須原駅から往復 糸瀬山 |
大岩の上の三角点(山頂) ベニバナノツクバネウツギ |
●場 所 | 長野県木曽郡大桑村 |
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●標高 | 1867m |
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●山行日 | 2013年5月30日(土) |
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●多治見から 登山口まで |
JR多治見駅ーJR須原駅・・・鹿島神社(登山口)・・・しょうぶ平・・・糸瀬山林道登山口 ※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス |
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●参加者 | 丹羽 |
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●コースタイム | JR多治見駅 JR須原駅 鹿島神社(登山口) 馬塞道(ませど) しょうぶ平 糸瀬山林道登山口 松原よこて 丸屋の鳥屋 まむし坂 青ナギ坂 糸瀬山山頂 のろし岩 山居の鳥屋 丸屋の鳥屋 糸瀬山林道登山口 鹿島神社(登山口) JR須原駅 |
5:59発 7:21〜7:25 7:45 8:40 8:45〜8:55 9:05 9:45 10:20〜10:30 10:40 12:05 12:30 12:35〜12:45 13:25 14:00〜14:10 14:35 15:35 15:50着 |
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周辺地図はこちら |
須原駅 多治見を5:59発の普通列車「松本行」に乗ると 7:21に着く 中津川駅で後ろ2両を切り離し、前2両だけとなる 電車の中で身支度を全部すまして 足と腰の体操もしてしまった 到着後、トイレをすまし、すぐ出発 |
旧中山道の宿場町なので こんな立札もたっているし・・・ |
こんな水場(水舟)もある 駅から200m程の間に3ヶ所もあった |
「上町下」の町名も、昔風 |
地形図には、線路を渡って駅裏へ行くようになっているので 駅前通りをしばらく歩いて左折した 線路を渡ったのは昔のことかも 今は、この高架の下をくぐるような道があったので 隣に歩道があるとも気づかず 車道を歩いて行った (帰りは、歩道を歩いた) |
地形図を見ると 鹿島神社の右横から糸瀬山へと道が続いている しかし、集落の中は入り組んでいて どこを曲がれば鹿島神社へ行けるのかが分からない 適当に細い道を登っていったら・・・行き止まり 引き返してまた車道を歩いていくと・・・ 「糸瀬山登山口」の標識があった 草の間にうっすらと道らしきものが見える |
でも、トラロープがはってあり 「行ってはいけません」という意味かと思って 隣りにある鹿島神社の鳥居まで行ってみた が、それらしい登山道は見当たらない 下調べしてきたネット情報には 「大杉の脇に登山口」とあったので・・・→ |
・・・→この大杉のことかと思い、 トラロープをまたいで前進 |
踏み跡が薄く心細いが、「これしかない!」と思い 登っていく ネット情報に、「畑の右端を通る」とあったので 畑に出れば間違っていないことが分かると思うことにした 薄暗い林と草の間を抜けると・・・畑があった〜 ちょうど畑仕事をしている男性の姿が見えたので 「おはようございます」と声をかけた 「糸瀬山へ登るの?」「一人で?」・・・に、「はい」と答える 「危険な場所が一か所あるけど、梯子をかけたから」 「青ナギの辺りですか?」・・・と、私 「馬の背のそば」「気を付けて」と言う声に送られて、前進 そうそう、こんなに草が茂っているし、 他の登山者もいそうにないので 虫よけスプレーを掛け、熊鈴をつけることにした 以前、ネパールで一緒だった女性から貰った 音色の柔らかい熊鈴 |
カランコロンとよく鳴るようにするには 位置が重要 背中の後ろは、× 横は△ ザックの下の方にあるポケットのファスナー紐が、 一番よく鳴る位置 (登りでちょうどいい具合) 「イトセ」の標識 一応、高圧電線の鉄塔巡視路らしいが あまり利用されていないみたい 倒木と落葉がど〜っさり |
フタリシズカ:センリョウ科 薄暗い登山道脇に咲いていた |
タツナミソウの仲間:シソ科 下から咲き上がっていくので、今は、大分上の方 |
これが「19号鉄塔」らしい |
そして、薄い踏み跡をたどって「馬の背」へ 畑にいた男性から聞いた「梯子」は 見つからなかった・・・ 私が違うルートを歩いたのかも・・・ |
ツクバネ:ビャクダン科 雌花 この山は、ツクバネが多い ちょうど今、花の時期 今日一番多かった花 |
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ツクバネ:ビャクダン科 雄花 こちらは雄花 雌花と隣同士で咲いていることもある |
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「馬塞道(ませど)」 ここから下りになる 下りになると、熊鈴がうるさいほど鳴るので ザックの横に付け替える |
そして、降りた所が林道 |
この林道は、地形図を見ると、ぐるっと回って「越坂」から須原駅裏へ出る 大回りする分、山越えより距離が長い 帰りは、林道から右折することになる |
