駆け足山行  北八ツ    天狗岳
          (渋の湯〜高見石〜天狗岳〜黒百合ヒュッテ)



高見石小屋の前で


●場 所 長野県茅野市
●標高 2645、8m
●山行日 2000年12月27日〜28日
●コース 渋の湯〜高見石〜天狗岳〜黒百合ヒュッテ
●多治見から
    登山口まで
多治見駅ー塩尻駅ー茅野駅=渋の湯
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽  中山 
●コースタイム 1日目 12月27日
多治見
茅野駅
渋の湯
高見石小屋(泊)
11:22発
13:34着 
14:44着
17:10着
2日目 12月28日
高見石小屋
中山峠 
天狗岳
黒百合ヒュッテ
渋の湯
 
7:30発
9:25〜9:40

12:00〜12:20
13:10
14:30〜14:52
地図はこちら


1日目 12月27日


こんな天気では中止・・・

26日朝、外を見ると雪が降っている。
それも半端ではない。天気予報を調べると今後もまだこの天気は続くと言う。
長野県北部(唐松岳へ行こうと思っていた)の天気予報を聞くがやはりよくない。

日中もどんどん降り、これでは新雪の上をラッセルしなければならないし
何よりも天候が悪ければ動くこともできない・・・と思い
いったんは、「明日の出発は中止」を連絡する。



いい天気になった〜

27日、起きてみると素晴らしい天気。
中山さんに連絡を取ろうにもなかなかつながらない。でも、パッキングを始める。

やっと8:30、連絡が取れた。
「これからパッキングできそう?」と聞くと「やってみます」の返事。

1台、「しなの」を遅らせて、唐松岳へ行こうと八方池山荘へ電話をすると、
「ゴンドラは動いているがリフトが強風のため止まっている
いつ動くか分からない・・・」と言う返事。

こりゃあだめだ・・・と思い、急遽目的地を八ヶ岳に変更する。



あっちこっちに連絡を取る

茅野で乗り継ぎのバスがあるか?・・・ある。
渋の湯に何時に着くか?・・・14:44着。
渋の湯から高見石まで1時間40分で着く。(以前の計画書を調べる)
多治見、11:22発のしなのに乗れば、17:00までには小屋に着ける・・・と考え、
中山さんに伝える。


1人ならこうやってさっさと変更してしまえるが、
相手がいる場合、思惑も分からず強引に推し進める結果となってしまい申し訳ないと思う。

中山さんはためらいながらもOKの返事。



高見石小屋にTEL

高見石小屋にTELして予約する。
「今どこにいるのですか?」の問いに
まさか自宅とはいえず「これから電車に乗ります」と答えた所、
「遅くないですか?」と言われるのに、「前にも行ったことがありますから」と強引に交渉する。


計画書を作って、浦本さんと林さんに送り、
八方池山荘にキャンセルの電話を入れ・・・と大忙しで出発。



あわただしい出発

昨日砥いで貰ったピッケルを取りに行き、行動食を買い、
2人分の切符をかって中山さんを待つ。
なんとあわただしい山行だこと!!


何か忘れ物があるような???というわりに、2人ともちゃんとそろっていた。
中山さんが非常食を忘れただけらしい。



特急「しなの」に座れた

「しなの」は、指定席が満員と言われたわりにチラホラ空いていて、
2人とも離れてはいるがちゃんと座れた。

さすが特急。早い。塩尻で乗り換え4番ホームへ。
キオスクで日本酒を買って今夜に備える。
茅野までの間に、ヘッドランプをザックの上の方に置くよう、手真似で伝える。



着いたら、すぐ出発

渋の湯への最終バスに乗る。
バスから下りてからの時間を無駄にしないよう
すぐ歩き始められるように、バスの中で身支度とパッキングを済ませる。
腹ごしらえもバスの中で済ませる。

渋の湯到着の5分後に出発。14:50。



高見石へは川に沿って

高見石へは橋を渡ってすぐ左折。
黒百合ヒュッテが右に曲がって登って行くのに比べると楽々。
アイゼンは必要なし。トレースは数名の足跡あり。
川に沿ってたらたらと歩く。雪は多い。登山道はしっかり雪の下。


