真っ白になった石灰岩の谷山谷を登って 霊仙山へ |
本霊仙山と霊仙山最高点を踏破して 帰ってきた〜 ヤマシャクヤク |
●場 所 | 滋賀県米原市 | |
●標高 | 1083.5m | ||
●山行日 | 2013年5月17日(金) | ||
●コース | 上丹生登山口(P)・・・うるし滝・・・柏原分岐・・・北霊仙山・・・上丹生登山口(P) | ||
●多治見から 登山口まで |
多治見=関ヶ原IC=R21=上丹生=上丹生登山口 ※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス |
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●参加者 | 丹羽、守山、平野秀 | ||
●コースタイム | 多治見 関ヶ原IC 醒ケ井駅 上丹生(P) 堰堤 こうもり穴 うるし滝 柏原分岐 北霊仙山 3人合流 尾根ルート分岐 沢ルート合流点 堰堤 上丹生(P) |
6:10発 6:57 7:00〜7:15 7:25〜7:35 8:00 8:42 10:00〜10:10 11:23 11:53 12:20〜12:30 13:10 14:05〜14:15 15:07 15:30 |
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周辺地図はこちら |
ウツギ(空木):ユキノシタ科 駐車スペースの傍に咲いていた |
以前の広い駐車場は、 河川の工事中で狭くなっていた 8時前なのに、ショベルカーはもう仕事中 |
林道も広くなり、キャタピラの跡がくっきり もしかして、橋の手前にあった 「通行止め」の看板は本当のこと? ・・・と、心配になった |
2台目のショベルカーは 帰った時も動いていなかった 下山してくる単独の男性に出会った 「昨夜は避難小屋泊まりで強風だった」と これで通行止めの心配はなくなった |
テンナンショウの仲間:サトイモ科 めくって中を見ると、緑色! 葉は、緑に白い筋が入るのでアオマムシグサかな? それとも、スルガテンナンショウかな? |
林道脇の谷からも、大水が流れたようで 白い石がゴロゴロ |
林道が大きくえぐれて通行できない! 右側の石垣をよじ登って トラバースできるようになっていた |
堰堤に到着 あーっ、木が1本もない! キリやオニグルミの木がなくなってしまい 岩と石だけの河原になっていた かなり太い木だったのに・・・ |
イブキシモツケ(伊吹下野)かな?:バラ科 何の木だろう〜? 雄しべがたくさん突き出ている 葉の様子からイブキシモツケらしい 『石灰岩地域の崖に多い』にぴったり |
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谷は真っ白な岩で埋めつくされている 西出商店のおじさんが設置したパイプも 崩れ落ちてしまっていた |
様変わりした谷の中、岩の間を縫って登る |
ヒメレンゲ(姫蓮華):ベンケイソウ科 湿っぽい岩にくっついて咲いていた |
このルートは何回も来ている 去年も来ているのに まったく記憶にない岩が続々現われる |
ナツトウダイ(夏灯台):トウダイグサ科 面白い形の花と実 |
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矢印や赤テープがなければ きっと岩の間を右往左往するだろう しかし、それも万全ではない 信用できない古い目印もあるから |
「林道まで7分」は、土石流が起こる前の話 今は、15分〜20分かかる |
土石流に洗われていない岩は、 苔がついたり、色が茶色 それに引き替え、谷の中の岩は真っ白! |
こうもり穴が、こんなに近くなった! |
立木と、皮を剥ぎ取られた流木が寄せ集まって (伏流水の谷で流木とは変だが) ダムを造り、岩や石を堰き止めていた |
沢から離れて左岸を登リ始めると 「小曲の坂」の標識 |
ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-1 ここの群生地は、既に種になっていた |
「横道分岐」標識 下山はここへ降りてくる |
再び沢に下り、見慣れた標識に導かれるように右岸に取り付くと トラロープはあるものの、急斜面の狭〜い登山道になっていた このまま行けば危険! 沢の水量は少ないので、引き替えして沢の中を歩くことにした 少し行くと沢が二つに分かれ、どちらへ進むか決め難く偵察に出かける ・・・と、な〜んだ、くぐり岩の裏へ出た(三の谷) |
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見慣れた「三の谷」標識 そういえば「一の谷」と「二の谷」の標識は なくなっていた |
またまた、記憶にない谷の中の道を辿って うるし滝へ 見慣れた景色でほっとする |
これからの危険で急なトラバースを考え うるし滝の近くまで行くのはパス 遠目で眺めて終わりとする |
ウツギ:ユキノシタ科 うるし滝展望所の近くで |
サツキノヒナノウスツボ:ゴマノハグサ科 うるし滝の上部の谷へ出るまでは、 以前にもまして登山道が崩れて細くなっているので、ハラハラドキドキの連続 岩は滑るし、トラロープは足元に垂れていて頼りにならないし・・・ うるし滝の上部の谷へ出てもまだ、登山道は不安定 そんな所でこの花を見つけてしまった 久しぶりの対面なので写真を撮りたいが、足元は滑りやすい場所 ここで撮らないと後悔する・・・と決心し、パチリ しかし、小さい花なのでピントがなかなか合わない 何度も撮り直してやっと前進 以前水場のあった「魔洞道口」へ・・・さあ、ここからヤマシャクヤク地帯に入る |
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ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-2 急な登りのあちこちに、ぽつりぽつりと咲いている |
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ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-3 花びらは半開き状態が多い 日差しが影響しているかも |
