春の花を探しに   舟伏山周回

 



イワザクラ

舟伏山山頂

ニリンソウ
●場 所 岐阜県山県市
●標高 舟伏山1040m 小舟伏山966m
●山行日 2022年4月20日(水)
●コース 美山あいの森(P)・・・さくら峠・・・〈西ルート〉・・・みのわ平・・・舟伏山・・・小舟伏山・・・〈東ルート〉・・・阿弥陀如来・・・美山あいの森(P)
●多治見から
  登山口まで
多治見IC=関広見IC=R418=県道200号線=美山あいの森(P)
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 山崎、白木、丹羽
●コースタイム 多治見IC
関広見IC
トイレ休憩
美山あいの森(P)
登山口
旧道出合
桜峠
みのわ平
イワザクラ群生地
舟伏山山頂
小舟伏山
展望台標識
阿弥陀如来
小沢
東ルート登山口
美山あいの森(P)

6:40発
7:18
7:45〜7:50
8:10
8:25発
9:11
9:24
9:55〜10:05
10:42〜11:05
11:25〜11:50
12:11
12:37
13:00〜13:10
13:40
14:05
14:10着
周辺地図はこちら    コース図はこちら
 花地図1 花地図2


目的地の「美山あいの森(P)まで、
下道と高速では、20分の差がある・・・とのこと

運転する人の負担を軽くする・・・が私の持論

行きだけ高速を使うことになり、
1時間半で駐車場に着いた

↑ これは、途中の道路沿いにある
大きな駐車場のある公営のトイレ
いつも利用させてもらっている
(登山口にもあることはあるが
薄暗いので、一度も使ったことがない)

男性用・女性用に個室が1つずつあったが
洋式は女性用だけ
温水洗浄便座だ!と、喜んだが
便座は暖かかったが、温水は何故か出てこなかった・・・

トイレの横には、「美山地域観光案内」の看板
まだ新しい 

駐車場はがら空き

周りの新緑がきれ〜い!

↑ 中央下の小屋がトイレ

ミヤマキケマン:ケシ科
駐車場の周りを見ると、いろいろな花が咲いてた
↑ 右隅の数珠のようなものは、実

 
 アジサイの仲間かな?
左 つぼみと、咲きかけた花
右 たった1つ咲いている花があった(萼かな?)

ツボスミレ:スミレ科
溝のそば、湿っぽい所に咲いていた

タネツケバナ:アブラナ科
栄養が良いのか太っていた

↑ 『岐阜北ライオンズクラブが、
創立40周年を記念して
平成28年(2016年)度〜30年(2018年)度にわたって
登山道整備事業の一部の助成と
案内板の設置をして、神崎区へ寄贈した』・・・という内容

先回来た時はちょうど工事中で
東ルートは通行止めだった

この看板の横から、東ルートが始まる

工事後、初めて登る
今までは、西ルート→東ルートが多かったが、
みのわ平上の細いトラバースのすれ違いに手こずったし、
山県市のホームページや、山情報をみると
東ルートを登りに使った方が良さそうだと判断して
東ルート→西ルートとした

のっけから、狭くて急な登りが始まった

マムシグサの仲間・サトイモ科
多治見には、この茶色系はほとんど無い
たいていは、緑と白

登り始めた所に咲いていたので、パチリ

以後、狭くて滑りやすい急な登りが続き
自分の安全を考えるのに精いっぱいで
カメラを取り出す余裕なし・・・!

 ↑ 「登山道」の標識が無ければ
本当にここでいいんだろうかと
迷うような道が、延々続いた

左へ落ちれば、下の沢までまっしぐら

あの堰堤を作るために、
沢の両側の木を伐採したのだろうか?

