藪原駅〜鳥居峠〜奈良井駅
                     (長野県木祖村・塩尻市))

 
                              2016年10月2日


                   
                    『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です

 JR多治見駅 6:55発  JR中津川駅で乗り換えてJR藪原駅に9:19着
青空フリー切符2570円
JR藪原駅では、かなり多くの人が下車した
皆、行き先は鳥居峠方面
前もって、ネット検索で地図を手に入れていたが、峠山往復の時間が取れるかどうかも今日の課題の1つ
藪原神社や御鷹匠役所跡などをちらりと見てから、消防署前の道路を渡って石畳の道へ向かう

   
 イチイ(一位):イチイ科
御鷹匠役所跡にたくさん生っていた
この実を焼酎漬けにする話を聞いていたので、
思わずパクリと口の中へ
柔らかく(ふにゃりと)熟し、ちょうど食べ頃
ただ甘いだけで酸味がないので、
さほどおいしいとは言えない
また、種が大きく、食べられる部分は少ない
・・・が、私の感想
後で調べたら、『種は有毒』」だって
『別名はアララギ』
・・・あの、アララギ派の「アララギ」はこれのこと?

 ナツズイセン(夏水仙)と思う:ヒガンバナ科
ヒガンバナと同じく
葉っぱは花と一緒には出てこない
   
 サンシュユ(山茱萸):ミズキ科
とても大きな長丸の赤い実だったので、サンシュユとは分からなかった
同行者の、「家のサンシュユと同じ」・・・の話から、やっと納得
それにしても大きな実だった
試食した同行者の話では、「渋い」・・・だって
熟していなかったからかも
 『強精薬、止血、解熱作用がある』らしい

   
 ミツバウツギ(三つ葉空木):ミツバウツギ科
実は、一目でわかる特徴のある形

ここから石畳の道(左)に入る
   
 雨で濡れた石畳の石は滑りやすく、要注意


 クマ避けの鐘を何度も鳴らしてから出発
熊鈴も付け、蚊取り線香も点け、周到な準備済み

   
 ミヤマガマズミかな?:レンプクソウ科
赤い実は緑の葉っぱの間ではとても目立ちやすく、
あっちにもこっちにも赤い実が生っていた

調べ中
ミヤマガマズミではない
   
 アブラチャン(油瀝青):クスノキ科
大きな丸い実が生っていた  シロモジの実に似ているが、葉っぱの形が違っていた
右  中央に、種のない果皮が写っているが、熟すとぽろっと落ちてしまうようだ
撮影中にも、触ろうとしたところ、ぽろっと落ちてしまった
薄茶色の大きな種だった

   
 オトコヨウゾメ:スイカズラ科
枝からぶら下がるように赤いい実が生るのが特徴

アキノキリンソウ(秋の麒麟草):キク科

 
   
オヤマボクチ(雄山火口):キク科
大きな花・ごぼうの葉に似た大きな葉っぱ
背丈が2mもありそうで、「オオヤマボクチ」と呼べるほどの大株もあった
『ヤマゴボウと呼ばれ、蕎麦のつなぎや漬物に利用される』・・・だって
コリコリしたあのおいしい漬物は、この「オヤマボクチの根」のこと?

   
 調べ中:マメ科


ガマズミと思う:レンプクソウ科
見事な赤い実!

   
 測候所跡の広場で休憩
探鳥会のメンバーらが、説明を聞いていた
この後、キノコの説明もあったので「自然観察会」かも
キノコはさっぱりなので、つい聞き惚れそうになった

 チゴユリ(稚児百合):イヌサフラン科
大きな黒い実が生っていた
   
 ミヤマママコナ(深山飯子菜):ハマウツボ科
苞にギザギザがないので、ミヤマママコナと思う

ホコリタケ(別名キツネノチャブクロ):ハラタケ科
穴が開いていたので空っぽかと思ったが、靴で踏むと
プシューと埃のような煙のようなものが噴き出した
『胞子』だって

  
クマ避けの鐘から、登山道は3〜4本ほどに分かれ、
測候所跡経由の道・トラバースの道・展望台経由〜丸山公園の道・丸山公園を通らない道などがあった
また、御岳手洗い水から、「木曽義仲硯水」を通る道、通らない急階段の道、トラバースの道などに分かれ、
御岳神社を通る道、通らない道もあるが、結局、この道標の所で合流する

