暑さバテで双六岳へ行けず・・・ 笠ヶ岳 




鏡平山荘



●場 所 岐阜県
●標高 弓折岳:2592m   笠ヶ岳:2898m
●山行日 1994年8月10日~8月12日
●コース 新穂高温泉~鏡平山荘(泊)~弓折岳~秩父平~笠ヶ岳山荘(泊)~笠ヶ岳往復~杓子平~笠ヶ岳登山口~ワサビ平小屋~新穂高温泉
●多治見から
   登山口まで
多治見=高山=新穂高温泉(P)
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他
●参加者 丹羽、佐藤、、中山、中村
●コースタイム 1日目 8月10日(水)
多治見
新穂高温泉(P)
秩父沢
シシウドガ原
鏡平山荘(泊)

4:00発
7:45~8:10
11:05~11:20
13:15
14:30着
2日目 8月11日(木)
鏡平山荘
弓折岳
秩父平
笠ヶ岳山荘
笠ヶ岳山頂
笠ヶ岳山荘
(泊)
4:35発
6:40~6:45
9:10~9:20
12:25~14:30
14:45~14:57
15:05頃着
3日目 8月12日(金)
笠ヶ岳山荘
笠ヶ岳山頂
笠ヶ岳山荘
分岐
杓子平

笠ヶ岳登山口
4:30発
4:50
5:05発
6:05
6:20~7:10
10:25着
            周辺地図はこちら


1日目  8月10日(水)

暑さバテで、双六小屋まで行けなかった・・・

朝、4時発。
暗いので土地感のあるドライバーも少々道を間違えたけれど、無事にR41に出、高山へひたはしり。
新穂高の駐車場はすでに満車に近い。7:45着。 
上の駐車場に停めて、8:10発。

  
     これから林道歩き

今日も暑い。日焼け止めをしっかりつける。

メンバーの1人から、「ゆっくり」とも、「胸が痛い」とも聞いたので、いつもよりペースを落とす。

ワサビ平まで1時間の予定。

右の山側にある、岩の積み重なった隙間から吹いてくる冷たい風に歓声を上げ(何度もあった)、若者のバンカラの歌声に「さすが若者」 と感心し、笠新道分岐を通過する。

おかしい、地図には「ここまでに丁度半分の30分」・・・とあるが、もう1時間も経っている。(山渓の地図にはワサビ平まで1時間20分、分岐まで1時間とあった。えらい違いである) 

記憶にある景色からすると、もう着くはずだが。そう思ってから延々と歩いた。 9:25ワサビ平着。

小屋の前で冷たいビールをおいしそうに飲んでいる下山者を横目に見ながら、冷たい川水で顔を洗う。ついでに水も飲む。ここの水に勝る水場は他になし。

ここから秩父沢まで1時間30分。暫くまだ林道を歩かなくてはならない。

ソバナ、ヤナギラン、シシウドを見ながら、小池新道へと入る。

林道から分かれてすぐ、沢に着く。
コップでおいしそうに水を飲んでいる人達を見て休憩することにする。10:12着。
冷たい水。

大きなブドウの差し入れ。「冷たいうちに食べよう」と。
それ以後、休憩ごとにナシ、グレープフルーツ、オレンジ、リンゴ・・・が出され、暑さで食欲も元気もなくなっている我々に「元気の素」を供給。有り難い!

もう少し先にも水場があるという情報で、そこを楽しみに歩く。

緩い登り。綺麗に 敷き詰めた石畳の道

下山者とどんどんすれちがう。今日は水曜日、平日でも多い。

水音が聞こえてからもなかなか着かないので、よけい焦りが出る。秩父沢着、11:05。
ミソガワソウばかりが多い。

シーズン中だけ掛かっている橋だと地図にある、しっかりした橋を渡って、休憩。

双六までテント泊でという先客2人がいたが、女性のほうがパテているよう。
まさか我々も(私も)パテるとはそのとき思っていなかった。

冷たい水をほどほどに飲み、顔・手を洗い、ナシを食べ大休憩。
ここからシシウドガ原まで、私の地図では1時間半、山渓の地図では50分。大きな違い。

確かにシワシワは狭くなっているが……。

すぐ近くに秩父小沢、ここのほうが前回の印象が強かった所。
その最後の水場を通過。

汗が次から次へと出てくる。
水場で先の方だけ濡らしたタオルで顔を拭く。
生き返るよう。出発した時間に30分を足して、それを目当てにして、あと何分、あと何分と時計を見ながら我慢する。