沢まで降りて、沢を渡って向こう岸へ

少しは「まし」になった感

 
 ニガイチゴ:バラ科
この白い花が、ちょうど真っ盛り
しばらくすると、名前程苦くはないイチゴが
どっさりできる

 
  リーダーから「30分経ちました」
・・・と声がかかったが
とても休めるような斜度と広さが無く
歩き続けていた

やっと、ちょっとした平らなスペースがあったので
立ち休憩 5分

 
 この斜度と広さなら、「御の字」
見事に伐採されている斜面

 
 前方に、きれいに植林された木々が見えた

今歩いているこの場所も
昔はあんなだったろう・・・と想像できる

 
 伐採された道を進んで行く方向に
植林の木々が見えた

旧道と合流するらしい

 
 ↑ 旧道と合流 9:11
一瞬、右へ行くのかと思ったが
矢印は左を差している

あれ?昔歩いた道はどこ?と見回すと ↓
 
 そうそう、この道!記憶がある!

なんて歩きやすいんだろうと感激・・・

 
フイリフモトスミレ(斑入麓菫):スミレ科
葉っぱに模様がある=斑入り
麓に咲くスミレ・・・という意味だが、麓だけではない
この尾根道に、点々と固まらずに咲いていた

 
 
 ↑ 桜峠 9:24
「十方施玉仏」が祭られていた
何と読むのだろう??

「桜峠」の名前の通り、サクラが咲いていた ↓
 
 はらはらと花びらが散って、地面を覆っていた

 
 ここから急登になる
両側にひょろひょろの
ヒトリシズカが点々と咲いていた

 
 今度は急斜面の細いトラバース-1
 
急斜面の細いトラバース-2 
 
 急斜面の細いトラバース-3
こんなに急だった??
こんなに狭かった?
左へ落ちたら、止まらない!
助けることもできない!
自力で這い上がることもできない!
トラロープが張ってあっても、
あんなに細くては止めようがない!

とにかく、つまづかないよう・滑らないよう・
神経を張り詰めて歩いた

カメラを取り出せたのは、緩い場所になった時だけ

 
タチツボスミレ:スミレ科
薄紫色

   
 急に平らな所に出た 9:55
やっと座って休憩できる

周りは芽吹き始めたばかりの
初々しい新緑

 
 ↑ 「みのわ平」の標識

 
 タチツボスミレ:スミレ科
まるで花壇のように、1ヶ所に固まって咲いていた
カタクリも同居 ↓
   
 カタクリ:ユリ科
この平らな所のあちこちに、
カタクリの葉が落ち葉の中から見え隠れ
でも、まだ葉っぱが小さいし、1枚じゃあねえ・・・
(葉が1枚のうちは花を咲かせられない)

 
 フイリフモトスミレ:スミレ科

 
 タチツボスミレ:スミレ科
この花の勢力範囲は広い
町中でも、野原でも見つけられる

 
 調べ中のスミレ
花色は、薄ピンク

 
 マルバスミレかな?:スミレ科

 
 キランソウ:シソ科

   
 ニリンソウ:キンポウゲ科
パラパラ咲き

小舟伏山辺りで、群生を見たことがあるので
楽しみにしていたが、
結果=群生は無し 当てが外れた・・・


 イワザクラ地帯 ↓になった
   下の登山道からでもピンク色のかたまりが見えた!
   今年は、今までで一番株が多く、花付きが良かった!
   満開を少しだけ過ぎたころで、萎れている花もあったが見事!!


ここをクリックすると大きく見えます
 
 
 
   
   
   
   
   
   
   
   
 
イワザクラ:サクラソウ科
★疑問 その1
何故ここの岩場だけで咲く?
同じような石灰岩の岩は他にもあるのに何故?

★疑問 その2
こんなに増えたのは、もしかして種でも撒いた?

 
   
 ヒトリシズカ:センリョウ科
咲き出したばかり・・・の感

 
 
 セントウソウかな?:セリ科
小さな小さな花が集まっている

 
ここをクリックすると大きく見えます
 
ここをクリックすると大きく見えます
 
ここをクリックすると大きく見えます
 ナツトウダイ:トウダイグサ科-1
この花は、つくりが複雑なので私のお気に入り
・葉の付き方・雌花や雄花の形
・腺体という蜜を分泌する物体
・面白い実の形などなど
興味がつかない!

