腐った雪と雨の中を  
              御在所岳へ      
 


          

  ●場 所 三重県三重郡菰野町
  ●標高 御在所岳:1212m 
  ●山行日 1997年3月29日
  ●多治見から登山口まで JR多治見駅ーJR名古屋駅~近鉄名古屋駅ー近鉄四日市駅ー近鉄湯の山温泉駅⇒湯の山温泉バス停…登山口
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
  ●参加者 丹羽
  ●コースタイム 湯の山温泉バス停
日向小屋
藤内小屋
ゆるぎ岩
国見峠
ロープウエイ口
登山口
バス停

8:35発
9:05
10:40
11:20
11:50
12:05
13:30
13:50着

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  23日の例会の終わり頃、男性会員に「今度の土曜日どこかへ行きませんか」
と声 をかけると、即座に「行きましょうか」の返事。

「どこが良いですか」の問いに「ど こでも」と答えると
即、「井出小路山は?」と。

前から暖めていた山名なので、即「OK」を出した。

計画書を遭対と私の所へ送ってください・・・とお願いした。

しかし、金曜日遅くなっても届かない。
あけて土曜日の朝、約束の6時前にいつもの駐 車場に着いたが姿なし

6時10分まで待っても姿なし・・・
これは私の早とちりで、今度の土曜日というのは間違いだったかもと思った。

しかし、せっかく準備はして いるのだからと、
雨の確立の高いことば承知の上で御在所へ出かけることにした。

1ケ月前、岳不動までしか行けれなかったあのルートが
どうなっているか調べ たかったので、国見尾根コースを取ることにした。

電車はがら空き。乗り換えてもがら空き。

湯の山で降りた山ヤは、初心者らし い若者3人だけ。

既にバスの中から雨粒がフロントガラスにあたるのを見て
予想より早く降り出したなあ・・・とと覚悟した。

いつもの電車より20分早いので、出発も20分早く、バス停を8:35発。

ホテルの前では観光客が記念写真。
その前を通って裏道へ。

ヤブツバキの赤い花がぽとりぽとりと道に落ちている。

歩きにくかった穴が空いている橋にも雪はなく、
砂糖菓子のような薄い氷もな く、
黄色いマンサクアセビの白い花が目立つのみ。

日向小屋通過、9:05。
小屋には人けなし。

帽子をかぶっているので雨脚は感じ られないが、上を見ると結構降っている。

橋を渡った大きな木の下で休憩。9:10~9:15。
おにぎりを2個とも食べてしまった。

これからどうしようかとあれこれ考えたが、最初の計画通り、
国見尾根の雪の状態を知りたいというのが1番。

傘を差して出発したが、こんないいかげんなことでは山に悪いと思って
結局片付けた。

傘無しでも木の下ばかりなので気にはならない。

藤内小屋に9:40着。

こんなに近かったか?と再認識。
バス停から1時間。

小屋から川に下りる所に雪の名残りあり。
前回、川の水も全部雪の下だったが、今日はいつものように流れている。

雪の下だった笹も、今日は起き上がっていた。

石の頭を渡って薄暗い樹林の中 へ。
ちょうどアイゼンを外しラッセルの覚悟をしたあたり。

苦労した深い雪も今は斜面に少し残っているだけ。
どんどん歩けてしまう。

川を渡って不動滝への道を上がっていくと、残雪が多くなり、
雨具とスパッツ を付けることにした。10:08~10:15。

ずぼっと雪を踏みぬいてしまう腐った雪になり、
水の中に足を落とさないよう 気をつけた。

一面真っ白だった奥深い景色は一変して、
見慣れたいつもの小滝になって いた。


深い谷に雪が積もって浅く見えた所も、
今日ほいつものように水が流れていた。

しかし、まだ雪の名残はあり、まだまだ浅く見える所も残っていた。

岳不動の下の苦労した登りも、あっけなく通過。

そこからの急登もいつも通り。

川を渡った先からはぐんと雪が深くなり、深い穴も空いて
腐って歩きにくそう。

注意して踏み抜かないように大石へ。

ここからいよいよガレ場の急登

ざくざくの雪で歩きにくい。

雪崩も起きそうな傾斜。
しかし、その跡はない。

アイゼンを着けて出発。

踏み跡はありそうで無い。

石に近づくとどさっと踏み抜きそうなので、避けて通過した。

真ん中より端の方が安全かと思い、できるだけ右へ寄ることにした。

ここで埋もれたら、今日はここへ来ていることを知っている人も無く
発見もされないだろう・・・と思い慎重に登った。

4本爪のアイゼンは心もとないが、無いよりはまし。

ルー トを見定め、赤いテープで右に入り、
最近通った人も無いらしいが、長年の勘で進ん でいった。

ここまで来てはいまさら戻るわけにも行かず、
稜線に出れば雪はないだ ろうとの思いでぐんぐん登って言った。

ザレ場もアイゼンのおかげで滑ることも無く通過。

いつもなら展望を楽しみに休憩する所も、雨が降っていては前進あるのみ。
11:05。

しばらくすると、アイゼンが邪魔になって来たので取り外した。

これで歩きやすくなった。

ゆるぎ岩、11:20通過。

ここからばまたざくざくの腐った雪が多く残っていて、
踏み抜かないように固そうな所を選んで歩いた。

ここも勝手知ったる慣れた道だからいいものの、
そうで なかったら迷いやすい所。

国見岳への分岐の標識は雪の下。

左に折れてどんどん進む。

去年、嵩が高くなっ て木のてっぺんを見ながら歩いた
不思議な光景は今日は望めなかった。

展望台から国見峠までは、たくさん雪が残っていて歩きにくかった。

国見峠に11:50着。

裏道で下りることも考えたが簡単すぎるので中道へ

ロープウエイロに12:05。
早い。
清掃山行のときはいつも13:00頃なのに??

単独は休むこともなく前へ前へと急かされたように歩くからか・・・

観光客1組に出会ったのみ。

中道にも雪がたくさん残っていたが、
アイゼンのおかげで気を使わずに下ることができた。

岩場もザレ場も、泥道にも威力を発揮した。

梯子の上でアイゼンを外した。

あとは一気に登山口へ。13:30着。

4時間休憩無しで歩いたわけ。

バス停に13:50着。

スパッツを外し、雨具を脱ぎ、靴下を換え、
快適になった所でビールを飲んだ。

ちょうどいい時間にバスが発車、14:25。

1時間で名古屋に着。

それほどの大雨にもならず、出会った人ゼロの静かな山行で
ちょっぴりスリルも 味わえた。

家へ帰ってみると計画書が送られていた。

発信時刻は6:00。
ええっ??と思い、男性会員に電話すると、寝坊したそうな。

彼は一人で屏風山へ行ったとか??


    1996年~2000年の山行記録はこちら

 
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