   
 トチノキ(栃の木):ムクロジ科
トチノキ群生地には、大きな大きなトチノキがあり、登山道には大きなトチの実や種がごろごろ
左  実の皮は、熟すと3つに分かれ、大きな種が1つ出てくる
クリよりうんと大きくて、つやつやした焦げ茶色
右  天と地のように色分けされている
こんなにたくさん落ちているなら、拾っていって何かになるだろうかとも考えたが
皮むき・ゆでる・アク抜き・・・などと考えていくと、その大変さにお手上げ〜
栃の実せんべいを買って食べることくらいしかできない・・・

   
 テンナンショウ(天南星)の仲間:サトイモ科
この時期は、赤と緑が半々


 ナギナタコウジュ(薙刀こうじゅ):シソ科
花が一方向にだけ向いてつくのが特徴
強い香りがするらしいが、それほどとは思わなかった

   
リュウノウギク(竜脳菊):キク科
鳥居峠手前から、サテライト方面へ林道が続いている
中山道とはまた違った明るい雰囲気で、異なる花も咲いていた

  
ネット検索でわかったことは、
「88番鉄塔まで30分、そこから垰山までは20分、帰りは30分で鳥居峠=往復1時間半かかる」ということ
「NO.87」「NO.88」の表示があったので、この上にある鉄塔が「NO.88」になるだろうと、察しはついたが
ここから稜線伝いに行く峠山へ道は無し…ということが鉄塔まで登って分かった
仕方なく、また林道歩きを続けたが、
分からないのは、延々林道を歩かなければならないのか?
それともピンカーブの所からショートカットできる登山道があるのか?・・・ということ
1/25000地形図を見ると、傾斜はそれほどきつくないので、ありそうに思ったのだが・・・
結局見つからず、時間も気になるしおなかもすいてきたので、引き返すことにした
登りには気づかなかったが、かなりの急坂だということが降り始めて分かった
・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日、木祖村の役場へ、尋ねてみた所、観光課の山に詳しいという人の話では
「林道を行くしか道はありません」・・・ということだった

   
  
 課題の1つが解決しないで引き返すことになったが、良かったこともあった
アサギマダラに何匹も出会えたこと (蝶の正しい数え方は○頭・・・だって)
上段のアサギマダラは、ふわりふわりと飛んできて、アキノキリンソウの先端に止まった
驚かさないよう遠くからそっと撮影したが、ちっとも飛んでいかない
それならもっと近くへ・・・と思って、静かに近づいて近接で撮ったが、それでも動かない
疲れ果ててしまったのだろうか・・・
下段のアサギマダラは、元気がよく、近づこうとするとさっと飛んで行ってしまった
『秋に日本本土から南西諸島・台湾への渡り個体が多く発見される』・・・というから、これから南下していく個体だったのかも
ぱっと見ただけで5〜6頭のアサギマダラが飛び回っていた

   
ツリバナ(吊り花):ニシキギ科
5つに割れた果皮から、朱色の種がぶら下がっていた
近くでよく観察しようと、1個貰ってきた

   
キツリフネ(黄釣船):ツリフネソウ科
赤色のツリフネソウは、殆ど種になっていたが、
キツリフネは、まだ花が多く咲き残っていた

   
    
ツリフネソウ(釣船草):ツリフネソウ科
上段  咲き残っていた数少ないツリフネソウ
下段左  小さな種がずらりと並んでいる  二つに分かれていた
下段右  弾けて種を飛ばすと、くるりと丸くなる

