広河原~白根御池~草すべり~北岳肩の小屋
      
       北岳山頂は諦めて下山
                    
 

  


次から次へ、梯子の連続

白根御池小屋

北岳肩の小屋

●場 所 山梨県 南アルプス市
●標高 北岳肩の小屋3000m (北岳3193.2m)
●山行日 2023年7月12日(水)~13日(木) 前夜広河原山荘泊
●コース 広河原・・・白根御池・・・小太郎尾根分岐・・・北岳肩の小屋(泊)・・・二俣・・・白根御池・・・広河原
●多治見から
  登山口まで
JR多治見駅ーJR塩尻駅ーJR甲府駅⇒広河原(登山口)
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽
●コースタイム 前日
7/11(火)広河原で前泊


1日目
7/12(水)

広河原
大樺沢分岐
白根御池
二俣分岐
小太郎尾根分岐
肩の小屋


2日目
7/13(木)


前日
7/11(火)


1日目
7/12(水)
6:25発
6:57
9:55~10:05
12:50
13:22
14:15着

2日目
7/13(木)

周辺地図はこちら   コース図はこちら
地理院地図はこちら

  


   1日目 7月12日(水)
 
 部屋の窓から-1 4:26
空が明るくなった
稜線はガスが少し

 
 部屋の窓から-2 4:49
稜線は陽が出たらしい
ここは谷間なのでまだまだ・・・

外へ出たいが、シャッターは閉じたまま・・・

 
  玄関のシャッターが開いたので
ザックも1階に下ろして、外へ出てみた 5:30
雲は多いが、雨が降らなければ御の字
八本歯のコル下の雪渓が見える場所で、パチリ

6時の朝食まで散歩

 
 こちらは、麓の方角 
いい空~

 
 インフォーメーション玄関前の「南アルプスの開祖の碑」
左は、山梨県知事だった天野久氏
真ん中は、外国人として初めて北岳に登頂したウェストン氏
右は、芦安村長だった名取運一氏

インフォーメーションの玄関で、
計画書をポストイン

 
朝陽がだんだん下の方まで届くようになった 5:50
が、ここはまだまだ
涼しいうちに登れるので、かえっていいかもね
 
 
 6:00 朝食
左のハム・かまぼこ・卵焼きは、おなかいっぱいでもう十分
手つかずで返却した
他は、完食

 
  食べ終わって、歯みがき・トイレの後、すぐ出発 6:25
一番のバスが到着
彼らは、車内泊したのだろうか?