   
 ナツトウダイ:トウダイグサ科-2
↑ 拡大してみた
角のようにとがった部分が、腺体 (左・右)
ぷくっと膨らんだ部分が実 (右)

 
 フデリンドウ:リンドウ科
ハルリンドウ
のように固まって咲かない
ぽつんぽつんと、孤高を保っていた

 
山頂に着いた 11:25
先客は1〜2名で静か
こちらは濃尾平野側

後ろに見えた、能郷白山らしき白い山は、
木の隙間からようやくわかるほど

 
 山頂標識と三角点と一緒にパチリ

ちょっと早いがランチ休憩にしようにも
適当な座る場所がない
ごつごつした岩や滑りやすい岩や
倒木はあるが、これ!という場所がない

あきらめて、各自、適当に座って休憩

椅子やテーブル持参の登山者がいるが、
それらを持って山に登るだけの自信がない・・・

 
 さあ、出発 11:50
平日とあって、登山者は少ない
お陰で、
イワザクラも心ゆくまで鑑賞できた

 
ここから下り始める

木々はまだ芽吹いていないものの方が多い

 
 ヤブレガサ:キク科
山頂手前から急に姿が現れたが
山頂過ぎてもたくさん群生していた

 
 芽吹き始めた木々

 
 ヤブレガサ:キク科
わあ〜!こんなにたくさん〜!

 
 るんるんの尾根歩き
・・・は、長くは続かなかった

 
 バイケイソウ:ユリ科
バイケイソウ
も山頂手前から姿を現したが
ヤブレガサと同じく、また出会った

 
 ヤブレガサ:キク科
ヤブレガサ
の他にはないのお〜
ニリンソウの群生や、ルイヨウボタンは??

 
 小舟伏山 12:11
ピークとも思えない、ただの通過点

 
 ネコノメソウの仲間:ユキノシタ科
ヒダボタン
か?ボタンネコノメソウか? 
判別が難しい

下の方の葉っぱに
網目のような白い模様があるのが特徴
上の方の葉っぱは、黄色っぽいのが特徴

茶色の部分は、萼(がく)
(4枚あるが、立っているので箱のように見える) 
ヒダボタンはこの萼が黄緑色だそうなので
ボタンネコノメソウとした
中が見えないが、中には雄しべや雌しべが入っている

 
 ボタンネコノメソウ:ユキノシタ科
これは沢のそばに咲いていた

   
 ↑ これは2019/5/11撮影 比較のため借りてきた
右 左の花の拡大 中の雄しべが見える
開いてもこれで精いっぱい
全開〜とはいかない・・・

   
 ネコノメソウの仲間:ユキノシタ科
葉っぱがない・・・!?
でも、種は、まさしく
ネコノメソウの種

   
 ヤマネコノメ:ユキノシタ科
これは、多治見でも普通に見られる

 
 ヒトリシズカ:センリョウ科
この株、栄養が良い大家族

 
 「展望台」 12:37
どこが展望台?
何かの間違いかと思ったが、突端がそれらしい
木が繁って、展望は良くない

   
   
ヤマルリソウ:ムラサキ科
普通は薄い青色
右下 たま〜に、ピンク系もある

 
 フデリンドウ:リンドウ科
1本の茎の先に、花がかたまってつく
右は、4兄弟(4姉妹かも)
左は、一人っ子ずつ

   
 阿弥陀仏 13:00〜13:10
こんな所に、ドラエモン置いてほしくないなあ・・・ 

この後ろに大きな凹みがあったが
炭焼跡だって

 
 トチノキかな?:ムクロジ科
岩に座って休憩しながら上を見ると
何だか赤いものが葉柄の根元にあった

花であるはずがない  新芽の名残りだろうか?

ここまでは、歩きやすい道だったが
この後、じゅくじゅく湿った狭い道になったが
東ルートに比べれば、雲泥の差

 
 今までの芽吹いたばかりの木々群は終わり
針葉樹林の中に入っていった

向かい側の斜面に、大きなサクラの木
まだしっかり花を咲かせていた

 
 針葉樹林の中をジグザグに降りて
水の少ない沢に出た 13:39
ここからは沢沿いの緩やかな道になる

 
 ミヤマカタバミや、フタバアオイの花を期待していたが
まったく無し・・・
いったいどうしちゃったのだろう

べこべこと踏み抜きそうな橋を渡ると 
車も入れる林道になった 13:53
ゴールはもうすぐ 

 
 ミツマタ:ジンチョウゲ科
黄色いはずの花が白い
花が終わるとこんな色になる??

