雨・風・ガスの2日間 猿倉〜大雪渓〜白馬岳〜白馬大池〜栂池 |
『 』内は、図鑑やネット検索からの引用です
エゾアジサイ 頂上宿舎 白馬岳山頂 |
●場 所 | 長野県北安曇郡白馬村 |
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●標高 | 白馬岳:2932.3m | |||||||||||||
●山行日 | 2020年8月12日(水)〜13日(木) 前泊 | |||||||||||||
●多治見から 登山口まで |
JR多治見駅ーJR白馬駅=タクシーで猿倉へ ※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス ⇔その他 |
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●参加者 | 丹羽 | |||||||||||||
●コースタイム |
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周辺地図こちら |
前日 8/11(火)
計画書は、ずっと前に出来上がっている あとは、天候を見て、山小屋に予約をし、 日付けを入れて出発するだけ 毎日、あちこちのサイトの天気予報を見ていた ずっと傘マークがついていたのに、 急にお日様マークが並び出した 急いで山小屋に電話やネットで予約をし、 所属の会と長野県とココヘリに計画書を出して 出発した 久しぶりのお泊り山行 緊張したせいか、バスの時刻を1時間も間違えバス停に着 あれ? あるはずのバスが無い! パニクッて、タクシーを呼んだ タクシーに乗ってほっと一息ついて、タクシーの時計を見ると・・・ なんと!1時間勘違いしていた! なんておバカさん! 1時間早い「しなの」に乗ったが、 白馬駅に着くのは予定していた時刻と同じ (乗り継ぎの連絡が良くないため) 松本駅で軽食を食べながら待つ羽目・・・ 出だしからこんなんでは、どうなることやら・・・と自嘲気味 ↑ 電車の中から眺める空は、雲は多いものの青空〜 ・・・・・・・・・・・・・・ |
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特徴のある、有明山 有明(ありあけ)の駅から丁度見えたのでパチリ |
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遠くの山を眺めながら、あの山は何だっけ? ・・・なんて考えながら、楽しく乗っていた |
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白馬駅に着いた 15:50 バスは16:00発車の予定 切符を買おうとすると、 「今日からそのバスは無い」と言われてしまった えっ?何故? ネット検索して、ちゃんと調べておいたのに? 仕方なく、タクシー乗り場へ向かうと、 男性の登山者達に出会った 「どちらまで?」と尋ねると、「猿倉へ」の返事 「バスが無いのでタクシーを利用しますが 一緒にどうですか?」と誘うと OKの返事 ・・・・・・・・・・・・・ ネット情報は100%の信用はできない 電話が一番正確・・・ということをまたまた思い知らされた 丁度男性3人+私で4人 猿倉まで4400円 4人で割れば1100円 バス代より100円高いだけ ラッキー ・・・・・・・・・・・・・ 所がタクシー乗り場にタクシーがいない 電話をかけようにも番号が書いてない また、切符売場へ行って タクシー会社に電話をかけてもらえないかと頼むと 管轄が違うからと言って気乗りしない返事 そこを何とか・・・と頼んで、タクシー乗り場で待っていると 切符売り場のスタッフが電話番号を書いた紙を持ってきて ここへかけて・・・と しばらく待っているとタクシーがやってきた 雪渓のこと・落石のこと・熊の出没等、山の情報を いろいろ話してもらい、有り難かった! |
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↑ 左手は、「不帰ノ嶮」(かえらずのけん)から流れてくる川 右手は大雪渓から流れてくる川・・・の話も聞いた 雪が少なかったことに加えて 大雨が続き、雪渓はどんどん融けている 落石は音もなく来るので、 必ず前方を注意していること・・・という話も |
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猿倉荘に到着 16:30頃 今日のお客は、計6名! ネットで調べたとおり、 宿泊申込書はダウンロードして 記入して持ってきているので 手続きはスムース |
タクシーの相乗りしてきたグループ |
個室に私1人のみ 別グループも、それぞれ個室 |
缶ビール片手に 外のベンチに座って周りの様子を偵察 黄色い紙は、「白馬鑓温泉ルート」は 通行止め(鑓温泉が営業していないから) 白い紙は、「喫煙場所は無し」の注意書き |
明日はここから登り始める 左 登山装備が必要なことと、 登山計画書の提出方法=3つあること 白馬尻小屋は営業中止なので この先頂上宿舎までトイレばないこと・・・などの注意書き |
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いつもならごった返している広場 この時間は人影無し インドネシア人のグル―プから タクシーを呼びたい・・・と頼まれたので 小屋のスタッフに引き継いだ |
エゾアジサイ:アジサイ科 もっと濃い色の花だと思っていたが これは薄い青色 |
ガマズミかな?:スイカズラ科 赤い実につられて近寄ったが 背が高いので詳しくは分からなかった |
調べ中 |
いい空をしている 明日、雨が降るなんてこれっぽっちも思っていなかった |
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注意喚起の新聞記事 |
夕食 すべて使い捨てのできる食器 お代わりも、別食器で サバの煮つけだけは半分にして あとは完食 (サバでは痛い目に合っているから) |
