2か月後、また白馬へ 猿倉〜蓮華温泉
雪倉〜朝日・花の旅




旭岳山頂



朝日小屋



カライトソウ

●場 所 長野県
●標高 白馬岳 2932m  雪倉岳
朝日岳
●山行日 1998年8月19日〜8月22日
●コース 猿倉〜白馬尻〜村営頂上宿舎〜白馬岳〜
小蓮華岳〜白馬大池〜栂池
●多治見から
   登山口まで
多治見ー
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 林、、丹羽
●コースタイム
1日目 8月19日(水)
多治見
白馬駅
10:53発
15:30着
 ・・・・・・・・・・・・・
白馬駅近くの民宿で泊
2日目 8月20日(木) 
白馬駅
猿倉
白馬尻
白馬山荘
5:45発
6:20発
7:25〜7:40
12:05着
3日目 8月21日(金)
白馬山荘
白馬岳山頂
三国境
雪倉岳
水平道分岐
朝日小屋
 
5:20発
5:40〜5:45
6:15
8:35〜8:40
11:25〜11:35
13:15着
4日目 8月22日(土) 
朝日小屋
朝日岳
栂海分岐
白高地沢
瀬戸川
蓮華温泉
平岩駅
南小谷駅
松本駅
中津川駅
5:50発
6:50〜7:05
8:00〜8:10
11:25〜11:35
12:35〜12:45
14:25〜16::00
17:19発
17:43〜17:45
18:38〜20:40
:23:05
 ・・・・・・・・
中津川駅近くのシティ・ホテルで泊
翌日7:00発に乗車
周辺地図はこちら


晴れを待って出発を決める

「暑い名古屋を逃れ、快適な山小屋でのんびりしたい」という山友達の要望で、また また、以前に行ったことのある花満喫コースとなってしまった。

しかも、 「夜行は嫌だ」ということで、白馬駅前の温泉民宿で前夜泊というのんびり山行。

今年はいつまでも梅雨前線が本州上を うろるろしていてすっきりした夏空にな かなかならない。

年休を18日から取って待ち構えている同行者と、いつでもいいよの丹羽さんなので天気予報を見て出発を決定することになっている。

20日からは、日本海側も晴れ・晴れマークが続いているから、19日出発と決める。

1日目 8月19日(水)

白馬駅前の民宿で泊まる

多治見10:53発の普通に乗車して、白馬に15:36着。

駅で紹介されたのは、八方の小奇麗な旅館やホテル。
値段も9000円という結構なお値段。それに駅 から遠い。

「泊まるだけにこの値段、高いなあ」と思って今度は、白馬村の案内所に出かけて探すと、駅から歩いて5分、温泉付きで6500円(税金と入湯税は別)の 民宿を勧められる。

即、決める。
「おおしも」というばっとしない民宿。お客は計3人。
2階の端の部屋。クーラ ーが無い!
ごろごろしながら、扇風機で5時の風呂まで待つ。
(結局夜は、扇風機も止め窓も半分閉めて寝られるほどの涼しさ)

夕食は隣りに経営している食堂で。
皿数は多いが値段が値段だけあって、お・い・し・いというわけではなく、そこそこ満腹。
ビールも2本空けてしまった!。

7時前の天気予報は、晴れ。
ラッキー。早々と寝る。

2日目 8月20日(木)

猿倉を出発すると雨・・・

朝、4:55起床。5:45始発の猿倉行きのバスは、7割の入り。
1人1シートに座る。約20分で着。

テンニンソウがいっぱい咲いている。

6:20発。樹林の中の道を歩いているとパラパラと音。
雨かと思ったが、どうやら風で木の葉の雫が落ちてきたため・・・と分かる。
林道へ出たら雫が落ちてこなかっ たから。

入学前の小さな女の子を2人連れた男性を追い抜く。
子ども2人はパリっとした山の装備で、手にはちゃあんとストックまで持っている!

周りはガスで今日も稜線は見えない

7:00〜7:10、林道終点

休憩していると雨。それも強く。雨具の上だけ着る。
ここから山道。

この辺にシラネアオイやサンカヨウがいっぱい咲いていたな あ・・・と思い出しながら歩いていくと、ますます雨が強くなってくる。

追い抜いて行った人も、立ち止まって雨具を来ている。

白馬尻で雨宿り

7:25〜7:40、白馬尻の小屋に入って雨宿り。
小屋の中は同じような思い の雨宿り組がたくさんいる。

雨具のズボンも穿く。外へ出ると、意外に明るい。
し かし、いつまた降ってくるかもしれないので、雨具は着たまま。
この小屋もまだ組み立て中だったなあ・・・、トイレも閉まっていたし・・・
小屋の下でアイゼンを着けて雪渓を登ったなあ・・・などと思い出しながら歩く。

雪渓はどこ?