 
 ここから吊り橋へ

 
 昨日通った吊り橋
い~い天気で、心が弾む

 
 吊り橋を渡り終えたら、右折

 
 旧広河原山荘から、緩い登りが始まる

 
 沢を渡って・・・ 6:49

 
 大樺沢分岐 6:57
以前は、直進できたのだが・・・

 
 石・岩・ゴロゴロの登山道、
登って登ってが続く

 
 ハクサンオミナエシ:アブラナ科
暗い樹林の中の花は、少ない
大樺沢コースと比べたら、
それの二十分の一くらいの少なさ

 
 樹林の中なので展望ゼロ
涼しいだけが取り柄

 
 梯子階段、1つ目 7:35 
 
 梯子階段、2つ目 7:41
 
 梯子階段、3つ目 7:58
 
 梯子階段、4つ目 8:02 
 
 梯子階段、5つ目 8:10
 
 梯子階段、6つ目 8:12
標識は、少ない 
大樺沢分岐から白根御池まで、三つ?・・・きり

 
 梯子階段、7つ目 8:19
外人さんファミリー3名
広河原山荘の宿泊者
大きなザック2つを、3人で交代して担いでいた

 
 梯子階段、8つ目 8:24
 
 梯子階段、9つ目 8:32
 
 ゴゼンタチバナ:ミズキ科
花が終わって、種ができ始めていた

 
 これで、梯子階段は十回目
 
 あれ?幾つ目だっけ?
次から次へと現れる梯子階段

段差が大きいので、「よいしょ」の掛け声が必須

 
 三つ目の標識 9:07
2150m辺りから、等高線のしわしわが無くなり
緩く左にカーブしていく

この辺りから、たらたら道になる・・・と期待が高まった
が、緩い緩いアップダウンは続いた

 
 イチヤクソウの仲間:ツツジ科
薄暗い樹林の中の花は少ない
大樺沢が恋しい・・・

 
 もう、数える意欲も無くなった・・・

 
 初めて展望が開けた! 9:15
空はどんより・・・
いいよいいよ、雨さえ降らなければ

 
 キソチドリの仲間:ラン科
地味色の花ばかりで、
注意していないと見過ごしてしまう

 
 落石注意場所をトラバース 9:28

 
 橋が流され、急遽作った感じの橋
感謝して渡ってからパチリ

 
 タカネグンナイフウロ:フウロソウ科
明るい沢に出たら、途端に花の数が増えた
それも色鮮やか~

 
 ここで沢を渡る 9:32
この日当たりと、水が花には必要なんだね

 
 小滝だが、涼し気

 
 
 ミヤマハナシノブ:ハナシノブ科
やあ~、久しぶりに会えたね~
大樺沢ならわんさか咲いているのにね!
この花、白根御池までに咲いていたのは、
ここだけのこれっきりだった

 
 ショウマの仲間:ユキノシタ科
トリアシショウマか?チダケサシか?
見分けが難しい・・・

 
 こんなたらたら道になると、
白根御池小屋も近い

 
 白根御池小屋に着いた 9:55
広河原から、3時間半

三々五々固まって、休憩している登山者たち

 
 前回(2018/8/25~8/27)はこの小屋で泊った
団体客がいて、ぎゅう詰めだったっけ

 
 「コイン・トイレ」もあった
大樺沢が通れるときは、二俣にあったが
今はここに移転してある

ヘリで運べるように、ネットが下に敷いてある
これを運ぶ様子を見上げたことがある↓

2018/8/27 撮影 参考のため借りてきた)

100円入れて、使わせてもらった

 
小屋のすぐそばにある「白根御池」

 
 左、二俣へ  右、草すべりへ 10:07
登りは草すべり・下山は二俣から・・・にした

   
 オトギリソウ:オトギリソウ科
翌日の下山に使った二俣付近には
この花が多かった
(写真を撮ろうにも、雨でカメラはずっとザックの中)

 
 白根御池から少し登るだけで、展望がよくなる
左のもっこりした山が、高嶺(たかね)2779.1m
その右後ろの白っぽい山は、地蔵岳2764m
いったん下がって登った所のピークが観音岳2840.7m

地蔵・観音・ここには映っていないが薬師ケ岳の三山を合わせて
「鳳凰三山」という
1994年1996年1998年2010年に登ったことがある)

   
   
 サンリンソウ:キンポウゲ科
ニリンソウに似ているが、小型
そういえば、ここには
サンリンソウが咲いていたっけ…と
思い出した

 
 キバナコマノツメ:スミレ科
この前の八ケ岳ではた~くさん咲いていたが
ここは少なかった

 
   
 コゴメグサの仲間:ハマウツボ科
ミヤマコゴメグサコバノコゴメグサなど、
そっくりさんがいて見分けが難しい

草すべりの草のある斜面に、
わんさか咲いていた

   
   