山小屋シーツを持ってきているので 枕はシーツの下にして、 直接布団や枕に触れないようにしている コロナ以前からの私の習慣 |
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1日目 8/12(水) | |
早朝、雨だれの音が聞こえていた 1階に降りて外へ出てみると、 少雨程度の雨だった 所が、4時頃から、雨音が強くなり ザーザーの降りになった 朝食 完食〜 |
6時に出発するつもりだったが、 雨が降り続いている 様子を見ながら外へ出るとすでに 登山者の指導が始まっていた 計画書を出して様子を尋ねると 天候が変化したことを告げられ、 「雨・晴れ」を繰り返すとか |
ひどい降りではないので 出発することにした 6:25発 |
通い慣れた道だが 今日はどんな花に出会えるか期待いっぱい! |
白馬鑓温泉への登山口 通行禁止の札 |
ウド:ウコギ科 大きな株だった 雨に濡れ重くなって、しな垂れていた |
テンニンソウ:シソ科 咲き始めたばかり |
エゾアジサイ:アジサイ科 ピンク花もあった |
ソバナ:キキョウ科 これも、雨の重さでしな垂れていた それを立て直して、パチリ |
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ガスが上がっていきそう〜 |
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雨具とザックカバーで歩く若者たち すぐ、「暑い〜」と言って雨具を脱いでいた |
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エゾアジサイ:アジサイ科 そう、こんな深い青色が多い 濃いピンクもあった |
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メタカラコウ:キク科 咲き始めたばかり 下から順に咲きあがっていく |
ヤマブキショウマかな?:バラ科 |
トモエシオガマ:ハマウツボ科 花がねじれたように咲く |
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水が少なければ、林道をまっすぐ進むのだが 今日はちょっと多いので 少し戻って、橋を渡った |
大雪渓から流れてくる水 かなりの水量 |
林道はここでおしまい(車が1台停まっていた) 7:15 ここから山道になる 出発から50分経った |
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タマガワホトトギス:ユリ科 黄色いホトトギス 右下 8/5:1224mの山で出会ったのは、 ヤマジノホトトギス(比較のため借りてきた) |
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左手から流れてくる沢 水量が多い |
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ミソガワソウ:シソ科 雨の重さで倒れていた 川の近くが好きな花 |
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オトギリソウの仲間:オトギリソウ科 ハイオトギリかな? 雨に濡れてぐっしょり |
オタカラコウ:キク科 白馬尻へ上がっていく沢道に ずらっと黄色い花 |
オニシモツケ:バラ科 花から雨のしずくが垂れている |
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白馬尻に着いた 小屋は解体されて、建物もトイレも無し 「ようこそ大雪渓」とあるが、 今の時期は、ずっと遠くにちょっぴり見えるだけ ↓ |
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もう、「白馬大雪渓」ではないらしい 「秋道を通って・小雪渓は無し」・・・と、聞いている |
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サンカヨウの実:メギ科 紫色の実 |
レイジンソウ(伶人草):キンポウゲ科 トリカブトの仲間 |
キヌガサソウ(衣笠草):シュロソウ科 花の盛りは過ぎていた |
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雪渓が近づいてきた |
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ケルンに着いた 8:11 確かこの辺りから雪渓に降りたこともあるが 今回はまだまだ・・・ |
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オオバミゾホウズキ:ハエドクソウ科 花の盛りは過ぎ、花が点々と落ちていた |
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雪渓は近づいてきたが、 まだまだガラガラの道を歩く |
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降りきた登山者とすれ違った 登って来た道を振り返ると、雪渓からもわ〜っと水蒸気 |
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対岸の枝沢 | 前方に人が集まっている そろそろ雪渓に降りる場所らしい 山側へ行く人・雪渓へ降りる人・・・ どちらへ行こうか迷った・・・ |
チェーンアイゼンを着けて 雪渓へ降りた 8:55 この頃はまだ前方の山も 人も見えたのだが・・・ |
下山してきた人らしい アイゼンを外していた |
あの一番凹んでいる場所を目指して ・・・と思っていたが |
