沢登りと縦走の2本立て
      赤木沢・水晶岳・赤牛岳

   (3日目 黒部五郎小舎〜水晶小屋 )
  
(4日目 水晶小屋 〜水晶岳〜赤牛岳〜奥黒部ヒュッテ)


1・2日目 3・4日目 5日目


3日目 8月3日

のんびり歩いたのはこの日だけ


薬師岳がどーんと
重々しくいつも見える


4時起きの4時半朝食・・・とのことだが、私は急ぐ必要がないので、
2回戦目にする。

彼らは5:25発。見送って30分後に発。5:55。

ここから三俣のテント場までは数回来て、勝手知ったる楽しい花の道

天気もいい。展望もいい。
水晶岳小屋までのんびり行けばいいだけなのだから。


キヌガサソウ


三俣蓮華へ登る途中で
お目見えした
ウサギギク

黒部五郎小舎を発って、登りつめた尾根で6:30休憩。

虫がブンブンしていて虫除けのスプレーを吹き付け
早々に腰をあげる。

薬師がど〜んとよく見えること!!
昨日の黒部もまたまたよく見える!!


ここまでに見つけた花
キヌガサソウ・モミジカラマツ・シラタマノキ・ミネズオウ
・ハクサンイチゲ・チングルマ・ウサギギク・ヨツバシオガマ
・タカネヤハズハハコ・ウラジロタデ・ミヤマリンドウ
・ミヤマダイコンソウなど


気持ちのいい稜線歩き
稜線からよく見えた笠が岳
同じく三俣蓮華への途中で
雪渓をバックに
ヨツバシオガマとウラジロタデ

同じく三俣蓮華への途中で
ミヤマダイコンソウ


ミヤマリンドウ
こんなに薄青くはない
もっと濃い青色

タカネヤハズハハコ
鷲羽岳への縦走路
三俣蓮華の頂上にて
槍がよく見える
三俣蓮華の頂上にて


三俣蓮華からの下り
双六方面を望む

雪渓がたくさん残っている

まだ雪渓が残っているので、夏道を新しく作ったらしい。
頂上への登りの途中で休憩、7:30〜7:40。
すぐ、頂上着。7:55〜8:05。楽々登れてしまった。

ここからの下り、双六側の斜面は黄色と白のハーモニー
(ミヤマキンポウゲ・シナノキンバイ・ハクサンボウフウ)
が素晴らしい。

三俣山荘に向かう道はハクサンイチゲが咲き始めたばかり。

ハクサンフウロ
もところどころにピンクの色を添える。
のんびり下って、テント場の水場で休憩。8:40〜9:00。

冷たい水でレモン水
を作って飲む。暑い時には美味しい〜。

ハクサンイチゲ シナノキンバイ
咲き初めで初々しい
黒部源流へ降りていく途中で
オタカラコウの群生

黒部の源流を詰める
湿っぽい沢道は
ムシトリスミレが多い

フキユキノシタ
テント泊の人はもう設営している。これから鷲羽や水晶岳まで行くのか?
黒部の源流で、雲ノ平へ行く人を見下ろしながら沢の傍で休憩、9:40〜9:55。

ここまでに見つけた花
オタカラコウ・フキユキノシタ・ムシトリスミレ(今回本当にたくさん見た)
・ヨツバシオガマ・コバイケイソウ(葉っぱばかり。今年は裏年らしい。咲いていたのは数えるほど)
・アオノツガザクラ・シナノキンバイ・ミヤマガラシ・シラタマノキ・クルマユリ・クロクモソウなど。


