八方尾根〜唐松岳〜五竜山荘〜遠見尾根


                        『       』内は、図鑑やネット検索からの引用です


 2日目 8/26(水)

 五竜山荘5:27発・・・白岳5:42・・・西遠見山7:21・・・
大遠見山7:59・・・中遠見山9:00・・・小遠見山9:24〜9:44
見返り坂10:36・・・自然遊歩道分岐10:50・・・高山植物園11:15
・・・アルプス平11:30〜11:55⇔エスカルプラザ12:10=神城駅12:29発
ーー松本駅14:01〜14:53ーー多治見駅16:37着

   
早朝、外へ出て空を仰いだ
満天の星!

4時に廊下の電気が点いたので
パッキングを始めた

朝食は5時から
その前に外の様子を見に行くと  04:46
真っ暗の中でヘッドランプを点け
テント泊の人達が
食事の用意

五竜を見上げると
チカッチカッとライトの光が見えた
こんな暗い中、ライトの明かりだけで
岩場・鎖場を登るのは
御免被りたい

 この方向から陽が登るようで
明るくなっていた

しかし、厚い雲があって
太陽はなかなか
それらしい気配を見せなかった・・・

早めに朝食をとって
陽の出を待とうと思った
以前(2002/10)(2010/8)、五竜山荘に泊まった時は
ずら〜っと長い列に並んだ覚えがあるので
早めに並ぼうとしたが
そんなことはしなくてもよかった
そもそもお客が少ないので
列なんてできないようだった

昨日の夕食は行動食で済ませた
(じっくり座って食べる気にならなかったので
手付かずのまま残っていたα米)

食堂で食べるのは、これが始めて
やっぱり、脂っこそうなハムステーキは1枚パスした

小屋の食事が完食できないとは
以前は考えられなかった
ご飯のお代わりもするくらいだったのに・・・

ザックなど、荷物を全部玄関口の椅子に置いて
外へ出てみた 5:04
劔方面・・・すっきりとは言えないがまあ見える

この黄色い看板
「五竜岳へ行かれる方へ
上部は険しい岩場です
往復2〜3時間かかります
五竜より先はさらに険しく
逃げ道はありません」の注意書き

天気は良いよ〜っと、五竜が誘う

昨日から考えていた
五竜へは、今まで3回登ったことがある
初めての登頂は1995/8/24(2名で爺ケ岳からの縦走だった)
*2020/9/5 25年前の記録を探してアップした

2回目は単独縦走で(2002/10/11〜14
3回目は4名で(2010/8/21〜8/23

もう、頂上はいいや・・・という気になっていた

昨日のコースタイム
登山地図では、計6時間35分の所を8時間20分
かなりゆっくりタイム
(長い休憩は取っていないし、取らない主義)

登山地図では、五竜岳に登って下山すると
リフト駅まで5時間50分
ゆっくりタイムなら8時間はかかりそう

長い遠見尾根の下りに手間取れば
もっと時間はかかるかも・・・

最終の16:30に間に合わせるための
早足山行なんて
そんな慌ただしいことはしたくない

で、五竜岳はパス・・・と決めた

 さっきまで雲の中にそれらしい気配がなく
今日はダメか・・・と思っていたのに、
突然、陽の出〜 5:14

 
皆、陽の出を見ているのかと思っていたが
ふと聞こえてきた声の中に、「クマ」という言葉

「どこにいるんですか?」と尋ねると、
「あっちとあっち」・・・の2ヶ所を指さしてもらった

カメラの望遠で見ると、
ホント! 黒いものが動いていた! 
↓ 何か食べているらしい

「常念(だったかな?)へ行く登山道で
クマがどっしり腰を据えて動かなかったから、
そこを迂回して通過した・・・」という話も聞いてしまった

テント場に近いこんな場所で
複数の熊がいるなんて・・・
おお怖!

 さて、出発 5:27

 
 熊がいたのは、あの左の斜面

 
 五竜は?
薄い雲が出てきた
間近で見るのはこれが最後

 
 唐松岳への分岐 5:34
右の山が、大黒岳 左が唐松岳?

 
 昨日、歩いてきた道を展望
登山道が細く、くねくねと続いているのが見える

   
オヤマリンドウ:リンドウ科
夜露・朝露に濡れてびっしょり

 
 白岳へ寄ってみた 5:42
ここへ立ち寄るのは初めて

 五竜を振り返る
山荘は手前の稜線に隠れて見えない

   
 チングルマ:バラ科
花の後の「穂」も
露でびっしょり

タテヤマアザミ::キク科
これもびっしょり 
 
 「これより岩場」の標識 5:49

   
 出てきました〜 岩場・鎖場

登りなら何でもないのに
下りは足元が遠くなるので、1歩1歩降りる

こんな時、Z式ストックは不便
昨日の岩場でもそう思っていた
軽くてコンパクトになるので重宝しているが
岩場の多いコースは、
伸び縮みが簡単にできる3段式ストックにしようと思った

   
 オオヒョウタンボク:スイカズラ科
葉っぱの上の白いものは露

   
 タテヤマウツボグサ:シソ科

 イブキジャコウソウ:シソ科
初顔〜

   
シモツケソウ:バラ科

ミヤマアズマギク:キク科
初顔〜

 
赤い×を確認して降りたが、
右 降りてみれば、降りちゃあいけない場所だった
登山道は、石・岩ゴロゴロがずっと続く

 ヤマブキショウマかな?:バラ科
真っ白で咲いたばかり

 
 振り返ると・・・山荘が右端に見えた

左の方、雲で隠れている辺りが五竜かな?

