伊吹山山上のお花畑周回 (滋賀県)
 
                              2016年9月10日


                   
                                          『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です

   
クサボタン(草牡丹):キンポウゲ科

上段  すでに、み〜んな種になっていた

下段  花は、くるっと丸まった特徴のある形(花びらのように見えるのは萼で、花びらはない・・・って)
2015/9/5 伊吹山で撮影  比較のため借りてきた




ミツバベンケイソウ(三つ葉弁慶草):ベンケウソウ科

「ミツバ」と名前が付くからには、「三つ葉」になっているかと思うが、
『葉は3〜5個 輪生し、日本では3個が多いためミツバベンケイソウの名がつけられている』・・・そうである

緑っぽい小さな花の集まりなので、遠目には、緑白色の塊に見える




 サラシナショウマ(更科升麻・晒菜升麻):キンポウゲ科

殆ど花は終わっていた




  
   
   
 テンニンソウ(天人草)?フジテンニンソウ(富士天人草)?:シソ科

伊吹山のテンニンソウは、ガイドブックに『フジテンニンソウ』となっているが
テンニンソウとの区別は、『
葉の裏面中央の葉脈に開出毛がある』ことだけなので
1つ1つ葉裏をひっくり返すわけにはいかず確かめようがない

昨年、試してみたが、↑ (4枚の葉裏の画像) 結局確証がないと分かった

山頂付近は大群生になっているが、それらすべてがフジテンニンソウなのか?
両者が混じっていることはないのか?
フジテンニンソウと命名した確証は?

「伊吹山ネイチャーネットワーク」の自然観察会報告を見ると 
『脅威の早さで繁殖し本来の植物を脅かすアカソとテンニンソウ群』・・・とある
フジテンニンソウとは表記されていない・・・




   
シオガマギク(塩竈菊:ハマウツボ科(ゴマノハグサ科)

ねじれた花の中はどうなっているのか調べてみた

右  花は、お皿のような部分と、くちばしのようなとがった部分の2つに分かれていた

くちばしの先端から、何かつんと出ている ↓



同行者が、くちばしのようなとがった部分を丁寧に開いていくと、
とがったものは雌しべだと分かった

そして、その下方に雄しべがあった(4本)

・・・・・・

しかし、こんな昆虫が入りにくい構造で、どうやって種を作るのだろう??と不思議に思った




 
ここをクリックすると大きく見えます
   
   
 イブキトリカブト(伊吹鳥兜)かな?:キンポウゲ科-1

『トリカブトの仲間は種類が多くまた変異に富んでいるため区別は難しい』・・・が定説

だから、伊吹山にあるから「イブキトリカブト」とは断言できない(と思う)

特徴として、『花は大きさ4cm前後で、雄しべには毛がなく、葉が厚い』・・・とある

今回たくさんのトリカブトを見たが、「がっしり・花が大きい・枝分かれしない」を、直感で選んで
「イブキトリカブトかな?」ということにした


 
 イブキトリカブト(伊吹鳥兜)かな?:キンポウゲ科-2

花びらのように見える部分は、萼・・・だって

『烏帽子(えぼし)型の頂萼片1個、円形の側萼片2個、楕円形の下萼片2個の計5個からなる

本来の花びらは2個の蜜腺器官になっていて、雄しべの奥、頂萼片の下にあり、外からは見えにくい形状になっている

雄しべは多数、雌しべは数個ある』・・・と

・・・・・・・・・・・・

つまり、周りの萼を全部取ってしまわないと。本当の花びらは見えてこないというわけ・・・


 
1
 
2
 
3

4
イブキトリカブ(伊吹鳥兜)トかな?:キンポウゲ科-3

花の中は、もじゃもじゃした雄しべがたくさんある

で、雌しべは? どれが雌しべ?

