| 扇沢から七倉へ 北アルプス縦走 |
![]() ![]() ![]() 針ノ木小屋 ![]() 船窪小屋 |
●場 所 | 長野県・富山県 | |||||||||||
| ●標高 | 爺ガ岳:2670m 岩小屋沢岳:2630m 鳴沢岳:2641m 赤沢岳:2678m スバリ岳:2752m 針ノ木岳:2821m 蓮華岳:2799m 北葛岳:2551m 七倉岳:2551m |
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| ●山行日 | 1994年7月23日~7月26日 | ||||||||||||
| ●コース | 扇沢~種池山荘(泊)~爺ガ岳往復~岩小屋沢岳~新越山荘~鳴沢岳~赤沢岳~スバリ岳~針ノ木岳~針ノ木小屋(泊)~蓮華岳~北葛岳~七倉岳~船窪小屋(泊)~七倉温泉 | ||||||||||||
| ●多治見から 登山口まで |
多治見=中央道で豊科IC=扇沢(P)へ ※ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他 |
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| ●参加者 | 丹羽、林、、中山、中村 | ||||||||||||
| ●コースタイム | 1日目 7月23日(土)
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名古屋からの2人は、前夜泊。 早朝3:30に起き、車で4:00発。こういう山行形態も3回目。 真ん丸な月がくっきり。明日は十五夜。 梓川のSAで休憩し朝食を取る。 七倉からのバスが運行されていないこともあり、車は扇沢で駐車することにする。 豊科ICからは、大町市からもらった案内図を便りに快適な道を扇沢へ。 持病薬購入希望のメンバーが、売っている店を探したが、どれも朝早すぎてシャッターが降りたまま。共同装備の薬を頼りにすることにする。 扇沢の駅でトイレを借り、登山口まで戻る。 運よく駐車できた。 扇沢の無料駐車場は、ほとんど満車。 メンバーの1人の体調が思わしくないので、必要最低限の荷物とし、重いものは車に置い たり、3人で分担して持っことにする。 登山口、8:15発。 沢ぞいの道を暫く登って尾根に取り付くが、今回はすべて自炊なのでザックが重く、 30分ごとの休憩にする。 針ノ木雪渓が白い筋となって上へ続いているのが見える。 力持ちのメンバーは、元気の素のフルーツをどっさり持ってきている。何時もながらではあるがその度ごとに驚かされる。「歩く冷蔵庫」と言われる所以。 体調の悪いメンバーは、勧められるフルーツにも手を出さないので心配。 しかし、ちゃんとカメラを出してオヤマリンドウを撮っているから少しは安心。 きつい登りの「モミジ坂」とあるが、どこにもみじが?と探すが無い。 樹林帯を抜けるとたらたらの道となる。 時々ガスが切れ、ず~っと遠くの稜線が見え始め、「あれが蓮華、雪渓の先が針ノ木小屋、右に針ノ木・スバリと続いているね」と言い合う。 赤い屋根の小屋もはっきり見えるが、余りにも針ノ木に近すぎて今日の宿・種池山荘とは思えない。 じゃあ、新越山荘?とも思うがはっきりしない。(結局、種池山荘だと後で分かった) 雪渓を越え、登りがきつくなったところで、「もしかしてここが山荘下のきつい登りでは?」「発電機の音が聞こえる」と言い合っていると、上からボッカ姿の若者。 尋ねてみると小屋のバイトさん。 小屋はここから10分先にある・・・と。 本当にすぐだった。 ![]() 種池山荘 草原の中に立つ新しい赤い屋根の小屋。 周りはお花畑。 2階の端に案内される。1番乗りのよう。 新築中の山荘は、新しい木の香り。トイ レも清潔。ペーパーまである。 水は、宿泊者には1人1リットル無料とのこと。 爺ガ岳へ行く準備をし、軽々の荷物で出発。 1時間で頂上へ行ける・・・とあるが、見上げるような高さである。 