いつになっても雪が現れてこない
ケルンのある所から降りた年もあるが、今回はもっともっと先の方まで右岸(上に向かって左岸)を登っていく登山者の姿が見 える。

あとで地図を見ると、「秋の道」と書いてある所だった。

ガレガレ・ザレザレの歩きにくい道を登っていく。
周りは、オニシモツケ・ミソガワソウがいっぱい。

8:23〜8:30、あまりに暑くなって雨具の下だけ脱ぐことにする。

さあ、出かけようかと思って用意をすると、下から7〜8人の団体が来る。
先頭は、黄色の雨具を着た男性で、両手にストックを持ち、小きざみのしっかりした足取りでゆっくりゆっくりと登ってくる。

前へ行こうと思い、急いで出発。
着実に後ろからついてくる。(あとで同行者が「プロじゃないか?」といっていたが私も同感。

雪渓は短いので、アイゼンなし

やっと、前方に雪渓を渡っている人影を見つけた。
傾斜は緩いしすぐに向こう岸に渡っているので、アイゼンを着けずにそのまま降りる。
きれいにスプーンカットされているので、へこみの部分に足を置けば大丈夫。
i先発していた男性が「アイゼンを着けるから」といって戻ってきた。
『命が陪しいから』 と言っているが、こんな所で滑ったとしてもどうにかなるものでもなし・・・なのにね。

緩く登ってから今度は向こう岸に渡る。ものの10分ほどで雪渓とお別れ
あっけないこと!

今年は夏が早かった

7月下旬なら、普通約2キロ、2〜3時間雪渓の上を歩くそうだが、今年は夏が早いのでこんなに短くなってしまったのだろう。

でもでも、6月に来た時はあ〜んなにあったのに・・・

白馬岳側の斜面にたどり着いて、左岸を登っていく。
ここはマルバギシギシがど っさり。

雪渓がばっくりと口を開けている所を左下に見ながら、何m分の雪が溶けてしまったことになるんだろう・・・と考えながら歩いていく。

9:25〜9:35、雪がドームのように溶けている所を見ながら休憩。

ぬるチ ーズの蓋が取れていて掃除に手間取る。

今日は、自炊場がピカ1の白馬山荘へ

前回、雪渓から地面に上がった階段の始まりはどこだった?と考えながら登るが、とうとう分からず。

勢いよく流れている何本もの沢を渡って、ふいっと階段に出く わす。ここが
葱平らしい。

歩きにくい石・岩ゴロゴロの、何本もある登山道を選びながら登っていく。
登りと下りを分けるように赤い矢印がついている。

ここが小雪渓だったところ?という所は、石・岩ゴロゴロで歩きにくい。

新しい避難小屋は「緊急以外宿泊禁止」と札がかかっている。
それに、裏の水も「飲用不可j。
10:35〜10:45、グリーンパトロールのおじさんに、座り心地のいい岩から移るように言われ「なぜ?j と思いながらもしぶしぶ従う。

また、雨が降ってきたのでズボンを穿く。

本来なら広大なお花畑の場所なのに、なあ〜んにもというほど何も咲いていない

歩きにくい石・岩ゴロゴロの道を歩く。
花が無いと疲れがどっと出てくる。
村営宿舎は、自炊場がないので今日は白馬山荘へ。

1枚の布団に1人の余裕か

12:05、白馬山荘着。中2階の29番、右側。先客は二人。
大き目の布団に1人1枚確保してから、自炊場へ。
ここは乾燥室はあっても、人が集まるまで火をつけない。
つけてもすぐ消 してしまうなどサービスが悪い。

自炊場は、従業員食堂の横で明るく清潔でテーブルもあって、数ある山小屋の中 ではピカ1。

いつもものポテトサラダと干し大根とコンビーフの野菜妙め。
生ビールを飲みながら作って食べる。

やはり2人では全部食べきれず残ってしまったのが残念。

昼寝と夜寝

外は白の世界。風もあって寒いので昼寝ときめ込む。
そうこうしているうちこ、 だんだんと詰まってくるのが音で分かる。
でも、2枚の布団も3人といったほどの混み具合。

