雪のない冬山合宿 御池岳〜鈴北岳



御池岳方面


御池岳山頂
●場 所 三重県藤原町 滋賀県東近江市
●標高 御池岳 1247m  鈴北岳 1182m
●山行日 1987年12月29日〜1988年1月1日
●コース 西藤原駅〜坂本谷登山口〜白瀬峠〜真の谷テント場〜御池岳〜鈴北岳〜白瀬峠〜西藤原駅
●多治見から
  登山口まで
JR多治見駅ーJR名古屋駅・・・近鉄名古屋駅ー冨田駅で三岐鉄道に乗り換えー西藤原駅・・・坂本谷登山口
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他
●参加者 早川、林、丹羽
●コースタイム
1日目 12/29 
JR根本駅
西藤原駅
坂本谷登山口
白瀬峠
真の谷テント場

6:17発
9:20発
9:55発
13:25〜13:45
14:10着

2日目 12/30
真の谷テント場
待機後、Uターン
真の谷テント場
7:55発
9:10〜9:30
10:10着
3日目12/31 
真の谷テント場
御池岳
鈴北岳
白瀬峠
真の谷テント場
7:40発
9:15
10:55〜11:05
13:00
13:25着
4日目1/1 
真の谷テント場
白瀬峠
坂本谷登山口
西藤原駅

8:00発
8:30〜8:35
10:50
12:10発に乗車
周辺地図はこちら



 1日目 12月29日

ザックが重い!

いつもの電車で西藤原駅へ。9:20発。

荷物がずしりと重く肩と背中が痛い。ザックははちきれそう。

いつもテントの中で飲む宴会用のアルコールはあきらめようかと一度話は出たものの、
これから4日もアルコール無しなんて!・・・というわけで900cc1パック無理やり押し込んだ。

冬山用重装備

登山口までが長く、普通20分の所が35分かかってやっと到着。

休憩時、ザックを下ろすにもあまりの重さでドスンと放り投げるようになってしまう。
「腰がバラバラになりそう。」とリーダー。

「上まで持ち上げられないかも。」とサブリーダー。
「聖宝寺でテントを張るか。」と本気とも冗談ともつかない言葉が出る。

雪なんてひとかけらもないのに、冬山用の重装備。
「アイゼンも輪かんも駅へ預けておこうか。」「賛成。」とはいうものの、
リーダーの「持って行きます。」の一声でおじゃん

自嘲気味になって

「お姉さんお姉さん、輪かんは何に使うの?」「それはね、サルと遊ぶためよ。」
「お姉さんお姉さん、スコップは何に使うの?」「それはね、トイレ用の穴を掘るためよ」と
一人漫才を演じながら歩いて行くリーダー。

私達は、自嘲気味に「アハアハ」と笑っていく。
まだ、この辺り、喋れるだけの余裕があった。

背負うのにも一苦労

休憩の後、さあいよいよ登りにかかろうとザックを持つのだが、
重くて重くていくら膝を使っても背中に乗らない
「よいしょ!っと」と気合を入れてやっと背負えた。

頭より高いザックになっているので、腰をかがめて両手で岩角や木の根を
つかもうとすると、頭が押されて苦しい。

右足・左足・右足と重心を移すとき、ふらっとしてしまう。
崖っぷちや岩ゴツゴツの所ではよほど気を付けてバランスよく歩かないと
危険だなあ・・・と身にしみて感じる。

しんどくて、50分持たない

いつもなら50分歩いて10分休憩だが、とてもそれまで持ちそうになく、
30分で休もうよ。」と提案するが、リーダーは「真ん中を取って40分。」と
厳しいことをいう。

仕方なく40分のつもりで歩いているが、肩は痛いし、背中は痛いし
やっぱり30分にしようよ。」というと、「じゃ35分ね。」と少し妥協。

  

30分すぎてからの5分の長いこと。やっと休憩!