マイヅルソウは、高い所では花、低い所では実になっている。

雪渓もまだ残っている沢道を、祖父岳と鷲羽・ワリモの稜線を見ながら登る

沢で休憩、10:30〜10:40。沢水でタオルを濡らし、アラビアン風のバンダナも
水で濡らして涼しくした夏スタイルで歩く

おかげで首筋の日焼けが予防できた。

崩れかけている雪渓 三俣蓮華を振り返る

もうすぐ岩苔乗越
もうこれで沢とお別れ・・・・の岩苔乗越の下で休憩、11:10〜11:20。

尾根道に出た。

展望良し。花が変わり、イワツメクサ・タカネツメクサ・イワギキョウがあちこちに姿を見せる。
ワリモへの分岐にはザックがたくさんおいてある。空身で往復らしい。

尾根道に出た コゴメグサ
北アルプスはミヤマコゴメグサ?
イワギキョウ
口を大きく開けて合唱している

さて、水晶岳へ向かう。槍はいつまでも姿を見せ、双六・黒部も見える。

こんなにいい天気。急いでいく必要もない。
またまた休憩を取りながら花を撮りながら水晶小屋へ。

盛りを過ぎた黄色いスミレが咲いている。
北アルプスならクモマスミレになるのか?

水晶小屋に近づくにつれ花の種類が多くなった。こんなに多いとは・・・驚き。

ここまでに見つけた花
イブキジャコウソウ・イワギキョウ・オヤマソバ・チシマギキョウ・イワオウギ・タカネシオガマ
・コゴメグサの仲間・ミヤマキンバイ・シコタンソウ・チョウノスケソウ
(この時期にまだ咲いているとは!)など

タカネシオガマ
背が低いけれど色が濃い

タカネツメクサ イワオウギ
水晶小屋、12:30着。

表には大勢の人。すぐ手続きをする。
今日は20人の団体が入っているので混むよ・・・とはおひげのおじさんの話。

ビールが冷たいので聞いてみると、雪渓の雪が入っているそうな。なーるほど。
外の椅子に腰掛けて周りの山並みをおつまみにして飲む。

お・い・し・い・・・・


水晶小屋の前の標識

予約のない女性パーティーや埼玉からの夫婦組が、
泊まれないかと交渉している。

野口五郎から来る人達が小さく見える。
見えてからでもすぐには着かない

テント泊のパーティーのうち、メンバーが遅れているからと、
先に着いた男女2人組がビールを飲んでから迎えに行くという
光景もあった。

彼らはへとへとなのに、小屋に泊まれず三俣山荘のテント場まで下りていった。
早く着いたが外で粘っていて、小屋の人が断りきれない頃を見計らって
交渉をする単独の男性達もいる。