上からどんどん降りて来る人達と擦れ違う。 反対側からの縦走らしい。 ![]() 本当の山頂は「中央峰にあり、三角点と標識がある」・・・と説明にあったが、着いたと ころは立派な標識だけ。 ![]() ![]() 三角点はなし。もっと先を見るとここよりずっと高い頂上が見え、標識もある。 もしかしてあそこが本当の頂上か・・・と思われ、ニセ烏帽子の例もあるので先へ行くこととする。 途中ロープの張ってあるところを通過したが、危険のためかとさほど考えもしないで通過したが、実はコマクサの保護のためと後で分かる。 下って登って着いたところは、まさしく中央峰で三角点もあるが、標識は字が薄れて見えないほど冷遇されている。 小屋に近い南峰を、頂上にしたのだろうと結論を出す。 ![]() 冷池山荘も、鹿島槍もよく見える。 下って立派なコマクサの看板のあるところをじっくり見ていると足跡の先に、あった!可憐なコマクサ!よくよく見るとあっちにも、こっちにも。足跡を探せばその先にちゃんとある。 ![]() コマクサ タカネツメクサ 小屋のビールを楽しみに帰る。 自炊室は、別室。 少しカビ臭いが我々だけなのでのんびりできる。 4:00からの天気図を池の前でとる。もしかしてこれが種池? 途中で交替して、食事の用意(マーボー野菜)。 体調の悪いメンバーは、脂っこいも のは避け、あっさり味で。 しかし、ビールは少々は飲む元気があるので一安心。 7:00前の天気予報をテレビで見て就寝。 台風は停滞。影響は無さそう。
満月が眩しいほどに煌々と輝き、窓から差し込み、目が覚めてしまう。 3:30起床、4:00出発。 ライトを照らしながらテント場を過ぎ、下っていく。 キヌガ サソウの群落がライトに照らし出される。 高山植物群の保護のため、新しいまだ踏み込まれていない登山道が整備されている が、木の根の出っ張りで歩きにくい。 棒小屋乗越付近で休憩。 『爺』の方が明るくなり、夜明け前だが十分明るいので、 ライトを片付ける。 前方に高くそびえる山が見える。岩小屋沢岳にしては近すぎる。 ピークは踏まず、黒部側を巻いて道は続いている。 剣、立山は雲海の上に浮かんでいる島々のように頭だ けぽっかりと突き出て、麓のほうは深い海の中。そして、満月も。幻想的。 信濃側はガスに包まれ、黒部側はくっきり見える。 朝食場所を探しながらたらたらの道を歩いていると、左前方の斜面がざわざわと動 く。 熊?かもしか?。動きが大きいので小さな動物ではないことは分かる。 この近くのスキー場で熊のウンチを見たと言う話を聞くも、動きが早いのでかもしかということにする。 それが移動した先は切り立つような崖。 見晴らしのいい場所で朝食。最高の気分。 ![]() 朝食 岩小屋沢岳 ![]() 新越山荘は、下りきった乗越の部分。 鳴沢岳へは1時間。 信州からどんどんガスが出る急な登りを我慢して登る。 黒部湖 の向こうに、剣・立山・五色方面を見ながらゆっくり登る。 ![]() 昨日から記録係のメンバーの腕時計が壊れているので、手持ちの腕時計はずっと預けたまま。 今日はまだフルーツのおやつがある。暑く疲れたときの元気の素。 鳴沢岳の頂上からは、信州側はガスで何も見えず。黒部は良く見える。 山の中腹の トンネルのようなところが大観望らしい。 そのずっと下にもトンネルの口。どうやら そこ(黒部平)からロープウエーで上がるらしく、小さな点が動いているのが分かる。 赤沢岳へも1時間。 鳴沢と赤沢の間をトンネルが通っているらしいが、この下がト ンネルですという標識は残念ながら無かった。 スバリ岳へは、1時間半とあったが、長く感じた。 この頃になるとそろそろ30分という勘が働くようになってきた。 信州側からのガスが吹き上げるところは冷蔵庫から吹き出す冷たい空気のようで、あそこまで行くと涼しくなるという楽しみがもてる。 ![]() 稜線を見上げながら、あそこが頂上・あそこまで行けば一息付けると、それを楽しみに歩く。 