   
 またまた、岩場・鎖場

  
それが終わると、木の階段

 すっきり雲が取れた
右端にまだ山荘が見える
左のゴツゴツが五竜だね

 
 遠くに双耳峰の鹿島槍

 
↑ いったん、ぐ〜んと下ってから前の山を登る
追い越した男性の姿が小さく見えた ↓


 
 中央左に山荘が見える
中央が白岳
白岳から右へ行く稜線を通り、
どんどん下って、ここまで来た

   
 ミヤマリンドウ:リンドウ科
陽が当たってきたので、ぱあ〜っと開いた
朝は、皆閉じたままだった

 
 西遠見に着いた 7:21
樹林の中にきたので、熊避け鈴をつけた

 
 池?(水溜り?)の横を通る
こんな池(水溜り?)があちこちにあった

   
 タケシマラン:ユリ科
赤色がチラリと見えた
葉を持ち上げてパチリ
実が丸く、花柄が真っ直ぐなので
タケシマラン
オオバタケシマラン実が長丸、花柄がカクッと曲がる

カクミノスノキ:ツツジ科

コゴメグサの仲間:ハマウツボ科

五竜がど〜んと大きく見えた!

 
 ガマズミかな?:ガマズミ科

ナナカマドの仲間:バラ科

 
 アカモノ:ツツジ科
下ってくるにつれ
赤い実が多くなってきた

マイヅルソウ:キジカクシ科
 
右に白岳
その左、下がった所に、まだ山荘が見える
左に五竜

 
ゴゼンタチバナ:ミズキ科
ほんのり色づいていた

 
ツルリンドウ:リンドウ科

イワショウブ:チシマゼキショウ科

大遠見に着いた 7:59
登山地図ではここまで1時間20分となっているが
私のゆっくりタイムは、約2時間30分

五竜の正面が見えるようになった

 また池(水溜り?)があった

   
クロウスゴ:ツツジ科
こんなにたくさんなっている木は、初めて!
手袋に、色が付いちゃった!

 
昨日泊った八方池山荘が見える〜

 
 薄雲が出てきた・・・
あれ〜、まだ五竜山荘が見える ↓


 
 五竜に薄雲・・・
 
 
 大分遠くなった、が、
まだ五竜山荘が見える ↓


   
 ケルン 慰霊碑だった 8:58
1999年3月 五竜岳で 若者2人・・・

  
 ケルンのすぐ後ろに「中遠見」の標識
う〜ん、確かに五竜がよく見える場所

  
 では、あのピークが小遠見かな

   
 ミヤマママコナ:ハマウツボ科
今まで見かけなかったのに
ここから、だんだん多くなった

 ホツツジ:ツツジ科
この高さでも、ホツツジ
雌しべが真っ直ぐ

ミヤマホツツジは雌しべがぐにゃり
どうやって住み分けしているのだろう?

高度と関係ないのかも・・・?

 
 小遠見に着いた 9:24
登山地図では、大遠見から小遠見まで 1時間30分
私のゆっくりタイムでは、1時間25分
へ? 何故、どうして?
いつもの花撮りタイムなのに?
・・・・・・・・・・・・・
積雪期だとこんな感じ ↓ 2019/2/26撮影
 
 ↑ 左に鹿島槍  右に五竜
そして五竜へ続く稜線
(比較のため借りてきた)

 
 ここにも、慰霊碑
1969年1月 八峰キレットで・・・ ご両親の名前があった

 
山荘と五竜はちょうど雲に隠れてしまった
ベンチに座って待っていたが、雲は増えるばかり
出発 9:44

 
 小遠見山を振り返った、が、
ガスが出てきて見えず・・・
・・・・・・・・・・・・・
積雪期だとこんな感じ ↓ 2019/2/26撮影
 
 雪庇が張り出していた
(比較のため借りてきた)

 
 小遠見山直下で追い越した3人グループは
巻き道を通ったらしく(ここへ出る)
小遠見山へは来なかった

 
 ここからちょっとの間たらたらで
すぐ下りに入る
・・・・・・・・・・・・・
積雪期だとこんな感じ ↓ 2019/2/26撮影
 
 急斜面の尾根が数回ある・・・と緊張していたっけ
(比較のため借りてきた)

でも、今の時期、階段がしっかりしていて ↓
何の危険もなかった

 
 階段といえば、
こんな歩き難い道だったのか!と思った
積雪期の方が、よっぽど楽々登山!

