初夏の花旅 2日目
     八ヶ岳縦走 赤岳~横岳~硫黄岳



オヤマノエンドウ

ハクサンイチゲ

イワウメ

●コースタイム  1日目 6/18
 
2日目 6/19
赤岳頂上山荘
赤岳展望荘
地蔵の頭
三叉峰
横岳奥の院(昼食)
硫黄岳山荘
硫黄岳山頂
赤岩の頭
ジョーゴ沢(昼食)
赤岳鉱泉
堰堤広場
美濃戸山荘登山口
やまのこ村(雨具着用)
美濃戸口(P)
・・・・・・・・・
諏訪南IC

6:05発
6:50~6:55
7:03
8:40
9:04~9:20
10:12~10:20
10:53~10:56
11:24~11:30
12:40~13:05
13:17~13:28
14:33~14:40
15:25~15:30
15:35~15:40
16:15着
・・・・・・・・・・・・・
16:50通過
周辺地図はこちら    
コース図はこちら
(駐車スペース~登山口) 
②(登山口~行者小屋・赤岳鉱泉~登山口
③(行者小屋~赤岳~横岳~硫黄岳~赤岳鉱泉
  


   
 04:15
そろそろ明るくなる頃かな?
天気はどうなってるだろう?
星は出ているだろうか?
・・・などと考え、外へ出て見た

雲は少しあるものの、風もなく
月と星が見えていた

 04:17
山頂の方を見ると、
同じ思いの登山者らしい姿があった

頂上へ行こうと、小屋を離れると寒~い!!
や~めた
   
 04:17
左 阿弥陀を展望
右 南牧村方面の展望  なにやら、白い固まりは雲のよう
どうしてあそこだけ雲がある??

   
 04:19
左 横岳方面 こちらの方から陽が登るらしい
右 赤岳展望荘

日の出は4時20分頃と受付の横に書いてあったが、
雲が多く期待できそうにないので、 部屋に戻り、2人の同行者にも伝えた

 
 部屋でパッキングをしていると、窓に赤い光が差した
太陽が出た!  急いで外へ
04:39
すでに太陽は雲の上にあった

 
 電気がつくのは、5時から 朝食は5時半から

05:10  また、外へ出て見た
横岳~硫黄~天狗~蓼科まで、よ~く見える

横岳の岩場へ登って降りるまで、雨が降らなければ良し・・・と思っていたが
大丈夫そうなので一安心

   
 朝食を終わって出発の準備をしていると、
小屋番さんから、「撮りましょう」の申し出
有り難く3人揃って撮ってもらった 06:04

キバナシャクナゲ:ツツジ科
出発 06:05
キバナシャクナゲが朝日に輝いて咲いていた

 
 
ここをクリックすると大きく見えます
 
花の小さいのが コケモモ:ツツジ科
大きいのがイワウメ:イワウメ科
2種類の花が同居

  コケモモ:ツツジ科
稜線では一番多かった花
  
 06:15
下に見える小屋が、赤岳展望荘
あそこまで降りて、また横岳へ登り返す

   
 赤岳頂上山荘を振り返る
あんな急坂を下ってきたんだ・・・

 ミネズオウ:ツツジ科
背丈10cm程
これでも、草ではなく「木」

   
  キバナシャクナゲ:ツツジ科
つぼみが赤い

 ウラシマツツジ:ツツジ科
これも背が低い  これも「木」
 
   
 鎖場になった 06:24
落石を起こさないよう、慎重に下る
「しっかりした足場を探して」とアドバイス

   
  チョウノスケソウ:バラ科
これも背が低いが「木」
『日本では須川長之助が初めて採集したことから
この名がある』・・・と
まだ咲き始めたばかり
全コースを通しても、
数えるほどしか咲いていなかった

 県界尾根分岐 06:49
ずっと以前、赤岳頂上山荘から
県界尾根へと間違えて降り始め
大回りしてここへ出たことがあったっけ

県界尾根を降りると、野辺山へ下りられる

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 赤岳を振り返る
ガラガラの道をここまで下ってきた

   
赤岳展望荘に着いた 06:50
稜線の右側は風がないが、左から冷たい風が吹いてくる
小屋を風よけにして休憩した

   
  イワヒゲ:ツツジ科
岩に這うようにして枝を伸ばし、ヒノキのような葉っぱを垂れさせている
で、「岩の隙間から生え、茎や葉がヒゲのように伸びる」ので、こんな名前がついた・・・と
下向きに花を咲かせるので、中が覗けない・・・