   
 ミヤマキケマン(深山黄華鬘):ケシ科
春の花だと思っていたが、まだかなりの数咲いていた



サワガニ
本流はずっと下なのに、
連日の雨で小川があちこちにできている
それらを伝って、こんな山の上まで来たらしい

   
ミゾソバ(溝蕎麦):タデ科
『花びらに見える部分は萼で、花びらはない』・・・と
萼の先端が口紅をつけたように赤く、多治見近辺で咲くミゾソバとは微妙に違っている

   
 シソ科
背丈20cmくらいで、薄紫の花

 ネナシカズラ(根無し葛)かな?:ヒルガオ科
小さな丸い実がびっしり、巻き付いていた
   
 フシグロセンノウ(節黒仙翁):ナデシコ科
鮮やかな朱色に目を奪われる

 オトコエシ(男郎花):オミナエシ科
これは残り花
   
 オオナルコユリ(大鳴子百合):ユリ科
背も高かったが、実も大きかった

ダンコウバイ(檀香梅):クスノキ科
黒光りする実が、たくさん生っていた
 
   
 ミヤマガマズミかな?:レンプクソウ科

 シシウド(猪独活):セリ科

   
 クサアジサイ(草紫陽花):アジサイ科

ここで石畳は終わり、舗装道路に出る 
   
 
ヤマボウシ(山法師):ミズキ科
奈良井宿の中を歩いて駅に向かう途中、地ビールを売っている店があった
「よなよなエール」という長野県軽井沢町で作られたビール
1缶300円  どこか休憩できる所はないかな…と探しながら歩くと、
ちょうどいい空地にベンチがあった
前は山並み・後はお寺の樹木林で、大通りから少し入った静かな所
そのそばに、赤い実がいっぱい生っている大きな木があった
何だろうと思って近寄っていくと・・・直径1.5cmほどの大きな実がたくさんぶら下がっていた
形や色は「ヤマボウシの実」そっくり
でも、私が知っているヤマボウシの実はもっと小さくて上を向いていた
葉っぱは・・・ヤマボウシの葉っぱ
木の根元には、熟した実がいっぱい落ち、踏まれてつぶれていた
下段  「六角形になっている!」と同行者  鋭い観察眼!
よくよく見るとホント!  「ハチの巣」のような形
へ〜え、おもしろ〜い!!
・・・・・・・・・
汗をかいた後のビールはおいしい!  ここの地ビールは、味も香りもちょっと変わっていた
・・・・・・・・・・・
ちょっとゆっくりしすぎた   駅までが遠く感じ、駅の階段が長く感じたが
発車2分前に乗車  15:19発   多治見駅17:42着
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『ヤマボウシの実は、皮が赤色やオレンジ色で果肉は黄色   熟すと地面に落下
そのまま皮を剥いて生でも食べられる
果肉には小さな種がたくさん入っていて、味は甘く、よくマンゴーやバナナ、あけびの味に似ていると例えられる』・・・だって
・・・・・・
それを前もって知っていれば、あの場で食べたのに、ぶつぶつした黒い点々が気になって
食べようとも思わなかった・・・!!  残念!

  ★ コー-タイムなど
  JR藪原駅9:19〜9:30・・・御鷹匠役所跡9:50・・・消防署10:00・・・石畳入り口10:07
  ・・・クマ避けの鐘10:14・・・天文台跡10:40〜10:50・・・御岳神社11:05・・・トチノキ
  群生地11:10・・・サテライト方面林道出合11:20・・・NO.88鉄塔11:40〜11:45・・・
  無線中継局過ぎたあたりで引き返し12:05・・・鳥居峠休憩所12:40〜13:10・・・石畳
  出口14:20・・・缶ビールで休憩14:40〜15:00・・・JR奈良井駅15:12〜15:19

  ◎ 帰りの電車は
15:19に限られる  1本前の14:09発は乗り継ぎが悪く、結局15:19発
    と同じ到着になる
   *日にちによっては、臨時列車「ナイスホリディー木曽路号」が運行されることもあるので、下調べが必要
  ◎ 峠山へ行けるかどうかは、ギリギリできそうにも考えられるが、花見て写真撮って歩けるかどうかは
    ??である
  ◎ 鳥居峠から奈良井への道は、川音を聞きながら、花が多そうな道で楽しめそう
  ◎ 春、逆コースを歩いたが、朝早い宿場町はお店が閉まっている
    宿場町散策を含めるなら奈良井へ降りた方が良い
  ★ 今回のコースの休憩所・トイレは、どこもきれいで水洗
  鳥居峠の休憩所は特に明るくて清潔   これを保つには毎日の清掃や見回りがあってこそと思われた
  木祖村の皆さんに感謝!


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