30分がきても木陰が無いことには休めない。
日向は、じりじりと焼け着くような暑さ。
木陰になったら帽子を取って頭に風を入れ日向に出たら帽子を被ってと根気良く続ける。

11:50のグレープフルーツ休憩
大きくて少し苦みがあってジューシーでおいしい。

12:35のトマトジュース休憩
この辺りから、休んでいてもハ一、ハーと溜め息が多くなる。
心臓の辺りが苦しくなり、あとからメンバーの1人に、「今日はゆっくりだったね。」・・・と言われる。

樹林帯なので花は全然なし。それもえらさの原因の一つか?

イタドリガ原の次にシシウドガ原。イタドリが多いとも、シシウドが多いとも思えない。

ここらでは、メンバーから、「あっ、○○の花だよ」と声を掛けてくれても「ん~。」とだけで関心もわかず振り替える気も薄れ、ただただ足を前へ出すだけ。

シシウドガ原13:15通過。

これではとても双六まで行けそうにない。13:20、少し上の木陰で休憩。

中年の男性がザックの上にどっと仰向けに寝て、いかにもパテているという光景も見る。

オレンジを貰い、グレープジュースを回し飲む。
ジュースは一口がおいし いので、1箱を皆で回し飲む。

食べたり飲んだりすると15~20分はかかる。

何のことはない、30分歩いて20分休むのではなかなか着かないはず。

ここから1時間で鏡平。鏡平から2時間半で双六。
このスピードで行くと、双六に18時にもなりそう。

一番元気なメンバーに「悪いけど今日は鏡平まで。また来ましょう」・・・と断る。
「せっかく来たのに」・・・と残念がるが、我慢してもらう。

沢山の果物と食料の1部を持ってもこの元気。まったく凄い!

そうすれば、後、この登りを我慢するだけ。

ミヤマアキノキリンソウばかり目立つ。これは秋の花。

もう少し、もう少しと登っていくと、メンバーの1人から「水が飲みたい」・・・の声。
休憩を取る。14:10。

そこから10分でやっと鏡平小屋に着。4:30。

ミヤマリンドウが多くなる。

6時間ちょっとの行動時間で、なんでこんなにえらいのかと思う。やはり暑さのせいらしい。
宿泊の手続きは、他の人に変わってもらう。

そして楽しみにしていたビールとかき氷
これを楽しみに頑張ってこれた。
ビールは、私好みにギンギンに冷えている。
お・い・し・い~。
ビールより氷の方がいいメンバーもいる。
イチゴミルクを食べているのを一口貰う。これもお・い・し・い~。

1本で足らず、1杯で足らずおかわりを貰う。

フルーツとジュースしかおなかにはいっていないので、食事にする。

  
     鏡平小屋で

おなじみのマーボー野菜。
メンバーも、もう慣れた手つきでスイスイと野菜を切る。

あっさり味が好きな人には、味噌味。我々はびりから味にする。

いっものように食が進まず、残る。
が、明日食べるということで、お弁当箱にいれて保存。
(翌日、笠への稜線で元気な人がおなかに収めてくれた。
食欲と体力には密接な関係があるとつくづく考えさせられた)

その間にも、続々と下から、上からと人が集まる。

増築をしたお陰で、布団1枚に1人とゆとりのある広さが有り難い。

食事の後は、近くの散歩と、明日の下見と鏡池での天候待ち。

霧がす~うっと流れ、幻想的な鏡池

槍は姿を隠したまま。写真を撮る目的で1日滞在している人もいるとか。

寒くなったので部屋に入る。就寝。19時頃。

2日目  8月11日(木)

「笠」は、近くに見えても遠い

4:00起床、ヘッドランプを点けて用意。4:35発。
もう、ヘッドランプは必要ないくらいに明るい。
 
槍・穂高の黒いシルエットがくっきり見える。
「こんなに近く槍を見たのは初めて」・・・の声も出る。

  

弓折岳への稜線に向かう。
太陽がいつ出るか、振り返りながら、鏡平の小屋を見下ろしながら登る。

  
  
