南の次は、北へ
 
  北アルプス縦走(新穂高温泉~扇沢)
           双六岳~三俣蓮華岳~鷲羽岳~水晶岳~野口五郎岳~
           烏帽子岳~南沢岳~不動岳~船窪岳~七倉岳~蓮華岳


 5日目 8月9日(火)   野口五郎小屋→烏帽子小屋へ】

J野口五郎小屋5:25発・・・烏帽子小屋8:40着~12:05発・・・烏帽子岳分岐12:45・・・烏帽子岳13:05・・・烏帽子小屋
14:05着(泊)
 


1日目 8/5  自宅~新穂高温泉~わさび平小屋  2日目 8/6 わさび平小屋~双六小屋
3日目 8/7 双六小屋~三俣山荘 4日目 8/8 三俣山荘~野口五郎小屋
5日目 8/9 野口五郎小屋~烏帽子小屋 6日目 8/10 烏帽子小屋~船窪小屋
7日目 8/11 船窪小屋~針ノ木小屋  8日目 8/12 針ノ木小屋~扇沢~自宅


今日は、烏帽子小屋まで3時間弱のコース

翌日の船窪小屋までの距離が長いので
もう少し先へ進みたいのだが
小屋がないので、今日は「足休みの日」にした

昨日の夕方からガスが出て、
夜中も朝も真っ白

雨具の上を着て、ザックカバーをかけて
5:25発




るんるんの稜線歩きを期待していたが、
辺りは真っ白で視界が悪く、びゅんびゅんに吹かれた

ルートや標識を見落とさないよう
気を引き締めて歩く


崩れやすい花崗岩とザレの稜線が続く

風も強く、しっかり歩かないとふらつくほど




 「お花畑コース」との分岐

こんなガスって風の強い日は、
カメラの出番もないだろうと左の「展望コース」を選んだ

野口五郎岳をピストンした人に聞いてみると、
「お花畑コース」の花はあまりなく、
風はさほど強くなかった・・・と




岩の上にライチョウ!

慌ててカメラを出したが、強風に吹かれてじっと持つことができない

左  親1羽  子ども2羽(ブレてしまってこれでやっと)

烏帽子小屋に着いてから、ライチョウ目撃の報告をした
この写真と時刻から、場所が分かるって!




コマクサ:ケシ科

稜線から少し下がった所だと、風が弱いので、撮影ができる




 チシマギキョウ:キキョウ科

まっすぐか、右折か・・・の分岐で
つい、風の弱い方を選んだら
なんだか戻っているような感覚に襲われた




矢印はしっかりしているが、
もしかしてお花畑コースへ行く道では?と思い
引き返した
 
 やっぱり!

この標識が後ろを向いていたので
見落としてしまった




烏帽子岳への標識を確かめて歩く
コマクサ:ケシ科

ぱらぱらと砂礫の中に咲いている

八ヶ岳より、株の1つ1つが小さいように感じた




 ガスの中から、ぼお~っと大きな岩が見えてきた

地図上では、三ツ岳山頂へは行かないようだが
辺りは真っ白で、どこがどこやらさっぱり

前回の記録を読んでみると、
『三ツ岳頂上』と書いてある写真があったのに
今回それらしき標識は見つけられなかった




 左  三角点のように見えるが、文字は判読不可

右  すぐ近くに90度で曲がる標識があった

1/25000地形図にも三角点は無し

ただ、今までの稜線からカクっと曲がる地点はあったので、多分ここだろうとは思った




コマクサ:ケシ科

曲がったとたん、今まで吹き荒れていた強風がぴたりとやんで、別天地~になった

野口五郎小屋から2時間  休憩する場所も休憩する気もなくひたすら歩いてきたが
やっと、腰を下ろしてほっとできた

コマクサも、風に吹かれることなく、ピントもしっかり合わせることができた




 無風地帯は、ほんのひと時だけ

すぐまた、強風地帯になった
が、心なし、さっきの稜線より弱く感じた




 ガスの切れ間も現れた

右下を覗いてみると・・・ダムのよう

この方角なら「高瀬ダム」かな?




対岸の山もうっすら見えてきた

でもあの白いものは何?
まさか、雪渓なんてことはないよね・・・と思いながら下っていく

(烏帽子小屋に着いてから
居合わせた人に聞いてみると、あれは「砂」・・・だって)




 だんだん辺りが見えてきた
 クロマメノキ:ツツジ科

左  まだ未熟な実   右  こんな色になると、甘くておいしい

クロウスゴより大きくて食べ応えがある  そして味も一段上




ここから樹林帯になる

風がぴたりと無くなって平穏




 ミヤマコゴメグサな?:ゴマノハグサ科

 テント場とひょうたん池

烏帽子小屋からは、とても遠~い

テントは1張のみ




 ウメバチソウ:ユキノシタ科

 クロツリバナ:ニシキギ科

角が3つある面白い形の実
 クロウスゴ:ツツジ:科

いっぱい生っている~

いただきま~す!