 シナノキンバイ・キンポウゲ科
花が大きく鮮やかな色
よく似た
ミヤマキンバイは、
花が小さくひょろひょろしている

 
 タカネグンナイフウロ:フウロソウ科
ちょうど見頃だった
ここは紫系の花が多かった
ピンク系の花もある

 
 ミヤマハナシノブ:ハナシノブ科

北アルプスの後立山連峰清水岳(しょうずだけ)と
南アルプス(北岳、鳳凰山)のみに隔離分布する
』・・・と
それを見たさに、2000年に清水岳へ登ったこともある

   
ハクサンフウロ:フウロソウ科
くたびれた花が多く、撮影に耐えうる花は、ちょっぴり

      
 草すべりの途中、腰を下ろせるいいスペースがあったので
休憩してパチリ

さっきよりもっと高度が上がったので、
谷間が見えてきた

左のもっこりが高嶺(たかね)2779.1m
その右後ろの白っぽい山が、地蔵岳2764m
いったん下がって登った所のピークが観音岳2840.7m

 
 落石防止だろうか?土留めだろうか? ↑
 
 ↑ 大雨があると、こんなふうに土が流れる
登山道整備も大変・・・

   
 さっきよりもっと高度が上がったので、
広河原山荘もまっ下に見えてきた(右 ズームで撮ってみた)
昨日と今朝見上げていた斜面は、
この草すべりだったのだろうか?

左のもっこりが高嶺(たかね)
その右後ろの地蔵岳がよく見えるようになった

 
 まだ薬師ケ岳が見えない・・・

 
 草すべりの草原が終わると、
潅木地帯になって展望が無くなり、
花もパタリと無くなった
代わりに、急な「岩すべり」が現れてきた

「草すべり」のネーミングは不適当
草があり、花があったのは、
二俣からの合流点までの約半分

   
 マルバダケブキ:キク科
大きな葉っぱが特徴
ここより下の方では、葉っぱだけだったが
ここへ来て初めて咲いて」いる花に出会った

 
 大樺沢の雪渓が見えてきた

 
 ウサギギク:キク科
久しぶり~
ここだけの、これっきり

 
 カラマツソウ:キンポウゲ科
この花には花びらが無く、
花びらのように見える白いものは、「萼」だって

 
 雪の重みで、
横倒しのようになっている
ダケカンバ
その後ろに雪渓

 
 こんな傾いたダケカンバばかりの林

 
 やっと、右端に薬師ケ岳2780mが見えてきた
左は観音岳
地蔵岳は木に隠れてしまった

 
 シカの食害から防ぐための柵設置  12:43
ネットがぐるりと張り巡らされていた

ここからは日当たりがよくなり、草原の花が現れた

   
ハクサンチドリ:ラン科
ネットの中にも外にも、たくさん咲いていた
鹿は食べないのだろうか?

 
 ヨツバシオガマ:ハマウツボ科
隣に
ハクサンチドリ

   
 マツの仲間:マツ科-1
左 ↑この
マツ、下の方にある花はうす茶色・・・雄花
右 天辺に赤い花・・・これが雌花

   
 マツの仲間:マツ科-2
左 ↑このマツ、下の方にある花は赤色・・・雄花
右 天辺に赤い花(雌花)は無く、
赤い花(雄花)の横に
マツボックリ
1年前、天辺にあった雌花がマツボックリになり、
今年はそのまた上に葉や雄花が伸びてきた・・・とか

(何故、赤と茶色があるんだろう?)

 
 
 ナナカマドの仲間:バラ科
登山道に白い小さな花びらがいっぱい落ちていた
ナナカマドの花びらだった

ナナカマドもそっくりさんがいるので、
いつも悩まされる
花が垂れるのは、
タカネナナカマド
葉の裏が白いのは、
ウラジロナナカマドくらいは分かりやすいのだが

 
 二俣からの道と合流 12:49
(帰りはここから二俣方面へ直進した)

  
   
 オンタデ:タデ科
ウラジロタデに似ているが、
葉の裏を見たら白っぽくなかったので、
オンタデでとした
下 花が咲いているのを見るのは、初めて
可愛い花じゃないのお~

 
 
 シナノキンバイ:キンポウゲ科
ミヤマキンポウゲより花が大きいので
群生していると、豪華で見事~

 
 タカネヤハズハハコ:キク科
葉は、綿毛で白っぽく見える

   
 ハリブキ:ウコギ科
茎にも葉にも鋭いトゲあり
右 花が咲き始めていた なかなか可愛い

   
 ミヤマバイケイソウ:シュロソウ科
左 花の全体像
右 花の拡大
バイケイソウの「バイ」は「梅」の花に似ている所からの命名
こうやって拡大してみると、
なるほど~と思える

