四姑娘山トレッキング と 大姑娘山登頂の

   ・・・旅のあれこれ・・・


    中国の道路事情・トイレ・食事・費用・天候・花・持っていってよかった物など


ハイキングの様子はこちら


〈中国の道路事情〉
 
 * 成都(チェンドゥ)は、大きな街で4車線のところもあったし、地下鉄工事中でもあったし、
  高速道路も走っていた。

 * しかし、高速道路を降りて、日隆(リーロン)への道になると、とたんに悪くなった。

 * 舗装はされているが、でこぼこがたくさんあったり、未舗装の道路だったりはざら。
  そんな道を、ドライバーは巧みに運転していた。

 * そんな所では、時速20〜30kmと思われるほどのスピードしか出ていなかった。

 * 大きな大理石を荷台いっぱいに積んだトラックとたくさんすれ違ったが、あの重さでは、道路がへこむのも
  無理ないか・・・と思った。

 * 道路工事は、あちこちで頻繁に行われていたが、一方通行の規制があっても、信号はなく
  係員もいなくて、いつまで待ったらいいのか分からなかった。

 * 通行止めにした場合、前もって公的機関に連絡するとか、迂回できるような手前で
  「通行止め」の表示を出すとかの処置がされず、延々と走って、もうあと少しで目的地・・・というところで
  引き返さなければならなくなったことがあった。

 * オートバイの2人乗り、3人乗りはざらで、車と車の少しの隙間でも、入り込んできてヒヤッとしたことが
  何度もあった。

 * 交差点などでは、隙間を見つけて強引に入り込んだほうが勝。対向車線を空けておくことはしない。
  とにかく隙間を見つけて入り込む。

 * 車と車・オートバイと車・車と人の接触事故が、よく起きないものだと感心するほど。
  (1件だけ車と車の衝突事故を見た)

 * 道路の両側に聳える山肌などに、落石防止の措置はほとんどとられていない。
  今にも落ちてきそうな大きな岩や、石が頭を出してる。雨でも降ればごろっと落ちてきたり、ころころ落ちてきたり
  しそうで大変怖い。
    実際、道路にはそんな落石があちこちで見られたし、日隆(リーロン)からの帰り道、土砂崩れがあって
   大きな車は通れず、1時間40分ほどシャベルカーが来るのを待っていたこともあった。

 * ガードレールはほとんどない。
   増水した川のすぐそばで、大きな車とすれ違うのは、路肩も弱くなっているだろうから、大変怖かった。
  

  

〈中国のトイレ事情〉
 * ミンシャンホテルのような高級ホテルでは、扉つきの洋式・水洗・ペーパーつき・手洗いつきだったが
   ランチに入ったレストランでも、扉なし・溝があるだけのしゃがみ式・ペーパーなし・手洗いなしの所があった。

 * 扉があるだけで、嬉しくて感激してしまうほどだった。手洗いの水が出ていれば、大感激!

 * ドライブの途中のトイレは、ガソリンスタンドのトイレや、駐車できる広場の隅にある有料トイレや
   公衆トイレや、畑の隅にあるトイレや、検問所の片隅にあるトイレなどを利用した。

 * 用足しが終わって帰ってくる人に「きれいだった?」と尋ね、「鼻が曲がる」と聞いたトイレは、
   恐ろしくて使わなかった。

 * しかし、いつ渋滞や交通規制や土砂崩れがあって、何時間もまたなければならないかもしれないので
  ツアーリーダーが言うように、「行ける時に行った方がいい」とは分かるが、我慢できそうだったら我慢していた。

 * 中国式トイレは、恐怖の的。
  扉のない低い間仕切りだけのトイレが並んで(それさえもないところもあったそうだ)、
  中が丸見えのトイレへ入り、お尻を出してしゃがんでいるそのまん前に、ずらずらっとこちらを向いて
  中国人女性が並んで立って待つのは、普通の光景らしい。私には耐え難い。

   中を見ないように、遠慮して トイレの入口で待っていると、先頭の私を差し置いてどんどん中へ入って、
  当たり前のように扉のないトイレの前で立って、しゃがんでいる人観察するかのように待っている姿を見て、
  その精神構造に恐怖を感じた。

 * バス集団の最後にトイレに入ればそんな目にあわないからいいかも・・・と思ったが、次のバス集団が来れば
   努力も水の泡・・・

 * 有料道路にあるトイレで外観がきれいでも、トイレの中は天地の差。
   使用済みの紙は山積み(箱かビニールの袋でも置けばいいのに)、汚物はたまったまま(溝なので
  見えてしまう。時々ザーッと水が流れて流すようだが、突然、足の間を自分のものではない汚物が流れていくのを
  見るのも恐怖)。ハエがぶんぶん(清掃をこまめにしていればハエも湧かないのに)
  外観はきれいに装い、しかし、内実は不潔・・・これらに平気になるか、大幅に改善されないうちは、
  中国へ来ることは止そうと、トイレを使うたびに考えた。

 * BCや第1キャンプにあったトイレテントのほうがまだまし。ネパールの自己水洗トイレが懐かしい!!

