もう、山は秋・・・
       広河原〜
北岳〜北岳山荘〜八本歯のコル〜広河原

                        『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です

 2日目 8/26(日)草すべり〜北岳〜北岳山荘へ(泊)

                1日目 2日目 3日目


タイツリオウギ(鯛釣黄耆):マメ科
花がよく似ている
イワオウギシロウマオウギとの違いは、
花色が黄色っぽいこと

実は鯛そっくり ↓


センジュガンピ(千手岩菲):ナデシコ科
『日光の千手ヶ浜で発見された
中国原産の岩菲(センノウのこと)に似た花から
名付けられたといわれている』・・・だって



ゴマナ(胡麻菜):キク科

い〜い天気
草すべりは花が多いが、急登

タカネグンナイフウロ(高嶺郡内風露):
フウロソウ科

残り花  ほとんどは実になっていた
『山梨県南東部にある郡内地方
(現在の北都留郡、南都留郡) で発見された』
ことからの命名らしい

ヒョウモンチョウの仲間
小さい虫も大きい虫も
朝早くから花に取り付いて一生懸命蜜を吸っていた
特に多かったのは、
セリ科のシシウドの仲間の花
甘〜い匂いで虫を誘っているらしい


コゴメグサ(小米草)の仲間:ハマウツボ科コゴメグサ属
コゴメグサの仲間は、日本に『9種』あるとか  判別はとても難しい
日本海側(北アルプス)ならミヤマコゴメグサ
太平洋側(南アルプス)ならコバノコゴメグサ・・・と大きく分けられるようだが、
『地域ごとに少しずつ形が異なったり、中間形があったりで区別が難しい』・・・と
「北岳のお花畑:山渓ネイチュア・ブックス8」には、
コバノコゴメグサとあった

これは↓、
北アルプスの八方尾根2018/7/27撮影)のコゴメグサ(ミヤマコゴメグサらしい)
比較のため借りてきた
    
↑ 上唇が薄紫色であること・花びらに皺が少ないこと・花びらの切れ込みが丸いこと
・・・程度の違いは分かるが、個体差もあるし、やっぱリ判別は難しい

アザミ(薊)の仲間:キク科
アザミの仲間も判別は難しい・・・

タカネナナカマド(高嶺七竈):バラ科
実が垂れている
ので、タカネナナカマド
実が垂れない
のは、
ミヤマナナカマド・ウラジロナナカマド
・・・と、覚えることにしている

やっと、北岳が見えてきた
まだ二俣からの登山道との合流点にはならないが・・・

オヤマリンドウ(雄山竜胆):リンドウ科
秋の花  パッとは開かないのが特徴

二俣からの登山道との合流点  9:06
もうすぐ、小太郎尾根分岐

ミヤマナナカマド(深山七竈):バラ科
実が垂れていないので、
ミヤマナナカマド・ウラジロナナカマドの、どちらか
決め手は、『
葉裏が白いか、緑色か
小葉の上半分だけの鋸歯か、全部か
つい、裏を見ることを忘れてしまうので、
鋸歯を見ると・・・
↓ 葉の縁のほぼ全部に鋸歯があるので
ミヤマナナカマド


ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科


シラネニンジン(白根人参))?:
セリ科シラネニンジン属

花がそっくりなハクサンボウフウという花もあるが
決め手は、葉の形らしい
シラネニンジン→鋸歯が丸め・深く切れ込む
ハクサンボウフウ→粗めの鋸歯・深く切れ込まない
ハクサンボウフウは、カワラボウフウ属になる

葉の切れ込みが深いように思えるので
シラネニンジンとしたが、自信はない・・・


  鳳凰三山とミヤマナナカマド(たぶん)

 
 小太郎尾根分岐  9:45
手前に、甲斐駒  その後ろは八ヶ岳
右端の赤岳の形が見慣れなくて、どこの山?と思ったが
左端の特徴のある蓼科山を見て、八ヶ岳だ・・・と納得

 
甲斐駒と、その左に鋸岳

   
ウラシマツツジ(浦島躑躅):ツツジ科
紅葉が始まっていた
初夏の花は↓ 小さくて見つけにくいが、
紅葉が始まると存在感がうんと増す

2015/6/13八ヶ岳で撮影  比較のため借りてきた

トウヤクリンドウ(当薬竜胆):リンドウ科
秋の花
パッとは開かないのが特徴
 
 仙丈ケ岳  威風堂々…といった感

 
 端正な富士山の姿

 
  北岳肩の小屋に着いた  11:15
大勢の人! ベンチは満員  中国語も飛び交っていた
休憩後、山頂を目指して出発

 
 北岳への登りの途中、振り返ると・・・甲斐駒と肩の小屋が見えた

 
  両俣小屋分岐  11:57

 
  頂上直下で  北岳山荘が見えた!  その後ろは間ノ岳

   
北岳山頂  12:20   ぐるり360度!の展望

 
 鳳凰三山

 
  甲斐駒

 
  仙丈ケ岳

   
イワベンケイ(岩弁慶):ベンケイソウ科
『雌雄異株』
雌株は、こんな赤い実を付け、遠くからでもよく目立つ

 
シロバナタカネビランジ(白花高嶺ビランジ)
:ナデシコ科

『日本固有・南アルプス特産』
山頂に石で囲われた中に咲いていた
ほとんどの花は終わっていた
2006/8/6 南アルプスを縦走したときは満開だった
8月終わりでは、遅かったなあ・・・