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ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-4 咲き初めだろうか、花びらが薄緑色! |
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ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-5 黄色い雄しべも見える それにしても、花をつけている株数が少ない・・・ |
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ミヤマハコベ(深山はこべ):ナデシコ科 花弁は 5 枚だが切れ込みが深いので 10 枚のように見える |
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ニリンソウ(二輪草):キンポウゲ科-1 咲き始めの花びらの先はピンク色 ずっと以前、土石流の前は、 ずらーっとニリンソウが群生する「ニリンソウの谷」だったが 今は、ちらほら |
ネコノメソウ(猫の目草)の仲間:ユキノシタ科 花が終わった後のこのムックリしたものは何? これから、下の写真のような種になるのだろうか? これは、まさしく種 |
ハシリドコロ:ナス科 谷山谷の上部には、かなりの数の花が残っていた 有毒植物 狂乱状態で走り回ることから 「ハシリドコロ」の名前が付いている・・・と |
谷から離れて、柏原への分岐点に着いた 土石流は、かなり上の方から始まったようである (横道尾根コースへの分岐点よりも上から) |
北霊仙山を目指す マラソンランナーの男性には 「北霊仙山で待っているから、 本霊仙山と最高点を回ってきたら」と勧めたので、 既に姿なし 凄いパワー! |
サワハコベ:ナデシコ科 『よく似ているミヤマハコベは花弁が2深裂』 これは2浅裂 「サワ」の名前がつくのに、 この写真は北霊仙山山頂直下 |
北霊仙山に到着 珍しく、風も弱くぽかぽかと暖かいので 長く休憩を取っていても平気 |
伊吹山が近くに見える |
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左:霊仙山最高点 右:霊仙山本峰 小さく見えるのが、マラソンランナーだろうか? |
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おつかれさま〜 只今到着〜 |
さあ、下山 谷山(右が植林帯・左が広葉樹林帯と分かれているピーク) を見ながら下山 |
ヘビイチゴ(蛇苺)かな?:バラ科 『花びらと花びらの間に隙間があり、 そこから萼がはっきり見えている』から |
ニリンソウ(二輪草):キンポウゲ科-2 谷のニリンソウは背が高いが、 尾根のニリンソウは皆、背が低い |
谷コースと横道コースの分岐 下りで、あのトラバース道を通らなくてもいいように 周回とした |
このコースにもヤマシャクヤクが咲く |
ヤマシャクヤク(山芍薬):ボタン科-6 このコースには、蕾がまだ有る 日陰のせいかも? ここも、花の咲いている株が少ない・・・ |
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クロモジ(黒文字)かな?:クスノキ科 い〜っぱい花をつけていた |
オニグルミ(鬼胡桃):クルミ科 雌雄同株 垂れ下がっているのは雄花 長いのは30cmほどもある |
タニギキョウ(谷桔梗):キキョウ科 |
たらたら道はここまで ここから急な下り約20分 |
行きに通った分岐まで下りた 谷が荒れる前は、ここから楽々道だったが、 今日は、まだまだ気が抜けない |
伏流水の谷 白い岩ごろごろ道がいつまでも続く |
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一の谷付近-1 左:見上げるような土の山・・・では、今歩いているここは以前なんだったのだろう? 右:木の幹の間に挟まった岩 土石流が流れた時は、あの高さまで水がきていたんだね そして、樹皮もめくれてしまったが、かろうじて立っているんだ |
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一の谷付近-2 立木と流木と堰とめられた岩と・・・ |
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真っ白な岩の間を歩く |
もうすぐ堰堤 本当に木1本立っていない河原になってしまった |
林道を歩く |
えぐれた林道を迂回 |
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えぐれた部分を振り返る |
早朝から活躍していたショベルカー 下山してきても働いている |
嵩上げされた堰堤 |
林道補修中の黒い袋がいくつも並んでいた |
*今回ヤマシャクヤクの数が少なかったのは、土石流のせいか・・・ それとも、昨年たくさん咲いたのでお休みの年にしたのか・・・ *2005年4月9日、登山口にはこんな注意書きが張ってあった 『平成16年(2004年)の23号台風により、谷山谷・一ノ谷より横道に至るルートは 通行不能となっております また、魔洞道口より井戸ケ洞の間も非常にキケンな状態となっています 積雪期・凍結期は広畑より横道を通り、井戸ケ洞に至るコースを利用ください 安全をお祈りします 霊仙グリーンロードクラブ・霊仙山楽会』 *行く度にルートが変わっていたが、 今回のような大きな変化は2005年以来初めてであり、ショックも大きかった 山に登る「気力」が萎えた山行となった・・・ ヤマシャクヤクの咲く谷山谷は、これからどうなってしまうんだろう・・・ |
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【春の谷山谷〜霊仙山の様子】 2005年4月9日の谷山谷の様子はこちら 2005年5月5日の谷山谷の様子はこちら 2008年5月17日の谷山谷の様子はこちら 2009年5月2日の谷山谷の様子はこちら 2010年5月1日の谷山谷の様子はこちら 2011年5月21日の谷山谷の様子はこちら 2012年5月19日の谷山谷の様子はこちら |