小屋の接客方針は、ダメとは言わないが、三俣山荘を勧める。
どうしてもという人には夜休めませんよと念を押す・・・という形。

夕方になっても天候の崩れはなく、展望は相変わらずいいので
楽しい時を外で過ごす。
20人の団体が到着して賑やかになってきた。

やっと寒くなって中へ。

5時から食事。団体以外の人は1回戦目。団体は2回戦目。
それまで寒い外に追いやられる。

カレーはお代わり自由。サラダと味噌汁もついている。

お茶は雪を溶かしたような味


今度は交代して我々が外へ。が、寒くて居られず土間で待機する。

食事が終わればすぐ布団敷きと布団割り。狭い1枚の布団に2人

シーツ持参なので足と頭を交互にする。
そうしても腕を下ろすとぶつかるので両腕は上へあげた状態で寝る。

寝返りも・・・・・大変。頭を木にぶつけるし。

1時間ごとに時計を見てはまだか・・・まだか・・・と夜が明けるのを待つ。

4日目 8月4日

稜線歩きは最高だったが・・・・

団体は3時半頃おきて4時発で水晶岳へご来光を見に行くと言って
出かけたのでその隙にトイレへ。

隣の3人の女性も出発したらしいのでやっと余裕ができた。
5時に起床。すぐ布団を片付けてテーブルの用意とお皿だし。

丁度太陽が出るチャンスを掴んでシャッターを押す。今日もいい天気。槍までバッチリ見える。
団体が帰ってくるのとすれ違いに5:30発。

水晶小屋の前から 槍も見える

チシマギキョウ
水晶岳頂上

赤牛岳をめざして こんなザレ場も
昨日岩から3mほど滑落したという話を聞いていたので気をつけて登る。

頂上に6:15着。先行者は2人。1人は引き返す人。

狭い頂上なのですぐ出発。北峰へもちょっと顔を出す。

ここから赤牛岳までは素晴らしい稜線歩き
槍・笠・雲ノ平・黒部五郎岳から太郎への稜線・薬師・赤牛岳・
野口五郎岳・烏帽子・立山などを見ながら歩く。


6:40、口が渇いたので休憩。
水晶小屋で買った500ccのペットボトル1本と昨日までの残りのお茶が
今日の水分の全て。約1,3リットル

素晴らしい眺め もうすぐ赤牛岳 赤牛岳から眺める薬師岳
ここからすぐ右側へ下る

7:40、薬師のまん前、赤牛岳のコルへ下る手前で休憩。

ウラシマツツジの葉っぱが、もうきれいな紅葉になっている。
コケモモの実
を時々食べてみる。まあおいしい。
ミネウスユキソウはまだ純白。ウメバチソウがもう咲いている。

8:40、赤牛岳最後の登りの下。あと少し。

頂上に、9:15着。

水晶小屋からは4人が赤牛岳を目指した。私は3番目に着。
ここまで来ると、立山や剣・黒部湖もよく見える。

薬師をバックに撮ってもらってから下山。考えていた稜線ではなく、すぐ右側へ下りていく。

立山・黒部湖も見える 振り仰ぐ赤牛岳は大きい!! 赤牛岳からの下りでよく見かけた
ハクサンシャクナゲ

下山のためにダブルストックにしたが道が狭すぎてかえって邪魔。
片付けてすっきり。
1度ずっこけただけで後は安全歩行に徹する

10:20、五色が原のまん前で休憩。振り仰ぐ赤牛岳は大きい!!

岩の間にハクサンシャクナゲがまだまだきれいに咲いている。オオバキスミレの花も見える。

10:50、樹林の中へ。

今までの快適さとは打って変わって薄暗く、濡れた岩がゴロゴロしている嫌な道になった。
ここでダブルストックにすると快調。痛くなった膝をかばいながら下る。
11:20、樹林の中、倒木に腰をかけて休憩。

そのうち、丸太を組み合わせた梯子が何度も何度も出てくるわ、
大きな木の剥き出しになった根っこを掴んでの登り下りがあるわ、
ロープにつかまって下る所が出てくるわ、段差の大きい階段状を登り下りするわ、
オーバーハングした岩を鎖伝い下るわ・・・・で、3時間の心積もりが
行けども行けども着かない


12:20、3時間たった。もうそろそろ着いてもいい頃か?と思うのに
沢はまだまだ下のほうで音もしない。

相変わらずの障害物が、これでもか、これでもかと何度も出てきて
いいかげんゲンナリしてくる。

13:20、これで最後のお茶かと全部飲んでしまう。
沢の音が右と左に聞こえる二俣が今日の宿の奥黒部ヒュッテ。

13:45、2番目に着。

ホースから流れている水でまず顔を洗う。一息ついてから手続きをする。

若い女性が窓口にいる。発音が??なのでコリアン?と聞くとタイ人だという。
山が好きだから?と重ねて聞くとううん、お金儲けのためだという。ふ〜ん。

お風呂があるというので嬉しい。
大きいビールを貰って外で飲む。

3番・4番が到着。ついで三俣山荘から来たという健脚の男性が着。
彼はここでビールを飲んでから平の渡しまで降りていった。すご〜い。

案内された部屋は私1人。なんと!!
でも、結局は野口五郎から来た4人パーティーと一緒になったが・・・。
彼らは4時発で5時半に着だった。よく歩いたね〜。

4:55〜の女性用入浴時間は私1人。
2人用の家庭用浴槽にしてはだだっ広い洗い場があった。
ざっと洗って10分で出る早業。

夕食は6時から。
ここまで下りてくると品数も多くなり家庭料理が食べれる。
食べればすることもなく就寝。

次のページに続く

 山行記録(2001年〜2005年)へ戻る

 トップページへ戻る