  
 地蔵の頭(地蔵尾根分岐) 07:03

地蔵尾根は通ったことがないので、どんなところか覗いてみた
文三郎尾根の様な階段は無かった

 
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 垂直の鉄梯子を上る 07:11  赤岳頂上山荘と赤岳展望荘を振り返る

   
 またまた、鉄梯子 07:21   チョウノスケソウ:バラ科
まだほんの咲き始め

   
  カバノキ科
黄色っぽく垂れているのは雄花

   
  コイワカガミ:イワウメ科
ここの標高だと(2800m)
コイワカガミとした
イワカガミは、もっと標高の低いところで咲く
昨日出会った
イワカガミと大差なし
07:30
赤岳と赤岳展望荘をバックにして
パチリ
1時間半で、もうこんなに
遠くまで歩いてきてしまった

   
  ミヤマタネツケバナ:アブラナ科   ミヤマキンバイ:バラ科
 皆、健気に咲いている


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 さあ、いよいよ横岳への登りに入る 07:37

鎖は左右についているので、
「足場のしっかりした登りやすい場所を選んで」
・・・と、アドバイス

   
 段差の大きい所では、
自分の体を持ち上げるのも大変!

 こんな高くまで来てしまった!
後続を待ちながら、景色を楽しむ
   
 オヤマノエンドウ:マメ科
紫色の花は少ないので、よく目立つ

   
   

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 ツクモグサ:キンポウゲ科
6月下旬に近いので、もう会えない・・・と思っていたが
名残の花が、いつもの場所にまだたくさんあった

   
 ツクモグサ群生場所の次は、
後ろ向きに降りなければいけないほどの難所
そして、また登り

岩場はまだまだ続く

 08:09
ここが最後の難所になる(と思っている)
「赤土は滑り易いので気を付けて~」
   
  ハクサンイチゲ:キンポウゲ科
稜線に出た
陽当りが良いせいか、
日陰とはうんと違って
花の種類も数も多くなってきた

 紫色は、 オヤマノエンドウ:マメ科
白色は
ハクサンイチゲ:キンポウゲ科

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  オヤマノエンドウ:マメ科
こんもりとして花束のよう

  ミヤマキンバイ:バラ科
花の中央は、濃いオレンジ色

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 岩に囲まれたオヤマノエンドウ

 岩に「大権現」の文字が刻んであった
  
  イワヒゲ:ツツジ科
花は皆下向き

   
 ウルップソウ:オオバコ科・ウルップソウ科
ロープで保護された群生地では、まだつぼみばかり
やっぱり今年は花が遅い

  
 三叉峰(さんしゃみね)に着いた 08:39
ここから杣添(そまぞえ)尾根を降りていくと、南牧村の「海ノ口」へ降りられる

   
  キバナシャクナゲ:ツツジ科
足元のハイマツ帯に埋もれるように
咲いていた

  オヤマノエンドウ(紫色):マメ科
イワウメ(白色):イワウメ科
が、同居

 
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  ウルップソウ:オオバコ科・ウルップソウ科
ここでは咲き始めていた
たった一株だけだったが

  イワウメ:イワウメ科
真っ白の花びらに、黄色の雄しべが目立つ
   
 赤岳を振り返る 08:51
もう、ずいぶん遠くになってしまった・・・

 前方のピークに棒が立っているが、
横岳の山頂ではない
もっとその向こう
左に蓼科 右に硫黄が見える


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  キバナシャクナゲ:ツツジ科
あんまりきれいなのでパチリ

 あと少し
鉄梯子を登って・・・

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 後ろの山を振り返りながら山頂へ
左から、赤岳・中岳・阿弥陀岳

 横岳(奥の院)に到着~ 9:04
ここで1回目の昼食休憩
登山者は私達だけ
静かな山に浸る

   
 ミヤマタネツケバナ:アブラナ科
山頂のすぐ横に咲いていた


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 山頂からの展望
眼下はすっぱり切れ込んだ谷
遠くのとんがり山は「峰の松目」
中央右に「大同心」の頭が見える

 さあ、出発 09:20
もう、スリルを味わえる場所は残り少ない
最後の下りになるので、先頭を交代
「左下を覗いてみて~(太い鎖の連続)
あそこを下るんだよ~」

   
 左は深い谷底
「体を低くすると、多少は怖くなくなる」とアドバイス

 下ったら登って、岩を乗越す
   
 梯子は短いのと長いのと2つある
私達は、短い方を選んだ
殆ど垂直
最初の1歩が緊張させられる

 ここから下り始める
「カニのタテバイ」 09:30

 
 今度は、「カニのヨコバイ」 09:32
鎖を持って横歩きで進む
足元はしっかりしているので大丈夫

   
   
