単純な尾根歩きではない 
  烏帽子岳      



下山後の記念撮影
カメラマンを入れて総勢8人
(小酒井さんの写真より)



●場 所 長野県下伊那郡松川町
●標高 2194.5m
●山行日 2004年2月15日
●コース 鳩打峠手前(P)〜烏帽子岳7合目〜鳩打峠手前(P)
●多治見から  
      登山口まで
多治見=土岐IC=松川IC=鳩打峠手前(P)
※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽 高田 林M KT KJ 大西 若尾 守山  
●コースタイム

多治見
鳩打峠手前(P)
烏帽子岳7合目
鳩打峠手前(P)
6:00発
7:45〜8:05
13:00引き返す
14:55着
地図はこちら


今日も雪か・・・

湿った大降りの雪の中、多治見を出発。
温泉に直行・・・?という話が出るほど。

しかし、恵那山トンネルを過ぎると、雪の降り方も少なくなり
道路わきにも、周りの畑にも、がっかりするほど雪はなし。


鳩打峠手前の駐車スペース付近
わだちの跡が残っている
これが凍ってしまうと帰り道が大変

少ないと思った雪は・・・

松川ICを出て、林道に入るとだんだん雪が積もりだし
深くなってきて、わだちが残るほどになってきた。

道路も凍結しているらしく、タイヤが滑る
鳩打峠手前で、もうここでいいよ・・・の声が出る。

道路わきのスペースに駐車。7:45着。
周りの雪が深くて登山靴で固めないとトランクも開けられないほど。

ヤッケでは暑いほど・・・でも・・・

雪が降っているので、雨具の上下にスパッツを着け、出発。8:05。
10分ほど歩いて鳩打峠登山口。

順番を決め、トップは10分で交代・・・とする。

ヤッケが暑いらしく、「衣服調節を」・・・の声がかかる。
私は雨具。このくらいの標高なら大丈夫とふんでいる。

ここの登りは楽なようで10分では物足りないらしく、もうちょっとの声。

雪は休みなく降る・・・

次のトップに交代
小八郎岳への分岐までは雪が少なかったが、
トラバース道に入るとだんだん雪が深くなってきた。
やっぱり、ヤッケを脱いだままでは濡れるから・・・とまた着なおす。

次に交代。
登山道脇の木は刈り取られ整備されているが、
時折、行く手に邪魔な木が横たわっている。
それを乗り越え乗り越え、枝がはねてこないよう気をつけながら歩く。

次に交代。
登りになってきたこともあってしんどくなってきた。
真っ白の雪面。どこを歩こうかと一瞬迷うほど。
中央部分が凹んでいるところがたぶん登山道。
前回来たのは、10月。積雪期の下見に来て、まだ記憶に新しいので、「右の方」と分かる。


出発から約1時間半後の休憩
わかんを着ける

新雪は潜り方も大きい

尾根へ出て、次に交代。
ますます雪が深くなり、潜り方もひどくなってきたので
休憩兼わかん装着とする。9:25〜9:35。
これで楽になった・・・。
ピッケルを持ってきた人がいるが、こんな新雪はストックのほうがいい
借りることになった。

今度は私の番。
トップになると、新雪に第1歩を印す楽しさはあるが
登りだとえらくてえらくて、すぐ息切れがしてくる。
その反対に後ろになるほど、楽々。
早くトップになりたいな・・・と思っているが
いざなってみるとすぐ苦しくなって、「お願いします」・・・といって早々に交代する。

疲れる前に交代

今日は8人。
えらくなる前にどんどん交代して、体力温存している2番手に交代していけば
スピードアップもはかれるはず・・・。
さすが〜、力強いラッセル。

深い雪の急登が一番大変。やっとのことで主尾根に出た。
ここからは左側がすっぱり切れている嫌な所
前回はそれが嫌で少し下をトラバースしたところ、深い雪で難渋したので
今回は、崖すれすれの所(夏道登山道)を注意深く進むことにする。

嫌なガレ

慎重に1歩1歩進む。今日は風がなくてよかった。風があったらこんなところ進めないかも・・・。
そのままガレを進むと危なっかしい所が出てきた。
後ろにいる余裕でいいルートはないか?と探していると
遠くの木立の間に道が通じている。
赤いテープも見え隠れしている。

「トラバースしたほうがいいですよ」の声で、後ろのほうにいた私がトップになる。
やや下がり気味にトラバースして、木立に入る。
下がった分、稜線へ登り返さなければならない。
その登りの苦しいこと!!
途中で交代もできず、尾根まで上がってから・・・の思いで、一心に上へ上へと進む。

胸まで潜る深い雪

お願いします・・・で次に交代。
ハーハーと息を整えながら最後尾に付く。あ〜あ、なんて楽々・・・

トップは、危険な稜線を避けて少し下ってトラバースしていくが、
「胸まで潜る」・・・と言って難渋しているのが見える。

背の高い彼でも胸なら、小柄な人は頭まで潜るのか?
と思いながら奮闘している姿を見ている。

最後尾の私が歩く頃には、もう立派な登山道になっていて
彼の奮闘の跡はどこにも残っていなかった・・・。

足掛かりがないと上がれない

次に交代。
急な岩場の所は、いくら足掻いても足掛かりがなく困っていると、
雪の下から出てきた小さな木の根っこを持って、ぐいとやっと体を持ち上げることができた。


次は順番を元に戻して交代。
12:10〜12:20、休憩。 あと1時間は行けるか?と思いながら。
出発してすぐ、大きな分岐の看板のあるところに出た。
次に交代。

7合目が引き返し点

ここからは下り。帰りは登りになってしまう所。
「もう帰ろう・・・」の声が出る。

きりのいい標識のあるところまで・・・と思い行ってみると、7合目の標識。

頂上へ行きたい・・・の声もあるが、まだまだ先は長い。
今日はここまで。引き返すことにする。13:00。

下りは楽過ぎて物足りない

ここのラッセルは誰、ここのラッセルは誰・・・と健闘した人を思い出しながら楽々下る。
あの怖かったガレも、肝を冷やしたトラバースも、
立派にできている踏み跡を辿るだけなので、感慨が薄い。

1回の休憩を取っただけで、登山口へ。
わかんは、落ち葉がいっぱいくっつき始めたので
とうとう我慢できずに、小八郎岳との分岐の下で取った。

駐車スペースに14:55着。他の車はなし。
山は、我々だけであった。

今日は写真が少なくなった。
いつもは首から提げているデジカメもずっと雪が降っていたので、ザックの中にしまいこんでいた。

積雪期の烏帽子岳登頂は、無理なのかなあ???
体力だけの問題ではなく、帰りの林道の心配もある(道が朝より凍ってしまったら?)。
帰りは凍ってはいたが朝より少しは溶けていた。
でも、下り道はやはり危険。

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