3月の低山ハイキング 
            たはらアルプス   
2019年3月9日    (愛知県田原市)

   
          『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です

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 JR多治見駅6:05発から2時間半で三河田原駅に着 8:35
ここから登山口まで歩けば30分くらいで行けそうだが、
山を歩く前に舗装路歩きで疲れたくないので、ぐるりんバス9:00発まで待った
遠くに見える山は、右に衣笠山
衣笠山からぐる〜っと縦走して左手の山まで歩いて
右の方へと尾根を歩き、麓へ降りたら駅まで歩くという計画
*衣笠の意味=『絹を張った長柄の傘。昔、貴人の外出の際、後ろからさしかざしたもの』だって
なるほど優雅な裾広がりの形の山だこと!

これがぐるりんバス
100円で乗れる

後ろの山は縦走路の最後の方の山

三河田原駅の裏
バス乗り場やタクシー乗り場がある
「やすらぎ苑」へは3番乗り場から
 「やすらぎ苑」で下車 9:20頃
バスのアナウンスを聞いていたら、
もう一つ手前のバス停「籐七原湿地」で降り、
『東海地方最大級の規模を誇ると言われる
シデコブシの群生地』を回ってから
衣笠山へ登ってもいいかなと思った
今度花の季節に来るとしたらそうしよう!
・・・・・
歩道を歩いて・・・

 小広場でミーティングをしてから
登山口へ 9:30
   
  ヒサカキ:モッコク科
ほわ〜んと臭い(匂い)がしてきた 多治見ではまだ臭って(匂って)こない
気温が高くなって晴れていると、臭う(匂う)
これは雄花 雄しべがいっぱい
どうやら雌花の方が後から咲くらしく、雌花は見つけられなかった 雌雄異株
皆で、かわるがわる中を覗いた
この花の「におい」を、「臭い」と思うか「匂い」と思うかは、人それぞれらしい
私は、昔はぼっとんトイレの臭いだと思っていたが、
最近は、「春の匂い」だと思うようになった  賛同者も一人いた!

   
 この分岐で
左 ジョギングコース(ゆるやか)
右 衣笠山(きつい登り)に分かれる
9:54

 カクレミノ:ウコギ科
カエルの手のように3つに分かれた葉っぱが特徴
登山道の右にも左にも
背の低いもの・高いものなど
ずら〜っと並んでいた
『暖地の沿海地に生える』・・・って

    
急な登りの後、衣笠山山頂に着いた 278.5m
山頂には、三角点と展望台がある 10:13〜10:20
展望台からの眺め-1 ↓ 右端の山は蔵王山
 
   
ずらりと並んだ風車 ↑  
 
こちら側の海は、渥美湾と三河湾
右側の山頂には、遠くからでもそれと分かる蔵王山の大きな風車と展望台 ↑
地元の男性が登ってきて、
「富士山・南アルプス・中央アルプスが見える」・・・と
富士山は分からなかったが、南アルプスらしい白い山並みはぼうっと見えた

 
 展望台からの眺め-2 ↑ 中央下に「田原山宮奥社」の文字
 
  展望台からの眺め-3 ↑
ぐるっと回って帰りはあの稜線上を歩く
展望台からの眺め-4 ↑
渥美半島の反対側の海=遠州灘になる?

  
衣笠山山頂からほぼ直角に下る登山道があるが、どこへ行くかの標識はなし
急な坂をどんどん下っていくと広い林道になりさっきのジョギングコースと合流した
   
 セントウソウ(仙洞草):セリ科
その合流点周辺に白い小さな花が群生していた
セリバオウレン?」と問われて一瞬そう思ったが、
近づいてよくよく見ると線香花火のように咲いていなかった
セントウソウだった
別名を
オウレンダマシと言うので、うっかり騙されかけた・・・

セリバオウレンはキンポウゲ科 ↑ 2019/3/2多治見市で撮影 
 
  ヒメウズ(姫烏頭):キンポウゲ科
花の大きさは、5ミリ程の小さな花
セントウソウに混じって咲いているのを、目の良い「植物の会会員」が見つけた

広くてなだらかな稜線をのんびり歩く 何か珍しいものがあるのだろうか?
先行者が集まっている

 トベラ:トベラ科
左 これも、『海岸線沿いに自生する事が多い』木
今はもうぺちゃんこになっていた
右 下見の2018/11/23  同じ場所で
このころは、丸い実と、割れてねとっとした種があった

