雨の中、霧ヶ峰を歩く (長野県)

                          2019年7月18日


                      コース図はこちら

上諏訪駅発9:50のバスに乗車
沢渡(さわたり)バス停で下車 10:42
この時点では、曇り
雨は、3時頃からか…と予想していた


イブキトラノオ(伊吹虎の尾):タデ科
伊吹山で発見されたので、
「イブキ」と名前がついたとか
低地には、
オカトラノオ(丘虎の尾)がある

ウツボグサ(靫草):シソ科
左 シジミチョウの仲間
右 ヒョウモンチョウの仲間


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タカトウダイ(高燈台):トウダイグサ科
複雑な構造の花
下段 
ぷっくり膨らんで垂れているのは、雌しべの子房
その根元にある
黄色い楕円形のものは『腺体』という蜜を分泌する部分
下段右 腺体の際から、先端が二つに分かれた雄しべが出ている
??下段左は腺体が濃い黄色 雄しべが見当たらない
??下段右は腺体が薄い黄色 雄しべがはっきりしている
??腺体の色の違いと、雄しべの「ある・なし」は関係があるのだろうか??
それに、赤い縁取りのある葉っぱと、無い葉っぱがある・・・?

サルナシ(猿梨):マタタビ科
伊吹山では、もう実ができていたのに↓、ここでは花が真っ盛り ↑
赤い葉柄と白い花びらと、黒い雄しべが可愛い〜
花の中央で膨らんでいるものは、雌しべの子房で、これから実になっていく(はず)

サルナシは、『雌雄異株または雌雄雑居性のつる植物』だって、
『雌雄雑居性』ってなんのこと・・・?
調べても、よく分からなかった・・・

ハクサンフウロ(白山風露):フウロソウ科
雄性先熟の花
左 雄しべの紫色の葯が見える→雄性期
右 葯は見えない(雄しべは落ちてしまった) 5本の雌しべの柱頭がくっきり→ 雌性期

『雄と雌の期間を分けることにより、自家受粉をさける』工夫をしているんだって

遠くの山はガスに隠れている
花を見ながら平坦な道を歩く

御射山(みさやま)遺跡の表示板 11:10



そのすぐそばに
「八島ケ原湿原一周ルート」の表示板
「駐車場へ行くわけじゃない}と思って
この図をしっかり見ておかなかったために
予定のコースを歩くことができなかった・・・

 この標識もしっかり見なかった・・・ 11:13
直進方面に「八島ケ原湿原」の文字があったので
油断した
左方向にも同じ文字があったのに・・・
つまりここで左折するべきだった

 ニホンジカの食害から守るためのフェンスがあり
開けて・閉めて・・・をすることになっていた
11:16
  
セリ科の花
セリ科の同定は難しい・・・
イブキボウフウ?

   
  
 キバナノヤマオダマキ(黄花の山苧環):キンポウゲ科
ここはこの色ばかり 紫色は無し

   
    
 カラマツソウ(唐松草・落葉松草):キンポウゲ科
白い糸のような部分は、花びらではなく、『雄しべ』だって
下右 その先端部分が黄色いところは、葯

  
ニッコウキスゲ=日光黄萓(ゼンテイカ=禅庭花):ススキノキ科
一日花なので、つぼみ・花・萎れた花が同居していることが多い

   
 ダイコンソウ(大根草):バラ科
野原で見かける
ダイコンソウより、豪華版

小学生の団体をやり過ごす頃から雨が強く降ってきた
雨具の上を着て、ザックカバーを付け、スマホはザックの中へしまい込んだ

  
 分岐に出た 11:49
あれ?ここはどこ?
地図を見て、やっとコースを間違えたことに気付いた
左折して八島ビジターセンターへ行くと、八島湿原をぐるり一周はできるが
男女倉(おめくら)山=ゼブラ山へは行けないし、車山方面へも行けない
そっか〜、さっきの地点で間違えたんだと、ここでやっと分かった
・・・・・・・・
雨は弱くならないが、今までのような道なら平気平気・・・と思って歩き始めたが
予定していた男女倉(おめくら)山の分岐は草むらの中!
道なんて見えない
ひえ〜っ  国道と村道くらいの違い
行く気が失せた
じゃあどうする?
「物見石から蝶々深山経由で車山へ行く」ことに予定変更
所が、雨は降り続き、道は狭くぬかるんでくる
どこかで雨具のズボンを穿きたい気分だが、ベンチもない
トイレの床で履きたくはない
仕方がない、あきらめてそのまま前進

