沢の楽しさをもう一度 |
沢上谷 (高原川・ソーレ谷) |
二俣の滝を上がったところで |
●場 所 | 岐阜県吉城郡上宝村 | |
●標高 | ・・・・ | ||
●山行日 | 2003年9月6日 | ||
●コース | 入渓点〜五郎七郎滝〜岩洞滝〜箕谷大滝〜遡行終了点 | ||
●多治見から 登山口まで |
多治見=美濃太田=41号線=高山=丹生川村 =上宝村=入渓点 鳥倉林道終点(P) ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス |
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●参加者 | 玉置 小酒井夫妻 丹羽 若尾 渡辺 八槇 | ||
●コースタイム |
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地図はこちら |
赤木沢のあのきれいなエメラルドグリーン、川底の石まで見える透明度、 心地よい冷たさ・・・・が懐かしい。 残暑も厳しい、ぜひ涼しい沢登りを・・・と玉置さんに話を持ちかける。 渡辺さんお勧めのソーレ谷。彼は初耳だったようだが「いいですよ・・・」の返事。 インターネットであちこち調べるときれいな写真がついている ホームページがあった。行く気十分。 地図も調べFAXで送られてきたガイドブックと照らし合わせて手書きの地図も作る。
家を4:20発。小酒井さんの車に便乗して集合地点へ。 八槇さんも参加ということで車2台になる。 それならあっちとこっちに車を分けて置き、 靴も着替えも車の中に置いておけるのでありがたい。
高山から丹生川村を経て上宝村へ。 近道の林道は工事中のためロッセスキー場のほうへ迂回して、入渓点を探す。 以前に来たことのある渡辺さんの記憶を頼りに偵察。 ここで良い・・・という分岐から右へ。すぐ橋を渡る。渡辺さんはここが終了点だと言う。 小広場に駐車。1台はここに置き、もう1台で入渓点まで移動することに決まる。 7人全員が乗るためには、遡行に必要ないものはこちらの車に置き、 沢シューズも装備も皆支度して荷物を減らす。大きな車に感謝。 |
入渓点 石垣が積んであり 立派な広場になっている所に駐車 ここを下って右側へ遡行する |
登って下って約10分、歩いたら長い道のりになっただろう・・・・。 渡辺さんの記憶にある入渓点に到着。 林道脇にはツリフネソウやキツリフネ・ノコンギク・ ハンゴンソウ・ミゾソバなどが咲いている。 石垣が積まれ何かの工事中のような広場に8:15着。 長袖の山シャツの上に半袖のTシャツ、ハーネス、 ヘルメットをつけ、準備OK、8:25発。 |
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谷へ下りる立派な道を下るとすぐソーレ谷。 水深はためらわなくても足が入るほど浅いし、冷たくはない。 赤っぽい川底。積極的に水に入りたいのは若尾さんと小酒井勉さん。 玉置さんは非積極派。私はどちらかといえば後者。 ストックは『滑るからあったほうが良い・・・』と聞いて、 渡渉もないし一度は置いてこようかと思ったが持ってきている。 これで水深も図れるしバランスも取れるので便利。 |
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五郎七郎滝 本流から左に入ったところにある |
どんどん進むと左側に滝。 ここが五郎七郎滝の入り口。8:50発。 急な斜面を左側の木に捉まって上へ。 すぐ滝の上に出る。歩きやすいナメ床。 しばらく行くと滝。直進する積極派と右に巻く非積極派に分かれる。 再び合流してまたナメ床を登ると・・・ありました〜、五郎七郎滝。 50mだというが、予想よりは小ぶりに感じる。 |
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五郎七郎滝から本流へ戻る時 ザイルを使って下りる |
本流へ引き返す。 先ほど二手に別れた滝をザイルを使って下りることに。 玉置さんの手さばき良くザイルが流され順番に下りる。 1本のザイル(9mm×45m)があるだけで安心感が広がり、 楽々下りられる。 |
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五郎七郎滝への入り口の滝 下る時はザイルを使う |
入り口の滝も土が滑りやすいのでまたザイルを出してもらう。 安心して下りる。9:30着。 近くにアケボノソウを見つける。 先ほどよりも赤味が増したナメ床を進む。 「今日は沢登りではなく沢歩きです」・・・と 言われたとおりの沢歩きを楽しむ。 おっと、岩が滑り、ぐらっときて、どぼんと被害にあう人も出る。 雨がポツポツ降って来た。 |
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ソーレ谷本流 赤っぽいナメ床 |
木陰できれいなナメ床の前で休憩。
今度は小さな沢が左手に。ここが岩洞滝の入り口。 どんどん進む。時々巻く道は苔びっしりふわふわの道。 遠くに何筋もの糸のように落ちる白い滝が見えてきた。 そこを目指してどんどん進む。 沢を詰めたところにまっすぐ落ちてくる大滝。い〜い眺め。 さっきの滝よりこっちの方が好きだなあ。 |
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ポツポツ雨がだんだん大降りになってきた。 雨具を着たい人は着る・・・とのことで、5人着用。 私は2枚来ているので寒くないし、水で濡れるのも雨で濡れるのも一緒・・・と思い着ない。 少し滝から下がると、上から落ちてきた水が 真っ白いしぶきを作ってはね返るところが見え 先ほどの地点より良いビューポイントだが、 カメラが雨で濡れる・・・と思って出さないで済ませる。
