岩・温泉・花の 北アルプス縦走 

   5日目 真砂沢ヒュッテ〜仙人小屋〜阿曽原温泉小屋
  
6日目 阿曽原温泉小屋〜欅平〜祖母谷温泉

5日目 7月27日(木)

静かな山歩きの後は温泉へ

お湯を沸かしてから出発、6:05。
  
  
    真砂沢ヒュッテ前で

真砂沢ヒュッテを出ると直ぐ、始めて目にする水流が現れた。
しかし、雪渓はまだまだ続く。

  
     真砂沢ロッジの前で初めて水を見る

前方に男性1人休憩中。人影がこんなにも懐かしいとはね・・・

右はゴーゴーとした流れ。左の岸壁を鎖を伝ってへつる。スリル!
クレバスの中を赤布に導かれて通過。二俣の吊り橋を渡って左へ。
  
  
   クレバスの中を通って行く

ここから急な溝状の登り。見上げても見上げても続いている。

  
   スノーブリッジが残っている

声がするので見上げると、仙人小屋のおじさんと若者が登山道の整備中

滑りやすいザレの道を渡り、また登りに入る。
八ツ峰や三の窓の雪渓
がよく見える。


仙人峠までは尾根道。少々のアップダウンを繰り返しながら稜線歩き。
仙人池ヒュッテが見えてきた。

  
    三の窓の雪渓がよく見える

仙人峠からゴロゴロの石の道を下ってヒュッテ着
「有名な仙人池ですよ」と誘われて見に行く。
しかし、今日はまだ雪が浮かんでいる。

阿曽原への下り道を尋ねると、道筋の注意事項などを
どんどん話し始めるので、「ちょっと待ってください、とても覚え切れません。
メモします」と言ってメモする。

  
    仙人池ヒュッテが見えた

30分くらい下ると雪渓に出る。
山が狭くなってくると滝があるので右に道があるので巻く。
また、雪渓があるので下りる。急である。
山崩れがあるので乗り越すと左前に夏道。
仙人湯から15分ほどでまた雪渓。下流へ下りる。

真ん中に穴があいているので右へ巻く。本流の雪渓を下る。
左涸沢が崩れているので左へ乗り越す。赤旗からは夏道
』・・・・という内容。

  
   仙人池から八ツ峰を見上げる

お礼を言って、時々メモを見て確かめながら下る
本流でアイゼンを着ける。滝を巻くときは、左側に雪渓が張り出していて
乗ると落っこちそうでひやひや。
仙人湯の湯煙が二筋、対岸に見える。

小屋へ引き込む水のパイプの小さい穴から吹き出している冷たい水で、
「アイゼン」の泥を落としたり、タオルを濡らしたりする。

  
   仙人池ヒュッテから下りていく雪渓

仙人温泉は素通り。ひたすら前進。また雪渓に出る。
よく考えれば、この夏道は仙人温泉へ行くための道で阿曽原を目指すならずっと雪渓通しで
下ったほうが楽ではないのかなあ?と思うがどうなんだろう。

阿曽原峠、13:35。ここからは草刈など手入れがよくされた急な石ごろごろの小道。
小屋に14:15着。
温泉は、ここから下へ約7分
「先客が出るのを待って入ってください。入るときは声をかけて」と言われる。
今日のお客は私で5人目。広い個室に入る。

着替えを持って待ちきれずに出かける。「入っていますか〜」と声をかけて近づく。
もういいそうで交代して入る。

たった1人の露天風呂。ちびた石鹸が張り付いていたのを有り難く使わせてもらう。
熱めで長くは入っておれない。洗濯もしてさっぱりして出る。

夕食の脂っこいものはパス。ソーメンと茄子の煮物はおいしかった。

これらの野菜はこの小屋の周りで作っているんだって!。米はコシヒカリ。

布団は冬季下ろす。小屋自体も雪崩のために分解組み立てを繰り返す・・・・
などの話をオーナーより聞く。

水は飲用可。トイレはバイオ。

部屋中にロープを張り渡して洗濯物を干したが、翌朝までには乾かなかった。

ここまでに見つけた花
オオバキスミレ・オオバミゾホウズキ・コミヤマカタバミ・エンレイソウ・コイワカガミ・チングルマ・コメツツジ・ハナヒリノキ・ミヤマホツツジ・ニッコウキスゲ・ハクサンイチゲ・クロウスゴの実・アカモノの実・カタクリの種・ヤマアジサイ(とてもきれいな青磁色)・ミヤマママコナなど

6日目 7月28日(金)

雨の中の山行  その後はまた温泉へ

4時におきて温泉へ。天気予報はよくない。富山の降水率は70%だという。
もうパラパラしてきた。

小屋の前の雪渓の状態が悪いので、トンネルを通って案内するとのこと。6:40発。
テント場のトンネルからヘッドランプをつけて向こう岸へ。

  
   阿曽原温泉小屋のオーナーと

欅平からくる人のためにメガホンと無線機が置いてあって、それで呼ぶと
迎えにいく・・・のだそうである。

急な登り20分で水平歩道に入る。
まるで箒で掃除したみたいに落ち葉がない・・・と思っていたら、
本当に熊手などの道具が置いてあった。

樹木が茂っているので高度感がなく遊歩道的である。

  
   水平歩道  ホントに水平

昨日オーナーから話を聞いていた通り。
慎重に・気を抜くことなく・針金を持っていけば大丈夫な道である。
9:30頃、雨具を着る。

   
    真横に水平道が通っている

雨はだんだん強くなってくる。
志合谷のトンネルは真っ暗。ヘッドランプをつけて進む。何も見えない。
足元を澄んだ水が流れている。

ここまでに見つけた花
シモツケ・コキンレイカ・アカモノ・イワナシの実・オオバギボウシ・タテヤマウツボグサ
など

鉄塔が見えてきた。汽笛らしい音も聞こえてきた。
もう直ぐだと思いながら、なかなか着かない。

4つ目の鉄塔を過ぎてやっと下りに入る。

欅平の駅に、12:25着。12:25発。
川に沿って、「落石危険地帯」と工事車両の行き交う道を傘をさして歩いて
祖母谷温泉へ。橋をわたって13:40着。

温泉へすぐ入れるという。嬉しいな。またまた濡れたものを洗う。

脱水機を貸してもらい、ストーブで乾かす。翌朝には乾いていた。有り難い。

祖父、「源次郎」さんの写真がある。源次郎尾根の名前の由来。

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