 
 何度も振り返りながら下って行った

   
 アカミノイヌツゲ:モチノキ科
左 まだ緑色
右 赤くなっていた

 
 階段が延々と続く
・・・・・・・・・・・・・
積雪期だとこんな感じ ↓ 2019/2/26撮影
 
  歩きやすい場所を探し、どこを歩いてもOK!

 
 大穴が空いているので
入り込まないようにすることだけに気をつければいい
(比較のため借りてきた)

   
 ミヤマママコナ:ハマウツボ科

 アカモノ:ツツジ科

   
 ホツツジ:ツツジ科

スノキ:ツツジ科

   
オオコメツツジ:ツツジ科

   
 見返り坂 10:36
・・・・・・・・・・・・
積雪期はこんな感じ 2010/12/16撮影 ↓
 
 一番上の表示板がかろうじて見える
(比較のため借りてきた)

 
地蔵の頭が見えた 10:37
・・・・・・・・・・・・・
積雪期だとこんな感じ ↓ 2019/2/26撮影
 
 木々はどこへ行ってしまったのだろう?
みんな、雪の下?
それで、歩きやすくなった?

  
「アルプス平自然遊歩道」分岐に出た 10:50
積雪期、こんな標識見たことが無い
これも雪の下だった?

思いのほか早い時間に着けそうなので
前々から気になっていたこの「遊歩道」へ
寄ってみることにした

ノリウツギ:アジサイ科

オヤマボクチ:キク科
 
ワレモコウ:バラ科

コナラ?:ブナ科
  
 タムラソウ:キク科

   
整備された歩道

シモツケソウ:バラ科
ゴマナ:キク科

タテヤマアザミ?:キク科

ツリガネニンジン:キキョウ科

 
コウメバチソウ:ニシキギ科
看板には、コウメバチソウと書いてあったが
小さくない
普通サイズの
ウメバチソウの花に思えた

ネット検索や図鑑で調べてみると、
コウメバチソウ仮雄しべが7-11裂するのに対し、
ウメバチソウ12-22裂している』・・・とあった

しかし、違う図鑑を見ると
コウメバチソウ仮雄しべは7-9裂する・・・とある
そして、『
この区別はあまりはっきりしない』という言葉もあった

でも、今まで見てきた
コウメバチソウは、
(朝日岳へ行く水平道で出会った)
本当に小型だったんだけどなあ・・・
ヒメウメバチソウだったのかなあ?
・・・・・・・・・・・・・・
昨日、今日の2日間に撮った
ウメバチソウの仮雄しべを拡大してみた ↓
   
   
 ↑ どれも、『12-22裂』なんて数の多い仮雄しべは無かった
ということは、
八方尾根でも遠見尾根でも、「
コウメバチソウ」だったってこと?

私の住む多治見付近の
ウメバチソウの拡大写真を調べなくっちゃ!
・・・・・・・・・・・・・
家へ帰ってから
今まで撮り溜めておいたウメバチソウの画像を探した ↓
 
2018/10/16撮影

2016/10/18撮影
 
2015/10/30撮影

2014/10/24撮影 
う〜ん、仮雄しべの数を数えてみたが
ウメバチソウは12-22裂している』と
はっきり言える花は無かった

11とか12の線引きすれすれの花が多かった・・・
困った・・・

 ここからゴンドラ乗り場方面へ右折

もうこの辺りから「高山植物園」らしい
遊歩道はしっかりしている

タカネバラ:バラ科
昨日・今日の行程では出会えなかった花

 
アサマフウロ:フウロソウ科
最初見た時、大型で、化粧が濃い・・・が感想だった
園芸種かと思ったので、ちょうど出会ったスタッフに尋ねると
アサマフウロです」の返事だった
ふ〜ん、山の中では見たことが無い・・・


 
 ハクサンフウロ:フウロソウ科
これがおなじみのハクサンフウロ


ここをクリックすると大きく見えます
カライトソウがてんこ盛り

高山植物園の地図
今は、夏の花が終わったか
終わりに近づいているので
目ぼしいものはなかった

 
 ゴンドラ前のアルプス平に着いた 11:29
ここでうっかりミス・・・
こんなに早く着けるとは思っていなかったので
シャトルバスの時刻を確かめなかった
15時までないと思い込んでいた
エスカルプラザで入浴し
のんびり帰ろうと考えていた

 
  売店で缶ビールを買い
テラスで山を眺めながらのんびりしていた

そろそろゴンドラに乗ろうかと考え
出口に向かうと
シャトルバスの時刻表が置いてあった
(自分でもネット検索してプリントアウトしていたのに
それを確認もしなかった・・・)

ふとそれを見ると
12:20発のシャトルバスがあった(現在の時刻11:53)
JR神城駅発の列車は、12:29の文字 ↓

・・・・・・・・
切符を買ってゴンドラに乗った ↓
あっという間にエスカルプラザに着いた

 
シャトルバスは、JRに連絡していた

神城駅 12:29発

列車はがら空きだった

そうだ・・・お昼を食べていないことに気づいた
松本駅で50分ほど待ち時間があるので
松本で食べよう・・・と思い
まずは一安心して 列車に揺られていた

  
   山行記録(2011年〜現在まで)へ戻る
   トップページへ戻る