また本流に戻る。しばらくはナメを歩いたが、 そのうち両手両足で踏ん張って蟹歩きをして登る面白いところも出てきて、 ちょっぴり沢歩きから沢登りらしい様相になる。 砂?泥?が堆積しているのか、前の人が歩くと水中で舞い上がり水底が見えにくくなる。 そして、箕谷大滝!!前の二つの滝より格段に立派!! まるで堰堤のように垂直で、つるんとした岩を流れ落ちてくる。 水量も先ほどの滝よりはやや多めである。
雨も多くなってきた。この調子で降り続くと沢が増水するのでは?と思うほど。 滝の写真をとりに来たという単独の男性が下りてくる。 彼はいったいどこからきたのか、本人もわかっていないよう。 先を急ぐ。巻き道は右に入り口が見える。 踏み跡ははっきりしているが、途中からあちこちに入り乱れ、 迷いやすいが一番はっきりしている所を上へ上へと登る。 一度は、左にトラバースしてみたがやはりそこではないらしく、 引き返しまた上へ登っていくと、はっきりした登山道風の踏み跡が現れた。 ここで二股に分かれているが、我々は滝の上へ出たいので左折。 丁度大きな岩壁があって雨宿りもできそうなので休憩を取る。 暑くて暑くてヘルメットを取って汗をぬぐう。11:15〜11:25。 先ほどのカメラマンも登ってきて休憩。
さて、これから滝口に下りなければならない。 立派な「登山道」を進むと。なんと!!ナタで切り払ったようなしっかりした道ができている。 それも切り口が新しい。 そのまま良い道は続いているが、我々は下りなければならないので、下降点を探す。 〈1本目の沢を下りる〉・・・とのことで、探すと・・・ありましたありました〜。 踏み跡もできている。立ち木に捉まってしばらく下りると、 つるっとした黒っぽい岩の沢が現れる。 渡辺さんはここの右側、木と笹がびっしりと生えている所を降りたと言う。 玉置さんがザイルを出す。安全が第一と。 『エイト環を使っております』・・・と。「ない人は?」と聞くと『貸します』・・・の返事。 あ〜あ、家にあるのに・・・・。
八槇さんが1番、渡辺さんが2番、次が私。 ところが、ふとハーネスを見ると、末端が外れているではないか・・・。 う〜ん、もう・・・と思い先端を押し込もうとしてみるが 雨で膨張したのか狭い隙間から入っていかない。 入渓点では楽々入ったのに、何でなのよ〜と焦る。 どうにもできなくて、「玉置さん、トラブルです。末端が入りません。」 というと彼も試みてくれたがダメ。 代わりにシュリンゲを巻いて補助を作ってもらう。 カラーンと何か落ちた音。(渡辺さんのエイト環だったが後で拾えた)
さて、貸してもらったのはぶた鼻(これも持っている)。 『エイト環と同じ使い方です』とセットしてもらう。 懸垂下降もずっと以前のことで思い出せなかったが、 下り始めるとすぐ思い出してブレーキをかけながら下に待っている八槇さんのところに着。 落とさないように気をつけてぶた鼻をはずす。OK。
丁度滝の落ち口までの半分くらいの所へ下りたわけ。 全員揃った所で今度は立ち木に捉まって(なんとなく踏み跡がある)どんどん下へ降りる。 流れる水も見えもうすぐ・・というところで、 右の岩盤から下りるか?左に避けるか? 前の2人に偵察をしてもらうと、左のほうが下りやすいと分かる。 本当にあと2mほどで滝の落ち口・・・・というところに到着。12:10。 ナメ床から滝へと滑るように水が落ちている。 ここからザイルで確保してもらって覗き込むこともできるそうだが今回はパス。 ここからは幅が3mほどのナメ床歩き。 ホツツジが咲いている。 |
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二俣の滝を登る 残置ザイルではやや短い |
しばらく行くと、右は本流の大きなナメ滝。固定ザイルが垂れている。 左は小さな滝・・・と二俣に分かれているところに出る。 玉置さんはその固定ザイルを調べに登っていき、 ちょっと短かったので継ぎ足して下で待つ我々に落としてくれる。 さあ、登ろう。 渡辺さんの次に私が捉まると、『古いので1人ずつ』・・・とのことで上がりきってしまうまで待つ。 なくても行けるかもしれないが、滑ったら下まで落ちてしまう。 安全を考えての処置だが、1本あるだけで何倍も安全になるので ザイルって頼もしい限り。 |
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終了点も間近での休憩後 7人勢ぞろい 小酒井さんのカメラで |
みんな揃った。傍には、ダイモンジソウが岩にくっついて咲いている。 もう終点も間近で、沢歩きが終わってしまうのが惜しい。 で、12:25〜12:40、休憩する。 なぜこんなところに・・という思いで ペットボトルやスチールのごみを見ながら沢歩きを続ける。 生活廃水も流れ込んでいるのかしら・・・と思うと、 今まで楽しんできた気持ちがしぼむ。 |
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ツリフネソウ 終了点の駐車場に咲いていた |
ホツツジやオオカメノキの赤い実を見ながら二俣へ。 ここで左に入ったのですぐ橋に突き当たり終了点となる。 右へ入ればあと少し、朝、車で通った小川まで行けたのだと 後で分かった。 |
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林道へ上がろうとすると、箕谷大滝で出あったカメラマンの車が来た。彼は我々が通ってきた沢に大変興味があり、 いろいろ聞いた上で行ってこようという気になり、出かけたらしい。 すぐ駐車場に着、13:00。ツリフネソウやオミナエシが咲いている。赤っぽいススキもいっぱい。 2人の運転手さんは、簡単に着替えてから車を取りに出かける。 おかげであの林道を歩かなくてすんだ。ありがたいこと。 着替えをしたり、地図で確認したりしながら待っていたのは約20分。 13:30には2台に分乗して出発。 夏は沢がいいなあ・・・・明るくて、水がきれいで、花もあれば言うことなし・・・・ |