他の部屋はがら空きという所もあり、順に詰めて行っているらしい。

寝るのにも飽きた・・・がといってすることも無し。
労山活動の問題点などを話し合いながら、今度は夜寝に入る。

夜中じゅう、ガタガタと窓を揺する風の音が聞こえる。

3日目 8月21日(金)

強風とガスの中へ出発

4:00起床、自炊場へ降りる。
残り物のごはんを、卵スープでおじやにして、干し大根をおかずにして、みそ汁という献立。

誰も居ない食堂で気ままに作って食べる。
サラダには手が伸びないので処分。

5:20発。
雨は降っていないが、強い風とガス
私は上だけの雨具。同行者は上下とも雨具を着こむ。

頂上に5:40着。
これまで白馬の頂上から周りの山並を見たことがない
真ん前の旭岳のてっぺんだけが朝日で輝いている。
5:45発。

稜線の花は残り花

稜線の花はトウヤクリンドウ位で他になし。
ビュービ ューと吹かれて寒い。
前回はこの辺まで雪があった‥・と思い出しながら、信州側の切れ落ちた崖の様相が変わった稜線を歩く。

ツクモダサの名残を調べながら歩くて。
葉っぱの切れ込みの深いのが多分そうだと見当をつける
岩陰を回り込んだ所に、小さなお花畑。暖か〜い。花もそれを知っているのかも。

タカネシオガマの群生がそこだけ鮮やかにピンク色を浮き立たせている。

6:15、三国境
ここから、ザレのトラバース。

三国境からは花が変わる

確か、鉢ガ岳の鞍部にタカネマツミシソウがいっぱい咲いていたっけ?と思い出しながら歩いていくとありました!
でも、半分以上真ん丸のイガダリ頭になってしまっている。
ウルップソウもあったっけ?と歩いていくと葉っぱととうもろこし状の穂の群生。
オヤマソバもあ ったなあ?と思い出しているとやっぱりありまLた。
ここらまでの記憶はしっかりある。

7:00、鉢ガ岳の稜線から外れた巻き適の所で休憩。
ここは風もなく暖かい。サングラスをかける。

左側の斜面は、全部お花畑の名残り
右側も同じ。
さぞかしきれ いだったろうなあ〜と思わせる所があちこちにあった。

今回の山行は「静けさがご馳走」とは、同行者の弁。

稜線から外れると暖かいが…

稜線こ出るとやっぱり寒い。
そして、赤いトウウチソウに出会った。ここで始めて見たあの花。
また会えた! でも、やっぱり終わりかけている。

タカネマツムシソウウメバチソウもいっぱい!

8:00〜8:10。これから雪倉岳の登りに入るところで休憩。

雪倉岳からの展望○

見上げるような斜面をゆっくりゆっくり、ジグザグに登る。
25分で雪倉岳頂上着。8:35〜8:40。
風は強いが展望はいい

三角錐の山が見える。あれはなに?と思っていたらどうやら剱岳らしい。

9:20〜9:30、風の来ないところで、りんご休憩。

ミヤマアズマギク赤いトウウチソウもあちこちにある。

  

どんどん下って「鍋底」へ

ここから下りに入る。
どんどん、ゴロゴロ・ザラザラの道を下って風衝草原へ。
とたんにトリカブトがたくさん現れる。
期待してていた所なのに、花はやっぱり遅かった・・・

  

暑くなってきたので、やっとここで雨具を片付ける。

またまた、下って行くと、とうとうお「鍋の底」まで降りてしまった。
水が疲れている所に、白いトウウチソウがたくさん咲いている。

  

べニバナイチゴの大きな真っ赤に色づいた実も、沢に沿ってずら〜つとならんでいる。
10:20〜10:30、休憩。

下ったらまた登り

さあ、ここからまた登り。樹林の中に入って行く。

ここらは大雨の中を歩いた覚え。それもバケツを空けたような降り方だったと記憶にある。
ツバメ岩赤男山の岩ゴロゴロ巻き道を通って、いつのまにか木道を歩いている。

あれっ?こんな所に木道あったっけ?と思いながら整備されたんだろうと考えながら歩く。

小桜ガ原から水平道へ

小桜ガ原の湿地に入る。水は少ない。
ここの次が分岐という記憶がある。前回は 水平道だった。
同行者に聞くと、「明日は、朝日岳へ登れるのだから、水平道を行きたい」 とのこと。