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左 T字路の標識「林道 越坂線終点」とある 右 笹に隠れた大きな看板に「糸セ山 左」の文字 |
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T字路のすぐ近くに、「しょうぶ平」「糸瀬山登山道」と→ いったんはその矢印の方に進んだが 地形図を見ると、 「馬塞道(ませど)」から降りてきた道は、 林道を歩かずに、すぐ山腹に取り付いている →で示されたコースとは別に、山道でもあるのかと 引き返して、T字路の辺りを探し回った が、見当たらない・・・ やむなく、→で示されたコース方面へ歩いていくことにした 林道をこのまま歩いていったら ぐるっと大回りして越百山登山口へ行く「伊那川」沿いの道に ぶつかってしまう |
キブシ:キブシ科 しばらく歩いて「鉄の階段」の登山口が見つからなければ その時また考えることにして前進 キブシの実が大きくなっていた |
テンナンショウの仲間:サトイモ科 茶色の筋のあるテンナンショウの仲間 |
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大きく曲がっている林道の先に 鉄の階段のある「登山口」が見えた |
登山口近くは植林地帯 ビニールでぐるぐる巻きにされた木と木の間が 登山道 |
フタリシズカ:センリョウ科 薄暗い樹林の中にフタリシズカが咲いていた 白い粒々した花は、こぶしを丸めたようになっているので、蕾と勘違いしやすい 調べてみると、『花には花弁も萼もなく、白い3本の雄しべが丸くなって雌しべを包んでいる。』・・・だって!! つまり、この白いこぶし状のものは雄しべで、 丸まった中に花粉を持つ葯があり、そのまた中に雌しべがある・・・という仕組み へ〜え、そうなんだ・・・ で、このこぶしは、いつかは開くのだろうか?? 『花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、濃い緑色に熟する。』・・・だって へ〜え、そうなんだ・・・ |
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前方が明るくなった |
左 山腹 右 急斜面のトラバース 久しぶりに明るい道で、気分が弾む 静かなのが何といってもいい!! |
スノキ:ツツジ科 つるりとした角のない実 葉っぱをかじってみると、酢っぱ〜い |
イチヤクソウの仲間:ツツジ科(イチヤクソウ科) あと数日で花が咲きそう |
ウツギかな?:ユキノシタ科 葉っぱを触ってみたら、ざらついていた |
ササユリ:ユリ科 あと1週間ほどで咲きそう |
この標識までが、トラバース ここから急登になる |
ヤマツツジ:ツツジ科 鮮やかな朱色 下の方では、花が終わりかけていたが 登るにつれ、満開になっていった |
ギンリョウソウ:シャクジョウソウ科-1 枯れ葉の間から立ち上がっていた 今日3番目に多かった花 |
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ギンリョウソウ:シャクジョウソウ科-2 そっと首を持ち上げて中を覗く きれいな黄色と青色と白色 あまりにも数が多くて、そのうち、横目で見て通過してしまった |
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「松原よこて」の標識 |
「イチョウ谷」の標識 左側は深い谷 この辺りに「胸突き八丁」があるはず・・・と思いながら 歩くが、標識は見当たらず |
急坂を登りきると「丸屋の鳥屋」 そうそう、ここからしばらくはたらたら道だったっけ |
シロモジ:クスノキ科 小さな実が生っていた |
ヤマツツジ:ツツジ科 朱色の塊が鮮やか〜 |
スノキ:ツツジ科 角のない実なので、スノキ |
ベニバナノツクバネウツギ:スイカズラ科 白いツクバネウツギと同じような大きさで、紅色の花 萼は、赤色と緑色があった 花の中の毛もじゃもじゃは、ツクバネウツギと同じ |
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何故こんな名前が付いたのか(?である) |
オトコトウゾメ:スイカズラ科 左側が切り立った登山道の脇に咲いていた |
「イチョウ谷 4の谷」の標識 |
以前(1992/5/17)来た時の記録を見ると、 『「大桑中」の大きな赤旗のある広場までは 中学校の遠足の為か登山道もしっかり整備されていたが その先は、背丈ほどの笹と、笹に隠れた倒木と、 生い茂った笹で隠れた登山道を探す苦労とで、 大変難儀な道』・・・とある |
いつその『難儀な道』になるか、周りを見回しながら歩くが 今は、山頂まで整備されたらしく、「ここかも・・・」と思われる場所は、倒木が多いこの辺りだったらしい その時の記録には、 『半袖の腕は痒くなり、目には笹の粉が入るので痛くなるし、顔もあちこち摺れて痛い。 首筋から笹の屑が入らないように、タオルを首に巻き付ける。 こんな所を2時間もかかって登るのかと思うと嫌になる。』・・・とある それに比べれば、今は、楽々登山! |
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コヨウラクツツジ:ツツジ科 ちょうちん袖のような可愛い花 |
右側斜面が切り立ってきた 「青ナギ坂」になったようだ |
足元に気を付けながら、中央アルプスの展望を楽しむ 左から、空木岳・(少し尖った)南駒ヶ岳・仙涯嶺・越百山 |
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越百山のずっと右の方、少し尖った山は、安平路山かな? |