暑くてしんどいと、食欲が無くなる

暑くて汗たらたら。半袖で歩いているがそれでも暑い。
こんなに暑くてえらいので、食欲はなし。体は、飲み物ばかりを要求する。

次の休憩は滝状岸壁を越えたあたりか・・・と見当をつける。
さあまた出発。

今日は猿のいたずらもなく静かなもの。

頭の上からザックが押し付けるので、上を見上げることも横を見ることもなく
ひたすら下を見て1歩1歩進む。

時計ばかり何度も見ては、まだ5分しかたっていない。あと何分・・・などと考える。

5分でもゆっくりでも着実に距離は伸びていく。

いつもは賑やかなリーダーもさすがに静か。

滝状岸壁を何とか乗り越え3回目の休憩。

時計の針を見ながら

背骨がミシミシいうようで、なんだか骨まで縮んだみたい。

ザックを下ろすのはいいが、また背負うのが難儀で億劫。

今度は「看板くらいかな。」と時計を見ながら歩き、早く針が進まないかとばかり思う。

4回目の休憩。

今度は曲がり角くらいかと見当をつけて歩く。
ここを曲がってしまえば、たらたら道ばかり。

曲がってすぐの所で、ドスンとザックを投げ出し、その上へ仰向きに寝る。
「う〜ん、背中が伸びる伸びる。」と言って空を見上げる。

ぽかぽかと暖かく昼寝ができそう。5回目の休憩。

たらたら道と下りは楽々でテント場へ

まだ先は長い。また背負う。たらたら道は楽々。
惰性で足を1歩1歩踏み出すだけ。あっという間に白瀬峠着。13:25〜13:35.。

  

「14時までに峠に着ければいいよね。」と言っていたが、思ったより早く着いた。

ここでもザックの上に寝転んで背中をのばした。
後は下るだけ。1/10残るのみ。

雪はなくて残念だけど、しっかり積もっていたらここまでこれたかどうか自信ない。
真の谷テント場へ、14:10着。
ここはもう陽の光は届いていない。

夕食がすめば寝るだけ

テントを張るのは簡単。
フライシートも内張りもつけ、床にはアルミのようなギンギラギンのシートを2枚敷くと
中はぽかぽか。

外でコーヒータイム。

固形物が喉を通らなかったが、やっとここでサンドイッチが食べれるようになった

900ccのアルコールを1/3ばかりコップに分けて宴会。

今日はこれから16時に天気図を書いて、夕飯のすき焼きを食べればあとは寝るだけ。
天気の急変無し。

薄味の食事。就寝19時前。
ギンギラシートはとても暖かい。マットからはみ出しても暖かい。
夜中は寒いとも思わず眠れた。

 2日目 12月30日

御池岳を目指したが・・・

昨晩、煌々と輝いていた月も雲に隠れ、空はどんより。
5:50、起床。

天気予報・ニュースと聞きながらシュラフを片付けたり、朝食の用意をする。

山では正月でなくても、いつも雑煮。
昨日のご飯の残り、野菜、シイタケなどを入れ、一緒に食べる。

御池岳を目指して7:55発。

荷物の軽いこと。今日は私がトップ。
何度も来た道なので心細くはないが、登りの岩ゴロゴロ辺りはどこからでも登れそうで
道を失いやすい。
行く手は暗く、今にも雨が降りそう。

御池への分岐まで来た頃、ぱらぱらと雨。雨具を付ける。

「雪のない御池へ、雨に降られて登る気はないね。」ということでUターン、9:10。
しかし、もしかして止むかもしれないと思い、30分まで待とうかと腰を下ろして休憩。

雨が止まないのでUターン

雨はだんだん強くなるし、空はますます暗くなるしで帰ることに決定。9:30発。

後は下るだけ。
10:10、テント場に着。

新聞を読み合う。

雨が強くなった。
途中でアラレとなり、明日は雪かと期待する。

大宴会。アルコールは全部胃の中へ。

 3日目 12月31日

御池岳へ

5:55起床。7:40発。外はうっすらと白い雪。
天気良し

今日はサブリーダーがトップ。

昨日と同じ道。だんだん雪も多くなる。
8:33、御池分岐。
ここからぐんと雪が多くなり、登りもきつくなった。

  

9:03、ボタンプチとの分岐
ここから笹の雪が靴に入りそうで、ロングスパッツを付ける。
9:15、御池岳頂上着

  

風が強いので、少し降りて休憩。9:30、発。

雪山の下りは大好き。
かかとからザクッ、ザクッと新しい足跡をつけて下りる。

わざと遠回りして、ザクッ、ザクッ。
御池分岐、9:50。鈴北岳との分岐。10:07。
真の池、10:25〜10:33。

鈴北岳頂上、10:55〜11:05。
展望良し。くっきりはっきり見えた。

  

白瀬峠13:00経由でテント場へ、13:25着。

 4日目 12月31日

さあ、帰ろう

5:55起床。朝食。テント撤収。
パッキングして、8:00、テント場発。

重い重いザック・・・
8:30〜8:35、白瀬峠。後は下るのみ

肩がいたい。背中がいたい。黙って歩く。

10:50、登山口着

12:10発の電車に乗車。

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