夏と秋の花を求めて  栂池自然園八方尾根など
 
             (白馬八方温泉3連泊で、あちこち歩く)             


1日目 2日目 3日目 4日目


 3日目 9/4(水)

白馬八方温泉・「ホテル花の郷(はなのさと)」7:40頃発・・・八方駅⇔ゴンドラ「アダム」で兎平駅へ・・・リフト駅⇔アルペンクワッドリフトで黒菱平へ・・・リフト駅⇔グラートクワッドリフトで八方池山荘へ・・・石神井ケルン・・・第2ケルン・・・八方ケルン・・・八方池・・・下ノ樺・・・尾根手前で引き返し・・・第3ケルン・・・八方池山荘⇔グラートクワッドリフトで黒菱平⇔アルペンクワッドリフトで兎平駅⇔ゴンドラ「アダム」で八方駅へ・・・みみずくの湯・・・「ホテル花の郷(はなのさと)」

                                      『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です


  朝

5:30、部屋の窓からゴンドラリフト「アダム」が見える




青空も見える!




6:00、4階の露天風呂へ行くときれいに稜線が見えた!

部屋へ引き返し、カメラを持って再度露天風呂へ

結局、こんなにくっきり見えたのは、これが最後

左  唐松岳と五竜岳

右  右から杓子岳、その左が白馬鑓ケ岳、その左が、部屋から見えていた稜線





  ゴンドラリフト「アダム」⇔アルペンクワッドリフトグラートクワッドリフトで八方池山荘へ
  
8:30始発の「アダム」に乗ろうと出発

「アダム」から見下ろす八方温泉街




「アダム」から下りてアルペンクワッド駅へ

青空がまぶしい〜





1本目のアルペンクワッドリフトに乗る時はまだ青空があった




右に見える杓子岳や白馬鑓もまあ見えた




2本目のグラートクワッドリフトに乗ると・・・・周りは真っ白になった

が、そのうちまた見えるさ・・・と思っていたのだが・・・




  八方池山荘・・・八方池・・・尾根下・・・引き返して八方池山荘へ
オヤマソバ(御山蕎麦)
:タデ科


八方池山荘に着くと、天候はガスと青空のせめぎあい

青空のあるうちに・・・とすぐ登り始めたが、ガスの方が速かった

オヤマソバは今が見頃




「八方尾根自然研究路」という木道・階段等で整備されたルートのお勧めがあったが
以前歩いた、ごつごつの登山道が懐かしくてそちらを選んだ

こちらは、ほんの数名のみだった




ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-1

栂池自然園より、こちらの方がたくさん咲いていた




ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-2

『5本のおしべが一日に1本ずつ開いていくので、
おしべが何本開いているかで開花日数がわかる』のだから順番に並べてみた

1本開いた=開花1日目




2本開いた=開花2日目


ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-3

4本開いた=開花4日目





受粉して実ができた
(開花して何日くらい後なのだろう?)



ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-4

あれ?ピンクがかったウメバチソウ発見!




ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科-5

こちらも、順次雄しべが1本ずつ開いていくようだ
雄しべもピンク!