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ふと眼を上げると、「頂上へ15分」と、うれしい標識 |
ミネザクラかな?:バラ科 おいしそうな色に色づいていた |
少し高度が上がったので、また見える山が違ってきた 左から熊沢岳から続く稜線上の東川岳・鞍部へ降りてぐいと上がっているのが空木岳 続いて、南駒ヶ岳・仙涯嶺・越百山 手前の白い斜面はガレ場 |
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空木岳・南駒ヶ岳・仙涯嶺を引き寄せてみた |
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左 あれ?三角点がこんな所に?? 右 「御料局 三角点」の文字 『明治時代、国有林の中でも皇室の財産であった森林は、宮内庁御料局というところが管理していました。 その他の国有林は、農商務省山林局が主に管轄していました。 それぞれの役所は管轄林の管理のため、定期的に森林の面積をはかる測量をしていました。 このための基準点として設置されたものが御料局三角点(御料局管轄)、主三角点(山林局管轄)でした。』・・・だって 『御料林は日本の屋根であり銘木を産する木曽、赤石、御岳、八ヶ岳の各山域に拡がっていたので、 この地域の登山では御料局三角点を現在でもよく目にするかと思います。』・・・と な〜るほど!木曽ヒノキの御料林のことだね・・・ で、主三角点は、もう少し先にある…というわけ |
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「しらび平 頂上←」の標識 |
「イトセ」の文字に励まされる |
マイヅルソウ:スズラン亜科 まだ一輪も咲いていなかった |
「見晴台 ←」標識に導かれて進むと トラロープが迷路のように張ってあり、 大きな岩があちこちに鎮座 |
イワカガミ:イワウメ科 頂上付近だけに咲いていた 今日、2番目に多かった花 |
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こういった大岩に乗っかるには、 ロープを持ってえいやっと上がる |
ロープをたどって行くと・・・ 大きな岩の上に赤い三角点が見えた 岩の上に三角点??珍しい〜 |
これがその三角点〜 |
「のろし岩へ 二十米」の案内 |
ここまで来たからには、のろし岩を見なくっちゃ |
のろし岩 高い所が苦手なので、下から見上げるだけ |
コヨウラクツツジ:ツツジ科 標高が高いので、まだ花がたくさん残っていた |
さて、帰りは・・・ トラロープを離れて(ぐるぐる引き回された感じがする) 最短距離で戻ることにした な〜んだ、さっき見た標識 「見晴台←」に誘われて左折してしまったが 右へ行けば、すぐのろし岩だった |
「マタキテネ 糸セ山へ」 整備されたおかげで、楽に登ることができました 有難うございました! |
下山の青ガレ坂で、下の方に青い水と道路が見えた どこだろう?? |
ミドリユキザサ:ユリ科 ユキザサは白花 これは緑っぽいので、ミドリユキザサ 登りに気づかなかった・・・ |
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登りには気付かなかった「山居の鳥屋」 この下にある石積みは見ていたのに 上の方まで顔を上げなかった・・・ |
イチョウ谷への急な下り トラロープの右側は、崖 |
イチヤクソウ:ツツジ科(イチヤクソウ科) 登りに気づかなかった・・・ |
ヤマツツジ:ツツジ科 色鮮やかな朱色 |
「丸屋の鳥屋」からまた、急な下りになる |
「イチョウ谷」の標識 この右手は、ずっと深い谷 |
この標識までが、急な下り ここからトラバースが始まる |
足の裏が痛くなってきた マメができそう・・・ 靴ひもをきつく縛り、足が靴の中で動かないように処置 これで、楽になった |
この標識から、樹林(植林)の中へ |
林道登山口に着いた〜 まだ、ひと山越えてなければならない |
右折して須原へ ここから、熊鈴がよく鳴るように ザックの下に付け替える |
「馬塞道」標識の下には 寝ころんだ標識 |
「イトセ」の文字を見て、ほっと安心 もうこれで安全圏 |
畑の横を通って・・・ |
熊野神社に着けば、後は舗装道路歩き 熊鈴を取り外して片づける ほんとにお世話になりました! 誰にも会わず、糸瀬山を1人で歩いた心細さを カランコロンが励ましてくれた・・・ |
マンネングサの仲間・ベンケイソウ科 熊野神社の石垣・人家の石垣などに咲いていた |
スイカズラ:スイカズラ科 |
アヤメの仲間:アヤメ科 草むらの中に咲いていた |
クサノオウ:ケシ科 これも、草むらの中に咲いていた |
帰りは、歩道を通って駅前の道へ |
*電車で行ける山を探したら、糸瀬山に行きついた。 *車利用で、林道にある鉄製の登山口から登ったことはあるが、駅からの往復は初めて。 林道登山口までひと山越えなけれないけないし、帰りは疲れた所へ、またひと山越えて下山しなければならない。 精神的にも、身体的にも、いいトレーニングになるとは思った。 *マイナーな山だから、登山者は少ないだろう。、きっと静かな山が楽しめると思ったが、まさか誰も居ないとは! 熊鈴の音が、常時鳴るように、うるさくないように(登りはザックの下の方。下りやトラバースはザックの横)調節して 歩いた。 *行動時間は8時間半。休憩は10分間を4回ほど。マイペースなので、心臓も膝も大丈夫。 *花が少なかったので、歩きながら休むことはできなかった。 |