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前も後ろも真っ白になってしまい 足元は、汚れた雪渓とスプーンカットの跡だけ 頼りにしたいベンガラの跡も無し あるのは、アイゼンの歯の跡だけ 下ばかり見て歩くわけにもいかないが、 こんなに真っ白では、落石があったとしても見えない アイゼンの歯の跡がたくさん残っている場所を探しながら 人の気配・声に耳を澄ましながら登る 少し待てば誰か登ってくるか、 又は降りてくるか・・・などと考えるが 前にも・後ろにも人影無し ・・・・・・・・・・・・・ しばらくして、途中の岩が露出した所にいた男性が 降りてきた人に 「道に迷ってここまで来たが 友達にここまでアイゼンを持ってきて・・・と伝えて」と、 伝言を頼んでいたのには驚いた 友達の特徴を説明していたが、 果たして見つかったのだろうか? 何故、アイゼンも持たずに雪渓を降りようとしたのだろう? ・・・・・・・・・・ その場所を過ぎても、ガスは薄れない アイゼンの歯の跡を探しながら、上へ上へと登って行った 大きな岩(両手で抱えるくらい)がごろごろしているのは、落石! 1人の男性が、ふいっとガスの中から現れた 挨拶をして別れ、彼が降りてきた方を目指した 私の頭の中では、かなり右に振っているような気がしていた こんなに右寄りでいいのだろうか?と不安に思いながらも アイゼンの歯の跡を探しながら登って行くと 人の声がした! |
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前方に、ぼお〜っと人影が見えた ここからアイゼンを着けて雪渓を下るようである 子ども連れ! ロープで縛ってあったが大変! |
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彼らが降りてきた方へ ガラガラの道を登って行くと 青い雨具の人影と、赤いテープ↓と、トラロープがあった 登山道に出た! 右手の雪渓を見ると、もっと先まで登って行く人影もあった |
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クロクモソウ:ユキノシタ科 ほっとして、花にカメラを向ける余裕も出てきた 暑くて仕方がないので、雨具の上を脱いだ |
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↑ まだ残っている雪渓 |
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ウルップソウ:オオバコ科 咲き残っていた株 |
ヨツバシオガマ:ハマウツボ科 これは見事! ちょうど見ごろ |
左手、杓子岳側の稜線が、ガスの切れ間から覗いた |
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ピンクは、ヨツバシオガマ 黄色は、ミヤマキンポウゲとタンポポの仲間 |
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雪渓はまだ上部まで続いている ガスは晴れそうで晴れない・・・ |
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ミヤマオダマキ:キンポウゲ科 咲き始めは下を向いていて 終わりが近づくと、だんだん顔をあげる |
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ウサギギク:キク科 |
ミヤマダイコンソウ:バラ科 |
下山者も続々 |
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後ろを振り返るが まだガスはすっきりととれない |
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黄色は、ミヤマキンポウゲ |
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クロクモソウ:ユキノシタ科 こちらは赤っぽい花 |
アラシグサ:ユキノシタ科 こちらは薄黄色の花 |
ウルップソウ:オオバコ科 おや、また会ったね |
アカバナの仲間:アカバナ科 皆つぼんでいた お日さまが無いと開かないのかも |
ヒメクワガタ:オオバコ科 小さな花 気を付けて見ていないと見逃してしまう |
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オンタデ:タデ科 左 赤っぽいのは雌株 右 雄株 |
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稜線が近づいてきた |
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前方にいる人が見えてきた こんな所で休んでいると危ないのに・・・ |
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振り返ると、雪渓上に落石がごろごろ 登って来る人影も見える |
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トラロープと赤テープが登山道を示しているが 右手の斜面は、岩・石が不安定 |
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ミソガワソウ:シソ科 傾斜が緩くなると、お花畑になる |
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クロトウヒレン:キク科 つぼみの時は、こんな鮮やかな花になるとは思えない 地味で黒っぽいつぼみ |
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シロウマオウギ?イワオウギ?:マメ科 白馬に咲いているから、シロウマオウギとは限らないし・・・ |
