展望はだめでも足元は花いっぱい
スイス・アルプス
               (サンモリッツとミューレンを起点に)

4日目 7月3日  コルヴァッチ展望台から
          グレッチャーホテルまでのハイキング(H−3)
 

1日目 6月30日  2日目 7月1日(H−1) 3日目 7月2日(H−2) 4日目 7月3日(H−3)
5日目 7月4日(H−4) 6日目 7月5日(H−5) 7日目 7月6日(H−6) 8日目 7月7日(H−7)
9日目 7月8日(H−8) 10・11日目 7月9日・10日 全行程 旅のあれこれ

               (H−1)・(H-2)というのは、ハイキング1日目、ハイキング2日目のことです


ホテルの食堂

7:30から朝食

8:20発のバスに乗るために
早めに食堂へ行ったが
係員があわてて走りこんできたので
しばらく待ってから
「グッモーニン」と言って入場




お気に入りの食事は

クロワッサン・ハム・
カマンベールチーズ・
フルーツ各種にヨーグルトをかけて
紅茶と牛乳とジュース





バス停

日曜日はコープもお休み
昨日の内に用意しておいた
行動食をもって出発

時間ぴったりに来たバスに乗って
「トゥー・コルヴァッチバーン
トゥーチケッツ・プリーズ」
1人2.8フラン(約250円)





このバスで

コルヴァッチバーンに着いた
ここからロープウエーに乗る


フレキシーパスを見せて
「トゥー・コルヴァッチ
トゥーチケッツ・プリーズ」というと
ワンウエイ(片道)はだめだと言うので
手で図を書き
「コルヴァッチバーン→ムルテル
→コルヴァッチ→ムルテル」
と言うと、売ってくれた

1人24フラン(約2160円)




ロープウエイ

8:45発と早いのでがら空き

ムルテルで乗り換え頂上駅へ  

シルヴァプラナ湖

だんだん登っていくと
シルヴァプラナ湖も麓の村も小さくなり
対岸の山並みが大きく迫ってきた

今日はいい天気!



コルヴァッチ展望台から

着いたところはもう雪の世界
3303mの高さ

雲ひとつない好天気で眩しいこと!

いったん降りてまた登ったところに
小屋が見える
あそこまで行ってみようと
ストックを出して出発




氷が溶け始めた湖

窪んだところにある氷河湖は
まだ氷の方が多い

下りでもノーアイゼンで行けるほどの傾斜

こんなところでまた雪山体験ができるとは!

つるっつるっと滑り降りて行く



コルヴァッチ展望台を
見上げる

スイスはどんな悪条件の所でも
駅やレストランや水洗トイレを作る

ここにもその施設がある





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ベルニナ山群 左

3枚を並べてみた

中央より右のでこぼこの右の方は
ピッツ・シェルシェン 3971m

その左がピッツ・ベルニナ 4049m
 

少し離れた左が
ピッツ・モルテラッチュ 3751m

手前の三角形の山は不明





ベルニナ山群 中

右側のとんがりが
ピッツ・ロゼック 3937m

その左のでこぼこは左の写真で説明



ベルニナ山群 右

ピークは、ピッツ・ムルテル 3433m






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ピッツ・ムルテル

大きなザックを担いだ若者が
ノーアイゼンでふらつきながら
登って行くのが見える

黄色い看板からは赤いネットもなく
自己責任で登りなさい!と言うことか?




途中駅のムルテルで下車

アルパインツアーの面々に出会った
同じ様な行程での12日間らしい

申し込みを検討したこともあったが
あまりの高額さに驚き
今回2人旅をすることにしたきっかけ

荒涼とした荒地のように見えるが
足元にはいろいろな花が咲いている



氷河とロープウエイ

左に先ほどのコルヴァッチ展望台が見える

ひっきりなしに続くハイカー

花を見て写真を撮っていると
あっという間に追い越され
引き離される

2人で気ままに花を見ながら行ける
こののんびりさがいい!!