5:00休憩。
まだ、太陽は出ていないがすっかり朝。
ここの斜面は、右も左も、トリカブトとシシウドを主体にした紫と白の世界が、ず~っとひろがっている。

そしてその上は真っ青な空。ここに黄色と赤が入ると豪華なのだが…。
ここは、もう秋の花

  

分岐に5:30。去年あった雪渓は跡形もなし。
休んでいる大学生に声を掛け、風の当たらない広場を探す。
今日は風が強い。5分程先を朝食広場とする。
味噌汁とサラダとミルク。5:35~6:30。

その間にも、ぞくぞくと双六方面から下ってくる。
鏡平へ下る人、笠に向かう人と分かれる。

弓折岳の雪渓もなし。
小さなピークに立ち、ぐるりを見渡す
双六の平らな頂上、西鎌尾根、大ノマ乗越への下りなど。6:40~6:45。

オヤマリンドウとトリカブトの綺麗な紫(今が丁度見頃)を見ながら、どんどん下る。

その先はまた、見上げるような登りが待っている。

どん底に着き、すぐ、左の緩やかそうな登りに取り付く。

登り着いたところで休憩。7:20。
風の来ない岩陰に回ると、キヌガサソウ、ミヤマキンバイもあちこちに。

  
     キヌガサソウ

リンゴが出る。 ここからは、たらたらの稜線が続き、歩きやすい。

どこが大ノマ岳か標識もなくわからない。が、稜線に出れば風が強くなると思い、 ピークの下で休憩。
ここから、右下に広々とした草原が見える。杓子平かと思ったがよくよく考えれば秩父平

  

その中を登山道がず~っと続き、その上の稜線にと続いていくのが見える。

残雪と池塘とお花畑の別天地」を楽しみに歩く。

  

途中、タカネマツムシソウを2、3度見掛けたが風が強くて写真は諦める。
楽しみにしていた秩父平も、ミヤマリンドウのみ。

夏の花はもう終り
登りに備えて、休憩。9:10~9:20。

今度はあの稜線上でと思ったが、思ったより早く着き、もう少し先まで足を延ばす。
と、やっと「笠」の姿が見えてきた。ここもぐるりの展望。

まだ10時前、急ぐこともないのでゆっくり「笠」を見ながら休憩。9:50~10:10。

「笠」へ「笠」へと人が続く
今日の小屋は満員かも。
もしかして11時には小屋に着けるかも。
だったら今日下山もできるかも、などと話し合う。

しかし、せっかく山に登って慌てて降りることもないし、明日他の山へ登るなんてできないし、やっぱり「笠」で泊まることとする。

  

近くに見えていた「笠」も、歩き始めるとぐるりと回り込んでいて、直線なら早かろうがなかなか時間が掛かる。

秩父平から1時間で笠新道分岐とあるが行けるはずがない。
この地図でたらめが多い。

秩父岳かと思って登った山も三角点がなく、ケルンだけ。
その後も指導標がないので、とうとうどこか分からずじまい。

  

