涸沢の紅葉はやっぱり超一級品
               涸沢〜北穂高岳往復
               (上高地〜涸沢〜北穂高往復)



涸沢から振り返ってみる北穂高岳
●場 所 長野県南安曇郡
●標高 北穂高岳 3106m
●山行日 2000年10月7日〜10月8日
●コース 上高地〜横尾〜涸沢〜北穂高岳往復
●多治見から
  登山口まで
多治見駅ー松本ー新島々⇒上高地
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽
●コースタイム 1日目 10月7日(土)
多治見発
上高地
涸沢
北穂高岳
0:18
7:05〜7:15
12:50〜13:00
15:40着
2日目 10月8日(日)
北穂高小屋
涸沢
上高地
5:30頃発
7:40〜7:45
12:00着
周辺地図はこちら


1日目 10月7日(土)

追い抜いて北穂高小屋まで

「夜行・上高地」という計画に、いつも同行する友人は拒否反応。
やむなく1人で出かけることにする。

涸沢は「紅葉の横綱」といわれているところ。

新聞で立て続けに中央アルプスや北アルプスの紅葉を取り上げていたし、7日は「晴れ」と出たので矢も盾もたまらなくなってギリギリで決心する。

深夜の0:18発の急行が、予定時刻になっても来ない。
駅員さんの話では「地震があったため遅れている」ということだった。

20分ほど送れて乗車。自由席は満員。迷うことなく指定席車両に入る。

禁煙席は空いていなくて、タバコの臭いがあちこちからしてくる。
鼻を抑えて我慢し、うるさい声もひたすら我慢して無理やり寝ることにする。

松本から新島々行きに乗り換える。
ラッシュ時の列車と同じくらい身動きもできないほどの乗客の中、一番後ろの所に横になって寝ている男性たちがいる。
信じられない。
立っている人たちの顔を見られなくて皆眠った振り。

新島々に着くと、バスの切符を持っていない人は並んで買わなければならない。
小1時間待たされた。(この日以来、通しで買うようにした。スムースに上高地に入れる)

  
      梓川と前穂  ぞろぞろと果てしない人の列をどんどん追い抜いた

  

やっと上高地に着いた。計画書を出して出発。

  

大勢の観光客や登山者を追い抜いて、とにかくこのだらだら歩きから逃れたいと思って抜いていくが抜いても抜いても先頭にならない

もしかして上高地から涸沢まで列が続いているのか・・・・?と思えるほどの混みよう。

下山してくる人もいるので、すれ違いも大変。

2回目の休憩の後で、横尾に着。9:45〜10:00。
横尾山荘はきれいに新築されている。
トイレも長蛇の列。橋の周りも人・人・人・・・。

橋を渡ってやっと登山道か・・・と思ったが、大勢のパーティーに紛れ込んだようで、傘をさしているおじさんもいる。

追い抜く若者に「危ないですよ」といわれても追い抜くほうが悪いと言った口ぶり。
追い抜かなければ、ちっとも前へ進めれない。「お先にどうぞ」の声もかからない。

本谷橋、11:00〜11:10。

  
    涸沢が近づいてきた  ナナカマドが真っ赤

涸沢に近づくにつれ、紅葉が見事になってきた。
あ〜あ、思いきって出かけて来てよかった!!とため息が出る。

対岸の紅葉も、歩いている登山道の紅葉も、仰ぎ見る涸沢の紅葉も、
振り返ってみる紅葉も超一級!!

天候はバッチリの青空で、照り輝く黄色・紅色で全山錦織り

  

  

  

  
   素晴らしい紅葉と穂高 これを見るために無理をしてでも来た!!

着いた涸沢小屋のテラスは、これまた大勢の人。
ザックは外に並べるようにゴザが敷いてある??
・・・ということは、満員になり、ザックも部屋の中に置けない状態になることを予想している!!
あっ、ここは駄目!!

北穂高山荘までここから3時間。そこまで行こう・・・と決め、13:00に発。

もしかしてこうなるのではないかと思って、どんどん追い抜いて時間短縮をしてきたおかげで、明るいうちに、遅くても16:30には小屋につけると踏む。

ここからやっと静かな山になった。
後ろに2、3人。前にも2、3人ほどで、ほとんどの人は涸沢泊りらしい。

岩屑の滑りやすい所、ガラガラで落石を起こしそうな所、鎖場・梯子のある所など、変化に富んでいていかにも山らしい。

  
   北穂の頂上  涸沢側は展望がいいのに反対側は大きな雲海

涸沢までが散歩道としたら、やっとここからが登山道。

登るにつれ展望がよくなり、下の涸沢のテント村がきれいに見える。

  
  
上から眺める紅葉も味わいがあるし、常念も見えてくるしでいいことばかり。
足元だけには十分注意して、周りの景色をじっくり見回して息切れすることも無く頂上に着。15:40。

風が強くなり、1枚のシャツだけでは寒く、雨具の上を着る。

写真を撮ってすぐ下の小屋に入る。
1枚の布団に2人と聞かされ、「ま、そのくらいなら」と一安心。
ここの従業員教育は行き届いていて感じがいい。

2日目 10月8日(日)

混雑を逃れるために、スピード下山

明るくなるのを待って、出発。

  

人出が多くならないうちに、鎖場・梯子を通り過ぎてしまいたいという思いと、上高地で待たされるのは嫌!!という気持ちで急ぐ。

何しろ、2・3時間バス待ちをしたという話を嫌と言うほど聞かされていたし味わっているから。

ご来光は歩きながら見て、後はひたすら下る。
今日のご来光はほんの一瞬見えたものの曇り空になってしまった。

  

  

昨日のあの輝きはくすんでしまい、地味色になってしまっている。
天気のいい7日に無理をして登っておいてよかった・・・・と思う。

涸沢への下りでは、登ってくる人に何度「お先にどうぞ」と言ったことか。
どんどん登ってくるので、鎖場ではいつまで待っても人が切れない

  

  
   鎖場・梯子を下りて振り仰ぐ

「1人おりまーす。」と声をかけて強引にでも下りなければ、いつまでたってもきりがない。

涸沢に、7:45着。コースタイムより遅れたのは譲っていたからだろうと察する。

ここからは散歩道同然。涸沢テント村の中を歩いて下りに入る。

どんどん追い抜いて、横尾に9:55着。

上高地に、12:10着。12:20発の整理券すぐ乗車

2、3時間待たないためには、こんなスピードで来ないといけないのかと、驚くやら感心するやら。

今回の紅葉は、混雑・待ち時間・夜行などのマイナス面を引いてもおつりがくるくらいの素晴らしさ

この素晴らしい紅葉を見るために、どうしたら効率よくできるか考えてみた。

@天気がいい日にどんどん登ってしまう。そのための体力が必要。

A人と同じことをしていては混雑に巻き込まれる。
切符はクーポン券などを買って途中で購入する時間をとらない。

B小屋の混雑が嫌ならテントを持ち上げる。そのための体力も必要。

C12時までに下山すれば帰りの交通の混雑から逃れられる。

D夜行の電車で自由席が混んでいたら指定席を取る。混みそうな時はあらかじめ取っておく。

E電車の中でも、混雑の小屋の中でも寝ることができる図太い神経が必要。体力温存のため。

「山行記録1996年〜2000年」に戻る

トップページへ戻る