 * 成都空港や上海空港のトイレへ入って、やっと人心地になった。(でも、処理能力が悪いとかで、ペーパーは
  流さないようにしていた)

 * 中部国際空港のトイレに入って、「あ〜あ、日本に帰ってきた〜」と、実感した。
   
 * 我が家のシャワートイレを使って、しみじみ幸福感に浸れた。


 

〈中国の食事事情〉
 * ランチも、ディナーも「中華」
   2回目くらいまではおいしく食べれたが、3回目、4回目、5回目、6回目、7回目となると、また〜??と
   思える。
   勿論、中華は好きだが、同じようなメニュー、同じような味付けでは、またか・・・と、辟易する。

 * 少し、薄味で、少し、辛味を減らして、少し、油を減らした料理が出ると、嬉しかった。

 * 朝は、おかゆと「饅頭(具が入っていない肉まんといった感じ)」と、3種類ほどの漬物類。

 * ミンシャンホテルの朝食ビュッフェは、嬉しかった。帰国時、9:00発のフライトなのでお弁当になるかも・・・と
   覚悟していたが、国内線だったので、何とか食堂で食べれた。

 * 最後の日の薬膳料理は、おなかのために優しい料理だと聞いてパクパク食べたが、やはり腹6分目で
   終わっておかなければいけなかった・・・(食事が終わる頃、急に腹痛に襲われた)




〈トレッキング中の食事事情〉
 * BCへ着いた日の夕食も、レストランでの昼食や夕食と同じようなメニューの「中華」で、
   これからトレッキングも始まり、登頂も控えているのに、油分の多い、辛い食事では、胃腸を悪くするに
   違いないと思って、我々トレッカーの体調を考えたおなかに優しい食事を作ってもらうようにツアーリーダーに頼んだ。
   
    ネパールの食事を引き合いに出して頼んだが、「ネパールは特別」で、「ここは中国なので無理」・・・と、言われた。
    しかし、お客の我々が元気にトレッキングできて、登頂できることが、現地スタッフの課題ではないのか。
    おなかを壊してトレッキングできなかったり、登頂できなかったりでは、何のための食事か・・・と思って
    粘ったおかげか、翌日から少しは改善されたように思った。

 * 実際、ツアーリーダーを始め、Bグループでも、調子の悪い人が数名出た。

 *でも、基本は「中華」
   ネパールのコックさんもいたので、最後の方では、日本風カレーや「ダルバート」やナスのあっさり煮も、出てきて
   嬉しかった。

 * お湯は、いつでもタンクから蛇口をひねれば出るので、ありがたかった。

 * 起床時のテントへ配られるモーニングティーは断って、日本から持ってきたおいしい飲み物を飲んで元気をつけた。

 * 朝はやっぱり、おかゆと具無しの「肉まん」
   おかゆに漬物などを入れて食べ、具無しの「肉まん」にはハチミツをつけて食べていた。

 * ツアーリーダーの持参でよかったものは、ほうじ茶パック・日本の漬物・抗菌ウエットティッシュ・ウイダーINゼリー・
  パウダーの「アミノ酸」
   彼の、ポケットマネーで出ていたのなら申し訳ないが、ありがたく頂戴した。

 * 特に、ウイダーINゼリーとパウダーの「アミノ酸」は、以前から「いいよ〜」と聞いていたが、それほど
  切実に思った場面はなかったので、今までずっと「ポカリの粉末」で済ましていた。
   しかし、ここは5000mを越える山。一度試してみようと飲んだ。そのおかげか、楽々登頂できた。

 * とにかく高山病予防には水を飲むこと・・・と、先回のネパールトレッキングで何度も聞いていたので、いつも意識して
   飲むようにしていた。

 * ダイニングテントには、お湯のタンクと、コーヒー・紅茶・日本茶などの飲み物が自由に飲めるように置いてあったので、
   日本から持ち込んだほうじ茶、紅茶、スキムミルクなどは、ほとんど使わなかった。