 タテヤマアザミ:キク科

テント場近くにたくさん咲いていた




ゴゼンタチバナ:ミズキ科

花びらのように見える白い部分は、『総苞片』
 
 ミヤマママコナ:ハマウツボ科

ここに来て初めて出会った

『苞』の縁は、つるっとして、棘がない




  
  烏帽子小屋到着  8:40

明日の船窪小屋までのコースについて尋ねると、
「常駐」のパトロール員から、親切なアドバイスをもらった

忘れないように・・・と、用意してきた1/2500地形図にメモをし、印をつけた

注意箇所がたくさんあった  気を引き締めて行かなくては!

今回のコース上、ここ「烏帽子小屋~船窪小屋」間だけが、未踏

・・・・・・・

まずはほっとして、昼食(9時前なのに!)にカレーと「大雪渓」を頼んだ (今日はビールの気分ではない)

デザートに、山友達からもらった「コウセン」をお湯で溶いて食べた

ほんのり甘くて香ばしくて、おいしかったので、周りの人にも勧めたところ、好評だった

「コウセン」・・・『はったい粉のこと(オオムギをあぶってから挽いた粉)

麦焦がし(むぎこがし)、煎り麦(いりむぎ)、香煎(こうせん)とも呼ばれる』・・・だって

年配の人は名前を知っていたが、若い人は、知らなかった

・・・・・・・・

「午後から晴れる」の予報通り、外が明るくなったので、烏帽子岳まで出かけることにした

明日はロングコースなので、寄り道をしている暇がない




 12:05発

小屋からすぐ分岐になる




カクミノスノキ:ツツジ科

これもなかなかおいしい




 オヤマリンドウ:リンドウ科

晴れてきたので、すこ~し、開き始めていた




 ムカゴトラノオ:タデ科

穂の下の方にある茶色い粒が、ムカゴ
 エンレイソウ:ユリ科




 イワギキョウ:キキョウ科

「岩」がない「草原」でも、咲く




 白い花崗岩の粒

こんなサラサラの場所にコマクサが咲いている




「ニセ烏帽子」

前回来た時は、ここまで来て「烏帽子岳」と勘違いして
引き返したことがある




 
 コケモモ:ツツジ科

今年のコケモモは、大豊作・・・の感



 ウラシマツツジ:ツツジ科

変わった実を見つけた

葉っぱはウラシマツツジに間違いないが、
こんな大きめの赤茶色の実を見たのは初めて

周りを探しても、これ1つ切り




 
 さっきまで歩いていた三ツ岳からの稜線ルート

まだ雲が残って、全容は見えず




   
 クロマメノキ:ツツジ科

今年はクロマメノキが大豊作

でもまだ緑色




 見下ろすと、高瀬ダム(だよね)



   
リンネソウ:スイカズラ科

今回のコース上、ここだけに咲いていた  最盛期は過ぎていた




   
   
コマクサ:ケシ科

薄桃あり、白色あり・・・  交雑したらしい




 
 左のとんがり山が、「烏帽子岳」   右に続く稜線は、明日の予定コース





ここをクリックすると大きく見えます
 
 
 えっ、どうやって登る???と思ったら、
右へ迂回するルートが見えた

後ろ側へ巻くらしい




タカネツメクサ:ナデシコ科

ザレに咲く花は、コマクサやこのタカネツメクサくらい



 
   
 烏帽子岳分岐



 ハイマツの間を、右に巻いて登っていくと
「烏帽」子の形が変わってきた




   
オオヒョウタンボク:スイカズラ科



 
 オトギリソウの仲間:オトギリソウ科




   
ヤマハハコ:キク科




クロトウヒレン:キク科



 
 
 レイジンソウ:キンポウゲ科




岩場になった

登りはまあいいが、下りが嫌




   
 今度は鎖場のトラバース


 そして、ぐいぐいと登って・・・山頂!

本当の山頂は、左上の岩のてっぺんらしいが
高いところは苦手

ここで良しとする




 
 下ってくると、「ニセ烏帽子」が見えた




再び、分岐に到着


   
クロマメノキ:ツツジ科

行きには気が付かなかったが、実が丸くない!  長丸の実!




   
   
ウラジロタデ(と思う):タデ科

左  白い花の中に赤い小粒 → これは何??  雄花??

右  赤っぽい種になっている → 雌株・雌花




  
烏帽子小屋に帰ってきた  14:05着

・・・・・・・・・・・・

更衣室はなかったが、女性単独が3名だったので、カーテンを閉め切って素早い動作でOK

乾燥室はストーブが焚いてあって、汗で濡れた服一式も気持ちよく乾いた




 
 
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