タカネマツムシソウ(高嶺松虫草):マツムシソウ科-1

背丈は低いが、大きな花(中央に多くの小花が集まった頭状花)をつけていた

外側のまわりの花は、3つに裂けていて大きい

中央にぎっしり集まった花の雄しべは
「ヤク」と「花糸」でできている


「ヤク」と「花糸」はつながっている
(白い細いものが「花糸」
(紫色のものが「ヤク」で花粉が入っている)↑




こちらは、「ヤク」ガ見えない↓
すでに花粉を散布してしまったのだろう



タカネマツムシソウ(高嶺松虫草):マツムシソウ科-2

これが蕾

中央に小花の蕾が集まっていることがよく分かる

周りの黄色いぷっくりしたものが、3つに裂けている大きい花になる




シュロソウ(棕櫚草):ユリ科

すでに花は終わり種ができていた↓






イワショウブ(岩菖蒲):ユリ科

栂池自然園より数は少なかった

まだ赤っぽくはなっていなかった


八方池山荘と白馬村を見下ろす

あの川は、大きいので「松川」だろうか




タムラソウ(田村草):キク科

濃い紫色が美しい  アザミに似ているがトゲはないので触っても痛くない


このくるっと巻いているのが雌しべ
雄しべが花粉を飛ばした後、雄しべの中から突き出てきて、
時間差で自家受粉を防いでいるんだって




セリ科

1つ1つの花が自己主張をしているようでとてもかわいい




ミヤマコゴメグサ(深山小米草):ゴマノハグサ科

『コゴメグサの仲間は非常に変異が多く、中間型も多いので特に区別が難しい』そうだが
八方尾根には、わざわざ花の名前が書いてある標識があったので「ミヤマ」とした

コバノコゴメグサは南アルプスや八ヶ岳、太平洋側に近い高山に、
ミヤマコゴメグサは北アルプスや日本海側に近い高山に・・・と
住み分けているそうである

しかし、断定はできないので、「コゴメグサの仲間」と呼ぶのが無難かもしれない





シロバナヤマホタルブクロ(白花蛍袋)
:キキョウ科

「ガク」と「ガク」の間が
ぽこっと盛り上がっている(山になっている)のが、
「ヤマホタルブクロ」と覚えるようにしている






ヤマホタルブクロ(山蛍袋):キキョウ

「山」の高さもいろいろあって
これはやや低め

クガイソウ(九蓋草or九階草)):オオバコ科

葉が輪生しているのでクガイソウ




オトギリソウ(弟切草)の仲間:オトギリソウ科

つぼんでいると赤っぽく見える
ガスの切れ間から唐松岳が見えた

この景色がずっ〜と続くと期待していたのに、
稜線から外れた所を歩いているうちにガスで真っ白になってしまい、以後晴れることはなかった




ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草):キク科

頭の天辺付近に花が集まっているのが特徴




イワシモツケ(岩下野):バラ科

最後の残り花

シモツケソウ(下野草):バラ科-1

栂池自然園より、きれいな花が多く残っていた




シモツケソウ(下野草):バラ科-2

ショッキングピンクで雄しべがたくさん突き出ていて華やかな花




ヤマブキショウマ(山吹升麻)かな?:バラ科

雌雄異株(左が雄株で、右が雌株かな?)

ヤマブキショウマ・トリアシショウマ・チダケサシなど、よく似ていていつも悩んでいる




キンコウカ(金光花):ユリ科-1

残り花  下から上へと咲きあがっていく

湿っぽいところが好き




キンコウカ(金光花):ユリ科-2

殆んどは、こんな種になっていた




 1 2 3
キンコウカ(金光花):ユリ科-3

順に並べて見た

1 雄しべには花粉がいっぱい
2 花粉は残り少なくなり    
3 ヤクが落ちてしまったよう  



クロトウヒレン(黒唐飛簾):キク科

タムラソウと同じように、
雌しべの先が2つに分かれている↓





ヨツバシオガマ(四葉塩竃):ゴマノハグサ科

これも残り花
タカネナナカマド(高嶺七竈):バラ科

ここのナナカマドは、「タカネナナカマド」

葉の鋸歯が基部からはっきりとして、実が俯き加減』
『小葉の先端が尖っている』などの点から


葉の鋸歯の様子




タテヤマリンドウ(立山竜胆):リンドウ科


ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草):ユキノシタ科

低地に咲くダイモンジソウは
「大」の字の下2枚が長めになるが、
高山に咲くミヤマダイモンジソウは
それほど長くならないんだって




アカミノイヌツゲ(赤実の犬黄楊):モチノキ科

緑の葉っぱの中に、赤色の実が目立つ
ハクサンシャジン(白山沙参)別名タカネツリガネニンジン:キキョウ科-1

ツリガネニンジンの高山型で、 ツリガネニンジンより、背が低め




ハクサンシャジン((白山沙参)別名タカネツリガネニンジン:キキョウ科-2

丸っこい「ツリガネ」もあるようだ




ハッポウタカネセンブリ(八方高嶺千振)
:リンドウ科

『北アルプスの蛇紋岩地帯に生える
分布の限られた植物

タカネセンブリの変種で,萼の脈が不明瞭な点で異なる』だって

そう言われてもね・・・
「ガクの脈なんて分かりにくいし・・・




名前のついた標識があったのでその近くを探して分かった

咲いている花が小さくて少ないし、
薄い青色なので標識がなければ見落とすくらい目だたない




八方池

何度も八方尾根に来ているが、
「池」に寄ったのは初めて

いつもせかせかと唐松岳を目指したり
早くリフトに乗って下山しようとあせったりしていた
アカジクヘビノボラズ(赤軸蛇登らず)かな?:メギ科

大きなトゲのある
ヒロハヘビノボラズに似た実を見つけた

実がついている柄が赤い(アカジク)ための
命名だろう

葉っぱにも痛そうな鋸歯がずらっと並んでいた↓




調べ中


実の様子

頭が白くなっているのは何故だろう?