〈計画を決めるまで〉
 * 去年、花がきれいだという「四姑娘山のトレッキング」へ行きたかった。しかし、四川省の大地震があって
   どの会社のツアーも催行されていなかった。

 * 前々からチェックしていたアルパインツアーに問い合わせもした。
   3月ごろのニュースレターで、「四姑娘山トレッキングと大姑娘山登頂10日間」の文字を見て、ぱっと申し込んだ。




〈旅行費用など〉
 * 中部国際空港発で頼んだ。
   上海での乗り継ぎが、行きは、3時間半くらいでまあまあだったが、帰りは6時間半ほどと長かったが
   止むを得なかった。

 * 燃油付加運賃は、7月10日までの出発なら無料・・・とのことだった。

 * ツアー代金          278,000円
    海外旅行保険          8,230円
    中部空港使用料        2,500円
    健康調査票の英文併記料  4,200円

    合計           292,930円(ホテル泊が少なくテント泊が多かったためか、割安感があった)

 * 標高3800mを越す地で宿泊する場合は健康診断書を提出することになっていたが、11月の
    アンナプルナABC・3月のゴーキョトレッキングの際、使ったものが利用できないかと問い合わせたところ、
   医師の判断を待つ・・・ということだったが無事にパス。(でも、英字併記する料金、4200円は高い!)

 * 現地通貨への換金用として、5000円を、日本から用意していった。→347元3角となった。(1元=約14円)

 * 川劇観賞用として、3000円を換金した。



〈天候など〉
 * 梅雨の最中だと聞いたが、からっと晴れた日はなし。遠くの山の展望はなし。

 * テント泊は、4泊だが、毎夜雨が降り、朝になると小止みになり、出発時には雨具の上とスパッツ・ザックカバー
  だけで何とか過ごせた。

 * 四姑娘山が見えるという、第1キャンプを登ったところでも、日隆から少し登った広場でも
  どこも、見えなかった・・・

 * 晴れているからと、泥だらけのスパッツを洗って干したが、すぐ雨が降ってきて乾かずじまい。

 * 日本なら、こんなじめじめした山なら、「ヒル」がいるのに、全く見当たらなかった。
   蚊などの嫌な虫はいなかった。クモがテントの天井を這っているくらい。

 * 成都は、ずっと曇るか小雨が降るかでスッキリする日はないと聞いた。

 


〈高山病予防のために〉
 * トレッキング4日目、BCへ着いた日からパルスオキシメーターで測った。
  数値には問題がなかった。

 * 高山病予防のために、BCへ着いた夜から、ダイアモックスを半錠ずつ飲んだ。

 * トレッキング中は、煮沸されたお湯を使った。勿論、歯磨き粉は使わなかった。

 * 写真を撮って遅れてもあわてないでゆっくり歩き、早足で歩かない。
   屈んで写真を撮った後は急がない。・・・を実践した。




〈花〉
 * 日隆(リーロン:3150m)のホテル周辺から、もう高山植物のお花畑の延長。

 * サクラソウは有毒なので、ヤクも馬も食べないため、たくさん咲いていた。素晴らしい群生だった。

 * ブルーポピーも、見飽きるほどたくさん咲いていた。水辺が好きだとは以外だった。
   ブルーといっても、いろいろな色があり、淡いブルー、紫がかったブルー、濃いブルーなどが咲いていた。

 * 黄色いイエローポピーは、花の時期が早いようで、すでに盛りを過ぎているものばかりだった。

 * 日本なら「立ち入り禁止」で監視員がいるようなお花畑の中を、ずんずん歩いていった。
   「本当にここを歩いていいのかなあ??」と後ろめたさがあった。

 * 2日目は、夾金山(ジャオジンシャン)峠で、花を観察する時間がとってあったが、「公安」職員に「引き返す
   ように」と言われたため、その時間がなくなった。期待していたのに・・・

 * 3日目は、日隆に滞在して高所順応ハイキングをする計画だったが、引き返したためバスでの移動日となってしまい
   花観察ハイキングの時間がなくなってしまった。期待していたのに・・・


 

〈持っていって(着用していって)よかった物〉
 カメラ
 * アルパインツアーから届いた「しおり」は、小型でコンパクトなので持ちやすいが、それでも胸ポケットなどに
  入れておくことはできない。