なだらかの次は急坂

舗装路に出た所で休憩 10:53
   
 ヒサカキ:モッコク科
雄花 これはピンクの花

 トベラ:トベラ科
舗装路脇では
まだ、「ねっとり」がたくさん残っていた

   
  カンアオイの仲間:ウマノスズクサ科-1
舗装路からまた滝頭山への急登が始まった
・・・・
左 足元に、スズカカンアオイに似た葉っぱ
右 葉柄の下を探すと、一見石のような様子で硬い花が咲いていた
近づいてよく見ると、まさしく萼筒と萼片があるカンアオイの花の特徴を備えていた

   
 「滝頭不動尊」への分岐 11:09
左折しないで、滝頭山を目指して直進

 ロープの張ってある
急な木の根の階段を登って・・・
   
 「オンナ坂」分岐へ 11:17
直進はオトコ坂
左折しないで、傾斜のきつい「オトコ坂」へ
登り切った所が滝頭山  あと少し

 「北の覗き」
先頭はもう声も届かない距離だったので
1人で海を眺めた
  
 滝頭山到着 これで2つ目の山 256m(258mと書いてあるガイドブックも) 11:07
古い階段と建物の跡がある小広場で昼食休憩にした
 
カンアオイの仲間:ウマノスズクサ科-2
「カンアオイ?」の声で近寄ってみると、建物の跡のコンクリートにつぶされるようにして花が咲いていた
葉は、くたびれて穴が開き、花は砂が付いたように汚れていたが、
確かにカンアオイの仲間だった!
   
   
 分かることは、カンアオイの仲間だが、多治見近辺でよく見かけるスズカカンアオイとは違うということ ↑
小型・萼筒と萼片の長さが同じくらい・葉っぱの模様が違う
・・・・・・・・・・
↓ これはスズカカンアオイ 2019年3月に撮影
小型もあるけれど大型もある・萼筒より萼片の方が長い・葉っぱの模様が違う
   
   

  
 カンアオイの仲間:ウマノスズクサ科-3
上 また、カンアオイの仲間の葉っぱを見つけた
下左 花が咲いていた
下右 花を探そうと枯れ葉を退けていると、生気のない花が葉っぱの下に落ちていた
枯れ葉を退ける際にぶつけたのかもしれない・・・
そんなことをしているうちに、先頭集団と離れてしまった
急いで花を拾い、後を追いかけて皆で観察した
・・・・
下右 カッターがないので、びりびりと半分に破いた
小さな部屋状の網目の模様があること・
雄しべのような白っぽいものがあることは、スズカカンアオイ ↓と同じだった
 

 「中西山 3つ目の山頂 12:00

   
 稜線を外れて
藤尾山目指して左折 12:05

ロープのある急坂を下って
古い林道へ(ガードレールもあった)
 
   
 西の覗きから、海を見て、
三ツ俣へ

展望地から後ろを振り返る
あの稜線から降りてきた
 
   
 藤尾山に到着 207.7m
ここには三角点があるが、何等か読み取れなかった 12:32

 
 
 藤尾山山頂からの眺め
上 遠州灘   下 汐川

   
 
  タチツボスミレ:スミレ科
山頂の広場は日当りが良い
背丈の低いスミレがもう咲いていた  柱頭の様子を見るとタチツボスミレらしい
ツツジも咲いていたが、なんだか妙に萎れて元気がなかった

   
 さあ、次は迷子尾根の頭
急なザレザレの斜面をトラバースして川まで降りた

   
 分岐があった 12:56
直進すると黒川池
左折して迷子尾根の頭へ登る

 始めはたらたら
次いで登りが延々と続いた
   
  尾根に突き当たったT字路の所が
迷子尾根の頭 これで5つ目 13:12

 ウグイスカグラ:スイカズラ科
標識のそばに、この赤い花が咲いていた
 
  
6つ目の山 不動岳に到着 13:23
三角点かと思った石柱は、三角点ではなかった

  
 7つ目の山 赤松山 13:33

   
扇原手前に、衣笠山の見える場所があった
山頂の展望台も小さく見えた
あそこからぐるっと回ってここまで来た

 
 扇原の展望台に上がってみたが、
サクラの木が邪魔で、衣笠山は見えにくかった

  
 
   
 カンアオイの仲間:ウマノスズクサ科-4
上右 下見の際、この辺りにカンアオイの仲間の葉っぱがあったはず・・・
と思って探しながら歩いていたら
やっぱりありました! 複数株あった  上左
葉柄の下を探すと、花が咲いていた

  
   

  カンアオイの仲間:ウマノスズクサ科-5 
太い木の根のそばで、花をまた見つけた
黒褐色の花も咲いていた

  
 庄十山 これで8つ目 13:56
下見の時は見つけられなかった標識
新しくつけられたか?