 ハクサンイチゲ:キンポウゲ科
咲いたばかりの初々しさ
まだ背丈は10cm程

   
  オヤマノエンドウ:マメ科
この濃い紫が好き
稜線で、2番目に多かった花

 ここまでで危険地帯は終了
だらだらと下って硫黄岳へ
足元の「転び石」に注意!
うっかり石に乗ると、ずりっとバランスを崩す

   
 ミヤマキンバイ:バラ科

 09:48
「この柵はシカの食害から
貴重な高山植物を
保護するためのものです」の文字 09:48
まだ、ネットは張ってなかったが
そのうちぐるりと囲んでしまう
この辺りはコマクサの群生地
まだ、小さな葉っぱが所々にあるだけ
2016年の同じ日には、咲いていたのに・・・

   
 ネットの準備中
そういえば、行者小屋のすぐ上で
数頭のシカを見かけた
彼らが、、だんだん上へ移動してくるのだろうか

 キバナシャクナゲ:ツツジ科
たくさんかたまって咲き始めていた

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 ジグザグにどんどん下る
下った所に硫黄岳山荘が見える

 ミヤマキンバイ:バラ科
蛍光色が目立つ
   
 硫黄岳山荘に到着 10:12
休憩タイムを取る
右 「駒草神社」の文字

 
 今度は硫黄岳を目指す 10:30
ずらっとケルンが立ち並んでいる
登山道は一本道ではない  どこでも歩けそう
「歩きやすそうな所を探して歩いて」とアドバイス
風が冷たいので、ケルンを風よけにしてしばしの休息

 
 後ろを振り返る
右から、阿弥陀・中岳・赤岳  手前の方に横岳・・・と見慣れた光景が広がっている

   
 イワウメ:イワウメ科
これでも、「木」

 ミネズオウ:ツツジ科
これも「木」

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硫黄岳の爆裂火口を覗きこむ
あの底にある本沢温泉に入ったっけ・・・

   
硫黄岳山頂 10:53
ここから「赤岩の頭」へ降りる
もうこの景色は見納めとなる

 
 だだっ広い硫黄岳の山頂
今日は、風は無い方で穏やか

 
面白~い
ケルンが一定間隔をとって並んでいるのが見えた

 
 このケルンの右側から急な下りが始まる 10:56

   
 ザレ場になった
足を取られないよう気を付けて下る

 前方の白っぽいところが
「赤岩の頭」
   
  ヒメイチゲ:キンポウゲ科
背丈5cmほどで、ハイマツの中に咲いていた
白いものがある・・・
白い石かな?・・・と思ったら
ヒメイチゲの花だった
背丈5cm程

 「赤岩の頭」に着いた  11:24

ここから延々と下りが続く
   
   
  ヒメイチゲ:キンポウゲ科
樹林下に咲く花で、咲く場所は決まっていて、毎年同じ場所
直径1cmにも満たない小さい花だが、見慣れてくると
「ここにもある」「ここにも咲いている」・・・状態

   
   
  ミツバオウレン:キンポウゲ科
ヒメイチゲ
の3倍ほどの大きさ
白い部分は萼  黄色い棒付きキャンデーみたいな部分が花びら
白くて長いものが雄しべ

   
  コミヤマカタバミ:カタバミ科
この高さ(2350mくらい)だと、
ミヤマカタバミではなく、コミヤマカタバミだろう

   
  マイヅルソウ:キジカクシ科
花なんてまだまだ
これくらいが、一番早い
殆どはつぼみも出ていなかった

  オサバグサ:ケマンソウ科
咲いている株は全くなし
このくらいのつぼみが、早い方
2016年の同じ日には、咲いていた

   
  イワカガミ:イワウメ科
この高さだと、2250m程なので

イワカガミと
した

 梯子はここだけ 12:26
   
  タケシマラン:ユリ科
右は花のアップ

   
1回目の昼食休憩は横岳山頂で9時だった
おなかが空いてきたので、
「ジョーゴ沢」の沢音を聞きながら
2回目の昼食休憩を取った 12:40
 
  キバナコマノツメ:スミレ科
ここまで降りてきたら、この花が群生していた
    
 遠くの山は阿弥陀岳
芽吹いたばかりの新緑を眺めながら休憩

 さあ、出発 13:05
   
 右 標識に、「大同心沢」の文字 13:12
この沢を登っていくと、「大同心」へ行けると聞いていた
左 左のもっこりした形の岩が「大同心」
横岳山頂付近では、その「大同心」を見下ろしていたっけ

