初夏の花旅 1日目
     八ヶ岳縦走 赤岳〜横岳〜硫黄岳



ツマトリソウ


ホテイラン

イワカガミ
●場 所 長野県茅野市・南佐久郡南牧村・諏訪郡原村
・山梨県北杜市
●標高 赤岳2899.2m 横岳2829m 硫黄岳2742.1m
●山行日 2019年6月18日(火)〜19日(水)
●多治見から
  登山口まで
多治見=土岐IC=恵那SAで朝休憩=諏訪IC=美濃戸口近くのスペースに駐車・・・美濃戸山荘(登山口)
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽、今川、平野
●コースタイム   1日目 6/18
多治見
恵那SA
諏訪IC
美濃戸口(P)
やまのこ村
美濃戸山荘(登山口)
行者小屋
中岳分岐
キレット分岐
竜頭峰分岐
赤岳山頂
赤岳頂上山荘

6:15発
6:50〜7:10
8:55
9:40〜9:50
10:46〜10:51
11:03
14:07〜14:30
16:07
16:22
16:50
17:00
17:05着
2日目 6/19 
周辺地図はこちら
コース図はこちら
@(駐車スペース〜登山口) 
A(登山口〜行者小屋・赤岳鉱泉〜登山口
B(行者小屋〜赤岳〜横岳〜硫黄岳〜赤岳鉱泉
 


多治見から約3時間(+朝食休憩20分)で
美濃戸口の駐車スペースに着
身支度して、出発 9:50

林道を歩いて行くと朱色の花
ヤマツツジ:ツツジ科
背が高く、緑の葉の中でよく目立った

白い花が道路脇に咲いていた
近づいて見ると、雄しべの長〜い花だった
コデマリの仲間かな?:バラ科

 
左=車用   右=登山者用
車に追いかけられたくないので、右へ

前方に朱色の花
   
 レンゲツツジ:ツツジ科
先ほどの
ヤマツツジより花が大きく、背丈は低い
登山道脇のあちこちに咲いていた

  
シロバナノヘビイチゴ:バラ科
この辺りは、ぱらぱら咲き
下山の北沢コースには、群生場所がたくさんあった
麓で、一番多かった花

   
ツマトリソウ:サクラソウ科・ヤブコウジ科
花びらは7裂 
名前の由来は、『ツマとは「端」の意味で、花びらの先端が淡い赤で縁取られることから
ツマトリソウと名付けられ』たそうだが、そんな縁取られた花に出会ったことがない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
車に追いかけられたくないので、ショートカットを何度も繰り返した

「やまのこ村」に着いた 10:46
トイレ休憩(有料 100円)
靴を脱がなくてはいけないので不便

サラサドウダン:ツツジ科
いつもの場所に咲いていた


橋を渡る
ロープが張られているので
許可された車だけ進入可

この辺り、ヤナギの木が多いので
ヤナギの綿毛が飛んでいた
(花が終わった後、
種にふわふわの綿毛が付いて飛ぶ)
『柳絮(りゅうじょ)と呼ばれている』
うっかりすると、吸い込んでしまう

