展望はだめでも足元は花いっぱい |
スイス・アルプス |
(サンモリッツとミューレンを起点に) |
5日目 7月4日 シルスマリア・マルモラへのハイキング(H−4)
1日目 6月30日 2日目 7月1日(H−1) | 3日目 7月2日(H−2) | 4日目 7月3日(H−3) | |
5日目 7月4日(H−4) | 6日目 7月5日(H−5) | 7日目 7月6日(H−6) | 8日目 7月7日(H−7) |
9日目 7月8日(H−8) | 10・11日目 7月9日・10日 | 全行程 | 旅のあれこれ |
(H−1)・(H-2)というのは、ハイキング1日目、ハイキング2日目のことです
今日は、9:20発のバスに乗る計画 いつもよりゆっくりできる 8:00開店のコープで 今日の行動食と夕飯の買い物をして いったんホテルへ帰り再度出直す バス停へ行くと ジャパニーズの一団が 何かトラぶっているよう どうしたのですか?と聞くと コルヴァッチ行きのバスが来ない・・・と 彼女たちが待っていたのは コルヴァッチを素通りするバスだった 時刻表を見せて説明し 一緒のバスに乗ることにする 約30分でシルスマリアに到着 |
昨日の馬車道のような 馬糞の混じった空気を吸いたくないので 馬車で最奥まで入り 帰りは馬車の通らない道を歩いて戻ろうか ・・・と話し合っていた 馬車のいるところで聞くと 出発までだいぶ時間がある それなら歩いた方がまし・・・と思い、 ハイキングコースの出発点を探すが これがよくわからない 帰りのバスの時刻に合わせて 戻ることも必要なのでメモをする うろうろしていると ガイドらしき男性が声をかけてくれた 地図を見せて フェックス谷の奥まで行きたい・・・と言うと、 「もう少し進んでから左へ行くといい」・・・と 教えてもらった |
客待ち顔の御者と馬 料金を見てくれた林さんが 「結構な値段だよ」・・・と言う ハイキングコースは 馬とは違う、自転車も入らない静かな道 歩こう!と決める |
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柵がしてあり、 人しか入れないようになっている これは鋭角に曲がるタイプの柵 |
地図とコースタイムと 花の写真まで用意されていて安心 |
北海道で見たことがあるほどの 大きなイブキトラノオ 本州では見かけないなあ・・・ こんな広い平らな道はつまらない! 前を歩いていた女性が ふいっと左側の斜面を登って行くのが見えた 「分岐で標識がなければ どちらの道を行っても同じ」・・・と 菊池さんも言っていた 方向は同じ だったらこちらの方が花いっぱいで 面白そう!・・・と左折 |
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進んでいった先は 静かで花いっぱいで 山らしい登りのあるコース あの広い道とは離れて行くような気もしたが 標識を見ると フェックス谷へもちゃんと行ける 放牧地の間を抜けるので あちこちに柵があり 人は通れても、牛が通れないような 仕組みになっている |
牛の糞があちこちに落ちている道を 注意して歩く 牛はどこでも歩くのでいたるところに 彼らが通った踏み跡がついている 気配はカウベルの音のみ この柵は、ぐるぐるっと回して 通り過ぎるタイプ 樹林の中は、 今までとは違った花も出てきて楽しい〜 |
だんだん高度が上がる 上流に向かって谷の左側の山の斜面を トラバースしている感じ この谷は、車乗り入れ禁止 交通手段は馬車のみ・・・と聞いていたが よく見ると家の横には車も見える 住人のみは許可されているのかしら? ただ動いているのは 赤い馬車(速さから分かる)と人だけ・・・ ここまで登ってきたのに 谷へ下りるのもどうもね・・・ 平坦な道よりこの山道の方が 花も多そう・・・と思い 谷へ下るのをやめ そのままトラバースを続けることにする |