 
 西ルート登山道入口 14:05

 
 林道に出た
大きな看板が立っていた
「西ルート 山頂まで3.5km
東ルート 山頂まで3.9km」の文字

 
 お疲れ様〜

ここからすぐ上が駐車場


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   私の記念の一枚 〈山崎さんより〉 
 
目指すはあの頂上 舟伏山

 
 ザレザレ登山道 スリル満点!

 
 会えた!イワザクラ!
ほんとに岩場にしか咲かないんだね!

 
新緑も綺麗でした
舟伏山ありがとう〜


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     【感想
    *ザレザレの細い登山道の先に待っていたのは、岩場に可憐に咲くイワザクラでした。
     準絶滅危惧だそうですが、今年はいっぱい咲いてくれてました。
     頑張れ!どんどん増えてね。
    *フデリンドウやニリンソウ、春の山野草を探しながらの山歩きでした。
    *スリル満点の登山道、歩いた甲斐がありました。

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   私の記念の一枚 〈白木さんより〉 
 
 萌黄色の山々、春を感じます

 
 ザレた急登、道幅も狭いところが多々
慎重に登ります

 
 イワザクラ
岩の隙間から花を咲かせています
思ってた以上の株の数です
感激です


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     【感想
    *登りは、急登、ザレ、細道が続き、「この道が下りでなくて良かった〜」と思いつつ歩きました。
    *山頂近く口数も減ったころ、今日の最大目的、イワザクラが出現、感激です。
     一気に気持も足取りも軽くなりました。
    
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    今までの舟伏山の様子
      ・ 2012年4月21日   ・ 2011年5月8日    ・ 2010年5月8日
      ・ 2009年4月26日   ・ 2006年5月3日    ・ 2005年5月1日
      ・ 2001年5月14日   ・ 2000年5月6日



    【山の情報・感想など】
  無料大駐車場あり。
・駐車場にトイレはあるが清潔とは言えないので、途中の
公営トイレを利用
・女性用個室1(温水洗浄タイプだったが、温水は出なかった)   
・男性用個室1(和式タイプ)

・舟伏山は、過去に8回登っているが、
今回がイワザクラの開花時期にぴったりで、株も多かった。
・堰堤を作る工事のため、大規模な森林の伐採の後できた
狭くて急な登山道は、旧道に
 合流するまでの約1時間、ハラハラドキドキで気を抜けなかった。
 旧道に出てやっとホッとできた。
・その後の
「みのわ平」手前の、滑りやすくて狭い急斜面のトラバース場所も難関だった。
 今までは殆んど西ルートから登り東ルートを下っていたが、今回登って、そのコースは危険!と感じた。
 滑り落ちたら谷底まで・・・の場所がしばらく続いた。
 こんな所で
すれ違いなんて危険すぎる
 東ルート⇒西ルートの一方通行にするべきだと思った程。
     
・今回は10年ぶりだったので、山の情報をいろいろ集めた結果、東ルートから登ることにして
 正解だった。今までで一番登山道の状況が悪かった。

・以前は、「花の舟伏山」という言葉がぴったりなほどいろいろな花に出逢えたが、
 
花の種類・数が激減していた。
 
大雨で土が流された結果ではないかと思った。
 (緩斜面だと落ち葉が積もっていたが、急斜面は土が露出。
 土と一緒に花の種や球根が流されたと思われる)
    
・イワザクラは、石灰岩の岩の隙間にしっかり根を張り、岩が風雨を遮る役目を
 果たしたのではないかと思うが、株数が大幅に増えていた。
 2ヶ所の岩だけだと思っていたが、今回3ヶ所目にもちらほら咲いていた。



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