今回の山行は、アップダウンが激しくて前方に見える山を一つ一つ踏破していく攻撃的山行となった。 スバリ岳の手前、コマクサが砂地をピンク色に染めるほど一杯さいていた。 (しかし、蓮華に比べれば足元にも及ばないと後で分かる) ![]() 今日の日程もあと四分の一残すのみ。 針ノ木岳へは1時間。後は下って今日の小屋。 見上げるような頂上へ、ガレ場に気をっけ1歩1歩と登る。 えらいときは、スーで 左足、ハーで右足などと呼吸と歩行を合わせて歩くように自分に言い聞かせる。 針ノ木岳山頂着。 ![]() 針ノ木岳山頂 ミヤマオダマキ 昨日も今日も足が重い。 トップを歩いているからいいものの、これが2番手3番手となると確実に遅れていきそうな歩み。 ![]() 針ノ木岳から見えるはずの「槍」は、今日は見えない。「蓮華」がドーンと真正面に見える。 小屋へ下る道がずっと続いている。 ![]() チシマギキョウ シナノキンバイ 下りはお手の物。どんどん下り、お花畑を横切り、針ノ木小屋へ着。 ![]() 針ノ木小屋 自炊小屋は薄暗いし、テーブルは先客が座っているしで、小屋の前で始める。 まずはビール。お寿司とポテトサラダ。 ここでも自炊組は我々だけ。まだ明るいうちに就寝。 暮れ方と夜中に雨。夢うつつで「雨だと梯子が滑るなあ」・・・と考えながら眠りに入る。
3:30起床、4:00出発。 今日も真ん丸お月さんを見ながら、出発。 蓮華岳へは、初めは急登だが、30分も登れば、後はたらたらの道。 ![]() 昨日、朝露でズボンがびっしょりだったので雨具を着けたが、今日は そんな場所もなくすぐ脱いでしまう。 三脚を用意し、日の出を待っているカメラマンを横目に見て、ずっとずっと先の頂上へ足を運ぶ。 と、右も左も砂礫がピンクのカーペットになってきた。 みんなコマクサ!朝露をつけたコマクサ! ちょうど今が見頃。凄い凄いの声と共に登って行く。 頂上までずうーっと続いていて、シロバナコマクサまである!こんなに素晴らしい眺めは初めて。 頂上からは、「槍」も見え、昨日の縦走路も見えで、抜群の展望。 下りの斜面もずうっとピンクのカーペット。 ![]() 「蓮華の大下り」と大層な名前が付いているがただのザレ場。 登山道のすぐ脇で、ライチョウの親子にも会えた。ひなは、親の懐に潜ったり出たりしている。 眺めのいい稜線で朝食。 これからは、「岩稜と梯子と鎖」が続く場所。 それを好むメンバーがいるが、梯子は、半分使い物にならず(北葛乗越のすぐ上だけは連続してあったが)鎖も大した事もなく、 ガイドブックには「一番緊張するところ」とうたってあったが、鈴鹿と大して変わらない所でいささかがっかり。 そして、またまたライチョウの親子に対面。 乗越から仰ぎ見る北葛岳は、はるかはるか上の方。この登りの30分は長かった。 ![]() タカネバラ ヤマルリソウ 時計を預けてあるので時間が分からず、もう30分かと思うとまだまだとの返事。 急登のえらさが時間の感覚を狂わせたらしい。 時計を貸した記録係は、時計を見ないか、あるいは時間を延ばしているのではないかと思ったほど。 後、30分で頂上だと思い、スーハー作戦で1歩1歩ゆっくり登る。 着いた!北葛岳頂上。もうこの頃には、パンなんて1口も口に入らず、食欲もなく、水分のみ。 スキムミルクで作った牛乳のおいしかったこと!甘くてトロツとして… ![]() この後は七倉のみ。 ![]() 真ん前に見える南北に長い山を目指して、どんどん降りていく。 あーあ、せっかく登ったのにどん底まで降りてしまい、またまた頂上へと登り始める。 また、梯子があったが慣れたもの。 1時間で頂上なら、30分で休めば後30分で着くという寸法。 ![]() ママコナ 七倉の頂上にはまだ昼前に着。後20分下れば今日の宿、船窪小屋。 それならゆっくり休んでいこうとのんびりする。 しかし、ビールにつられ山を下りることになった。 小屋番さんは、船窪新道の見回りで留守。 先に着いていた人に、ビール代を置いておけばいいよと教えられまずは乾杯! 