 
 稲荷山 これで9つ目 14:00
これも下見の時は見つけられなかった標識
標識の色もきれいだし、字も新しいので11月には無かったのかも・・・

   
 カクレミノ:ウコギ科
こちらの尾根道にも、この木が多かった
大きく育った木もあった

 ここから右折して稲荷神社へ下る
道が二手に分かれていたので、各自お好みの道を進み
稲荷神社で会うことにした

   
   
稲荷社巡拝コースを下ったが、すぐ別グループと合流した
最後に長い階段があった
道路脇にあった広場のトイレをお借りして、最後の休憩
駅までは、グーグルマップを使い慣れた人に先導してもらった
結局は、下見の時の道と同じ道になった

  
  オキザリスの仲間かな?
蛍光色の花が、家々の庭先を飾っていた

 
 畑の向こうに見える衣笠山を振り返りながら、
車の少なさそうな道を選んで駅へ

   
 三河田原駅に到着 14:30頃
14:47発車にゆとりを持って乗れた

 電車の中はがら空き

駅での連絡もよく、トントン拍子で帰ることができた

 【行程】行き
 JR多治見駅6:05発に乗車⇒JR金山駅で乗り換え(6:41〜6:47)⇒ JR豊橋駅7:42着・・・豊橋鉄道に乗り換え8:00発
 ⇒三河田原駅8:35着 ぐるりんバス9:00に乗車⇒やすらぎ苑で下車(約20分)ここから歩く 9:20頃着
 小広場で簡単にミーティングをしてから登山口へ移動 9:30発
 
 JR多治見駅〜JR豊橋駅往復 青空フリー切符2570円 豊橋鉄道 片道520円 ぐるりんバス 100円

    帰り
 三河田原駅14:47に乗車⇒豊橋駅15:22着・・JR豊橋駅15:32発⇒JR金山駅で乗り換え(16:17〜16:28)⇒
 JR多治見駅16:59着

 【標高】
 @衣笠山(△):278.5m⇒A滝頭山:258m⇒B中西山:258m⇒C藤尾山(△):207.7m ⇒D迷子尾根の頭:180m ⇒
 E不動岳:200m⇒F赤松山(・):193m⇒G庄十山:95m⇒H稲荷山(△):66.0m

 * (△)は三角点のある山  (・)は地図に標高が明記してある山  他は概算の高さ

 
 渥美半島カンアオイの仲間を調べてみた
 
 ● 渥美半島に咲くので『
アツミカンアオイ』かと思ったら、勘違いしていた。
  ・『アツミ』は、「渥美」ではなく、「
厚み」(葉の質感)からの命名らしい。
  ・分布は『紀伊半島南部』とか、『本州(近畿地方南部)』とか、『南紀では、ごく一般的なカンアオイ』とか、
   『三重県、奈良県、和歌山県』とか表記されていて、 『
渥美半島には自生地はない』らしい。
  ・特徴は、『
葉脈に沿って強く凹む』・・・らしい
  ・『
花期 : 12〜2月(花は春まで残る)』

 ● カントウカンアオイ』ではないだろうか?
  ・『
開花期は9〜11月⇒だから花が萎れて元気がなかったのかも。
   
スズカカンアオイは1月始めからぼちぼち咲き始め2〜3月は真っ盛り。
  ・『
萼筒と同じ長さくらいの萼片』⇒確かにスズカカンアオイより萼片は短かった。
  ・『
分布は、本州(千葉県〜東海地方)の太平洋岸
 
  *しかし、
カンアオイの仲間は地域によってさまざまな種類があるので、知れば知るほど、調べれば調べるほど
   断定は難しい〜

  *ちなみに『日本細辛・寒葵保存愛好会』のページを見ると、
   愛知県には、『
チタカンアオイ・カントウカンアオイ・アワタカンアオイ・フタバアオイ・ミヤコアオイ
   ・ヒメカンアオイ・スズカカンアオイ・サンエンアオイ
』などが記されている。

   もうお手上げ〜

   岐阜県は?とクリックすると、残念! 記述は無し!

   今まで、多治見近辺は、「
スズカカンアオイ」だと思っていたが、これも怪しくなってきた。困った!

 
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