「OK、良いよ。雨の時と晴れの時では感じが違って同じ所と思えない から・・・」と答える。

11:25〜11:35稜線との分岐

キヌガサソウサンカヨウの実がなって いる近くの木道に腰を下ろし休憩。

木道は歩きやすい

水平道とはいいながら、アップダウンの連続で結構きつかった覚えのある道。
でも、朝日小屋のエリアに入ったのか、笹が刈り取ってあって歩きやすい。
湿地帯で、小さな白い星型の花を見つける。
「なに、これ?」と思ったが、よくよく見てみると、葉っぱはウメバチソウの葉っぱ。
「コウメバチソウ」かと思ったがあまりに小さくて、 「きっとヒメかヒナがつくよ」といっていたら、まさしくその通り、ヒメウメバチソウだった。
(初めて見たと思っていたが後で前回の記録を調べたら、ちやあんと記録してあった)

沢を徒渉して靴の中まで水が入った所も、どこか分からないほど水量は少なくて、少々物足りなさを感じるほど。

以前にはなかった木道があちこちにできていて、歩きやすくなっているのは有り難い。

朝日小屋が見えても、すぐには着かない

正面に、朝日小屋が見えて来た。
あの高さまで登ればいいんだと、分かるが、山が違う。

いったん鍋底まで降りなければ行けないのか、トラバースで行けるのかと思いながら、だんだん近づいてくる小屋の大きさに励まされて登っていく。

12:45〜12:55、休憩なしでは着きそうに無いと思って最後の休憩を取る。

すぐに分岐に出て13:10。
そこから小屋は5分。13:15、朝日小屋着。

朝日小屋では個室同然

小屋の前には、下沢さんと若者2人が座っている。
「こんにちわ一、お願いしま〜す」といって小屋に入る。
  

受付けには、下沢さん自作のテレホンカードが並んでいる。

赤いトウウチゾウはユキクラトウウチソウ白いのはタカネトウウチソウと分かる。

部屋は、2階の突き当たり。
結局我々2人の個室となる。お客が少ないためであろうが、嬉しい配慮。のんびりできる。

早速、体を拭いて着替えをしてさっぱりした所でビールだあ〜い。

外が気持ちいいので前夜の残りのニンニクの芽を炒めておつまみにする。
なかなかいける。ピールもおいしい。辺りは静か。言うこと無し。

鍋底で追い抜いて行った男性が遅れてついて、「早かったですねj と言う。
「速 くないですよ。のんびりきましたから・・・」と答える。
彼は頂上経由で来たそうだ。 我々は明日用に残してある。

夕食の5時まで昼寝。
「食事の用意ができましたよ」の声に目が覚める。

宿泊客は少ない

食堂は1テーブルだけでおさまる人数。10人。
天ぷら、酢の物、じゃがいもの煮物にみそ汁といった献立。

食後、写真集や、下沢さんが撮った写真朝日小屋花だよりの一覧をじっくり見 て、メモをとった。

カライトソウ上から咲くユキクラトウウチソウ下から咲く・・・とか、トリカブトはミヤマトリカブト。コゴメグサはミヤマコゴメグサ・・・と。

7時前の天気予報は、明日は晴れ

小屋の主の下沢さんにカライトソタとユキタラトウウチソクの違いについて話を聞く。

1、カライトソウは上から咲く。ユキクラトウウチソウは下から咲く。

2、カライトソウの方が花の時期はやや早い。

3、雪倉から朝日までの間、両方咲いている。

4、ぱっと見ただけで区別することはできにくい。

5、二者が混生していることはある。

6、割合からいうと、カライトソウの方が多い。

7、最初立っていても花が開いてくると垂れてくる。   など。

あ〜あ、セリ科の白い花の名前と、トリカブトがなぜミヤマなのかも聞けばよかったなあ〜

  

4日目 8月22日(土)

カライトソウトユキクラトウウチソウを見分けながら

5時の食事の声まで寝ていて慌てて起きる。

今日は16時発のバスまで無いのだから、慌てることは無い。

昨日教えてもらっ た鳥居の所のカライトソウを見に行ったり(全部花が終わっていてどちらから咲いたか分からず)

ゆっくり支度をして5:50発。

相変わらずセリ科の白い花が登山道の傍に並んで咲いている。
(結局図鑑を見て調べて、「ミヤマセンキュウ」にした)

朝日岳の頂上までに、何度も現れた赤い穂を見て、「これはカライトソウ」、こ れはユキクラトウウチソウ」と見分けながら登る。

    
    上から咲くカライトソウ                      下から咲くユキクラトウウチソウ

  