稜線は、ビュービューに風が吹き涼しいが、いったん反対側に回るとぴたっと無くなり暑い暑い。

笠新道の標識がやっと見える。
なるほど急な道が下っている。手前の岩陰で休憩。10:50~11:00。

ここからは、たらたらの稜線の後に最後の登り。

その登りの手前で、休憩。11:35。
メンバーの1人が、蜂に刺されるというハプニングがあった。仇討ちはしっかりとしておいた。

本来なら、ここもお花畑のところ。キバナシャクナゲやチングルマ葉っぱのみ

さあ、あと一登り。山荘も見えている。

石ゴロゴロの上に、笠ヶ岳山荘
その左上に「笠」の頂上

テント場に入ると、「水場」の表示。
遠くから見ても、流れているようには見えないが、ザックを下ろして水筒を持って出掛ける。

水場は2ヶ所有るがどれも×
下の水場のドラム缶の中には八分目はど水がたまっていたが、十数匹の虫が泳いでいるのでやっぱり×。

笠ヶ岳山荘に着。12:30。

手続きをし、ビールを貰う。
ここには大缶もある。しかし、冷たくない

石垣に座って、チーズや、サラミをおつまみにする。

寝室は、2階の蚕棚の下。ここでファミリー3人と一緒に寝るわけ。

横になっていたら、ウトウトとしてしまう。女性3人とも。

寒くなって目が覚める。

暇を持て余し、頂上へ行くことにする。

お酒が入って顔が赤いメンバーは、取り止め。

外はガスが出て、小屋の裏は真っ白

穂高の方は頂上だけ雲の中。 14:30小屋発。15分弱で頂上着。背中が軽い。

ゆっくりのんびり、座って周りの景色を十分に観賞
下りもあっというま。 さあ、夕食にしよう。献立は、赤飯・サケ缶・ポテトサラダ

隣に陣取った男性ばかりのパーティー。
我々の歯磨きにイチャモンをつけてくる。
余計なお世話。
赤飯を茹でたお湯は食用に使えないんだからね。

水は1リットル100円で手に入る。

寒くなったので部屋に入る。

食事の時間、人が少なくなったのを見計らって梅酒の水割り。いっもながら、おい しい。

私は、横になる。ほかの3人は下でダベリングや山のビデオで楽しんでいたらしい。

夜中、強い風が吹きまくる。

明日、あの急坂が通れるか、笠の頂上は取り止めた方 がいいかとも考えながらウトウトと寝る。

3日目  8月12日(金)

笠新道は思ったほどの急坂ではなかった

何時になっても、風が弱まらない
出発を遅らせなくてはならないかも・・・と考える。
4:00起床。4:30発。

外は、満天の星。しかし、中で聞くより、外へ出たほうが風は強くない

頂上はすぐ
。2回目の山頂、4:50着。
「槍」は今日もくっきりと黒いシルエット。
その後ろから、だんだん茜色に染まってくる。
日の出は5時すぎらしい。しかし、日の出が近付くと共に、先程の茜色が薄まり単調になってくる。4:50発。

小屋に戻って、5:05発

分岐まで50分。大きな岩岩の下りを楽々と下る。

抜戸岩で休憩。5:30。

男性2人パーティーが先行。一人は足が悪そう。あの急坂をあの足で?

稜線に張ってあるテントがある。昨夜の強風でよく飛ばなかったものと感心する。
きっとここまで上がってきたけれど、時間切れでここに張ったのだろうと推測。

分岐、6:05通過。
急な下り・・・と聞いていたが、思ったほどではない。
あちこちに、ペンキの跡。そこを忠実に辿っていけば15分で杓子平。雪渓もある。

  

  

宝剣のカールや涸沢のカールとそっくりな所。
ここではまだ、ハクサンイチゲもシナノキンバイもクロトウヒレンも咲いている。

今日の朝食の場所。6:20~7:10。
献立は、味噌汁・缶詰(かぼちゃ・さといも)ほうれんそうのお浸し
乾燥ほうれんそうは期待外れ。2度とは使わないだろう。

緩い下りをたんたんと下っていく。
しかし、下りだけあってどんどんはかどる。30分であっというまにずいぶんと下り、笠の正面で休憩。

  

先程の朝食場所は、はるかはるか上の雪渓のあるところ。
よくも下ったり。7:40。

もう暑くて暑くて帽子がないと痛いほど。
あと3時間余でビールか・・・と思っていたが、それからの長かったこと。

下りよりも、横へ行くほうが多く、ジグザ一一一グといった具合。
これでは下へ着くはずがない。
急な下りなどとんでもない。

この前の鳳凰三山からの下りのほうがよほど気が抜けな かった。
しかし、下りに弱いメンバーと、足の痛いメンバーを考慮し、30分ごとの休憩をとることにする。

林道や川、橋をず~っと下に見て、これからざっと40分と予想したが、大ハズレ。

途中1ヶ所、シシウド・タテヤマウツポグサ・トリカブトなどが一面に咲いているところを通過。

     
     シシウド                    タテヤマウツボグサ

昨日の弓折と今日のここだけがお花畑といったところ。あとはすべて花の終わり。

10:25、登山口着。

「11:00にはビール」・・・に間に合いそう。

林道では、たくさんの下山者と擦れ違う。
ワサビ平小屋で、念願のビール。ちょっと冷たさに欠けるがまあいいか。

ビールの飲めない人は、ラムネでカンパ~イ。

  
     ワサビ平小屋で

新穂高の無料温泉に入って、帰宅。13:30。

R41は、空いているけどやはり昼間。早朝ほどのスピードは無理。家に、18:00頃着。

  「山行記録1991年~1995年」に戻る

  トップページに戻る