ミヤマウイキョウ(深山茴香):セリ科

葉っぱの集まりがこんもりしているので、すぐ分かる

花の時期は終わり、種ができていた




タカトウダイ(高灯台):トウダイグサ科

真っ赤に紅葉している葉もあった


実の形が面白い↑




タテヤマアザミ(立山薊)かな?キク科

総苞片が反り返っていない

まだ花が咲きそろっていないので
反り返っていないのかも・・・




ミヤマホツツジ(深山穂躑躅)かな?:ツツジ科

雌しべがないので判別できないが
高度からすれば、「ミヤマ」ホツツジ

かわいい実ができていた
花の大きさに比べるとかなり大きめ




カライトソウ(唐糸草):バラ科

上の方(花の先端)の花は終わり、下の方は蕾

これらは残り花  瑞々しい花は皆無




ハナヒリノキ:ツツジ科

実ができていた




ミヤマハンノキ(深山榛の木):カバノキ科


クロマメノキ(黒豆の木):ツツジ科

ここも豊作のよう  たくさん生っていた




カクミノスノキ(角実の酢の木)別名ウスノキ:ツツジ科

今頃?と思うが、赤い実はカクミノスノキ

あまり「角(かど)」がない実である




ハクサンオミナエシ(白山女郎花)別名コキンレイカ:オミナエシ科

面白い種を見つけた

種のつき方と葉っぱの形から推測すると、ハクサンオミナエシだろう




タカネバラ(高嶺薔薇):バラ科

稜線の砂礫の斜面に赤い実が生っていた




ハッポウウスユキソウ(八方薄雪草):キク科

『葉の幅が細く、斜め上を向くのが特徴

 葉の裏が見えることが多いため、全体に白っぽく見える』と

近くに名前の書いた標識があった

雲南省で立派なウスユキソウを見てきたので↓
かなり貧弱に見えた






雲行きが怪しく、
雨が降ってきたのであわてて下山を始めたが
下るにつれ、時折下界も見えてきた




タテヤマウツボグサ(立山靫草):シソ科

残り花
ノコンギク(野紺菊):キク科

八方池山荘近くに群がって咲いていた

リフトの足元にもいっぱい




  八方池山荘⇔グラートクワッド&アルペンクワッドゴンドラリフトで八方駅へ
リフトを乗り継いで下りる  (グラートクワッドリフトから)

下界は見えるが、ふりかえって見上げる山はガスの中




コバイケイソウ(小梅尅吹j:ユリ科

黒菱平の湿原を探索

ここのコバイケイソウは皆、枯れ枯れの茶色の実になっていた

栂池自然園では、まだ緑だったのに




ホツツジ(穂躑躅):ツツジ科

雌しべの先がくるりとしていないので
「ミヤマホツツジ」ではなく「ホツツジ」




ノリウツギ(糊空木):アジサイ科

大株だった



眼下に兎平を見下ろす  (アルペンクワッドリフトから)



ノコンギク(野紺菊):キク科

兎平の周辺を探索

ロープで囲って歩道が作ってあるが花は少ない




ウメバチソウ(梅鉢草):ユキノシタ科

雄しべが1本開いているので
開花して1日後




イワショウブ(岩菖蒲):ユリ科

まだ赤くなっていない



オヤマリンドウ(御山竜胆):リンドウ科

紫色のつぼみの中に、白色の蕾が混じっている




「アダム」から見下ろす下界は明るい〜

振り返って見上げる山は黒い雲の中




八方駅に到着

雨が降ってきたので急いで下りてしまったが
時刻は、13:20

温泉に入って帰ることに相談がまとまった

一番近い温泉は、狭い
2番目に近い温泉は、休業日
ちょっと遠い「みみずくの湯」まで行くことになった




  ゴンドラリフト八方駅・・・みみずくの湯で入浴・・・ホテルへ
ノブドウ(野葡萄):ブドウ科

「みみずくの湯」へ歩く道すがら撮影




調べ中

小さな実がいっぱい生っている木



センニンソウ(仙人草):キンポウゲ科

ふわふわの羽毛ができ始めていた




温泉に行く途中、振り返ると・・・稜線が見えた!

今頃見えてもね・・・   またすぐ黒い雲に覆われた




「みみずくの湯」

つるつるの湯だった

入浴客も少なく静か

露天風呂から山を見ながら浸かっていた




クサフジ(草藤):マメ科

帰りは、川沿いの草むらの道を歩いた



ツリフネソウ(吊舟草):ツリフネソウ科

草むらにいっぱい咲いていた




ママコノシリヌグイ(継子の尻ぬぐい):タデ科

痛そうなトゲトゲがいっぱい!



ヤブガラシ(藪枯らし):ブドウ科

オレンジ色の部分は、開花した花




ノコンギク(野紺菊)かな?:キク科

山のノコンギクは紫色だったが
これは白色




アカソ(赤麻):イラクサ科-1

伊吹山以来、疑問が続いている花である

これらは花だろう

『雌花序は茎の上部の葉腋につき、雄花序より小型で細く赤味を帯びる

雌花は球形に集まり、この雌花の集団がやや接して花軸につく

雄花序は茎の下部につき、淡黄白色の雄花を穂状につける』と

説明からすると、雌花のように見えるがはっきりしない・・・




アカソ(赤麻):イラクサ科-2

では、これは何?




ヒルガオ(昼顔):ヒルガオ科

柔らかそうな花びら




フヨウ(芙蓉):アオイ科

大人の顔ほどもある大きな花だった




   
 次へ続く
 

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