・・・・・・・

1・2・3  咲き始めは多数の雄しべが見えている

                       『雄しべは外側から順番に花粉を出し、花粉が出ている雄しべは前に突き出る』

4  『花粉を出し終わった雄しべは反り返り、中からつんとした雌しべの柱頭がでてくる』だって
とがった白いものが見える

つまり、『雄性先熟』・・・というわけ




   
リンドウ(竜胆):リンドウ科

西登山道(以前は遊歩道と言っていた)に多かった

雄しべが中央に集まっている(=咲いたばかり)




 ワレモコウ(吾亦紅・吾木香):バラ科

『花びらのように見えるものは、「萼」で4枚ある』

『小さな花が20個以上密集して、
花穂の上から順に咲く』・・・と

雄しべを探したがよくわからなかった
(4本あるらしい)




   
   
ミツバフウロ(三つ葉風露):フウロソウ科

葉が「三つ葉」になっていることと、花びらの赤い筋がはっきりしているので、見分けやすい

上段  雄しべに花粉がいっぱい  雌しべの柱頭はまだ開いていない

下段  花びらが汚れ雄しべは1個しか見当たらない  雌しべの柱頭が開いている

「雄性先熟」の花




   
ハクサンフウロ(白山風露):フウロソウ科

エゾフウロとは、萼や茎に毛が多いかどうかで見分けるそうなので、茎に注目した

つるつるで、毛は無し → ハクサンフウロ




   
コイブキアザミ(小伊吹薊)と思う:キク科

『小枝や花梗が短く密に分岐しその先に頭花を鐘状に密につける』・・・の特徴に合うような気がするが、
伊吹山には、このほかに
イブキアザミ(8〜10月山地の樹林下)・ミヤマコアザミ(6〜8月上旬山頂付近のみ)などがあるので
迷ってしまう

が、今の時期、山頂でたくさん咲いていたのだから、やっぱり「コイブキアザミ」だろう




   
 テンナンショウ(天南星)の仲間:サトイモ科

大きな粒々の実




イブキレイジンソウ(伊吹麗人草):キンポウゲ科

山頂の茶店の横に植えてあった
 
   
 カワラナデシコ?タカネナデシコ?:ナデシコ科

タカネナデシコは、『花の色が濃く,花弁が細かく裂ける』・・・と

ガイドブックや、ネイチャーネットワークには、『カワラナデシコ』と書いてある


2016/8/10 北アルプスで撮影  比較のために借りてきた

・・・・・・・・・

花の色の濃い薄いや、どこまでを「細かく裂ける」というのかなどは、個体差もあって判断が難しい

・・・・・・

右  花びらの基の部分に、ひげ状の毛がある・・・

タカネナデシコの特徴の1つに、『舷部の基部(花びらの基の部分)に
紫褐色の毛が生えるのが特徴』・・・という説もある




   
   
アケボノソウ(曙草):リンドウ科-1

緑色の蜜線に、アリが訪れて蜜を舐めていた  それも真剣にじっと動かずに

アリは、蜜を舐めに来るだけで、受粉には無関係のような気がするが・・・??


   
アケボノソウ(曙草):リンドウ科-2

左  受粉した後は、こんな形  蜜線は乾き、雌しべの子房が膨らみ、花びらが閉じ始めていた

右  パッと見た時は、花がつぼんでいるので蕾か?と思ったが、よく見ると、実が大きくなって突き出ていた




   
セリ科

白色は花の部分  紫色は実の部分

セリ科の花の道程は難しい・・・




   
 ここが三角点のある山頂




茶店群の上にある「伊吹山山頂」 
 
 山頂手前から麓を見下ろす   私たちは雲の上にいる〜!

この景色のもっと右には大きな琵琶湖がぼんやりと見えていた


手前に鹿ネットが張ってある




 
 
鹿ネット張りの作業中

東登山道の入り口付近からずっと山頂に向けて、作業が進むらしい

ネットや杭などの材料が、間隔を開けて置いてあった





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