   そこで、「留守宅用のしおり」を、ばらばらにして、その日必要な分だけをポケットに入れることにした。
  なかなか便利で重宝した。

 * 常時ポケットに入れている、小型の手帳をトレッキングが始まった日に落としてしまったらしい。大事な手帳で真っ青。
   仕方なく、ばらばらのしおりの余白にメモをしていた・・・

 * カメラが途中で壊れて悔しい思いをした・・・という新聞記事を見て「その通りだ」と思い、同じメーカーの
   カメラを予備として持っていった。(富士フィルムのファインピクス)
   充電池は計4個持っていったし、XDピクチャーカードもたっぷり持っていったので安心してたくさんの写真を撮ることが
   できたし、画像チェックも余裕を持ってできた。
   テント泊は4日なので、十分だった。

   Bグループの10名のうち、2名がカメラの不調でとれなくなったと聞いて、やはり予備は必要だと思った。

 
 ボディーチェック時に止められない服装

 * 出国のボディーチェックの時、無反応ですいすいと通過するには、ベルトなしのズボンがいい。
   また、ストレッチ性のあるズボンは、長時間座っているとき大変楽。
  
 * 5個のポケットがあるベスト(内ポケットにファスナーあり)は、搭乗券からパスポート、ティッシュ、常備薬品、
   リップなどを決まった場所に入れておけるのでさっと取り出せて、便利で手放せない。
   特にファスナーのある内ポケットは、パスポートの定位置で大変便利。ウエストポーチより便利だと思う。

 * ボディーチェックの時は、ズボンや服のポケットなどに入れておいたものを、全てそのベストに入れ、
   脱いでしまえば、すいすいと通ることができる。


 手荷物は、コンパクトに

 
 大型ダッフルバッグの中へトレッキング用のザックを入れてパッキングし、手荷物はショルダーバッグのみとしている。
   肩から斜め掛けにしていれば、取り出すときもすばやくできる。

 * 登山靴は、ザックの軽量化のためと嵩張り防止でいつも履いて行くことにしているので、機内用スリッパは
   手荷物へ入れる。


 その他

 * 爪切り・・・・1週間以上の旅には必要。いつも短くしておく習慣なので、伸びてくるとうっとうしい。

 * マスク・・・・喉の乾燥予防。

 * ウエットティッシュ・除菌用ウエットティッシュ・メイクオフ用ティッシュ(日焼け止めを落とすため)
   ・清浄綿・大判のウエットタオル・・・なんといっても手洗いが十分できないので必需品である。
 
 * 遠近両用眼鏡・・・山へ行く際はコンタクトレンズを使用しているが、きれいな水が手に入りにくいし埃っぽいことから
   眼鏡にした。
   先回のアンナプルナ用に初めて購入したが、デジカメのピントあわせに便利だった。

 * スリーシーズン用のインナーシーツ・・・小屋泊のときにも常に持っていくが今回は現地の会社から貸してもらえた。
   しかし、自分用の使い慣れたシーツがいいので返却した。

 * 帽子4種・・・@野球帽 Aつばの大きい夏用の帽子 Bフリースのキャップ Cつばつき、耳宛つきのフリースの帽子
   ・・・などを、天候と気温によって使用した。

 * 手袋(ぴったりサイズの薄手軍手数枚・毛糸の手袋数枚)・・・天候と気温によって使い分けた。
   手袋とタオルはハイキングの日数分だけいつも持って行くことにしている。

 * パジャマ用の半袖Tシャツ・タートルネックシャツ(首元が大変温かい)・薄手のズボン)
   ・・・下の方では、半袖Tシャツ。高度が上がると、寒いのでタートルネックシャツ。もっと高度が上がると、
   全部脱いでパジャマ用には替えられず、上着とズボンだけ脱いだ上に着ていた。

 * カップ・・・歯磨き用に便利。飲み物用のカップではちょっと気になるので、マイカップを使った。

 * タオル・・・毎日同じタオルは嫌なのでハイキングの日数分だけ持っていった。

 * ピップエレキバン・・・膝が痛くなる前に、左右の膝にぐるっと貼っておいた。私の山行の必需品。
   セキュリティー・チェックを受ける前に、取り外しておくように気をつけている。

 * サポーター・タイツ・・・これを履くと、膝がしゃっきりする。山行の必需品。

 * 顆粒の「葛根湯」・・・鼻かぜ用に。

 * 雨傘バッグ・・・雨傘の布を利用したバッグ。防水に優れているかと思って、ミシンで手づくりしたバッグを、
  ダッフルバッグに入れて色で分別していた。とても便利。