美濃戸山荘に着いた 11:03
カーナビに入力したのは、この「美濃戸山荘」
ここへ案内してほしかった・・・
人の気配なし ひっそりしていた


ここが「南沢」の登山口 11:04
いよいよ山道に入る
帰りは「北沢」からここへ戻る

堰堤を越える


マムシグサの仲間:サトイモ科
おやあ〜、中には緑色の棒があった
棒状の部分=「付属体」
この棒の下の方に花がびっしり付く
多治見周辺は、白色の付属体ばかり

新しい橋が掛けてあった
こんな橋を何度も渡った




キバナコマノツメ:スミレ科
黄色いスミレは珍しい
この花に出会うと「山へ来た!」と、感じられる

 
ホテイラン「撮影推奨場所」の案内書き
   
   
 ホテイラン(布袋蘭):ラン科
今年は遅かったかも・・・?と思いながら歩いていたが、
「撮影推奨場所」と、わざわざ写真と地図付きの案内書きがあちこちにあったので
すぐ見つかった
緑色のロープも厳重に張られていた
以前は、「知る人ぞ知る」存在だったのだが・・・
・・・・・・・・・・・・・・
葉っぱは1枚だけ 葉の縁はしわしわ
花茎の先に花は一つだけ
『唇弁(しんべん:下の方にある花びら)が、太く袋状にふくらんでいるので ↓
それが布袋さまの腹を連想させる』ことから名付けられた・・・とか


   
 樹林の中の緩い登り道

 何度も橋を渡る
   
 ツバメオモト(燕万年青):ユリ科
ここのツバメオモトはすらりとして背が高い

  
コミヤマカタバミ:カタバミ科
花びらが開いていないつぼみ状が多かった 葉っぱもまだ開いていなかった
陽がまだ当たっていないからと思う
開いていても下を向いて咲いているので、カメラマン泣かせ
・・・・・・・・・・
コミヤマカタバミとそっくりなミヤマカタバミもある
違いは、
@生育場所・・・
標高の高い亜高山帯か(山地帯にも咲く)? 山地帯か?
A花の大きさ・・・花が小さめか、大きめ
→つまり、明確な区別は無いってこと
鈴鹿(1000m)辺りなら
ミヤマカタバミ  八ヶ岳(1800m〜)なら、コミヤマカタバミ
・・・と、勝手に思っている

ちなみに
亜高山とは、『本州中部の山岳地方では標高1700〜2500mに相当』するだって


   
 川から離れて山を登る
階段も整備されていた

北沢は、たらたらの楽々道
南沢は、アップダウンのある道
両者の違いは大きい

   
 ずっと下の方に、堰堤

大きな木が倒れている箇所は
何箇所もあった

 
 苔むした風景の中を歩く

   
↑ 一部を拡大してみた
ズダヤクシュ(喘息薬種):ユキノシタ科
喘息薬種?   こんな漢字で書くとは意外だった
「頭陀袋(ずだぶくろ)」の「ズダ」と思っていた

喘息(ぜんそく)に効くのかなと思って調べた所、
『信州・木曽の方言で喘息ぜんそくのことを「ズダ」と呼び、
咳止めや喘息の薬として利用していたことから名付けられたという説がある』・・・と
古くから民間薬として使われていたらしい
・・・・・・・・・・・
つぼみなのか?咲いているのか?はっきりしない花だが、
白い釣鐘状の花に見えるのは萼片で、先が5裂する』・・・だって

右上の画像を見ると、確かに先端が切れ込んでいるように見えるが、
これで咲いているんだろうか?  それとも、まだつぼみ?

   
 遠くに、また、堰堤が見えた

 雨宿りできるほどのくぼみがある大きな岩
  
 また、沢を渡って・・・

   
イワカガミ(岩鏡):イワウメ科
花がそっくりの、
コイワカガミもある
違いは、
@低山〜亜高山に咲くか? 高山に咲くか?
A大きめか?小さめか?
B下向きに咲いて、花数は3〜10個か?
 横向きに咲いて花数が1〜5個と少ないか?
・・・らしいが、個体差もありはっきりしない (先に書いたのが
イワカガミ

で、この
イワカガミはどっちか?と考えると、
@の標高で考えると、ここは、2200m〜2250mあたり
亜高山とは、『本州中部の山岳地方では標高1700〜2500mに相当』するらしいので
亜高山帯になる
ちなみに
高山帯とは『中部地方の標高2500m以上の山』だって

つまり、
イワカガミってこと?
赤岳〜横岳の稜線に咲いていれば、
コイワカガミになるの?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Aの大きめか小さめか?で言うなら、
鈴鹿のイワカガミでも、このくらいの背丈の株はあるし、もっと背の高い株もある

つまり、大きさでは何とも言えない

Bの花の向きと花数で言えば、これらは下向きで、花数は3〜5個

つまり、
イワカガミ?