何度も橋が出てきたが、隙間のある橋なので注意して足を乗せる。
川を渡った所で休憩、15:20。
暑いのでフリースのベストを脱ぐ。中山さんは長袖の山用下着になる。

素敵な青空。白い雲
あわてて出かけてきたがこの景色を見てやっぱり思い切って来てよかった・・・と思う。



2時間で小屋に着ける・・・

このルートは林さんと大雪の日に下ったルートである。
2時間ほどで着けると踏んでいる。
今日はいい天気だし、雪明りで見えるだろうとも考える。

登山地図では、「谷を登ってしわしわの急坂を登ったら、
たらたらになりそこを歩けば高見石」と出ている。



賽の河原を登る

石ゴロゴロにはまだ雪がついていないので
隙間に足を入れないよう気をつけながら登る。

だんだん大きな岩の所に来ると谷が広がり、
岩の上の足跡も雪が少なくなって分かりにくくなり、ルート探しに時間がかかる。
竹の先の赤布と赤ペンキを探しながら足を出す。



日没・・・

16:15、休憩。−10℃。

16:40頃、日没。雪が紅色に染まる
「中央アルプスの宝剣に夕日が沈み、シルエットが浮かんでいる」・・・と中山さんから教えられる。


さあ、急がないと。谷からはずれ、左の斜面を緩く登り始める。
あと少しで麦草からの分岐に出るはず・・・と急ぐ。
しかし、なかなか分岐に着かない。たらたらがこんなに長いとは・・。
つい急いで間が離れてしまう。



ヘッドランプは必要なし・・・小屋着

暗くなり始めたが雪の白さでヘッドランプをつけるほどではない。
17:05、分岐。
「あと5分だよ〜」と伝え小屋へ急ぐ。
17:10着。電気の明かりが懐かしい

「今晩は〜」と入っていくと、中はランプの明かりだけで薄暗い。
男の人が薄暗い中で雪を溶かして湯を作っている。



夕食は肉 or 魚が選べる

早速「トンカツがいいか?、鮭のホイル焼きがいいか?」と訪ねられる。
2人とも鮭にする。
5:30から夕食と言われ待つ間がなくラッキー。
今日は我々だけの貸切だって。すご〜い。
静けさを求めてきた甲斐があった。
オーナーの原田さんは体を壊して下界に下りていると・・・・。ふ〜ん。



熱燗で夕食

2階にコタツが用意してある。冷えた靴下を脱いで中に入れ、
新しい靴下を穿く。う〜ん、暖かい。

ザックの中味も出したい放題。お布団も使い放題。
整理が終わって1階へ下りると夕食の準備ができていた。

駅で購入した日本酒をガスで直に温めて熱燗で飲む。
「冷めないようにストーブの上に置くといいよ」・・・の声に感謝。

ホイル焼きは熱々でおいしいが、ご飯はぬるくてパサつき気味。
干し大根は戻しすぎで歯ごたえがない。私が作ったほうがおいしい・・・
などと話し合いながらも熱燗でいただく。



暑くなって薄着で寝る

夕食が終わればやることなし。星を見てから・・・と外へ出るときれいな青空。
北斗七星が見える。明日は晴れだと確信して中へ入る。

トイレは、小のみ家の中OK。手洗いは洗面器の溜め水。

お布団にもぐりこむ。シュラフカバーのおかげで、他人と間接接触をしないで安心して眠れる。

小屋番さんが音のしない灯油ランプに換えたのも、中山さんが眠ったのも知らずに熟睡。


途中暑くなって、まずフリースを脱ぎ、ズボンと靴下を脱ぎ、
フリースのベストも脱いで、かけておいた毛布もどけて
(敷布団2枚、毛布1枚の上に私。掛け布団1枚と毛布1枚を上に掛けていた)、
足先をコタツの外へ出してやっとぐっすり。



