4人でラッセル 岳不動まで


 ●場 所 三重県菰野町
 ●標高 御在所岳まで行けず・・・岳不動まで
 ●山行日 1997年2月23日
 ●コース 湯の山温泉バス停〜藤内小屋〜岳不動(ここから引き返し)
 ●多治見から
  登山口まで
JR多治見駅ーJR名古屋駅ー近鉄四日市駅ー近鉄湯の山温泉駅⇒湯の山温泉バス停・・・裏道登山口
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
 ●参加者 丹羽、林、佐藤、中山、鈴木
 ●コースタイム
JR多治見駅
湯の山温泉バス停
日向小屋
藤内小屋
岳不動
藤内小屋
登山口
6:38発
9:00頃着〜9:15発
10:00
10:25〜10:30
12:50〜13:25
14:15
15:05

周辺地図はこちら


御在所岳のスキー場情報では140cmとある。

国見尾根がどこまで行けるか、 山友達を誘って出かけることにした。

1人は男性。彼は毎週のように山へ行っているらしいし、
先週は竜ヶ岳へ行ったと聞きOKを出した。

多治見駅で待ち合わせのはずが、その男性がいない。
(寝坊したらしく、あとから車で追っかけてきた)

今回もやはり電車の中で身支度を整えてしまい、スピードアップを図った。

バスはチェーンを巻いて走っていた。

上り坂で車が立ち往生しているのを何台も見かけた。

川の中の石にもこんもりと雪が積もっていた。

バス停で男性のお出迎え。
9:15発。

「しまや」へ行く橋にも深い雪。
階段を上った所でアイゼンを着けた。

これで 急な登りも楽々。

ただし、網目になった橋だけは要注意!
アイゼンの歯が網に食い込んでおっとっと・・・になる。

日向小屋、10:00通過。

藤内小屋、10:25〜10:30。
風の通り道で寒いので 早々に出発。

大勢の人がいたが、すべて裏道経由らしい

それを避けて国見尾根への道を取った。

川へ下りるだけでも深い雪を崩して、気 を付けて渡った。

いつもの川沿いの道にはトレースが無い
尾根へ登っていく方にトレースがで きている。
いつかは行ってみたいと思っていたのでちょうど良い。後をついて行った。

しばらくは登っていったが途中で二つに分かれていた。

右へ行けばいつもの登山道に合流する。
真っ直ぐ行けば?