結論 1000mくらいならイワカガミ  3000mならコイワカガミ
その中間に咲く花を、はっきり見分ける方法は無い(ということにした)

   
 またまた沢を渡って・・・

苔むした緩い登り道を歩いて・・・ 
 
山が見える河原に出た! 13:35
左の「もっこり」が、大同心

 
 また、樹林の中の道を歩いて、再び河原に出たら 13:57
もっと山が迫ってきた! あのゴツゴツは横岳!

   
 行者小屋に着いた 14:07
登山者の姿は少々で、静かなたたずまい
行動食を食べて休憩  トイレ(有料 100円)

赤岳頂上山荘には水がない
(ペットボトル入りのミネラルウォーターは400円)

稜線上の小屋なので、雨水を溜めて利用している(雨水は無料)
ガスとコッフェルを持ち上げて煮沸消毒すれば、下から水を持ち上げる必要はないが、
最近は、体力を考えて、自炊用の道具は持たないことにしている

で、ペットボトル2本分の800円をケチって、
ここからぺちゃんこ水筒「エバニュー ウォーターキャリー900cc」2本分に
水を入れて持ち上げる計画(だった)
・・・・・・・・・
2016年の記録を見ると
「エバニュー ウォーターキャリー600cc2本の水を持ち上げて
ヘロヘロになった記憶がある
ここではっと気が付いた! 
今回新しく購入したのは、一回り大きいサイズだった!
・・・・・・・・・・・・・・
家から持ってきた水(計1.3リットル持ってきた)の減った分だけ水を追加し、
900cc入り1.5本分の水を汲んだ
→ 結局900ccの水は、翌朝の歯磨きの水3人分になった・・・

同行者の1人は、2本分汲み、
もう1人は、「お金で解決する」と言って汲まなかった

 
 ゴツゴツの山を見上げながら、
これから先の急な階段と岩場登りの心構えを話した

   
 さあ、出発 14:30発
約2時間で山頂に着く(はずだった)

 阿弥陀分岐 14:43
ここから急な登りになっていく


ここをクリックすると大きく見えます
 
 急坂の次に階段が現れるが、
2本汲んだ同行者は、
ここで1本分を捨てて身軽になった

鉄の階段は、手すりがあったりなかったり
幅が広かったり狭かったり・・・

ずう〜っと尾根までこんな登りが続く
(時々、階段のないところもあるが)
 
  
 左後ろのなだらかな山が硫黄岳
手前ゴツゴツは横岳


ここをクリックすると大きく見えます
 
 行者小屋が小さく見える
ずっと遠くに、蓼科山の頭がちょっぴり

 稜線上に小屋がはっきり見えた
赤岳展望荘


ここをクリックすると大きく見えます
稜線に、標識らしい棒が小さく見えるが、
そこまでが、まだまだ遠い・・・

   
 うへ〜 
いつまで続くのよお〜

 もうすぐ稜線だが、かなり後続と離れた
稜線へ出ると風が強く寒いだろうからと
上着を1枚羽織ることを勧めながら待っていた
(私は寒さに強いので大丈夫)