2日目 12月28日


天気は曇り

6:00、起床。朝食は6:00に頼んである。

外へ出てみると曇り空。
昨日小屋番さんから聞いた「最高の天気」は外れた。
第2次寒波が来る」という。
朝食はパンと紅茶の洋風。



もう踏み跡が・・・

積雪期の身支度には時間がかかる。
玄関で写真を撮ってもらって7:30発。

さすが、北八ツ。雪が多い。もう踏み跡がある。
新しい1歩は付けられなかった

私のストックは昨日から、先の輪っかが取れてしまっている。
その上3段式の3段目が凍って動かない。
しかし、軽ピッケルのようにずぶりと雪の中に突き刺さるので
手ごたえが感じられなかなか調子がいい。


樹林を抜けると強風地帯

中山手前の展望台は風は吹きすさび寒いことこの上なし。
のんびりと樹林の中を歩いてきた身には天と地と程の差
雪も吹き溜まりになっていて深い。ストックが手元まで潜るほど。

中山頂上。8:50。
ここから急な岩々を下るのだが、今日は雪が着いていて歩きやすくなっている。

「にゅう」方面にはトレースなし。



たくさん着込んで強風対策


中山峠に9:25着。ここからは吹かれるので装備を万端にする。
フリースのベストにフリースとネックウオーマーを着込む。
ストックを片付けピッケルを出しアイゼンも着ける。

9:40発。始めは樹林帯。そこを過ぎると小ピーク。
右から強風が吹いてきて体がふらつく。おっとっと、踏みこたえる

中山さんに行く気があるか尋ねると否定しないので先に進む。



ピッケルを使って急登を

また樹林に入って次に出ると大きな岩々の重なり。
上の方に赤布の付いている木がある。
そこを目指して、キコキコキーキーとアイゼンの金属音を軋ませながら登る
前回来たときは真っ白い西天狗と青空が印象に残っているだけで、こんな岩の記憶がない。


岩が終わると今度は急登。
一歩一歩ピッケルを使って登る。
また中山さんに前進するかどうか尋ねると否定しないので前進。


強風に吹かれながら頂上へ

急登が終わって「天狗のすり鉢池コース」との合流点になる。
雪が風で飛ばされ踏み跡を消してしまう。

風の来ない岩陰で休憩。11:00。ガスの切れ間、左上に岩峰が見える。「天狗の鼻」。
そこから天狗までは岩の連続。
右からの風に吹かれながら頂上に着。12:00。



縦走は止める

西天狗はパス。姿も見えない。さあ、夏沢峠へと向かう。

急な岩場を下り、網々の橋を渡り、なおも下っていくとかすかに先が見えた。
狭い稜線。右も左も切れている。
鞍部まで下ってまた登り返す先も岩々の山。

この天気、すーっと行く気が失せ、「もう帰ろう」の言葉が出る。
戻るときのほっぺに感じる突き刺すような冷たい風が駄目押しをする。
また戻った頂上は12:20。



天候悪化のはずで止めたのに・・・

岩場に注意して勝手知ったる元来た道を進む。
先ほどの岩稜に比べなんと穏やかな道。

下っていくとだんだん景色が見えてきた。何で〜、悪くなるはずなのに〜??

カメラを取り出して写す余裕も出てきて、ザックを置いてカメラ休憩。
硫黄の頂上はまだガスの中だが、
天狗の庭、中山方面の白い木々、みどり湖方面の雪のなさまではっきり見える。
ついには青空まで。あ〜あ。



最終のバスに乗ろう

急な斜面も雪なら楽々。

黒百合ヒュッテに13:10着。
バスの時刻を聞きに行くと、最終が14:52発
登山地図を出してコースタイムを調べると1時間30分。
ぎりぎりで間に合いそう。ささっと身支度をして13:20発。


雪道は走るように下れるから好き。
すいすいと下って唐沢鉱泉分岐まで予定より10分時間短縮できた。
これなら間に合うと踏んで、またまたすいすいと下って渋の湯に14:30着。はや〜い。



まる1日で車上の人

駐車場でパッキングと身支度を終えて、ちょうどいい所へバスが来た。
暖かいバスの中で ずっと担いできた日本酒で乾杯。
コンタクトレンズの液体も、オリーブオイルも凍るほどの寒さなのでひんやりとしておいしい。

ゆったりと座って茅野の駅へ。
とんとん拍子で、多治見に18:14着。駆け足山行だった・・・。




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