   
 赤岳鉱泉に着いた 13:17
だあれもいない・・・
水を汲んで、紅茶パウダーを入れておいた

 さあ、出発 13:28
この辺り一面に
シロバナノヘビイチゴ
左に見えているのは、アイスキャンディの名残
(=アイスクライミング練習用の氷の塔)

 
 八ヶ岳の稜線を振り返る
もう、この景色は見納め・・・

   
 北沢に沿って歩き
いくつも橋を渡って、どんどん下る

 周りは眩しい新緑
   
  コヨウラクツツジ:ツツジ科
小さな丸っこくて可愛い花

   
 何度も橋を渡って渡り返す
新しく架けられた橋が多かった

   
 コミヤマカタバミ:カタバミ科
1900mあたりなら亜高山=
コミヤマカタバミ
この株の花は、かなり大判  紫色の筋がくっきり見えた

   
 赤っぽい川床を流れる水も、涼し気

   
 時々沢を渡るとき、後ろを振り返る
大同心が見えた

 これでいくつ目だったか、数え切れないほど
   
 疲れた足には、この北沢がいい
南沢はアップダウンが多くて・・・

   
 沢のすぐそばを歩くので、夏向きのコース

   
  タチツボスミレの仲間:スミレ科
大きめの花だった

 ケルンが点々と連なっていた
いったんは橋を渡りかけていたトップを呼び戻し
ケルンから右折

   
 古い橋は途中でプッツン
新しくこの橋を作ったらしい

 セリ科の花かな?
線香花火のような形
 
   
 タチツボスミレの仲間:スミレ科
これは先ほどのスミレより、赤紫が強い
大きさは同じくらい

  
  ツバメオモト:ユリ科
すらりとした立ち姿

   
 堰堤が見えた 14:33

 堰堤のすぐそばの橋を渡って対岸へ
「堰堤広場」と呼ばれている所
ここから林道歩きになる

   
  コナシ(ズミ):バラ科
最後の駐車場横にある
コナシの大木
この時期に来ると、
真っ白な花が出迎えてくれる

  キバナコマノツメ:スミレ科
もう見飽きた・・・というほど何回も出会った
特に北沢が多い
   
 ショートカットの道をひとつ覚えた

 たらたらと広い林道歩き
  
 美濃戸山荘前の分岐に着いた 15:25
これで、ぐるっと一周したことになる=縦走+周回のコース
・・・・・・・・・・・・・
楽しかった余韻に浸りながら歩こうと思っていたら、
パラパラッと雨が降ってきた
急には強くなるはずがない・・・と思っていたが、なんのなんの
すぐ強く降ってきそうだったので、庇が出ている小屋前のベンチにザックを置き 15:35
雨具を取り出して着用 山の中でなくてよかった~

空は暗くなり、道は川になり、土砂降りとなった
駐車スペースに早く行こうと、速足で歩いた
歩いているうちに、雨が弱くなり、ついには陽が差してきた
なあんだ!夕立だったんだ・・・通り雨だったんだ・・・
このまま歩いていれば雨具も乾くかと思った

樹林の中が暗いと、ショートカットはやめておこうと思ったが
明るくなったので、2回ショートカット
少しは時間短縮になって、駐車スペースに到着~ 16:15

 
 雨具や、ザックカバーや濡れた登山靴などをビニール袋に入れて
車に乗り込んだ
その間、雨が止んでいて、またまたラッキーだった
が、すぐまた降りだしてきた

行きは諏訪ICで降りて、妙な「美濃戸山荘」に案内されたが
帰り道、ナビを設定したら諏訪南ICを勧めてくれたので、
案内通りに車を走らせ帰途についた

運転する人が眠くならないよう、ずう~っとお喋りしながら多治見へ
真っ暗になる前に、着いた(20時前)


*今日歩いた距離 16.1km  歩数 29608歩


   私の記念の一枚 〈今川さんより〉
 
 赤岳頂上山荘からの横岳と、硫黄岳
この写真が一番好きです
とても綺麗、そして雄大

 八ヶ岳、また必ず来るよ!

  *初夏の時期に登った八ヶ岳の様子
    2016/6/18~6/19
    2015/6/13~6/14
    2009/6/20~6/21
    2008/6/23~6/24
    2007/6/16
    2005/6/18~6/19
    2003/6/22~6/23
    



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