ベルニナ山群

右がピッツ・ロゼック 3937m

でこぼこの右の方は
ピッツ・シェルシェン 3971m

その左がピッツ・ベルニナ 4049m



スールレイ小屋

約1時間のんびりハイキングをして
着いた所はスールレイ小屋

ハイカー達のノースリーブ、短パンはザラ

日陰に入ろうとか、
日焼け止めクリームを塗ろうとか
まったくの無頓着さには驚く




小屋前の分岐点

ここからサンモリッツへ下ることもできる

ハイキング・ルートは
ここかしこにあるし
標識もしっかりしているので安心




ムルテル駅からスールレイ小屋までに出会った花

サクラソウ科 

葉が分厚い
昨日見た紫色の花もこれ
この高さでないと生息しないようである




 
ユキノシタ科 シコタンソウの仲間

小さな小さな見落としそうな花



リンドウ科 リンドウの仲間

背丈は低いが大きな花のリンドウ



リンドウ科 リンドウの仲間

葉は、バイケイソウに似ているのに




キク科 キクの仲間

キク科は分かりにくい



タデ科 ギシギシの仲間

マルバギシギシにそっくり



キンポウゲ科 キンポウゲの仲間

柔らかい花びら
これくらいの高さでよく見かける




リンドウ科 リンドウの仲間

日が当たっているので
ぱっと開いてよく目立つ

曇りや雨の日は、ねじれたままで開かない




サクラソウ科 サクラソウの仲間

湿り気の多いところに咲いている



サクラソウ科 ★

リンネソウか?と思ったが、
よく見るとイワカガミの花に似ている
岡田さんの本には、
イワカガミダマシとあったが
ピッタリのネーミング




バラ科 ダイコンソウの仲間

鮮やかな黄色で大きな花
つるで伸びて行くよう


ゴマノハグサ科 ウンランの仲間

大きな株を作ることもある
紫と橙の配色が豪華










サクラソウ科 トチナイソウの仲間

こんもりと丸く盛り上がったように見える
ちょうど今が見ごろ







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大回りして

大半のハイカー達は短時間で下れる
左側の道を行く

我々はもちろん、のんびりゆっくり
花を見ながらたくさん歩ける
ロングコースを計画している

氷河にどんどん近づける
すばらしい展望のコース

正面がピッツ・ロゼック
その左が、ピッツ・シェルシェンと
ピッツ・ベルニナ





静かでいいなあ〜

右側の白い山並みは
3511m、3477m、3594mの山々

犬連れのハイカーも多い



氷河を見ながら

チェルヴァ(Tschierva)氷河が
流れ下るのを見ながらのハイキング


我々は休憩ごとに
日焼け止めを塗っているが
他のハイカーは帽子もかぶらず
肌を真っ赤にして歩いている・・・

もちろん長袖を着ているのも
日本人だけ



日差しが暑い!

歩いてきた道を振り返る



どんどん近づく

暑さは体力を消耗させる・・・

これで花がなかったら
バテること間違いなし



とどろきが聞こえる!

天から落ちてくるか!
と思うほどの高さから流れ落ちる沢?滝?

大きくジグザグに歩くので
同じ沢を数回渡ることになる




水量は少なめ?

渡渉を繰り返すが、
今日は水量も少なめなのかも?

難なく渡れた



ここからV字の先

この先進んで行くと
コーズ・ヒュッテへもいけるが
我々はV字の先を曲がって下る計画

これからはベルニナ山群は後ろになる



氷河から流れる水

ロゼック(Roseg)氷河と
セラ(Sella)氷河と
チェルヴァ(Tschierva)氷河が
合わさって流れるのが
ロゼックの谷

私の「谷」のイメージとは大きくかけ離れ
現実は大きな川原だった・・・




渡渉

こんな浅瀬ならまだ大丈夫



橋もある

流れが深く急になると
架設のような橋も出てきた



農家?

ひと気がない石作りの家

まだまだ川原は遠い





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広い川原に出た

ここからはサイクリングでもこれるようで
あちこちですれ違った

人も多くなり、林道のような平坦な道で
かえって疲れる

ワサビ平から新穂高温泉までの
あの道に疲れるのと同じ

その上、暑い!
ホテル・ロゼック・グレッチャーまでの
遠く感じたこと!