暑い陽射しなので、小屋の玄関先を拝借し座り込む。 ![]() 暫くして小屋番さんたち3人が帰還。 水は、水場から汲んでくるとのこと。 買うと、1リットル200円。 暇を持て余しているからと、1人だけ置いて3人で散歩がてら行くことにする。 ザックを担いで全部の水筒を入れ、水汲み用の穴開きカップを貸してもらって出発。 ザックを担いだ「力持ち」は、すたすたと凄い速さで先へ行き、空身の2人が後から付いて行く。 水場までは2ケ所ザイルのお世話になりやっと到着。 水場自体、上から落石がありそうな不安定な場所。 これなら200円も止むなし。 水筒7本に水を汲み、歯磨きもして、またザイルに掴まって登っていく。 重いザックを担いでいる「力持ち」がやはりさっさと先を歩き、先に着く。脱帽! 留守番メンバーに、水汲みの苦労話をして水筒の水を渡す。 ここの布団はふわふわ布団。シーツまで着いている。 ホテルなんとかの別館と聞いて納得。 手持ちぶさたで夕飯作りをする。 ![]() 前もって米を水に浸して置いたが、気圧の関係かおいしくない。 ビールも生暖かいので喉を通らず。 我々が食事が終わってもまだ人が来る。 驚いたのは東京からの女性。見ず知らずの男性にくっついてここまできたとか。 ニュースでは、前穂で落ちた52才の女性の話をやっていた。 夜、大雨。
またまた、真ん丸お月さんを見て出発。 黒部湖を見ながらどんどん下る。 樹林帯に入ってしまうと暗くじめじめとして朝食をとる気にもならない。 3時間半で登山口なら、下へ行って朝食も良いかと思いながらどんどん下る。 下りはどれだけ歩いてもなんともないので、ストップが掛かるまで歩いてしまう。 下りが苦手のメンバーも2人いるので、「登りと平等にしよう」と声が掛かる。 休憩時、3人は食欲があるが、私はお茶だけ。食欲なし。 登りならさぞかし大変な梯子の連続。 ふわふわの苔の原生林。 松葉に隠れた木の根に乗ってつるり。2~3回滑ってやっと登山口。 懐かしい川の音が段々大きくなってくるのに励まされ、やっと七倉沢に着く。 橋を渡り、河原で昼食。 留守宅に電話を入れ、温泉に入る。400円。安い。 3人で冷たいビールを分け、一休み。 1人だけ、トマトジュース。 予約時間ぴったりにタクシーが来て、爺ガ岳の登山口まで。 混雑も渋滞もなく、多治見でご苦労さん会。 オヤマリンドウ、タテヤマウツボグサ、ホツツジ、キソチドリ、アカバナ、ヒメクワガタ、 ミヤマクワガタ、キヌガサソウ、コケモモ、ウサギギク、アオノツガザクラ、チングルマ、 チョウジコメッツジ、コマクサ、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミゾホウズキ、 オオバキスミレ、クルマユリ、シラネニンジン、ネバリノギラン、ハクサンチドリ、 テガタチドリ、ミヤマウイキョウ、イワインチン、ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、 コイワカガミ、アカモノ、ミネズオウ、イブキジャコウソウ、ツガザクラ、タカネバラ、 キバナシャクナゲ、ツマトリソウ、トウヤクリンドウ、ミヤマムラサキ、ミソガワソウ、 ヨツバシオガマ、ミヤマシオガマ、エゾシオガマ、ミヤマママコナ、コゴメグサ、 クガイソウ、ムシトリスミレ、ツルアリドオシ、キバナノカワラマツバ、ヒョウタンボク、 コキンレイカ、イワギキョウ、チシマギキョウ、シロバナクモマニガナ、 オオレイジンソウ、シナノオトギリ、ハクサンフウロ、イワオウギ、コバイケイソウ 、ミヤマダイコンソウ、シコタンハコベ、コガネイチゴ、シロバナノヘビノイチゴ、 シモツケソウ、クロクモソウ、ミヤマダイモンジソウ、ウメバチソウ、ズダヤクシュ、 カニコウモリ、イワベンケィ、カラマツソウ、イワッメクサ、オンタデ、ヒメイワショウブ、 ニッコウキスゲ、オオバタケシマラン、ミミコウモリ、ミヤマアキノキリンソウ、 マルバダケプキ、ミネウスユキソウなど、たくさんの花に出会えた。 |