   
 中岳分岐の稜線に着いた 16:07
ここから40分で赤岳山頂に着く予定
コケモモ:ツツジ科
稜線で、一番多かった花

 
 ここをクリックすると大きく見えます
 足元の悪いガラガラ道をジグザグに登って
「キレット分岐」に着いた 16:22
ここから権現岳や編笠岳へ行ける

 ここから今回一番難易度の高い登りが始まる
3点確保の話をして、
「手を離さなければ落ちないから」と注意

こんな場所は長いストックは邪魔だが、
折り畳み式なので不便
仕方なくそのまま手首にかけて登ることにした

3000m級の山初めての同行者の前を歩き
安全な足場や、手をかける岩の位置を
アドバイスしながらゆっくり登った

   
 ぐいぐい登れる岩場は、さっきの階段より楽(と思っている)
後続の同行者も果敢に挑戦
右  竜頭峰(りゅうとうほう)分岐 16:50
 2014年9月に編笠・権現から縦走して、ここへ来たがことある
・・・・・・・・・・
この辺りで、同行者のスマホに電話がかかってきた
こんな所で! 「放っておいたら」と言ったが、いつまでたっても鳴りやまない
小屋からの電話だった
「あと10分くらいで着きます」と伝えてもらった
もう一人の同行者には会計係を頼んであるので、一足先に追い越してもらっている
そろそろ着く頃だろう

   
赤岳山頂に到着 17:00
岩場の登りが始まる頃からガスが出てきたが、
山頂はガスで真っ白!何も見えない

   
 ミヤマキンバイ:バラ科

 イワウメ:イワウメ科

  
 頂上山荘に到着 17:05

すでに会計を済ませた同行者に迎えてもらった

中は、ストーブがついて暖かかった

労山カードを見せると、赤岳小屋のバッジが1つ貰える
同行者にプレゼント(私はいくつも持っている)

2回目のカードを見せると、1枚につき500円バックがあった
2枚あったので、1000円バック
その1000円で、缶ビール2本とバッジ1個の補助とした

17:30から夕食 お客は20人ほど
指定席無しの自由席を3人分確保し、まずは缶ビールで乾杯!
(1人は飲めないそうなので2人で)

食事は何とか全部食べることができたが、350ccの缶ビールが飲めない・・・

スマホの充電 1時間100円
20時消灯

毛布2枚・シュラフ1枚が用意されていた

頭の向きを通路側にするか?反対側にするかで迷った
荷物置き場の棚が高ければ、通路と反対側を頭にできるが、
棚が低いと通路側にせざるを得ない

通路側を頭にした

困ったことは、部屋のガラス戸が全部締まらず、冷たい風がすう〜っと顔に当たること
ガラス戸に一番近いので、遮るものもない 寒かった・・・
もう一つは、玄関にある常夜灯の電気が眩しいこと
タオルを顔に乗せ、山小屋シーツを首に巻き付け、何とか解決

夜中、1人のいびきもなく静かに眠れた


*今日歩いた距離 10.4km  歩数 19017歩


   私の記念の一枚 〈今川さんより〉
   
 八ヶ岳は水が綺麗
南沢コースの前半は沢の横を登ります

 赤岳を見上げる、登れるか?
登ってみせる!
    
平野さんと赤岳をバックにパチリ☆
ここまでもキツかったが、ここからが本番だった!!

 ここを登るの?と聞いてしまった!
「そうよ♪ここを登るのよ♪」らしい
ここを登れば山頂だ  頑張る



  *登山口までの行路を、辰野PAで「美濃戸山荘」とカーナビに入力した所、諏訪ICで降りる指示が出て
   茅野市内を案内してくれたはいいが、「はあ?」・・・と思える妙な場所に着いてしまった。
   町の中の小道の行き止まりの場所には、何やら不思議な宿泊所のような古い建物が有るにはあったが、
   どこにも建物名を表す看板も無かった・・・
   今度は、「八ヶ岳山荘」の電話番号を、スマホ検索と登山地図で確認して入れ直し、出発。
   こんなこともあるので要注意!! ここで10分ほどの時間ロス。
   同じ名前の違う建物なのか? カーナビが間違えたのか? 全く不思議な案内だった!

   案内してくれたのは、いつも通るバス道ではなかったので、不安に駆られながら乗っていった。
   バスの終点のある「八ヶ岳山荘」前を無事通過。
   しかし、歩くと車では記憶が違っていたので、阿弥陀岳登山の「御小屋尾根」の方へ行きかけてしまい、
   慌ててバックした。


  2日目(6/19)に続く

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