ホテル・
ロゼック・グレッチャー

暑さと人の多さと
埃だらけの馬車道を、2時間半
馬と一緒に歩くことに拒否反応

おまけに馬糞が乾いて
あたりに散乱している様子まで思い浮かび
ますます嫌になり
馬車に乗って帰ることに決定!

ところが、予約がないと乗れない・・・
という情報を調べていたので
どこでその予約をとっているか
あちこちで聞いてみるが
イタリア語圏なのか、英語が通じない

あちこち探し回っているうちに
1時間に1本の馬車は出発してしまった




ビールを飲んで待つ

困っている我々に
やっと親切な男性が現れた

レストランの片隅においてあるノートに
名前を書けばいいらしいことが分かった

レジで料金を払うのかと何度も聞いたのに
英語の分からないレジ係め!

とにかくこれで
次の馬車に乗れることになって一安心
ビールを飲もうという余裕も出てきた

林さんは、
「どうせ早い馬車に乗れたとしても
ポントレジーナ駅で待つわけだから
どこで待っても同じ」・・・と
慰めてくれたが



乗合馬車

2頭立てで12人乗れる
1人16フラン(約1440円)

12人のメンバーのうち
3人はアメリカ人
2人は日本人(我々のこと)
2人はイタリア人
ほかの5人はドイツ語圏だった



ポントレジーナ駅まで

約1時間で本当に行けるのかしら?
と、思うほどのゆっくりスピード

どんどんサイクリング車に追い越されたが
どんどんハイカー達を追い越していった

ハイカー達専用のコースもあるが
アップダウンのあるコースを避けて
馬車道を歩いているらしい・・・
と後で分かった

美濃戸から美濃戸口まで
車に追い越されるのも嫌だが
馬糞の混じった空気を吸うのは
もっと嫌だったので
ついうとうとしながら駅まで来れて
ラッキー!



ポントレジーナ駅

ここからサンモリッツまで列車

結局昨日乗った列車と同じ列車で
帰ったわけ

約11分で着

昨日と同じレストランでディナーを食べる
今日はパスタとホワイトワイン

隣の席のドイツ人?から
英語で話しかけられたが
分かりやすかった

その場は緊張して思いつくまま喋ったが
後で、こう言えば良かった・・・
こう言えば、もっと分かりやすかったのに・・・
など、後悔しきり





スールレイ小屋からグレッチャーホテルまでに出会った花

カヤツリグサ科 ワタスゲの仲間

水が溜まったところに咲いていた



リンドウ科 リンドウの仲間

本当に鮮やかな色!



バラ科 キジムシロの仲間

バラ科の黄色い花も見分けにくい
ミヤマキンバイに似ている




キク科 キクの仲間

麓の方では盛りを過ぎていたが
この高さの花は初々しい




キク科 シオンの仲間
いわゆるアルペン・アスター



キキョウ科 ホタルブクロの仲間

弱弱しく風に揺れるので
ピントが合わせにくい



ラン科   ★ 

濃い赤紫の変わった花色



キキョウ科 ホタルブクロの仲間

いつもいつも下を向いていて
写真を撮るのに苦労する




キク科 フキの仲間

蕾の方が多かったが
やっと咲いているのを1つ見つけた



フウロソウ科 フウロソウの仲間

これが出てくると麓が近くなった証拠




ベンケイソウ科 ★

またヤマイソギンチャクが出てきた




テガタチドリ・・・のように、「   の仲間がつかない場合は、学名が同じで同一の花としました。
イブキジャコウソウの仲間・・・のように、そっくりに見えても学名が違うものは、「仲間」としました。

は、日本にはそれに類する科がない花か
    手持ちの図鑑では分からなかった花です。
は、日本では該当する属がないものです。


そのコースで始めてみた花には、ピンク色を付けました
前にも見たが、写真を撮ったのは始めて・・・も含みます


参考にした図鑑  
 Fleurs DE MONTAGNE     Jean−Denis Godet
 Blumen der Alpen        
 スイスアルプス 高山植物ポケットガイド  岡田 季代子
 日本の高山植物  山と渓谷社
 日本の野草     山と渓谷社
 山渓ハンディ図鑑 高山に咲く花  山と渓谷社
 山渓ハンディ図鑑 山に咲く花    山と渓谷社 

 牧野新日本植物図鑑         北隆館

 


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