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このエンガディン地方には湖が多い サンモリッツ湖(Lej da San Murezzan) シャンフェル湖(Lej da Champfer) シルヴァプラナ湖(Lej da Silvaplauna) セギ湖(Lej da Segi) セギ湖も見えてきた 牛の近くを通るときはびくびく・・・ なんといってもここは彼らの領地 我々は通らせてもらっているのだから |
稜線近くに雲がかかり 山容がはっきりしない でも、足元には花がいっぱい!! |
黄色・白・ピンク・紫・・・・と 色とりどりの花 結局、フェックス谷へ下りるのはやめ マルモレ(Marumore)のピークを 目指すことにした ちょうど上から降りてきた一団の先頭には 先ほどの親切なガイドの男性の姿 彼らは違うコースから登ってきたが 「グッド」だったと言う じゃあ、その道を下りに使おう!と決める |
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2202mのピーク これはシルヴァプラナ湖かなあ? ここまで登ると花も変わってくる でも、放牧地に変わりはない |
柵の仕切りのないところで牛に遭遇すると 目を合わせないよう ストックが凶器に思われないかと 短く隠し持って、恐る恐る通り過ぎる 安全なところまで通り過ぎてからやっと 写真を撮る気にもなれる |
柵の外にいれば安心 じっくり観察もできる こんなに草をいっぱい食べて 運動もしっかりしていれば 牛乳もチーズもおいしいはず・・・か こんなにゆっくり静かに 花いっぱいで歩けるのに 早く帰るのはもったいない 帰りは、地図を見ながら ロープウエイの方まで足を伸ばし 元のバス停近くまで帰るコースを選ぶ |
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広い平坦な道は避け 花の多そうな道を選びながら下山 出たところはぴったりバス停のそば |
とたんに賑やかになった いったいどこから人が湧いてきたんだろう? と、思えるほどの賑やかさ |
バスの時刻を確かめ まだ余裕時間があったので ビールを飲むことにする |
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歩いた後は、ワインよりビールがいい 汗を拭くほどにはかかないので いつも首から垂らすタオルの出番はなし ビール小瓶 1.1フラン(約100円) |
馬糞が見当たらないのは 定期的に掃除しているからだろう・・・と 話がまとまる |
時刻表にあった サン・モリッツ行きばかりでなく ポントレジーナ行きでも通ることを 切符売り場の人に教えてもらい 予定より早いバスに乗る 切符売り場の見当たらないところでは 運賃は、乗車した際行き先を告げて買う 片言の英語でもちゃんと通じるし 領収書までちゃんと出てくる 今日は朝買っておいた野菜やハムなどと 林さんが持ってきてくれたパックご飯と 味噌汁の献立 |
シルスマリア・バス停からマルモレ経由でぐるっと回ったときに出会った花 |
ナデシコ科 ナデシコの仲間 カワラナデシコにそっくり |
キク科 ノコギリソウの仲間 花がいっぱいついているノコギリソウ 豪華でかわいい |
キク科 エゾコウゾリナの仲間 茎に白い毛が ふわふわといっぱいついている |
キキョウ科 ホタルブクロの仲間 イワギキョウにそっくり |
マツムシソウ科 マツムシソウの仲間 タカネマツムシソウよりずっと背が高い |
タデ科 イブキトラノオの仲間と バラ科 ワレモコウ 一面に咲いていた |
キンポウゲ科 キンポウゲの仲間 花は小さめで背が高い |
オミナエシ科 カノコソウの仲間 ツルカノコソウにそっくり 背が高い |
ナデシコ科 マンテマの仲間 あちこちでたくさん見かけた それも群生で |
☆ 日が照っていないと 花が半分閉じたようになる 茎がなよなよしてしっかり立てない |
キンポウゲ科 キンポウゲの仲間 ハクサンイチゲの小型版・・・ といったところ |