  
 北岳山荘を目指して下り、吊尾根分岐点へ
ここで稜線コースと分かれ、八本歯のコルを目指し、その途中でトラバース道に入る計画
なんといっても花が多いから! それに、今日は風が強い!
下っていくと、体がふわりと揺れるほどの強風地帯となった
ここでこれだけの風だもの、稜線はもっと強く吹いているだろう

   
ミネウスユキソウ(峰薄雪草):キク科
吊尾根分岐から北岳山荘の間、た〜くさん咲いていた

   
 タカネイブキボウフウ(高嶺伊吹防風):セリ科
北岳には、ケタカネイブキボウフウという
果実に長い毛のあるものもあるとか

 キンロバイ(金露梅):バラ科
花はほとんど終わり、ちらほらと咲いているだけ

 
  吊尾根分岐から、トラバース分岐まではこんなザレ場
丸太で階段状に作られているが、ずるっずるっと足を取られるので、歩きにくい

 
トラバース分岐の指標  13:07

   
  八本歯のコルへはここから下る

ここから右折

   
  あれえ〜? 八木歯になっている

 ミネウスユキソウ(峰薄雪草):キク科
葉っぱが「薄雪」ではなく、
シックな「薄茶」色の花もあった

   
 サンプクリンドウ(三伏竜胆):リンドウ科サンプクリンドウ属
あら?変わったリンドウ!
花の中央が白くなっている小さなリンドウがたくさん咲いていた
ちょうど「喉(のど)」をふさいだようになっていて、奥が見えないのが特徴
『南アルプスの三伏峠で発見されたことから、命名された』・・・と

 
  トラバース道=たらたら道・・・と記憶していたが、なんのなんの
北岳山荘までの間の前半は、梯子あり、階段あり、岩場ありで歩きにくかった

 
 トリカブト(鳥兜)の仲間:キンポウゲ科トリカブト属
キンポウゲ科トリカブト属は、『
日本に20種類がある』・・・と
そのうち、ちょっと形の違う
レイジンソウや、北海道など特定の地域にしか生息しないものを除くと、
ホソバトリカブト・キタザワブシ・キタダケトリカブトが残る   *山渓ハンディ図鑑「高山に咲く花」より
キタダケトリカブトは背が低いので、こんなに大きくならない
では、ホソバトリカブト・キタザワブシとの違いは?
はっきりした
判別点が分からないので、
トリカブトの仲間としか言い表せない・・・

   
 キタダケトリカブト(北岳鳥兜)と思う:キンポウゲ科トリカブト属
北岳山荘へ行くトラバース道にあって、
背が低いトリカブトは、キタダケトリカブトだと思っている
図鑑を調べると、特徴として
花柄と萼の外面に曲がった毛がある』・・・とあった
上右  毛? パソコンで大きく拡大してみたら、毛のようなものがあった
これを曲がっていると言えるだろうか

   
 タイツリオウギ:マメ科
なんとまあ、ぷっくり膨らんだ実!

 ヤナギラン(柳蘭)の仲間:アカバナ科
トラバース道に咲いていた
ヤナギラン
あれ?いやに小さいなあ・・・
草丈も花も小さい  大きくても50cmほど
家に帰ってから調べてみると、
キタダケヤナギラン』という名前を見つけた
ヒメヤナギラン』とも呼ばれ
ヤナギランに似ていて小形であるところから
命名されたらしい
しかし、斜面の上の方には、
かなり背の高いヤナギランが群生していたので
単なる個体差かもしれない・・・??


   
 イワインチン(岩茵陳):キク科
鮮やかな黄色と緑に目を奪われた
「インチン」って変わった名前!
調べてみたら、インチンとは、
カワラヨモギの生薬名である(インチンコウ)に由来』
するんだって
岩場に咲くから、
イワインチン・・・なるほどね
別名:
イワヨモギ

 イワベンケイ(岩弁慶):ベンケイソウ科
これは、花ではなく、実

  
 後ろを振り返ると、壊れそうな梯子や桟道が続いていた
こんなでは、「たらたら道」とは言えないなあ・・・  かなり神経を使った

  
  ここから右折すれば稜線まではすぐ
「北岳山荘まで約25分」の文字

   
チシマギキョウ(千島桔梗):キキョウ科
横向きに咲いて、長くて毛深いのは、チシマギキョウ
八方尾根で見たのはイワギキョウ ↓

2018/7/26撮影  比較のため借りてきた

  
間ノ岳と北岳山荘 ↓


 
端正な富士山  雲もずっと同じ場所にある

 
北岳山荘に着いた  13:53
到着が遅かったらしく、夕食は2回目
でも、富士山が見える部屋に割り当てられた
「混んでいます」と言われたが、1人にお布団1枚なら上等〜  ここにもやっぱりツアー客の団体
水もお湯も、お茶も無料  自炊室もある
トイレは和式と洋式

 
夕食後、外へ出てみると、茜色をバックにした富士山が見えた  18:11

 
  前景にテント場を入れてみた
・・・・・・・・
夜中、明るい月の光が部屋の中まで差し込んでいた  月齢14.7  ほぼ満月だった
外へ出て見たかったが、寒さに負けた・・・

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