朝日岳頂上
に6:50〜7:05。

朝日岳山頂からの展望 ◎

三角錐の剣尖った形の白馬山頂が平らな杓子白馬と大分離れた所に位置する清水岳・その間の裾野が大きい雪倉が見える。

まだ、ゆっくりしたいような同行者を「もっときれいなところがあるから」、「ライチョウにも会えるかもしれないから」と、促して下り始める。

    

素晴らしいお花畑の中を下る

思ったとおり、少ないとは言うが今回の山行の中では最高のお花畑の連続に、つ いつい足も遅くなっる。

栂海くつがみ)との分岐を過ぎ、8:00〜8:10、前回、ハクサンコザタラ の咲いていた辺りで休憩。

こちら側にはオニシオガマが多い。

    

沢が多くなり、水のなかを歩くような所も随所に出て、だんだん暑くなってきた山道を降りていく。

チョウジギクが、水の流れに沿って群生しているのを見つけ、水が好きなんだあ…などと観察しながら下る。

「水の有る所で休みたい」との要望 で探すが、あいにく沢とは縁が切れたようで見つからない。
やむなく木陰で休憩。9:05〜9:15。大きなミドリユキザサの一叢がある所で。

樹林を過ぎ、開けた展望地へ出ると、タカネパラの赤い実がどっ さり。
こんなに咲いていたのならさぞかし豪華だったろうなあと想像できる。

    

それに足の踏み場も無いほどのシロウマアサツキ
こんないいところで休憩しない手はない。ザックを降ろして休む。

 

しかし、残念なことに朝日岳があっという間にガスに隠れてしまったことと、ど〜んとした富士山より雄大だと思えた雪倉岳がやはり、ガスのため見えなくなってしまったこと。

さあ、出発と思い、木道のある方面へ降りていくがなんとなく変。
踏み跡がはっ きりしない。
あれ? 確か斜面を右に見て下ったはず?と思い、引き返す。

先程休 んだすぐ傍に標識があったのを見逃していた。
左に90度曲がる道があった。

ここも、静かで気持ちのいいところ
周りはかつてのお花畑の跡
キンコウカ・アカバナ・シモツケソウ・オニシオガマ・ハクサンシャジン・カライトソウ・ミヤマアケボノソウ・ウメバチソクなどなで、花いっぱいの道

木道に注意して花園三角点へ

傾いた木道に注意して歩く。
心配していた木道も、昨日・今日と雨が降ってないので滑りもせず所々の傾きやぐらつきを我慢すれば快適な道。

花園三角点近くは、シラタマノキがいっぱい。収穫できるほど。
ここらは湿地が後退して、乾き始めている。

急なカモシカ坂を下って白高地沢へ

いよいよ、カモシカ坂。急坂だったの記憶どおり、樹林の中の歩きにくい道。

ここを降りたら、白高地沢・・・の記憶があるのでどんどん下る。
一気に沢まで行けそうに無いので、やや緩くなった所で休憩。10:50〜11:00。

11:25〜11:35、白高地沢着。
心配していた仮橋は、2枚合わせのしっ かりした板作り
水量も多くないので安心して渡れる。
水は冷たく、顔を洗う。

親子連れらしい3人組も休憩。息子2人は元気。やや遅れて父親らしい人。

また樹林に入る。
ここまで時間がかかりすぎていたので少々スピードアップをする。

暗い樹林の中に、ツバメオモトの黒い実がたくさん。

緩いアップダウンとトモエシオガマの咲く岩場を越えて瀬戸州の仮橋へと歩を急ぐ。

瀬戸川の仮橋は工事中

だんだん大きくなる沢の音を頼りに、まだかまだかの思いで瀬戸川こ着。12:35〜12:45。
なるほど、鉄橋は取り外され、アルミの工事用の仮橋が掛かっている。

丁度昼の休憩時か、人の姿は無し。
2/3までは手すり付き。その後は手すり無しの細い1枚の板だけで、それが不安定に揺れる。

こわごわ2枚分を夢中でわたり終えると、なんと!工事現場に着いてしまった!