ユキノシタ科 ユキノシタの仲間 暗い樹林の中が好きなよう |
ツツジ科 ツツジの仲間 いわゆるアルペンローゼのこと アルペンローゼ畑・・・くらいたくさんあった |
ゴマノハグサ科 ママコナの仲間 キバナママコナ・・・といった感じ |
キンポウゲ科 センニンソウの仲間 ミヤマハンショウヅルにそっくり |
ナデシコ科 ミミナグサの仲間 大きく切れ込んで、 まるで10枚の花びらのように見える |
バラ科 オランダイチゴの仲間 シロバナノヘビイチゴにそっくり |
ゴマノハグサ科 シオガマギクの仲間 背が高くヨツバシオガマに似ている |
シソ科 ★ 背丈は10cmほど |
マメ科 オヤマノエンドウの仲間 マメ科の白花は少ない |
マメ科 ★ こちらの黄花の方がよく見かけた |
ユキノシタ科 ユキノシタの仲間 斜上して伸びて行く |
ナデシコ科 マンテマの仲間 横に大きく広がるようにして咲く |
マメ科 クサフジ 懐かしい!クサフジがこんなところに |
シソ科 イブキジャコウソウの仲間 これまた懐かしいイブキジャコウソウ |
ユリ科 ★ 鮮やかなオレンジ色で遠くからも目立った このハイキングコースだけに咲いていた |
マメ科 ゲンゲの仲間 薄紫色の優しい花色 |
リンドウ科 ★ 大きな花! 虫がいっぱい集まっていた |
ラン科 ハクサンチドリの仲間 斑入りが特徴 湿地が好き |
キク科 シオンの仲間 たくさん集まっていたので・・・ ミヤマアズマギクにそっくり |
ヤナギ科 ヤナギの仲間 ふわふわの毛がいっぱい |
セリ科 ★ ハクサンボウフウにそっくり |
キンポウゲ科 トリカブトの仲間 レイジンソウにそっくり |
マメ科 イワオウギの仲間 株立ちになって美しい赤紫色だったので |
キキョウ科 ホタルブクロの仲間 珍しく固まって咲いていた |
キク科 ミヤマコウゾリナの仲間 白い毛がいっぱい! |
マメ科 シャジクソウの仲間 レンゲにそっくり |
ベンケイソウ科 ★ 固まってたくさん咲いていたので |
バラ科 キジムシロの仲間 キジムシロにそっくり |
アブラナ科 ★ 米粒のような小さい花をつける 風に揺られてピントが合わせにくい カナダでも咲いていた |
キンポウゲ科 キンバイソウの仲間 全開しないでこれで精一杯開いている |
バラ科 チョウノスケソウ こんなところで チョウノスケソウに出会うとは! カナダでもいっぱい咲いていた |
リンドウ科 リンドウの仲間 青みが強いリンドウ |
キク科 ★ 葉が、タンポポのように切れ込みがない |
マメ科 ミヤコグサの仲間 葉っぱが葉先に3枚、基部に2枚 |
フウロソウ科 フウロソウの仲間 標高の高いところで始めて見たときは 珍しい〜と思ったが だんだん低くなると、 どこにでも咲くようになった |
キク科 アザミの仲間 大きなアザミ これはまだ蕾 |
ムラサキ科 ワスレナグサの仲間 あんまり空色がきれいだったので |
サクラソウ科 サクラソウの仲間 数少ない花だった |
キンポウゲ科 キンポウゲの仲間 艶々と光ったように咲いている |
ヤナギ科 ヤナギの仲間 6cmくらいの背丈で、 並んでいたのが面白くて |
テガタチドリ・・・のように、「 の仲間」がつかない場合は、学名が同じで同一の花としました。
イブキジャコウソウの仲間・・・のように、そっくりに見えても学名が違うものは、「仲間」としました。
☆は、日本にはそれに類する科がない花か
手持ちの図鑑では分からなかった花です。
★は、日本では該当する属がないものです。
そのコースで始めてみた花には、ピンク色を付けました 前にも見たが、写真を撮ったのは始めて・・・も含みます |
参考にした図鑑
Fleurs DE MONTAGNE Jean−Denis Godet
Blumen der Alpen
スイスアルプス 高山植物ポケットガイド 岡田 季代子
日本の高山植物 山と渓谷社
日本の野草 山と渓谷社
山渓ハンディ図鑑 高山に咲く花 山と渓谷社
山渓ハンディ図鑑 山に咲く花 山と渓谷社
牧野新日本植物図鑑 北隆館