクワカソウの葉っぱだけ




 
1
 
2
 
3
 
4
 ウスギヨウラク:ツツジ科

明王の禿を下っていくと、この花に出会った

今まで見てきたのは、薄いクリーム色の花⇒4の画像(2014/4/19 屏風山)

浅間山・岩巣山もこんな薄クリーム色だった

ここの花は赤味が多いが、同じウスギヨウラクらしい




  
 赤坂山から0.7km来ただけ?  もっと長く感じたが・・・

黒河林道へ2.3km

10日前に、赤坂山へ登って黒河林道へ下山した友人の話では、「どこまで行ってもトクワカソウの花・花・花だった」・・・と

少しくらい残っているだろうと、期待しながら歩くが、見事にない!




   
タムシバ:モクレン科

まだ花が残っていた

でも、トクワカソウの花はない




  
 カナクギノキ:クスノキ科

沢を渡り、本当なら斜面いっぱいに咲いているはずの所にも、1つもないので、とうとうあきらめて引き返すことにした

たった10日間で花が終わってしまうとは!!




   
   
  
 トクワカソウ:イワウメ科

帰り始めると、斜面に数株咲き残っているトクワカソウを見つけた!

今日はこれで我慢することにしようっと

下の画像  「首つり」状態の花  咲き終わると、こんな風になるのだが、
それさえも残っていなかった

残っていたのはここだけなのだから、あきらめて正解だったのかも・・・




  
2回目の山頂  誰もいない・・・




   
キジムシロ:バラ科




 ヒメヤシャブシ:カバノキ科
   
   
オオイワカガミ:イワウメ科-7

またまた、オオイワカガミが現れた

寒風峠からのコースに勝るとも劣らないほどの見事さ!

歩いても歩いても、オオイワカガミの群生・・・




   
   
   
ミツバツツジの仲間:ツツジ科

多治見近辺に咲くコバノミツバツツジより花色が鮮やかで、花つきがまばらで、大きな三つ葉のツツジが咲いていた

葉の裏に毛があり、雌しべには毛がなく、花柄にも毛はなし

雄しべは10本なので、「ミツバツツジ」でもないことはすぐ分かった


・・・・・・・・・・・・・・・・・
ミツバツツジの仲間には、色々ある   滋賀県に分布している仲間


 分布  雄しべ  雌しべ その他 
 ミツバツツジ 本州(関東地方〜近畿地方東部の
太平洋側

5個  毛なし  
 コバノミツバツツジ 本州(静岡県西部・長野県南部以西、
四国、九州(北部)

 10個  毛なし  葉柄が短い
 トウゴクミツバツツジ 本州(宮城・山形県東部以南〜近畿地方
東部の太平洋側

 10個 縮れた毛  
 トサノミツバツツジ 本州(岐阜・滋賀県・紀伊半島)
・四国(徳島・高知県)

 10個  毛なし 若い葉は両面に長毛
 ユキグニミツバツツジ 本州(秋田県南部〜鳥取県東部の
日本海側、近畿地方

 10個  毛なし 葉裏に毛が多い
葉っぱの中央より下が、
最も幅が広い
葉柄に毛なし

 キヨスミミツバツツジ 本州(関東地方南部〜近畿地方南部)  10個  毛なし 葉の基部に毛
葉柄にまばらに毛


コバノミツバツツジとトウゴクミツバツツジを省けば、
雄しべ10個は「トサノミツバツツジ」か「キヨスミミツバツツジ」「ユキグニミツバツツジ」になる

「樹に咲く花」:山渓ハンディ図鑑5には、ミツバツツジの仲間の分布が、日本地図に色分けしてある
それを見ると、滋賀県の琵琶湖の周りは、「ユキグニミツバツツジ」が分布している

「トサノミツバツツジ」と「キヨスミミツバツツジ」は、
日本地図の分布を見ると、琵琶湖の周りは含まれていない

一番可能性のあるのは、「ユキグニミツバツツジ」になるが、

葉の毛の様子を確かめることが必要




 
1
 
2
 
3
ウリハダカエデ:カエデ科

『雌雄異株、まれに同株』だって

3の画像を見ると、くるっとまるまった雌しべの花柱があるので、雌花・雌木と分かった

2の画像では、雄しべばかりが目立つので、雄花・雄木らしい

これらは皆同じ場所に咲いていたが、同じ木ではなく、数株が固まっていた




  
 トキワイカリソウ:メギ科-3

こちらのコースも、背が低く、薄い赤紫色の花がちらほら




   
カナクギノキ:クスノキ科

クロモジとよく間違えることがあるが、
葉の裏面と葉柄・花柄に長い毛があることから区別できるようになった(クロモジはつるっとした葉)

『雌雄異株』

これ↑は、雄しべが目立つので雄花・雄木らしい




 
1
 
2
 
3
 
4
 
5
 
6
ミヤマガマズミかな?ガマズミかな?:スイカズラ科

葉が大きい・葉柄が長い・葉脈がはっきりしている・葉柄や葉裏に毛がいっぱいなので、コバノガマズミではない

では、ミヤマガマズミ? または ガマズミ?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

比較表を作ってみた

  葉・長さ   葉・幅 葉・形   鋸歯   葉柄の長さ 
ミヤマガマズミ   6〜14cm  4〜9cm 倒卵形・広倒卵形
葉の先が尾状に伸びて
鋭くとがる

 浅い 葉表は、ほとんど
無毛
長い毛を散生
葉裏は脈に沿って長い毛
葉柄に
散生

 0.9〜2cm
ガマズミ  6〜14cm  3〜13cm 倒卵形・卵形・円形
葉先のとがりは鈍い

 浅い 葉の両面に多い
特に脈上に多い
葉柄にも
密生

 1〜2.5cm

4の画像  葉先がとがっている⇒ミヤマガマズミか?

5の画像  葉の表に長い毛が多い⇒ガマズミか?

6の画像  葉柄・茎に毛が密生⇒ガマズミか?

これら↑のことから考えると、決め手には不足・・・これからは、葉先のとがり方と、毛の様子に気を付けようっと




 
レンゲツツジ:ツツジ科

例年、と同じ所に咲いている




   
ツツジの仲間:ツツジ科

小さなツツジを見つけた 花の直径1.5cm程  雄しべが5本




   
  
キンラン:ラン科

よく無事にここまで育ったこと!

以前も同じ場所に咲いていた  大勢の登山者が登る山なのに、無事な姿を見て感激!!




 
1
 
2
 
3
 
4

5
 ヤブデマリ:スイカズラ科

1  芝生広場の山ぎわに、真っ白な花をつけている木を見つけた

2・3  大きな装飾花が特徴  「ヤブデマリ」だと、花に詳しい友人が教えてくれた

2・3  本当の花は、中心にある小さな粒々の部分

4  これが花  雄しべと雌しべが見える(両性花)

・・・・・・・・・・・・・・

『両性花の花冠は深く5裂してそりかえる  装飾花は深く5裂して平開する  裂片は1個だけがとくに小さい』と

⇒4の画像を見ると、ぐっとそり返っているので、5裂した花びらとは思えないほど

また、5の画像の装飾花は、1個だけ極端に小さい




 
マキノスキー場へ戻った  静かなことは、朝と同じ

た〜くさんの花に出会って、写真を撮りながらゆっくりペースで歩いて、いい1日だった!




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