登山道は川となり、どろどろでぬかるんだ場所もある
両側からは雨に濡れた葉っぱが行く手を阻む
花はぐんと少なくなった
下を見下ろすと、八島ケ原湿原らしい草地が見えた

  
コウリンカ(紅輪花):キク科
細長い花びらが、垂れ下がっていた
タカネコウリンカには何度も出会ったことがあるが、コウリンカは初めて

   
 物見石(岩) 12:40
ここまでずっと休む場所もなく歩いてきたが
この岩陰でようやくお茶と甘いものを
口にすることができた(立ったまま)

 水がたまった登山道を避けるように
草むらの中に行く筋も踏み跡ができていた
水たまりを避け、あっちへ行ったり
こっちへ来たりしながら緩く登って
蝶々深山に到着 13:20

   
   
 ウスユキソウ(薄雪草)の仲間:キク科
下りの道は、岩と石がゴロゴロして歩きにくい
その道の両側に、この花が咲いていた
ウスユキソウにもいろいろ仲間があるので、同定しにくい
車山高原公式サイトでは、
ウスユキソウになっていた

   
 ヨツバヒヨドリ(四葉鵯):キク科
まだつぼみの方が多かった
白っぽい花と赤っぽい花があった

 バイケイソウ(梅尅吹j:ユリ科
背が高いので、「
コバイケイソウ」ではなさそう
    
 ジュウニヒトエ(十二単):シソ科
ジュウニヒトエは、庭に咲く園芸種だとばかり思っていたが
こんな所にも咲いていたとは・・・
認識不足だった!

   
 蝶々深山から降りると、
木道がずっと続いていた
八島ケ原湿原を半分しか見ていなかったので
車山湿原をすこ〜し見てこようかと思って
木道を歩いて行った
ところが、
すぐプッツンときれ、
両側から草が茂った
泥ぬる道になってしまったので
さっぱり諦めて元の分岐に戻った

 車山乗越 14:12
男女倉(おめくら)山から降りてきて
ここへ出る予定だった
   
 オオヤマフスマ(大山衾):ナデシコ科
フスマ(衾)は、布団のことだが、
もっと優雅な別名がある 
姫誰袖草(ヒメタガソデソウ)
『古今集の歌にある
”色よりも香こそあわれとおもほゆれ 誰袖ふれし宿の梅ぞも”から名付けた』という説がある
タガソデソウは、背丈30〜50cm、ヒメタガソデソウは10〜20cm
「姫」とつけば、「小さい」という意味があるので、なるほどね!
↑ この花は、花の直径、約1cm 背丈は10〜15cm位だった

   
 車山山頂分岐 14:20
この霧ヶ峰線のバスの本数は少ない
「車山肩」から乗車するつもりだったが
こんな雨の中、屋根もないバス停で
待つなんてできない

地図を見ると、
休憩のできそうな屋根のある場所で
バス停に近いと言えば・・・
車山高原
スカイシティとか、レストランとか書いてある
それ以外では、反対方向しかない・・・
車山高原を目指して歩くことにした
時々雨が止んでフードを外したこともあったが
また大粒となり強めに降ってきた

ニッコウキスゲ:ユリ科
シカ除け電柵の中に
ニッコウキスゲの群落があった
 
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・
何気なく右下を見ていると・・・あれ?リフトが動いている!
観光客が、白いビニールの雨具を着て座っていた
その先を見ると、中継点から、またリフトが動いているのが見えた
よし、あれに乗っちゃおう!

その手前にレストランらしい建物があったので入ってみたが、
お店は閉まり、階段を下りた所のトイレだけは使用できた

休業中のレストランの玄関先に椅子があった
ここでやっと雨を避けて座ることができ、行動食のおにぎりを食べ
お茶を飲んで休憩することができた

そして、500円でリフトに乗り、楽々下界へ降りることができた 15:15頃着

レストランは15時で店じまい
バスは16時頃しかないので、それまで暖かい土産物屋さん(飲み物コーナーもあった)で休憩

びしょ濡れの雨具やザックカバーをビニール袋に入れ
ストックも折りたたんで片付け、上着だけ着替えてバスを待った

・・・・・・・・・・・・・・・・
帰りの中央線は大変だった!
塩尻を発車した時は、10分以内の遅れだったが、
中津川駅〜瑞浪駅間が大雨の影響でずっと運転を見合わせていたため
2時間以上遅れて、23時頃やっと多治見に着いた・・・

遠くへ帰る人・行く人は、乗り換えの電車もないだろうし、
どう対処したんだろうと、他人事ながら気になった

翌日の朝刊に、関連する記事があるかと思って探したが、
何も無し!ゼロ!


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