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クルマユリ:ユリ科 鮮やか〜 |
ハクサンフウロ:フウロソウ科 雨に打たれて花びらが痛々しい |
ここをクリックすると大きく見えます |
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左 岩屋跡手前の沢を渡る 10:50 水量は多いが、橋があるので有り難い 右 渡り終わって、振り返った 水しぶきを上げて流れている ・・・・・・・・・・・・・・ 岩屋跡上の小広場で、お昼休憩 猿倉荘のお弁当を開いた 酢味のおにぎりは美味しく食べられたが デニッシュは、スポーツドリンクと一緒に飲み込んだ 脂っこいものには、食欲わかず |
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メタカラコウ:キク科 オタカラコウとそっくりだが 葉っぱも小さく花数も少なく 猛々しさが無い |
トリアシショウマ?ヤマブキショウマ? 何年たっても、見分けがつかない・・・ |
ハクサンフウロ:フウロソウ科 花びらが散ると、雌しべが目立つ(右に見える) |
ミヤマコウゾリナ:キク科 |
後ろを振り返る 大雪渓上は、まだガスの中? |
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ハナウド:セリ科 周囲の花は、内側の花より大きいのが特徴 |
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左手の対岸 雪渓が崩落しそう・・・ |
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トリアシショウマ?:ユキノシタ科 花が小ぶり |
キバナカワラマツバ:アカネ科 伊吹山の花より繊細 |
タカネナデシコ?:ナデシコ科 こんなにぐっしょり濡れていては 同定ができない・・・ |
シロウマアサツキ:ヒガンバナ科ネギ属 以前は、葱平(ねぶかっぴら)に多かったが 今回は、数えるほどだけだった |
キク科 名前が思い出せない・・・ |
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タカネイブキボウフウ?:セリ科 セリ科は難しい・・・ |
カラマツソウ?ミヤマカラマツ? :キンポウゲ科 |
トリカブトの仲間:キンポウゲ科 秋の花がもう咲いていた |
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小雪渓の名残? |
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オタカラコウ:キク科 葉っぱが大きい、花びらの数も多い |
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黄色はオタカラコウ、朱色はクルマユリ? |
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雪渓のある沢から離れ、急な登りに入った 後ろを振り返って、パチリ |
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ウサギギク:キク科 皆、同じ向き |
トリカブトの仲間:キンポウゲ科 次から次へと花が現れる |
ミヤマダイコンソウ:バラ科 |
テガタチドリ:ラン科 |
ミヤマダイモンジソウ:ユキノシタ科 水場に咲いていた 葯の朱色のかわいいこと! |
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右も左もお花畑〜 汗で濡れるか、雨で濡れるか・・・ 雨は降っているが、風が無いので 雨具無しで歩いていた |
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左斜面は、黄色いオタカラコウの群生 |
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右は水量の多い沢 勢いよく、しぶきをあげて流れ下っていた 黄色はオタカラコウ |
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ウメバチソウ:ユキノシタ科 |
イワギキョウかな?:キキョウ科 花の中を見れば、 イワギキョウかチシマギキョウかが すぐ分かるのに・・・ |
頂上宿舎に着いた 13:17 猿倉から約7時間かかった 稜線に近づくと風が強くなったので雨具を着たが 全部びしょぬれ ダウンロードしてきた宿泊申込書を 受付に出して手続き 2階の1室「鑓」を指定された ↓ |
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乾燥室はあるが、更衣室は無いそうなので 同宿の人がまだ到着していないのを見計らって 着替えをした 2段ベッドの上は使わずに、片方は4人限定 もう片方も4人限定で、計8人 ・・・・・・・・・・・・・・ 同宿の人は、八王子から来たという女性2人組 後から分かったが、雪渓入り口や出口付近で一緒だった人達 |
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夕食 到着した時に、缶ビールとお昼のお弁当の残りを食べたので おなかが空いていない カレーもご飯もお替り無しで、カツはパス ケーキはしっかりゲット お代わりする際は、新しいお皿に替えていた これもコロナ対策? ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 同宿の女性たちとは、花好きということで 話が弾んだ 明日は「祖母谷(ばば谷)」へ下山する予定だと聞いた 長いコースで有名な場所 下ったことはないが、登ったことはある もう20年前のこと(2000/7/23〜7/30) |