では分かっている道にしようと、右に曲がる ことにした。

前には1人が通った足跡のみ
それに導かれるように下っていった。

ずぼっと潜ってしまうこともたびたび。
しかし下りは何といっても楽
自分の体重と地球の引力のお陰。

いつもの川沿いには出たが、足跡はそこまで。

先人はあきらめたらしい。戻っていく足跡があった。

今日は男性も含め4人。意気も盛ん。
よし!ラッセルをしていこう!
・・・とアイゼ ンを外し、雨具の上着を着、オーバー手袋もはめて準備OK

なんとなく他より雪が低くなっている所が登山道

そこを目当てにつぼ足で進む。快適〜
えらくなる前にと、先頭を代わった。

順番順番に先頭に立つが、雪の面に最初の 1歩をつけるのは征服者になったようで楽しい

「次の人に代わって」・・・と言っても、
「えっ、もう?」と返事が返ってくる。

足の長い男性は、その特徴をいかして、さっさと早いこと早いこと

あまりがんばりすぎると足がつるので、注意を促したが
スピードは落ちない。

先頭が10の力だとすると、2・3・4番手は、2か1の力。

ゆっくり休みながらのんびりと歩けてしまえる。

腰越峠からの道が合流する地点から、急に雪が深くなり、
緩くても登りになると、l歩を踏み出すのにもがくこともがくこと・・・
すぐ息が切れてしまう。

そう ているうちに後ろから単独行の男性が来た。
「ご苦労様」と、ねぎらわれたので、「一 緒にラッセルどうですか
・・・と勧めたが良い返事は返ってこなかった。

川へ下りて休憩、11:47〜11:57。

水が流れているはずだがすべて雪の下。

その間に先程の男性が追い抜いて
「少しラッセルしておきますよ」・・・と。
有り難〜い。

さあ、出発。

なんて楽なんでしょう〜 他人の作った道を歩くって。

また川を渡り、夏なら水の中にある石を踏んで行くような所もすべて雪の下。

雪道のように みえるけれど、本当の姿を知っているから怖い

途中で先程の男性が休んでいるのに出会った。

「ご苦労様でした。お陰ではかどりました」とお礼を言った。

ここから、 5人で前進。

小滝までの道も順繰りにラッセルして進んだ。

労山の先輩は、さすがにうまい!
膝で雪を押え、1歩踏み出す・・・の手(足)際が良い

小滝の周りの様相が雪ですっかり変わってしまい、
どこか他の深山のよう。

さあ、これからが大変な登りに入る。

左は深い谷川のはずが、雪が積もって、
知らない人ならその上を歩いた方が歩きやすいだろう・・・と、
つい選んでしまいそうな緩い斜面になっていた。

いつもの登山道は右側の急斜面。
足を置こうにも、さらさらの雪で足がかりが作れない。

先頭が難渋していると、
先程の男性が「代わりましょう」と先頭に立った。

その後ろをついて行ったが、
彼もまたさらさらの雪で、その場足踏み運動を繰り返していた。

しかし、少しずつは前進していく。

岳不動の屋根が見えるのに、そこまでがなかなか大変。

次は私が代わって、ト ップ。

真っ直ぐ上へはいけないが、斜め上なら前進できるのでトラバースしていった。

お不動さんのまっ下に、少し緩い傾斜があり、
そこを他のメンバーが一気に登っ て到着〜!

12:50。休憩。

13:30がリミットの時間。
まだ少し時間はあるが、これから先、まだ登りが続 いているし、
登ったとしても下ってからが国見尾根。

とても行けそうにないので 「今日はここで終わり」・・・とした。

時間があるなら・・・と、いつものココアを作ることにした。

お不動さんの屋根には1m以上の雪
滑り落ちてきそうなので、屋根の下の安全地帯に入り湯を湧かした。

  

その上の斜面は雪崩の巣。ころころと転がり落ちた跡がいっぱい。

単独行の男性も今日はここまでと休憩に入っていた。

しばらくして3人の男性が登ってきた
このルートは初めてだそうだが、足跡があったので来てみた・・・と言っていた。

のんきに考えていて、すぐにでも裏道と合流できると考えているらしい。

何が 何が。
裏道までの合流を考えたら地図上だけでも今までの4倍はある。

ましてここからラッセルしていくなら何十倍もある。
そこがぴんと来ないらしい

危険な中高年登山者の見本といった所。

13:25まで休んで下山開始

下りはあっという間。
「ここは誰がラッセルした所」
「ここで難儀した」とか、
「楽しんでいかなくちゃ」・・・とわざわざルートを外して歩いたりと、
のんびりした下山を楽しんだ。

藤内小屋に着く手前で、先輩の足が大きな穴に入り込んで苦労したことを除けば、
裏道は幹線道路
面白くも楽しくもない道。

藤内小屋、14:15通過。

せめて、駐車場からの道をラッセルしようと入り込むと、
堰堤からのしぶきのせいか雪の面が凍り、きらきらと光っている所を見付けた。

不思議なきれいさで、メンバーの一人は「写真を撮る」と言って立ち止まった程。

朝来た道に合流して、登山口まで。

網状の橋の手前でアイゼンを取ったはいい が、
丸木橋にこんもり積もり凍った雪には肝を冷やした。

15:05、登山口着。

男性の車に便乗させてもらって、帰ることにした。

彼はお酒を飲まないと聞いたので、 安心して3人でビールを飲んだ。

15:30発。


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