登山道は2枚分戻った所にある分岐の仮橋。
あ〜あ。ま たこわごわ引き返し、1枚分を渡る。

ストックを伸ばし、川底に突いて安定を保つ。
体の重みで水が仮橋の上に少しかぶる。

前日が雨だったら渡れないというのはこの事か…と納得。

ヘリも飛来しているらしく、注意の看板も立っている。

下山でも、長い登りがある

ここから長い急登。覚悟して出発。

どろどろ・ぐちゃ・ぐちやの道。傾いた本道。
滑り落ちないようにバランスを取っ てどろどろに落ちないようにしながら登る。

一度川に降りて、さてこの続きは?と探すと何と下流にあった。
昨日の宿泊者が1〜2時間間違えたというのは、ここの ことかな?と思われる場所。

ピークまで上がってしまえば湿地に出る…と思い、ど んどん歩く。

平馬の平から蓮華温泉までも長い

兵馬の平にやっと着く。
ガスの中に花がぼんやり見え、勢いのいい沢の流れが聞こえる中、木道を歩いていく。

    

蓮華温泉へは、まだ山ひとつ越さ なければならない。

休み無しで行けそうに無いので、木道の途中で休憩。13:35〜13:45。

滑りやすい木道の階段を嫌って、端の方の山道を登って、やっと赤い屋根が見え た!

キャンプ場らしい。
温泉はまだその先。

蓮華温泉に着

登山口から緩い登りで14:25、蓮華温泉に着。長かった!

標準コースタイム 6時間の所を、8時間半 
前半3時間40分の所を、5時間半。後半2時間20分の所を、2時間50分。
花が多かった分、時間がかかる。

早速温泉に入る。

前回と作りが変わって、靴を脱いで、食堂を適って入っていく 道順。

明るくて大きなガラス窓になっている。

先客は居たがすぐ出てしまい借り切 りとなった。
ゆっくり湯に浸かり、3日分の汗を流す。

勿論その後はピール。
おなかが空いているが、食堂は無いので外のベンチでビールを空ける。

続々と白馬大池方面から人が集まってきて広場は混雑を始める。

それを嫌って、 早めにバス停へ
まだ、乗車してはいけないとのことで待合室で会計の清算。

バスは、半分以下の入り。

バスで平岩駅へ

1人1シート。
行動用のお茶も全部飲んでしまった。
これからの1時間、喉が渇くなあ・・・水を汲ん でくればよかった・・・と思いながら我慢して平岩まで。

平岩駅前の自動販売機で、お茶・紅茶・ビール・ワインを買ってこれからの長旅に備える。

平岩駅、17:19発。
南小谷、17:43着〜17:45発。

計画が狂った

松本、19:38着までは計画どおり。

それからが時刻表の読み間違いで、20:20発の「しなの」に乗らず、特急料金をけちって20:40の普通に乗るつもりで、駅デパートの食堂で味噌カツを食 べていたからいけない。

乗車してアナウンスを聞くともなしに聞いていたら、「あっ−!!!!!j 

はっと気づき時刻表を見直すと、なんと!。
メモにはちゃあんと23時と書いてあるのに、22時に連絡するとばかりの思い込みで、中津から名古屋行きの普通に乗り換えられると勘違い!!

思い込みは怖い

なんということ!!。もう一度時刻表を調べてもやっぱり連絡は無し。
車掌さんに臨時の急行でもないかと思って聞きに行ったが、無し!!

停車時刻の長い塩尻で、「今日多治見までタク シーで帰るか?」「中津川で泊まるか?」いろいろ考えた末、中津川泊まることにする。

今日中に帰れず、中津川で泊まることになった

馬鹿だねえ、思い込みって恐いねえ。
よく考えればおかしいことに気づけるのに、 念には念をの注意が足らなかったなあ、運命はうけいれなくらや…‥などなどの考 えが頭をよぎって眠るどころではない。

あれこれ考えながらザックにもたれて目をつぶって時間をやり過ごす。

中津川駅23:05着。

改札で「駅前旅館ありませんか?j と 聞くと「無い。シティホテルならある」という返事。

早速電話帳で調べるが名前 が分からず、もう一度聞きに行くと、さっと小さな紙を渡してくれる。

一番近いホテルに電話を掛ける。
「O K」の返事がすぐ返ってきた。9000円。
歩いて5分もかからない。4階のツインに入る。

清潔なシーツとタオル、それに寝間着も。
ワインを飲んで寝る。

翌日、朝食を食べる所を探したが無し。

すきっ腹を抱えて7:00の電車に乗る。

駅前 で見つけた「いいなか−飯田・中津川間のバス」時刻表を見ながら、南アルプスへ行くのに車が無くても行ける話をしながら多治見着。

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