 
 鳳凰三山を振り返ったら、ガスが出てきた

 
 コガネイチゴかな?:バラ科

 
 もうすぐ小太郎尾根分岐のある
尾根に出る

 
 尾根に出た 13:22
ここから風が強くなるので
ハイマツの陰で、雨具(上だけ)を着た

 
 地面に置いてあった古い標識 13:26
ここから小太郎山へ行ける

予想通り風が強くなり、
ガスも出てきて視界が悪くなった

 
 アオノツガザクラ:ツツジ科
稜線に出ると、花が変わった

   
 コケモモ:ツツジ科
背が低く、風に揺れないのでパチリ

 
 ゴゼンタチバナ:ミズキ科
スリーシスターズ 
岩陰に咲いていた

 
 ハクサンシャクナゲ:ツツジ科
強風の吹く場所だからか、背丈は低かった
ハイマツに守られている感じ

 
 スノキかな?:ツツジ科

 
 こちらが新しい標識 「小太郎山分岐点) 13:32
「肩ノ小屋まで40分」の文字

この辺りから雨も降りだし、
雨・風・ガス・・・と三拍子そろってしまった!
花は風に揺れて、
とてもじゃないがカメラを取り出す気にならない

明日があるからいいや・・・と、
横目で見て通り過ぎた花がた~くさん・・・

 
 タカネツメクサ:ナデシコ科
背が低くがっしりしているので、
強風下でも撮影できる

 
 ハハコヨモギ:キク科

 
 「肩ノ小屋北稜線」 13:56
肩ノ小屋まで15分 小太郎尾根分岐点まで15分

ますます風と雨が強くなり、お手上げ~
雨具のフードを被っているが、
顔の前に垂れてきてうるさい!
明日はちゃんと直そうと決心した

 
 「テント CD」 14:13
何のことかと思ったら、テント場のこと

こんな天候の日に、
こんな稜線上にテントを張るなんて、正気の沙汰じゃない
・・・というような場所だった

 
 肩ノ小屋到着~ 14:15
勿論外には誰もいない・・・
広河原から、7時間50分かかった

 
 この後ろが、トイレ
皆、「男女共用」には驚いた

玄関から屋根伝いに行けるように改良されていた

 
 受付を済ました後、この小さな紙を手渡され
簡単な説明を聞いてから、2階へ

今日は人数が少ないので、食事は1回戦だけだった

 
 部屋は2階の大部屋
2段ベッドが左右に並んでいた
 
 一部、パーテーションで仕切られていた

ビニールで覆われた敷布団・毛布3枚・寝袋1・枕1
シーツは持参することになっている

24名のスペースがある部屋で
1人だけかと思っていたら、
あとから、単独の女性が2名入ってきて、
一つおきのスペースが割り振られた

 
 ピッカピカで、つるっつるの階段
 
 1階には、乾燥室も更衣室もあった

 
 朝と夕の食事メニューが張り出されていた

 
簡単な天気予報
もうちょっと詳しい情報が欲しいな!
天気図とか、3~4時間おきの天気とか、
小雨なのか大雨なのかとか、
明後日の天気も知りたいな!
 
 
 雨やガスの後でも、
急に晴れてくることがあるので、
たびたび外へ出て辺りを見渡したが
雨・風・ガスのまま

ここのA・Bテント場はまだましな方

 
 ここで、スマホの充電をした

 
 あ~あ・・・
良くなりそうな気配ゼロ

 
 夕食 豚肉は大きいまま
ちょっと包丁で切ってくれれば食べやすいのに、
かじってたべるのお??

味は良かったけれどね
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夜中じゅう、ガタガタと風の音がしていた

    次の日へ続く

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